ゼロの使い魔保管庫
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331 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:32:34...
その日、才人はトリステイン魔法学院の中庭で素振りをしてい...
「せっかくの休みだってのによくやるねえ相棒」
振られているデルフリンガーが呆れたように言う。
「身体動かさないとなまるしなー」
「だから原型なくなるって…」
「なくなるまではしないよ、さすがに」
でも前ほど回数できなくなってるのはやっぱり…。
夜の回数多すぎるんだよ実際!
叫びたくなる喉を押さえ、才人はデルフリンガーを振り続ける。
すると、中庭から見える門の方で、門衛がなにやらもめている...
気になって見に行ってみると、門の前で門衛とフードを目深に...
「だから、私はこの学院の知り合いに会いに来ただけなのです...
「だから何度も言っているだろう?確固たる身分の証のない者...
「ヒラガサイトさんを呼んでいただければわかると、何度も申...
「だから、個人の名前を出しても証がないことには」
「どーしたの?」
自分の名前が出たことが気になって、才人は門衛に話しかけた。
「ああ、サイト殿。この娘が、あなたを呼べとしつこいのです...
その娘は、才人の顔を見ると、嬉しそうに口元を綻ばせ、被っ...
黒い髪を後ろでポニーテールにまとめた、その整った顔立ちの...
髪の色と髪型こそ違っていたが、その顔は、まぎれもなく…。
「アン!…り、げふげふ」
思わず『アンリエッタ陛下!』と叫びそうになるのを、才人は...
また、やんごとない理由でもあるのだろうと、とりあえず黙っ...
「知り合いですか?サイト殿」
「あ、ああ、王都で知り合った子で、名前はアン」
「『魅惑の妖精亭』で働いていた者です。通していただけます...
「は、はあ。サイト殿の知り合いだというなら…」
しぶしぶ、門衛は彼女を中に通した。
「ちょっと、何考えてんすか!一人でこんなとこ来て!」
「ふふふ、驚いた?」
言ってアンリエッタは口元に指を当てて笑う。それは、普段の...
うわ。めっさかわええ。
思わず才人は見入ってしまう。
そんな才人に、今度は小首をかしげて「ん?」と顔を覗き込ん...
こ、これが世に言う『萌え死ぬ』ってヤツっすか!
じゃなくて!
「あなた女王陛下でしょ!王室の仕事とかどーしたんすか!」
「実は、ルイズを呼び出したのはこのためだったんです」
332 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:33:18...
アンリエッタは、ルイズを単独で呼び出した経緯を語り始めた。
アンリエッタは、どうしても王宮から抜け出したかった。そこ...
この2日間、アンリエッタの仕事はといえば、各種会食と書類の...
当然ルイズは断ったのだが。
「油断した隙にちょっと魔法で…ね」
言って舌の先をぺろりと出す。
アンリエッタは水魔法でもってルイズに催眠術をかけ、2日間強...
「ちょ、そりゃいくらなんでも」
それなりの覚悟を持って臨む、と申しましたわ、ルイズ・フラ...
「私とて人の子。神ではありません。たまには自由も欲しいの...
言って、才人の腕を取り、遠慮なくそのやわらかい肉丘を押し...
「い、いやまあわからんわけでもないですけども」
一気に才人の頭の中身はアンリエッタ肯定に傾く。
アンリエッタはその言葉を聞いて、にっこり微笑んだ。
「では、今日一日付き合っていただけますか?サイト殿」
「今日一日は、私を『アン』として扱ってください」
普段の喋り方では人目につくので、喋り方は街娘っぽく。
当然、名前は『アン』で通す。
『魅惑の妖精亭』で給仕として働いていた経験がある、という...
以上が、アンリエッタが『アン』に化けるのに必要としたもの...
「確かに、バレてないみたいだなあ」
「でしょう?これでも一生懸命勉強したのよ」
言って才人の横でにっこり笑う。その笑顔はいつもの儚さを含...
服も、当然いつものドレス姿ではなかった。
白い薄手のブラウスに、なんと、足のラインにぴったり合った...
トリステインでズボンを履く女性は珍しいらく、通りすがる学...
そんな生徒たちの視線に、アンリエッタはにこやかに手など振...
あきらかに数名の男子生徒が、顔を赤らめて視線を逸らす。
確かに、これなら彼女がアンリエッタだと思うものはいないだ...
『アンリエッタ女王』が持っている、壊れそうな美しさと違い...
確かにバレないけど、思いっきり目だってんなあ…。
男子生徒たちは遠巻きに、「誰だ、あの美しい女性は」「平民...
このままじゃまずい、そう思った才人は、最も平民の多い場所…...
333 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:33:52...
当然といえば当然だが。
昼前の厨房は地獄だった。
「はい鳥あがったよー」「サラダ、ニンジンたんないよ!なに...
「はいどいてどいてー」「茶がない!茶がない!」「塩、まだ...
