ゼロの使い魔保管庫
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〇月×日
今、此を書いてるのはテントの中です
えっへっへっへ
念願の才人さんと冒険だ!!
私は非戦闘員として、戦いには出ない様に言われてますが、其...
野草を摘んで、食べられそうな根っこを掘って、茸を選別して...
タルブでひいお爺ちゃん達に学んだ術が大活躍です
才人さんと貴族の皆様は、魔法で動物を狩る担当になりました
私が最初、罠を作ろうかとしたんですけど
才人さんが
「なら簡単に弓か、魔法で射撃した方が早いな」
って、言い出しまして
言われて見れば、その通りです
お言葉に甘えましょう
ミスタグラモンが、弓を錬金して才人さんに渡して
皆で狩りに出たら、あっさり獲物を仕留めて来ました
うむ、メイジ恐るべし
「ちょっとダーリン、私達の鹿はともかく、襲いかかって来た...
「シルフィード、フレイム、全部頼むわ」
「きゅい」
「…鹿の方が良いって」
「じゃあ皆で等分で分けて、余ったら宜しく。其でも余ったら...
「燻製なら箱を作って、其用のチップを作れば、何とかなりま...
「必要な材木は?」
ミスタグラモンが聞きます
「メープル辺りでどうでしょう?」
「成程ね、ちょっと探して来る。才人、斧持って付いて来てよ」
「あいよ」
「ちょっと待て、色っぺい兄ちゃん。斧なんざ無いだろうが」
才人さんとミスタグラモンが口を合わせて言いました
「「デルフに決まってる」」
その瞬間、私達は爆笑しちゃいました
あぁ、この冒険は本当に楽しい
燻製は、一晩ゆっくり燻らせましょう
って、しまったぁ!!
これ書いてたら、才人さんの隣が占領されてるぅぅぅぅぅ!!
早い、早いぞ貴族様
ミスタバサ、軽量活かして上に乗っかるのは反則です
ひいお爺ちゃん
やっぱり敵は多いです
ぐすん
〇月×日
ふっふっふ、冒険二日目です
日記が、あっさりミスタバサの読書対象として、捕獲されてし...
操りの魔法で私から強奪って、幾ら何でも酷いですよ!!
そしたら、何て言ってたと思います?
「面白そうな本が有る、だから読む。読書の邪魔は許さない」
「…ミスタバサ、ちょっと論点ずれてませんか?この場合は、人...
「私にとっては、ずれてない」
「…わざとですね?」
コクリと頷き、パラパラ捲ってある場所から読み始めます
彼処からは、私と才人さんのキャッキャッな部分がぁぁぁぁぁ!?
「ミスタバサ。何でそのページから?」
「…情報収集」
「あのですね。人に見せられる物じゃ、ないんですけど?」
あっ、赤くなってる
「……風呂」
「ミスタバサ、真似する積もりですか?」
私の胸を見て、少々考え込むミスタバサ
「大丈夫、真似にはならない。私にはそんなの無い」
杖で胸を、ぐりぐりされてしまいました
「あの、そろそろ解いて下さい」
「まだ」
才人さんとの日記部分を、全部読む積もりですね
はぁ、まさか、ミスタバサにこんな事されるとは、一番常識人...
人は見かけによらないです
読み終えたミスタバサは、パタンと閉じて私に日記を差し出し...
「面白かった」
「そうですか?」
「やっぱり、間違って無いのが解った」
「何のですか?」
私が聞くと、薄く笑みを浮かべました
まぁ、多分才人さんに対しての事でしょうね
「今回は許してあげます。次からはやらないで下さいね?」
「書き貯めたら、また見せて」
「だから、見せ物じゃ無いです!!」
誰か、この読書中毒何とかして下さい
と、思ったら才人さんがテントに入って来ました
「おんや、タバサとシエスタだけ?」
「ん」
あ、いきなり才人さんに引っ付いて、私に向けて舌出してる。...
「どうした、タバサ?」
ミスタバサの行動に、頭を撫でて対応する才人さん
あぁ、ミスタバサの表情がみるみる崩れて行くかと思ったら、...
「ミスツェルプストー達は狩りです。まだ慣れて無いので、集...
「おっ、有り難う。此でどれ位持つかな?」
才人さんが燻製をむしゃむしゃしつつ、聞いて来ます
あっ、ミスタバサ、才人さんの口にした所を、わざと喰らい付...