「っはー…」
『魅惑の妖精亭』で慣れているとはいえ、この光景は圧倒され...
隣のアンリエッタを見てみると、目を輝かせていた。厨房の活...
「おう!我らの剣!どーした?シエスタはどーして」
やってきた才人に目を留めたマルトー親父の目が点になる。そ...
「おい。ちょっとこいサイト」
目がマジである。
才人がアンリエッタに「ちょっと待ってて」と言ってマルトー...
「なななななな、なんだよあの綺麗な人!」
アンリエッタに目がいっていたらしい。
才人は説明用の台詞を持ち出す。
「『魅惑の妖精亭』で働いていたときに知り合った人で、名前...
「そそそそそそそうか!そうなのか!お前の彼女とかそーいう...
「いやまあ確かに違うけど」
それを聞いたマルトー親父は、才人を思いっきり突き飛ばすと...
顔がユデダコのようである。
「わわわわわわ私、ここの総料理長を勤めさせていただいてお...
聞けばアンさんは、この学院を見学に来たとのこと!よよよ...
「結構ですわ」
にっこり即答。
そして、立ち上がってきた才人の右腕に自分の腕を絡ませる。
「私にはサイトさんがいますので。サイトさんに案内して頂き...
マルトー親父は完全に固まる。
「あ、そこの方、なにかお手伝いできることはありませんか?...
アンリエッタは、固まったマルトー親父を放置して、忙しそう...
「あ、あの、じゃあお皿を並べるのを手伝っていただけますか...
「じゃあ、お手伝いいたしますわ。ほら、サイトさんも!」
「え?お、オレも?」
アンリエッタは才人の手を取り、皿の満載されたワゴンを引い...
残されたのは、厨房の喧騒と、一人固まるマルトー親父。
「あの、親父さん…」
若い料理人が、棒立ちになっているマルトー親父に声をかけた。
マルトー親父は、立ったまま、漢泣きに泣いていた。
世の中は不公平なものなんである。
334 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:34:38...
まだ誰も生徒の来ていない食堂で、才人とアンリエッタは、机...
「楽しいですわね」
皿を並べながら、アンリエッタは言う。
「はい?」
才人には、皿を並べるこの仕事のドコが楽しいのか、全く持っ...
才人が不思議そうな顔をして皿を眺めていると、
「身体を動かして働くのは楽しい、そう言っているのです」
アンリエッタは言う。
「机の上で書類とにらめっこしたり、謁見室やダンスホールで...
考えてみれば当然のことだ。アンリエッタは王女として生まれ...
身体を動かして働くことなど、あるわけがない。
そんなアンリエッタを見て、才人はやっぱりこの人は女王なん...
そして、アンリエッタは不慣れな手つきながらも、皿を一枚一...
「あっ」
不意に、アンリエッタの手がすべり、皿が彼女の手の中からず...
その瞬間、隣で皿を並べていた才人が咄嗟に手を差し出し、そ...
「おっと危ない。はい、気をつけてくださいね」
才人はその皿を、アンリエッタに手渡す。
そんな才人を見て、アンリエッタはため息をつく。
「やっぱりダメね、私」
「?どーしたんですか?」
「一人じゃ、お皿を並べることも出来やしない。これじゃ、働...
そう言って悲しげに笑う。
一回くらいの失敗で何言ってんだか、と才人は思い、フォロー...
「最初から上手くできる人なんていませんよ。それに、アンは...
才人の言葉に、アンリエッタの動きが止まる。
才人は、アンリエッタが手にしたままの皿を、彼女の手に自分...
「ほら、なんだって協力すればうまくいくものなんです」
そう言ってアンリエッタを励ます。
アンリエッタは、そんな才人に、満面の笑顔を返して見せた。
「そうですわね。一緒にやれば、上手くいきますわよね」
そして、彼女は皿を並べ始めた。
335 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:35:14...
仕事が終わると、先ほどジャガイモを運んでいた青年が、「お...
ちょうどお腹もすいたので、二人は中庭の芝生に腰掛けて、昼...
「おいしい!」
シチューを飲んだアンリエッタの最初の言葉がそれだった。
「いつもお…、じゃないや、いつももっといいもの食べてるんじ...
思わず『王宮』と言ってしまいそうになり、慌てて才人は言い...
周囲に人影はないが、用心に越したことはない。
「いいえ。家の私財を売り払いましたから、今私にはこのよう...
言ってにっこりと笑う。
そういえば、この間の戦の戦没者の慰問金に、王家は私財を売...
「でも確かに、晩餐会などには頻繁に呼ばれますから、豪勢な...
アンリエッタは、手にした木の皿の中のシチューを眺め、微笑...
「このシチューは、本当に美味しい。こんな暖かい味の料理は...
そう言って、また一口、シチューを頬張る。
「本当に、おいしい」
学院の案内が一通り済むと、才人たちはルイズの部屋に戻って...
「疲れたーっ!」
才人は、アンリエッタがいることも忘れ、主人のベッドにどう...