中々の策士ぶり、侮れぬ
「シルフィードさんにフレイムさん、ミスタバサに才人さんと...
「狩りが一番の仕事になりそうだね」
「はい」
私達は笑って、獲物を取って来るのを期待して待ちましょう
宝探し?
午前中30分で、外れが確定しちゃった上に、魔獣が出たので、...
だから、後は皆だらけてます
「そういえば、魔獣の肉は駄目なんですか?」
「…食べられない種類だった」
詳しいミスタバサが答えます
「あら、残念」
「熊肉取っておいて良かったな」
「はい」
「さて、オヤツも食ったし、植物採集付き合うよ」
「はい、じゃあ一緒に行きましょう」
才人さん達の護衛有りだから余裕です
私が二人に指示して、大量の野菜ゲットです
うん、何れも美味しそうだ
「さてと、食事の準備をしましょう」
私が腕捲りをすると、ミスタバサが水を出してくれました
メイジが居ると、水に困らないですね
「只今〜外れだったわぁ」
ミスツェルプストーを先頭に、ぞろぞろ戻って来ました
「そうなんですか?残念です」
「毎回上手くはいかないわよね」
ミスモンモランシがそう言って、あっさり失敗を認めます
そうしたら、上空から影が落ちて来て、それはシルフィードさ...
「きゅい」
「おっ、シルフィードでかした」
1メイルはある、大きい魚が手から離れて、複数ビチビチ跳ね...
「此なら全員分有りますね」
皆で協力して、今日も美味しい食事が取れました
夜になったらまた、才人さんの隣を争ってバトルです。今の内...
ひいお爺ちゃん
才人さんと一緒だと、貴族も平民も関係無いですね
学院居る時よりずっと充実してます
この時間が少しでも、長く続きますように
〇月×日
ふぅ、3日目です
昨日の夜のバトルは勝利です!!
見事に才人さんの添い寝ゲットでした。あれ、反則的に熟睡出...
ちなみに、後の勝者はミスツェルプストーとミスタバサです
ミスモンモランシが脱落してました
アレをミスヴァリエールは毎日ですか?羨ましいですよ、全く
ふぅ、今日のバトルも勝つぞ、おー
そして、今日はミスモンモランシに、興味を持たれてしまいま...
「あら、貴女日記付けてるのね」
「はい、でも見せませんよ」
「あら、そんな事しないわよ。まさか誰かにやられた?才人?」
「才人さんは、見て見ぬフリしてくれてますよ。興味が無いの...
「才人って、意外と本は読むのよね。勉強会で文字覚えた途端...
「へぇ、勉強家なんですねぇ」
「魔法技術とイーヴァルディにはまってたわ。後、ハルケギニ...
「平民なのに、何でですかね?」
「才人曰く、傾向と対策だって。才人の国との差異を埋める為...
「私達は産まれてからずっとハルケギニアだから、逆に解りま...
「全くよ。私達が才人の国に行ったら、そうやって勉強しない...
「才人さん位の知識持つ為に、どれだけ勉強しないといけない...
「確か、義務で9年、その後に魔法学院レベルで3年、アカデ...
「16年ですか?」
「才人は、その内12年で、後は仕事とネットだって言ってたっ...
「ネット?」
「超巨大な図書館みたいなものって言ってたわ。詳しいのは私...
「はぁ、才人さんの国って、良く解りませんね」
「教えて貰えば貰う程、才人の国のがよっぽど魔法よね。さっ...
「あはは、いつか行ってみたいですね」
「そうよね。…必ず行かなきゃ」
「必ず……ですか?」
「お義父様お義母様に、ご挨拶しなきゃならないじゃない」
澄ました顔のまま、さらりと凄い事言いましたよ
むぅ、ここは引けません
「そしたら、私もご挨拶に行かないと」
「あら、じゃあ一緒に行きましょうね。2号さん」
にっこりと、笑って言われてしまいました
ふっ、返さずにいられませんよ?
「その時は、宜しくお願い致しますね。3号さん」
あっ、ミスモンモランシ、笑いながら亀裂が入った
ふっふっふっ、今回は私の勝利〜!!
「よっし、習った植物採集してきたぞっと。…笑った顔のまんま...