確かに、才人にとって今日の一日は疲れるものだった。
アンリエッタの正体はばれなかったものの、『アン』に一目惚...
そのほとんどは、私のメイドにならないか、今度王都に観劇に...
求婚したものの眼は、まさに慧眼と言えよう。一国の女王に求...
その悉くを、『アン』は断り、才人は断られた貴族にガンを飛...
「お疲れですね、サイトさん」
言ってアンリエッタはくすくすと笑い、才人の倒れたベッドに...
「疲れたよホントに…」
言ってはふう、とため息をつくと、肩にアンリエッタの手が触...
その手は、弱々しい力でくにくにと動き、才人の肩を揉む。
「お疲れ様でした」
どうやら、マッサージのつもりらしい。しかしアンリエッタの...
「あ、ありがとう」
「どういたしまして」
もどかしいマッサージもどきの感触に、才人の身体は硬くなる。
「あらあら。ずいぶんと硬いんですのね」
「つ、疲れてるからね」
336 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:35:55...
力加減が足りないからだよ、と言いそうになる才人を、衝撃が...
むにゅ。
な に か あ た っ て る 。
昼間さんざん肘に当てられた感触が、今度は背中を直撃する。
別の場所が硬くなってまいりましたァーーーーーーーーー!!!
才人の頭脳が、混乱して炭坑節を踊り始める。
「サイトさん」
「はひ」
耳元で囁かれるアンリエッタの声に、才人は思わず返事をして...
アンリエッタは、そんな才人の状況を知ってか知らずか、語り...
「『アン』には、今日一日で夢が出来ました」
「はい?」
「街道筋の、小さな旅籠。そこで、疲れた旅人たちに暖かい寝...
「そ、そうなんだ」
「それを手伝うのは子供たち。そうね、3人がいいわ。男の子...
もちろん、一緒に働くのは愛しい旦那様…」
言って、才人の背中につつつ、と指を這わせる。
旦那様って。旦那様って。もしかしてオレの事っすかーーーー...
「で、でもアンリエッタ様は」
そう言った才人の唇を、アンリエッタは横から回した指でつっ...
「今日一日は『アン』として扱ってくださいと、言ったはず」
その言葉はまるで魔法のように才人の言葉を封じた。
その言葉を発している彼女の手には、主人の魔力を受けて輝く...
たしかにその言葉は、魔法のそれだったのだ。
「私は『アン』ですわ、サイトさん」
「ああ、アンだ。でもどうして、そんな夢なんか」
「言わなきゃわからない?ホント、鈍感な人…」
言ってアンリエッタ…アンは、才人を仰向けにさせると、その上...
「愛しているから。貴方を。サイトさんを愛しているから」
そして、アンの指が自分のブラウスのボタンにかかり、それを...
全裸になったアンは、同じように才人の服も脱がせ、裸にする。
「アン…綺麗だ」
魔法で暗示に掛けられた才人は、アンを優しく抱きしめる。
彼の中で今や目の前の女性はアンであり、愛すべき人である。
抱きしめられたアンは、そっと才人の背中に手を回し、首筋へ...
そのままそっと顎を上げ、才人の唇を塞いだ。
才人はそのままアンに体重をかけ、ベッドの上に横たわらせる。
アンの真っ白な肢体が、ベッドの白いシーツの上で尚も白く輝...
338 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:36:39...
才人は、その膨らんだ右の双丘の、桜色の突起を吸い上げた。
「ふぁ」
アンの唇から吐息が漏れる。
空いたもう一つの丘を、才人の右手が蹂躙する。
形が変わるほどもみしだき、先端を強くつまむ。
逆に唇は優しく肌を吸い、舌で先端を柔らかく舐めあげる。
「ふ、あ、んっ…」
指を噛み、左右それぞれから送られてくる異なる刺激に、アン...
やがて才人の右手が、茂みに覆われた秘所へと伸びる。
くちゅ。
確かな水音とともに、アンの背筋が跳ね上がった。
思わず、足で才人の手を挟み込む。
「あ、サイトさっ…」
「見せて。アンのここ」
そして才人は両手でアンの膝を抱え、軽い抵抗を見せるアンの...
覚悟していた事とはいえ、アンの顔が真っ赤に染まる。
「み、見ないで…」
「綺麗だ」
言って才人はアンの秘所に口付けた。
「ひゃんっ」
羞恥と快感に、再びアンの背筋が踊る。
アンは足を閉じようと力を込めるが、才人の手が膝をしっかり...
そうする間にも、才人は遠慮なくその割れ目を舐め上げ、柔肉...
「ふあ、あ、サイト、さ…」
才人は十分に柔らかくなったその割れ目に指をかけると、縦に...
「やあ、あ、ずかしっ…ふぁ…」
とめどなく溢れる蜜を舐め、丹念に唾液とそれの混合物で周囲...