才人さんがテントに入って来て、私達の硬直が解けます
「お帰りなさい、才人さん」
「お帰り、才人」
「あいよ、ただいま」
才人さんが、微笑み浮かべて挨拶してくれました
あっ、なんか家族っぽくて良いですね
ちょっと、機嫌が良くなりましたよ
「シエスタ、書き物終わったら、チェック入れてくれないか。...
「あ、はい、解りました」
そう言って才人さんは、また外に出て行きました
才人さんは、フレイムさんやシルフィードさんと遊ぶのも良く...
今はミスタバサが一人で狩りに出てまして、ミスタグラモンと...
何かミスタバサ、狩りに覚えが有るから一人で良いと言って、...
う〜ん、大丈夫でしょうか?
ちなみに宝探しは、今日も外れでした
「…ねぇ、メイド」
「何でしょう、ミスモンモランシ」
「…才人がただいまって」
「えぇ、言ってましたね」
「…どうしよう、何か心が暖かくなっちゃった」
「私もです」
「…才人とずっと一緒って、…こういう事よね?」
「…そうですね」
「…何で平民なのよ?あんの馬鹿たれ」
あ〜ぁ、私と一緒でミスモンモランシも、才人さんから脱け出...
そこで、はたと気付きました
「こう考えてみたら、どうでしょうか?」
「何?」
「才人さんの国は、貴族が居ないんじゃなくて、全員貴族だと...
あれ?ミスモンモランシ、考え込んでしまいましたよ
「…そういえば、才人は自分は並だって、常に言ってたっけ。……...
「へ?」
「全員貴族だから、貴族が必要無いのよ。それって、凄い事じ...
「はぁ?どう言う事ですか?」
「解らなくても良いわ。でも、凄い発見よ?」
「…はぁ」
自分で提案したものの、さっぱり解らなくなっちゃいました
う〜ん、やっぱり考えるのは苦手です
私は、才人さんの生活全般をお世話以外は、出来そうに有りま...
ひいお爺ちゃん
貴族の皆様は高い教育を受けてるせいか、私よりずっと広い考...
貴族が魔法だけで偉ぶってるって訳じゃないのを、才人さんと...
そんな貴族が才人さんに夢中になるんですから、才人さんって...
才人さんのお嫁さんの道は、ガクジュツ的でもあるみたいです
私、難しい事はさっぱりなんです
こっちの方は、落第決定です
ぐすん
〇月×日
冒険4日目です
今日は大興奮の一日でした
ちなみに昨日は、添い寝独占バトルはしてません
だって、ミスタバサがサイコロ2個と小さい杯用意して、こう...
「才人が困ってるから、此で賭ける。三回振って、一番数字の...
「まぁ、それなら公平かな?」
ミスツェルプストーがそう発言して
「細工してない?」
ミスモンモランシがそう言うので、ミスタバサがサイコロをミ...
「土メイジなら解る」
「解ったよ。ディテクトマジックは反応無し。中味は………うん、...
ミスタグラモンが、お墨付きしました
「ちょっと、モンモランシー。失礼じゃない?」
「あら、賭事にイカサマは常識じゃない。此は、お互いの為に...
ミスタバサは、コクリと頷きました
「なる、私が甘かったのか。此はちょっと、気合い入れないと...
「それじゃ、参加者はどうしましょう?」
私がそう言って、参加人数を確認しようとしたら
「あ〜、ちょっと良いか?」
「何ですか?才人さん」
「俺、野宿で良いや」
「「「「却下」」」」
声を揃えて、私達は即答です
「…何で?」
「私達が熟睡するのに、ダーリンが必要なのよ。ダーリンに拒...
「以下同文」
ミスツェルプストーとミスタバサに言われて、才人さんは溜め...
そんな才人さんをミスタグラモンが、おかしそうに見てます
同性として、羨ましく感じないんですかね?
やっぱり、バイなのかなぁ?
ちなみに結果は、ミスタバサ28、私が25、ミスツェルプストー...
うん、今回は運が良かった
何時も祈ってない神様、有り難うございます
だって、才人さんの添い寝は、暖かくて凄く安心するんですよ...
あんなの味わったら、もう一人寝なんて味気ないです
おっと、そろそろ今日の出来事書かないと
今日は依頼代行の一つ、オーク退治でした
オークは大嫌いな上に、めちゃめちゃ怖いです
だって、男は餌確定だし、女は……日記でも書きたくない!!
捕まったら、そこで人生終了です。それからは……あぅ、気持ち...
止め止め
と、とにかく私の護衛でシルフィードさんとフレイムさんが付...
暫くすると、シルフィードさんとフレイムさんが、小さく唸り...
「きゅい」
「きゅるるるる」
「あの、どうしたんですか?」
うっ、あの醜悪な臭いが、私にも解る感じで漂って来た
此は近いです、怖いです。だって私には、オークなんかに対抗...
身体がガタガタ震え出して止まりません
「怖い、怖いよう。才人さん、帰って来て…………あ、いけない、...
私の声で、フレイムさんとシルフィードさんが視線を合わせて...
「きゅい、きゅい」
「きゅるるるるる」
「きゅい!!」
「きゅる!!」
「…あの、何か決めたんですか?」
そうだ、私には才人さんが付けてくれた、頼もしい護衛が居る...
でも、怖いものは怖いんです
身体はさっきから、震えが止まりません
そして、臭いが強くなり、オークの姿が見えると私は硬直しち...
「ひぐっ」
もう涙目で、一杯一杯です
「って、えっ?あれ?シルフィードさんフレイムさん?何処に...
私が硬直してた時に、居なくなってました
「シルフィードさんフレイムさん、ひ、酷いです。後で才人さ...
私が大声を上げたら、オークが私に気付いて接近して来ました
もう、やだ、足が動かない
「怖いよう、オークなんかにオークなんかに」
ガタガタ震えて、何も出来ません
あぁ、私の人生は、ここで終わりか。才人さんごめんなさい
そう思いながら、もう、オークなら後数歩で届く所に来た途端...
「大地よ、我らに仇為す者に戒めを与えよ」
オークの足が突然止まり、動かなくなりました
「………何?」
私は、何が起きたか解りません
オーク達も走って来た形で固まって、ピギィピギィ騒いでます
そしたら、私とオーク2体の間に、空からシルフィードさんが...
口をガパッて開けて、二体で全開のブレスを、オークにぶつけ...
ブフォォォォォ!!
「……此が、シルフィードさんとフレイムさんの、……全力ブレス…...
私は、呆気に取られて見てるだけです
今迄の、ちょこっとお手伝いで使ってた、ブレスの比じゃ無い...
一分位吐いていて、吐き終ったら、炭になったオークが2体転...
「きゅいきゅい」
「きゅるる」
「…もしかして、ごめんなさいですか?」
「きゅい」
「きゅる」
二体が、頷いてくれます
シルフィードさんが才人さんの行った方を指して、何とかバツ...
「…もしかして、才人さん達の方に行かない様にする為に、私を...
二体が頷きます
「……あ、私が言ったからか……二人共、有り難う」
シルフィードさんとフレイムさんが、身体を擦り付けて来てく...
あぁ、使い魔持つのも良いなぁって、ちょっぴりメイジが羨ま...
「…所で、さっきの声って何だったんでしょう?突然オークも動...
そしたら、突然シルフィードさんが私の頭をがぷりとくわえて...
「きゃあ!?ちょっと!?シルフィードさん!?止めてぇぇぇぇ!?」
散々振られて目を回した後に、今度はやたらと舐められました
「はぇ、頭が回るぅぅぅ。一体、なんなんですかぁ?もぅ」
何か、どうでも良くなっちゃった
舐められた頭を拭ってシルフィードさんに抗議したら、更に舐...
駄目だ、何かお茶を濁された。後は同じ事の繰り返しだ
「何か解らないですけど、解らない物は解らないって事ですか...
「きゅい」
シルフィードさんが頷きました
…絶対、なんかやりましたね?
今度才人さんに聞いてみよう、うん
そんなこんなで待ってたら、一時間位ですかね?
皆が戻って来たので、手を振って歓迎しました
その後は合流して、話をしたら、才人さん達もギリギリで、ヤ...
其で、皆で宿に泊まるのを決めた後、飛び立つ前に私が此方の...
ミスタバサはシルフィードさんに、冷たく言い放ちました
…才人さんが来る前の、あの雪風の表情で
「…シルフィード」
「…きゅいぃぃぃ」
シルフィードさんは素直に頭を伏せてその頭を両手で押さえ、...
えっと、何でですか?
ガンゴンガン
「……タバサ、何があったか知らんけど、その程度にしてやって...