流れ出た雌の証が、シーツを汚していく。
そして才人は、顔をあげ、アンに言った。
「もう大丈夫?」
快楽の階段の途中で放り出され、アンの中に種火が燻っていた。
アンは覚悟を決めると、才人に言った。
「下さい。サイトさんを、ください…」
その言葉に、才人は腰を進め、アンの秘裂に己が先端を押し当...
濡れそぼったそこを、才人は一気に貫いた。
ぶつっ…。
アンの身体の奥で、何かが裂けた。二人の繋がり目から、鮮血...
自分の耳にだけ聞こえたその音に、アンの顔が一瞬苦痛に歪む。
339 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:37:13...
「痛くない?アン」
抱きしめてそう言う才人に、アンは涙目で訴えた。
「大丈夫です。貴方の好きなように動いてください。貴方の、...
言って、いつの間にか手にしていた杖を振る。
すると才人は、少しずつ腰を動かし始めた。
熱された剣に身体を引き裂かれるような痛みに、アンの目尻か...
でも、耐える。耐えてみせる。この契りを嘘にしないために…。
快楽に浮かされたように、才人はアンの中を削り取る。
絶叫しそうな痛みのみがアンを襲う。前戯のときのような甘い...
「…っつ、ひっ、ぁぐっ…」
思わず腰を打ち付けている才人の背中に、爪を立ててしまう。...
一瞬才人は痛みに顔を歪めるが、快楽に操られた身体は動きを...
「ふぐ、ぁぐ、ぃ、ぃあっ…」
快楽などない、ただひたすら削り取られるだけの責め苦に、ア...
「あ、アン、出すよっ!」
どくどくどくっ。
解けた鉄のような熱い迸りを膣奥で感じ、アンは契りが終わっ...
「おはようございます」
目を覚ますと全裸のアンリエッタが隣で微笑んでいた。
才人の頭から一瞬で血が引く。オレ姫様と。
ヤっちまったぁああああああああああああああああ!
「あ、あの、オレ、オレっ!」
慌てて立ち上がると、被っていたシーツがめくれ、ベッドの上...
こびりついた鮮血。牡と雌の体液によってついた滲み。
「…痛かったですわ」
拗ねたように顎に曲げた指を当て、アンリエッタは言う。
その仕草がこれまたもう、なんていうか。
可愛いぞコンチクショー!!
「なのにサイトさんったら、止まってくれなくて…」
「ていうかアンタ魔法で操ったじゃないですか人のことーーー...
「あらやだバレてた」
言って、ぺろりと舌を出す。
その仕草がこれまたなんだかもう。
ていうか騙されるかーーーーーー!!
340 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:37:55...
「サイトさんは、嫌いですか。こんな私」
突然真剣な目で、アンリエッタは尋ねる。
思わず呑まれる才人。
「今の私はただの女、『アン』です。
愛する人を想い、嫉妬に狂い、見果てぬ夢を追う、ただの女...
女王でもなんでもない、ただの女です。
女を使うことでしか、貴方を繋ぎとめられない、卑怯者です」
そして今度は、いつもの…儚げな、壊れそうな笑顔で、続ける。
「もしあなたが嫌いというなら、『アン』は死にましょう。
ここに残るのは、『女王アンリエッタ』だけ。
女の身体に、王という黄金を注いだ、ただの器」
そして、もう一度才人に問う。
「サイトさんは、アンが、嫌いですか」
嫌いと言えれば、どれだけ楽か。
彼女は、その言葉で、自分の心を殺そうとしているのだ。
そんなこと、優しい才人にできるわけがなく。
「嫌いじゃないですよ」
そう言って、アンを、抱きしめた。
アンの、瞳から、涙が零れ落ちる。
「お願いがあります」
涙に濡れて、アンは、言った。
「今日という日が終わるまで…抱きしめていて。
アンを…離さないで」
朝靄に煙る門の前で、才人はアンを見送っていた。
門から少し出たあたりで、二人は別れを惜しんでいた。
「なにも、こんなに早く出なくても」
そう言う才人に、アンは応える。
「なるべく早く帰って、ルイズを開放してやりたいのです。ま...
そう言って、才人に手招きをする。
誘われるままに才人はアンリエッタに近寄る。
アンリエッタはその才人の耳元で、こう呟いた。
「もし、『女王アンリエッタ』が必要なくなったとき、貴方の...
その時は…『アン』の夢を、叶えてやってくださいましね」
そして、才人の頬に軽く口付けした。
「それでは、また会う日まで。サイト殿」
そう言った彼女の顔は…壊れそうな美しさを宿した、アンリエッ...
341 名前:あとがえ byせんたいさん[sage ] 投稿日:2006/09...
わーい初1発投稿<ダメ人間
とうわけで白アンお待ち!
でも少し黒入ってるからうぐいすア(黙れ
すいませんキャラ壊れてるかもですゴメンなさいorz
今回書きたいことを優先したためにかなり実用性が犠牲になっ...
エロパロ失格でつね
お目汚し失礼しやしたノシ
終了行:
331 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:32:34...
その日、才人はトリステイン魔法学院の中庭で素振りをしてい...
「せっかくの休みだってのによくやるねえ相棒」
振られているデルフリンガーが呆れたように言う。
「身体動かさないとなまるしなー」
「だから原型なくなるって…」
「なくなるまではしないよ、さすがに」
でも前ほど回数できなくなってるのはやっぱり…。
夜の回数多すぎるんだよ実際!
叫びたくなる喉を押さえ、才人はデルフリンガーを振り続ける。
すると、中庭から見える門の方で、門衛がなにやらもめている...
気になって見に行ってみると、門の前で門衛とフードを目深に...
「だから、私はこの学院の知り合いに会いに来ただけなのです...
「だから何度も言っているだろう?確固たる身分の証のない者...
「ヒラガサイトさんを呼んでいただければわかると、何度も申...
「だから、個人の名前を出しても証がないことには」
「どーしたの?」
自分の名前が出たことが気になって、才人は門衛に話しかけた。
「ああ、サイト殿。この娘が、あなたを呼べとしつこいのです...
その娘は、才人の顔を見ると、嬉しそうに口元を綻ばせ、被っ...
黒い髪を後ろでポニーテールにまとめた、その整った顔立ちの...
髪の色と髪型こそ違っていたが、その顔は、まぎれもなく…。
「アン!…り、げふげふ」
思わず『アンリエッタ陛下!』と叫びそうになるのを、才人は...
また、やんごとない理由でもあるのだろうと、とりあえず黙っ...
「知り合いですか?サイト殿」
「あ、ああ、王都で知り合った子で、名前はアン」
「『魅惑の妖精亭』で働いていた者です。通していただけます...
「は、はあ。サイト殿の知り合いだというなら…」
しぶしぶ、門衛は彼女を中に通した。
「ちょっと、何考えてんすか!一人でこんなとこ来て!」
「ふふふ、驚いた?」
言ってアンリエッタは口元に指を当てて笑う。それは、普段の...
うわ。めっさかわええ。
思わず才人は見入ってしまう。
そんな才人に、今度は小首をかしげて「ん?」と顔を覗き込ん...
こ、これが世に言う『萌え死ぬ』ってヤツっすか!
じゃなくて!
「あなた女王陛下でしょ!王室の仕事とかどーしたんすか!」
「実は、ルイズを呼び出したのはこのためだったんです」
332 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:33:18...
アンリエッタは、ルイズを単独で呼び出した経緯を語り始めた。
アンリエッタは、どうしても王宮から抜け出したかった。そこ...
この2日間、アンリエッタの仕事はといえば、各種会食と書類の...
当然ルイズは断ったのだが。
「油断した隙にちょっと魔法で…ね」
言って舌の先をぺろりと出す。
アンリエッタは水魔法でもってルイズに催眠術をかけ、2日間強...
「ちょ、そりゃいくらなんでも」
それなりの覚悟を持って臨む、と申しましたわ、ルイズ・フラ...
「私とて人の子。神ではありません。たまには自由も欲しいの...
言って、才人の腕を取り、遠慮なくそのやわらかい肉丘を押し...
「い、いやまあわからんわけでもないですけども」
一気に才人の頭の中身はアンリエッタ肯定に傾く。
アンリエッタはその言葉を聞いて、にっこり微笑んだ。
「では、今日一日付き合っていただけますか?サイト殿」
「今日一日は、私を『アン』として扱ってください」
普段の喋り方では人目につくので、喋り方は街娘っぽく。
当然、名前は『アン』で通す。
『魅惑の妖精亭』で給仕として働いていた経験がある、という...
以上が、アンリエッタが『アン』に化けるのに必要としたもの...
「確かに、バレてないみたいだなあ」
「でしょう?これでも一生懸命勉強したのよ」
言って才人の横でにっこり笑う。その笑顔はいつもの儚さを含...
服も、当然いつものドレス姿ではなかった。
白い薄手のブラウスに、なんと、足のラインにぴったり合った...
トリステインでズボンを履く女性は珍しいらく、通りすがる学...
そんな生徒たちの視線に、アンリエッタはにこやかに手など振...
あきらかに数名の男子生徒が、顔を赤らめて視線を逸らす。
確かに、これなら彼女がアンリエッタだと思うものはいないだ...
『アンリエッタ女王』が持っている、壊れそうな美しさと違い...
確かにバレないけど、思いっきり目だってんなあ…。
男子生徒たちは遠巻きに、「誰だ、あの美しい女性は」「平民...
このままじゃまずい、そう思った才人は、最も平民の多い場所…...
333 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:33:52...
当然といえば当然だが。
昼前の厨房は地獄だった。
「はい鳥あがったよー」「サラダ、ニンジンたんないよ!なに...
「はいどいてどいてー」「茶がない!茶がない!」「塩、まだ...
「っはー…」
『魅惑の妖精亭』で慣れているとはいえ、この光景は圧倒され...