皆がぽかんと見守る中、才人さんが、頭を抱えてひたすら耐え...
勿論、後ろから羽交い締めしてますよ
確かに、才人さんの立場だと、ミスヴァリエールに折檻される...
「ふー、ふー」
「タバサ落ち着け、な?」
「駄目。お仕置しなきゃ、駄目」
「タバサ、シルフィードが何か言いつけ破ったってのは解った...
「其でも、駄目」
「つまり、タバサはシエスタが拐われても良かったんだな?」
才人さんに言われて、ミスタバサが硬直しちゃいました
「タバサ。確かにシルフィードは大事な言いつけを破ったかも...
「…足らない」
「じゃ、俺が払う」
「…キスして」
「解った」
才人さんがミスタバサを振り向かせて、おでこにキスしました
「…何で、おでこ?」
そのまま、ミスタバサの両肩に手を置いて、才人さんは視線を...
「今のタバサは駄目だ。内情知らないけど、とにかく駄目。良...
ミスタバサは少し涙を溜めて、ふるふる首を振りました
「其が解ってるなら大丈夫。偶々感情的になったんだよな?そ...
暫くジッとして、ミスタバサは頷きました
「やり過ぎな部分は謝ろうな。使い魔だって、感情は有るんだ...
暫く立ち止まったミスタバサが、そのままの姿勢で、シルフィ...
「…シルフィード」
「…きゅい」
「少しやり過ぎた。ごめん」
「きゅい」
立ち上がった才人さんが、ミスタバサの頭に、ぽんと手を乗っ...
「此で終わり。じゃ、宿を捜そうぜ」
コクリと、ミスタバサが頷きます
息を詰めてた皆が、ホッとした雰囲気を出しました
はぁ、才人さんに掛かると、上手く治まるなぁ
ひいお爺ちゃん
才人さんは、多分教師にもなれちゃいます
ミスタバサの扱いなんて、まるで娘か妹ですよ
はぁ、私もあんなお兄ちゃん居たらなぁ
は、いけないいけない
私が欲しいのは、ああいう旦那様だった
さて、お風呂入ったら、ミスツェルプストーがお酒を宿の主人...
此でペンを置きますね
〇月×日
はい、5日目です
昨夜は雑魚寝になってしまった為に、賭けは行われてません
でも、大変びっくりな事件が起きました
な、なんと、ミスタグラモンが女性だったんです!!
しかも、自ら才人さんの愛人だって
うわきゃあ〜〜〜〜〜〜!?
いきなり、思い切り飛び越された気分ですよ
えぐえぐ
愛人って、その、勿論、そういう関係ですよね?って聞いたら...
「そうだよ」
ですって
私が散々色仕掛けしても落ちなかった才人さんを、どうやって...
勿論聞きました
「簡単だよ。僕の命を賭けた」
「は?」
「だから、僕の命を賭けた。本気だから、才人に女として見ら...
「実行したなら、何で生きてるんですか?」
「ん、才人がきちんと杖を取り上げてくれたよ。才人の真剣な...
「…才人さんを騙してません?」
「…僕の気持ちを侮辱するなら、其なりの覚悟が有るんだろうね...
「すいません、失言でした」
「解れば良いよ」
あっさりと許してくれました
「あの、要するに才人さんとそういう仲になるには?」
「命賭ければ、才人は観念するよ。才人はなんだかんだ言って...
「でも、紙一重ですね?」
「じゃあ聞くけどね、才人の居るハルケギニアと才人の居ない...
「勿論居る方です」
「ほら、答えなんか簡単に出る。後は実行に移すだけだ」
「…シンプルですね」
「そんなもんだよ、実際。今迄悩んでたのが、才人に抱かれて...
「あの、愛人って、はっきり言ってましたけど?」
「正妻は他の女らしい人に譲るよ。僕は才人と一緒に居られて...
「じゃあ、私が正妻になっても、構わないんですか?」
「その時は宜しくお願い致します。お姐様」
そう言って、ウィンクしてくれました
「ミスグラモンの秘密は、絶対に守ります」
才人さんを挟んだ状態で、意気投合しちゃいました
「お互いの未来に」
「「乾杯」」
才人さんは、そんな私達の会話を聞いてた筈なのに、何も言わ...
只、ミスタバサを撫でるのは、ずっとやってましたね
ミスタバサは、才人さんに座りっぱなしで、ちっとも動かず、...