隣のアンリエッタを見てみると、目を輝かせていた。厨房の活...
「おう!我らの剣!どーした?シエスタはどーして」
やってきた才人に目を留めたマルトー親父の目が点になる。そ...
「おい。ちょっとこいサイト」
目がマジである。
才人がアンリエッタに「ちょっと待ってて」と言ってマルトー...
「なななななな、なんだよあの綺麗な人!」
アンリエッタに目がいっていたらしい。
才人は説明用の台詞を持ち出す。
「『魅惑の妖精亭』で働いていたときに知り合った人で、名前...
「そそそそそそそうか!そうなのか!お前の彼女とかそーいう...
「いやまあ確かに違うけど」
それを聞いたマルトー親父は、才人を思いっきり突き飛ばすと...
顔がユデダコのようである。
「わわわわわわ私、ここの総料理長を勤めさせていただいてお...
聞けばアンさんは、この学院を見学に来たとのこと!よよよ...
「結構ですわ」
にっこり即答。
そして、立ち上がってきた才人の右腕に自分の腕を絡ませる。
「私にはサイトさんがいますので。サイトさんに案内して頂き...
マルトー親父は完全に固まる。
「あ、そこの方、なにかお手伝いできることはありませんか?...
アンリエッタは、固まったマルトー親父を放置して、忙しそう...
「あ、あの、じゃあお皿を並べるのを手伝っていただけますか...
「じゃあ、お手伝いいたしますわ。ほら、サイトさんも!」
「え?お、オレも?」
アンリエッタは才人の手を取り、皿の満載されたワゴンを引い...
残されたのは、厨房の喧騒と、一人固まるマルトー親父。
「あの、親父さん…」
若い料理人が、棒立ちになっているマルトー親父に声をかけた。
マルトー親父は、立ったまま、漢泣きに泣いていた。
世の中は不公平なものなんである。
334 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:34:38...
まだ誰も生徒の来ていない食堂で、才人とアンリエッタは、机...
「楽しいですわね」
皿を並べながら、アンリエッタは言う。
「はい?」
才人には、皿を並べるこの仕事のドコが楽しいのか、全く持っ...
才人が不思議そうな顔をして皿を眺めていると、
「身体を動かして働くのは楽しい、そう言っているのです」
アンリエッタは言う。
「机の上で書類とにらめっこしたり、謁見室やダンスホールで...
考えてみれば当然のことだ。アンリエッタは王女として生まれ...
身体を動かして働くことなど、あるわけがない。
そんなアンリエッタを見て、才人はやっぱりこの人は女王なん...
そして、アンリエッタは不慣れな手つきながらも、皿を一枚一...
「あっ」
不意に、アンリエッタの手がすべり、皿が彼女の手の中からず...
その瞬間、隣で皿を並べていた才人が咄嗟に手を差し出し、そ...
「おっと危ない。はい、気をつけてくださいね」
才人はその皿を、アンリエッタに手渡す。
そんな才人を見て、アンリエッタはため息をつく。
「やっぱりダメね、私」
「?どーしたんですか?」
「一人じゃ、お皿を並べることも出来やしない。これじゃ、働...
そう言って悲しげに笑う。
一回くらいの失敗で何言ってんだか、と才人は思い、フォロー...
「最初から上手くできる人なんていませんよ。それに、アンは...
才人の言葉に、アンリエッタの動きが止まる。
才人は、アンリエッタが手にしたままの皿を、彼女の手に自分...
「ほら、なんだって協力すればうまくいくものなんです」
そう言ってアンリエッタを励ます。
アンリエッタは、そんな才人に、満面の笑顔を返して見せた。
「そうですわね。一緒にやれば、上手くいきますわよね」
そして、彼女は皿を並べ始めた。
335 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:35:14...
仕事が終わると、先ほどジャガイモを運んでいた青年が、「お...
ちょうどお腹もすいたので、二人は中庭の芝生に腰掛けて、昼...
「おいしい!」
シチューを飲んだアンリエッタの最初の言葉がそれだった。
「いつもお…、じゃないや、いつももっといいもの食べてるんじ...
思わず『王宮』と言ってしまいそうになり、慌てて才人は言い...
周囲に人影はないが、用心に越したことはない。
「いいえ。家の私財を売り払いましたから、今私にはこのよう...
言ってにっこりと笑う。
そういえば、この間の戦の戦没者の慰問金に、王家は私財を売...
「でも確かに、晩餐会などには頻繁に呼ばれますから、豪勢な...
アンリエッタは、手にした木の皿の中のシチューを眺め、微笑...
「このシチューは、本当に美味しい。こんな暖かい味の料理は...
そう言って、また一口、シチューを頬張る。
「本当に、おいしい」
学院の案内が一通り済むと、才人たちはルイズの部屋に戻って...
「疲れたーっ!」
才人は、アンリエッタがいることも忘れ、主人のベッドにどう...