ミスタバサの仕草、可愛い過ぎです
其所から先は、ちょっと覚えてません
酔うと酒乱になるから、飲むの控えてたのに、やってしまいま...
あはははは、はぁ
起きた後に、皆に聞いてみました
「私、途中から覚えてないんですけど、何かしませんでした?」
「えぇっと、私もモンモランシーも結構早く潰れたから、解ら...
ミスモンモランシもポーカーフェイスじゃなく、二日酔いの頭...
ちょっと、詠唱するのも辛いみたい
「ミスグラモンはご存知ですか?」
「ん〜どうだったかなぁ?タバサは覚えてる?」
「…才人に襲いかかろうとしたから、後頭部殴って眠らせた」
…そういえば、なんか後頭部がズキズキします
「この痛みが、ミスタバサの仕業ですね?」
「…才人が困ってたから、仕方ない」
「そう言えば才人さん、何で無言なんですか?」
「…俺が言うと、多分こじれると思ったもんで」
ちょっと、考えてみましょう…………うん、確かにこじれる
昨日の、魔法制裁レベル迄こじれたら大変だ
「あの、ミスタバサ。酒乱状態の私を制してくれて、有り難う...
「…ああいう止め方は好き。任せて」
「出来れば、もう少し穏便にお願いします」
「魔力切れで、杖で殴るしか無かった」
「それじゃ、仕方ないですね」
メイジが、常に魔法を使える訳じゃ無いって事を今更ながら痛...
さて、今日は洞窟探検の日です
私達が雑談しながら向かう途中で土がボコって盛り上がると、...
えっと、どうやって探し当てたんでしょう?
そしたら、ロビンさん迄ピョンって飛び出て来て、びっくりです
才人さんが聞いたら、行動予定聞いて先回りですって
はは、使い魔さんのが、私より頭良いみたいです
がくり
もう、人間の威信もへったくれも有りません
才人さんが、知恵持つ獣達の使い魔達を、人と同じ様に接して...
さて、更に私の護衛としてヴェルダンデさんが追加されました
才人さん曰く、洞窟内だし、シエスタの安全に気を使うのは、...
貴族の皆様も賛成してました
どうやら、昨日みたいになるのは、とにかく回避出来るならや...
「何か申し訳無いです」
そしたら、ミスグラモンが言ってくれました
「人には向き不向きが有る。出来ない事を嘆くより、出来る部...
「君が居なかったら、肉を取りすぎても保存も出来ず、料理も...
そう言った後、あの薔薇の杖をくわえて、ポージングしちゃい...
「ミスグラモン」
「何だい?」
「せっかく良い事言ってたのに、そのポーズで全部台無しです」
見てた皆が、爆笑しちゃいました
「決まったと思ったんだけどなぁ」
頭をカリカリ掻いてます
…絶対笑わせる為にやってませんか?
まあ、そんなこんなで皆が洞窟に向かうとフレイムさんとヴェ...
あぁ、上空警戒と緊急離陸兼ねてるんですね
やっぱり、私なんかより頭良いです
その後シルフィードさん達が私を抑え込みます
「あの、そんなに抑えられたら動けませんよ?」
「きゅい」
「動くなって事ですか?」
「きゅい」
コクコク頷いてくれました
そういえば、ヴェルダンデさんが見えてないですね
何処に行ったんでしょう?
暫くしたら、ヴェルダンデさんが地中から出て来て、地上を私...
なんのジェスチャーでしょう?
そしたら、フレイムさんが其に合わせて、尻尾で私達の周りに...
「此所から先には、出るなって事ですか?」
「きゅい」
シルフィードさんが頷いてくれました
ヴェルダンデさんは高速で穴堀りが得意でしたね
あ、まさか
「一周全部落とし穴ですか?」
「きゅい」
参った、此は動けない
「おトイレどうしよう?」
「きゅいきゅい」
「気にしちゃ負けですか。そうですね、安全には変えられない...
声に応えて鼻を持ち上げてふんふんした後、地中に潜って行き...
シルフィードさんに吊り下げられた荷物から、燻製を引っ張り...
「はいどうぞ、腹が減っては戦は出来ぬです」
二体はパクリと食べてくれて、私も座ってはむはむ食べて、後...
のんびりぽかぽか良い陽気
ついウトウトして、シルフィードさんに寄りかかって、居眠り...