確かに、才人にとって今日の一日は疲れるものだった。
アンリエッタの正体はばれなかったものの、『アン』に一目惚...
そのほとんどは、私のメイドにならないか、今度王都に観劇に...
求婚したものの眼は、まさに慧眼と言えよう。一国の女王に求...
その悉くを、『アン』は断り、才人は断られた貴族にガンを飛...
「お疲れですね、サイトさん」
言ってアンリエッタはくすくすと笑い、才人の倒れたベッドに...
「疲れたよホントに…」
言ってはふう、とため息をつくと、肩にアンリエッタの手が触...
その手は、弱々しい力でくにくにと動き、才人の肩を揉む。
「お疲れ様でした」
どうやら、マッサージのつもりらしい。しかしアンリエッタの...
「あ、ありがとう」
「どういたしまして」
もどかしいマッサージもどきの感触に、才人の身体は硬くなる。
「あらあら。ずいぶんと硬いんですのね」
「つ、疲れてるからね」
336 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:35:55...
力加減が足りないからだよ、と言いそうになる才人を、衝撃が...
むにゅ。
な に か あ た っ て る 。
昼間さんざん肘に当てられた感触が、今度は背中を直撃する。
別の場所が硬くなってまいりましたァーーーーーーーーー!!!
才人の頭脳が、混乱して炭坑節を踊り始める。
「サイトさん」
「はひ」
耳元で囁かれるアンリエッタの声に、才人は思わず返事をして...
アンリエッタは、そんな才人の状況を知ってか知らずか、語り...
「『アン』には、今日一日で夢が出来ました」
「はい?」
「街道筋の、小さな旅籠。そこで、疲れた旅人たちに暖かい寝...
「そ、そうなんだ」
「それを手伝うのは子供たち。そうね、3人がいいわ。男の子...
もちろん、一緒に働くのは愛しい旦那様…」
言って、才人の背中につつつ、と指を這わせる。
旦那様って。旦那様って。もしかしてオレの事っすかーーーー...
「で、でもアンリエッタ様は」
そう言った才人の唇を、アンリエッタは横から回した指でつっ...
「今日一日は『アン』として扱ってくださいと、言ったはず」
その言葉はまるで魔法のように才人の言葉を封じた。
その言葉を発している彼女の手には、主人の魔力を受けて輝く...
たしかにその言葉は、魔法のそれだったのだ。
「私は『アン』ですわ、サイトさん」
「ああ、アンだ。でもどうして、そんな夢なんか」
「言わなきゃわからない?ホント、鈍感な人…」
言ってアンリエッタ…アンは、才人を仰向けにさせると、その上...
「愛しているから。貴方を。サイトさんを愛しているから」
そして、アンの指が自分のブラウスのボタンにかかり、それを...
全裸になったアンは、同じように才人の服も脱がせ、裸にする。
「アン…綺麗だ」
魔法で暗示に掛けられた才人は、アンを優しく抱きしめる。
彼の中で今や目の前の女性はアンであり、愛すべき人である。
抱きしめられたアンは、そっと才人の背中に手を回し、首筋へ...
そのままそっと顎を上げ、才人の唇を塞いだ。
才人はそのままアンに体重をかけ、ベッドの上に横たわらせる。
アンの真っ白な肢体が、ベッドの白いシーツの上で尚も白く輝...
338 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:36:39...
才人は、その膨らんだ右の双丘の、桜色の突起を吸い上げた。
「ふぁ」
アンの唇から吐息が漏れる。
空いたもう一つの丘を、才人の右手が蹂躙する。
形が変わるほどもみしだき、先端を強くつまむ。
逆に唇は優しく肌を吸い、舌で先端を柔らかく舐めあげる。
「ふ、あ、んっ…」
指を噛み、左右それぞれから送られてくる異なる刺激に、アン...
やがて才人の右手が、茂みに覆われた秘所へと伸びる。
くちゅ。
確かな水音とともに、アンの背筋が跳ね上がった。
思わず、足で才人の手を挟み込む。
「あ、サイトさっ…」
「見せて。アンのここ」
そして才人は両手でアンの膝を抱え、軽い抵抗を見せるアンの...
覚悟していた事とはいえ、アンの顔が真っ赤に染まる。
「み、見ないで…」
「綺麗だ」
言って才人はアンの秘所に口付けた。
「ひゃんっ」
羞恥と快感に、再びアンの背筋が踊る。
アンは足を閉じようと力を込めるが、才人の手が膝をしっかり...
そうする間にも、才人は遠慮なくその割れ目を舐め上げ、柔肉...
「ふあ、あ、サイト、さ…」
才人は十分に柔らかくなったその割れ目に指をかけると、縦に...
「やあ、あ、ずかしっ…ふぁ…」
とめどなく溢れる蜜を舐め、丹念に唾液とそれの混合物で周囲...
流れ出た雌の証が、シーツを汚していく。
そして才人は、顔をあげ、アンに言った。
「もう大丈夫?」
快楽の階段の途中で放り出され、アンの中に種火が燻っていた。
アンは覚悟を決めると、才人に言った。
「下さい。サイトさんを、ください…」
その言葉に、才人は腰を進め、アンの秘裂に己が先端を押し当...
濡れそぼったそこを、才人は一気に貫いた。
ぶつっ…。
アンの身体の奥で、何かが裂けた。二人の繋がり目から、鮮血...
自分の耳にだけ聞こえたその音に、アンの顔が一瞬苦痛に歪む。
339 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:37:13...
「痛くない?アン」
抱きしめてそう言う才人に、アンは涙目で訴えた。
「大丈夫です。貴方の好きなように動いてください。貴方の、...
言って、いつの間にか手にしていた杖を振る。
すると才人は、少しずつ腰を動かし始めた。
熱された剣に身体を引き裂かれるような痛みに、アンの目尻か...
でも、耐える。耐えてみせる。この契りを嘘にしないために…。
快楽に浮かされたように、才人はアンの中を削り取る。
絶叫しそうな痛みのみがアンを襲う。前戯のときのような甘い...
「…っつ、ひっ、ぁぐっ…」
思わず腰を打ち付けている才人の背中に、爪を立ててしまう。...
一瞬才人は痛みに顔を歪めるが、快楽に操られた身体は動きを...
「ふぐ、ぁぐ、ぃ、ぃあっ…」
快楽などない、ただひたすら削り取られるだけの責め苦に、ア...
「あ、アン、出すよっ!」
どくどくどくっ。
解けた鉄のような熱い迸りを膣奥で感じ、アンは契りが終わっ...
「おはようございます」
目を覚ますと全裸のアンリエッタが隣で微笑んでいた。
才人の頭から一瞬で血が引く。オレ姫様と。
ヤっちまったぁああああああああああああああああ!
「あ、あの、オレ、オレっ!」
慌てて立ち上がると、被っていたシーツがめくれ、ベッドの上...
こびりついた鮮血。牡と雌の体液によってついた滲み。
「…痛かったですわ」
拗ねたように顎に曲げた指を当て、アンリエッタは言う。
その仕草がこれまたもう、なんていうか。
可愛いぞコンチクショー!!
「なのにサイトさんったら、止まってくれなくて…」
「ていうかアンタ魔法で操ったじゃないですか人のことーーー...
「あらやだバレてた」
言って、ぺろりと舌を出す。
その仕草がこれまたなんだかもう。
ていうか騙されるかーーーーーー!!
340 名前:君の名は[sage ] 投稿日:2006/09/24(日) 17:37:55...
「サイトさんは、嫌いですか。こんな私」
突然真剣な目で、アンリエッタは尋ねる。
思わず呑まれる才人。
「今の私はただの女、『アン』です。
愛する人を想い、嫉妬に狂い、見果てぬ夢を追う、ただの女...
女王でもなんでもない、ただの女です。
女を使うことでしか、貴方を繋ぎとめられない、卑怯者です」
そして今度は、いつもの…儚げな、壊れそうな笑顔で、続ける。
「もしあなたが嫌いというなら、『アン』は死にましょう。
ここに残るのは、『女王アンリエッタ』だけ。
女の身体に、王という黄金を注いだ、ただの器」
そして、もう一度才人に問う。
「サイトさんは、アンが、嫌いですか」
嫌いと言えれば、どれだけ楽か。
彼女は、その言葉で、自分の心を殺そうとしているのだ。
そんなこと、優しい才人にできるわけがなく。
「嫌いじゃないですよ」
そう言って、アンを、抱きしめた。
アンの、瞳から、涙が零れ落ちる。
「お願いがあります」
涙に濡れて、アンは、言った。
「今日という日が終わるまで…抱きしめていて。
アンを…離さないで」
朝靄に煙る門の前で、才人はアンを見送っていた。
門から少し出たあたりで、二人は別れを惜しんでいた。
「なにも、こんなに早く出なくても」
そう言う才人に、アンは応える。
「なるべく早く帰って、ルイズを開放してやりたいのです。ま...
そう言って、才人に手招きをする。
誘われるままに才人はアンリエッタに近寄る。
アンリエッタはその才人の耳元で、こう呟いた。
「もし、『女王アンリエッタ』が必要なくなったとき、貴方の...
その時は…『アン』の夢を、叶えてやってくださいましね」
そして、才人の頬に軽く口付けした。
「それでは、また会う日まで。サイト殿」
そう言った彼女の顔は…壊れそうな美しさを宿した、アンリエッ...
341 名前:あとがえ byせんたいさん[sage ] 投稿日:2006/09...
わーい初1発投稿<ダメ人間
とうわけで白アンお待ち!
でも少し黒入ってるからうぐいすア(黙れ
すいませんキャラ壊れてるかもですゴメンなさいorz
今回書きたいことを優先したためにかなり実用性が犠牲になっ...
エロパロ失格でつね
お目汚し失礼しやしたノシ
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