あぁ、そよ風が気持ち良いなぁ
「きゅい」
シルフィードさんの警戒鳴きで、思わずびくりと跳ね起きちゃ...
距離が有るためか、私達には目もくれず一目散にコボルト達が...
「彼処、コボルトの住処だったんだ。才人さん達なら大丈夫か...
才人さんが本気なら、多分大丈夫でしょう
才人さんは私達が目を見張る位、急速に成長してましたし
あれも、使い魔のお陰だって、言ってましたっけ
シュヴァリエも、呆れてましたからねぇ
「それじゃ、シルフィードさんの布団で、もう一眠りです」
こんなぽかぽか陽気じゃ、気持ち良くて気持ち良くて
「ふあぁぁ」
いつの間にか、寝ちゃってました
待ってる間は、私に取っては休憩時間ですからね
どれ位寝てたか解りませんが、シルフィードさんの声で目が覚...
「きゅい」
「ふあぁぁっ。シルフィードさん有り難うございます。才人さ...
「きゅい」
「あ、本当だ」
私は立ち上がって埃を払い、才人さん達を手を振って迎えました
「皆さん、お帰りなさ〜い」
そしたら才人さん、私の警告聞く前に歩いて来てズドンと落と...
あ〜あ
まぁ、才人さんなら平気かな?
其で私はシルフィードさんに落とし穴を飛んで貰って跨いだ後...
「あの、さっきはああ言いましたけど、大丈夫ですか?」
「デルフ居るから平気だよ。さてと、ビバーク地点探さないと」
「ギーシュの言う通りよ。設営はモンモランシーとシエスタに...
「僕、魔力切れなんだけど?」
「ワルキューレ7体使役で魔力切れか。ま、しょうがないわね...
そう言って、ミスツェルプストーはミスタバサと共に、狩りに...
何だかんだ言って、一番親身になってくれるんですよね
プロポーションしか見ない殿方が多すぎですよ
才人さんはそういう方々とは違うから、一緒に居て楽なんでし...
うん、美女も大変だ
「ミスモンモランシー、お水お願いしますね」
「はいはい」
う〜ん、水使いは本当に生活に欠かせませんね
そういえば私達、全員着たきり雀でした
流石に下着は変えて、洗濯して干してますよ
身体も例の魔法石鹸使って拭いてるから、ピカピカです
全員必死ですよ、もう。全部才人さんのせいだ〜!!
そんなこんなで洗濯して干してたら、才人さんが戻って来ました
「お帰りなさい。才人さん」
「ただいま。置いてけぼり、酷くね?」
「あぁ、キュルケが言ってたよ。ああしないと、才人が狩りに...
ミスグラモン、ミスツェルプストーはそんな事言ってたんです...
「…随分遠回しな、休め指示だな」
「ま、分担だよ、分担。だから休んでなよ」
才人さん、溜め息付いて腰を下しちゃいました
「ギーシュの言う通りね。あんた、気付いて無いけど、疲れと...
「ミスモンモランシ、本当ですか?」
「えぇ、だから私がキュルケに話したのよ」
「余計疲れさせたじゃねぇか」
「あんたの場合、あの程度は大した疲れじゃないでしょ?」
はわぁ、そんな裏事情があったんですか
本当に、ミスツェルプストーは誤解されがちな人ですよね
才人さんと、どっちが優しいんでしょう?
才人さん両手を上げて、降参しちゃいました
「降参、お言葉に甘えて少し寝てくる」
才人さんはテントに入って、横になってしまいました
今、私は才人さんの寝顔を見ながら、これを書いてます
居るだけで安心出来るって、凄いですよね?
多分、皆同じ気持ちなんだろうなぁ
さてと、植物採集と料理の準備に出ましょうか
「フレイムさん、護衛お願いします」
「きゅるるるる」
応えてくれたので、もう出ますね
今日は筆を置きましょう
ひいお爺ちゃん
才人さんの居ない生活なんて嫌だなって、つくづく思い知らさ...
もっと頑張って、素敵な女性にならないと
頑張るぞ、おー
終了行:
〇月×日
今、此を書いてるのはテントの中です
えっへっへっへ
念願の才人さんと冒険だ!!
私は非戦闘員として、戦いには出ない様に言われてますが、其...
野草を摘んで、食べられそうな根っこを掘って、茸を選別して...
タルブでひいお爺ちゃん達に学んだ術が大活躍です
才人さんと貴族の皆様は、魔法で動物を狩る担当になりました
私が最初、罠を作ろうかとしたんですけど
才人さんが
「なら簡単に弓か、魔法で射撃した方が早いな」
って、言い出しまして
言われて見れば、その通りです
お言葉に甘えましょう
ミスタグラモンが、弓を錬金して才人さんに渡して
皆で狩りに出たら、あっさり獲物を仕留めて来ました
うむ、メイジ恐るべし
「ちょっとダーリン、私達の鹿はともかく、襲いかかって来た...
「シルフィード、フレイム、全部頼むわ」
「きゅい」
「…鹿の方が良いって」
「じゃあ皆で等分で分けて、余ったら宜しく。其でも余ったら...
「燻製なら箱を作って、其用のチップを作れば、何とかなりま...
「必要な材木は?」
ミスタグラモンが聞きます
「メープル辺りでどうでしょう?」
「成程ね、ちょっと探して来る。才人、斧持って付いて来てよ」
「あいよ」
「ちょっと待て、色っぺい兄ちゃん。斧なんざ無いだろうが」
才人さんとミスタグラモンが口を合わせて言いました
「「デルフに決まってる」」
その瞬間、私達は爆笑しちゃいました
あぁ、この冒険は本当に楽しい
燻製は、一晩ゆっくり燻らせましょう
って、しまったぁ!!
これ書いてたら、才人さんの隣が占領されてるぅぅぅぅぅ!!
早い、早いぞ貴族様
ミスタバサ、軽量活かして上に乗っかるのは反則です
ひいお爺ちゃん
やっぱり敵は多いです
ぐすん
〇月×日
ふっふっふ、冒険二日目です
日記が、あっさりミスタバサの読書対象として、捕獲されてし...
操りの魔法で私から強奪って、幾ら何でも酷いですよ!!
そしたら、何て言ってたと思います?
「面白そうな本が有る、だから読む。読書の邪魔は許さない」
「…ミスタバサ、ちょっと論点ずれてませんか?この場合は、人...
「私にとっては、ずれてない」
「…わざとですね?」
コクリと頷き、パラパラ捲ってある場所から読み始めます
彼処からは、私と才人さんのキャッキャッな部分がぁぁぁぁぁ!?
「ミスタバサ。何でそのページから?」
「…情報収集」
「あのですね。人に見せられる物じゃ、ないんですけど?」
あっ、赤くなってる
「……風呂」
「ミスタバサ、真似する積もりですか?」
私の胸を見て、少々考え込むミスタバサ
「大丈夫、真似にはならない。私にはそんなの無い」
杖で胸を、ぐりぐりされてしまいました
「あの、そろそろ解いて下さい」
「まだ」
才人さんとの日記部分を、全部読む積もりですね
はぁ、まさか、ミスタバサにこんな事されるとは、一番常識人...
人は見かけによらないです
読み終えたミスタバサは、パタンと閉じて私に日記を差し出し...
「面白かった」
「そうですか?」
「やっぱり、間違って無いのが解った」
「何のですか?」
私が聞くと、薄く笑みを浮かべました
まぁ、多分才人さんに対しての事でしょうね
「今回は許してあげます。次からはやらないで下さいね?」
「書き貯めたら、また見せて」
「だから、見せ物じゃ無いです!!」
誰か、この読書中毒何とかして下さい
と、思ったら才人さんがテントに入って来ました
「おんや、タバサとシエスタだけ?」
「ん」
あ、いきなり才人さんに引っ付いて、私に向けて舌出してる。...
「どうした、タバサ?」
ミスタバサの行動に、頭を撫でて対応する才人さん
あぁ、ミスタバサの表情がみるみる崩れて行くかと思ったら、...
「ミスツェルプストー達は狩りです。まだ慣れて無いので、集...
「おっ、有り難う。此でどれ位持つかな?」
才人さんが燻製をむしゃむしゃしつつ、聞いて来ます
あっ、ミスタバサ、才人さんの口にした所を、わざと喰らい付...
中々の策士ぶり、侮れぬ
「シルフィードさんにフレイムさん、ミスタバサに才人さんと...
「狩りが一番の仕事になりそうだね」
「はい」
私達は笑って、獲物を取って来るのを期待して待ちましょう
宝探し?
午前中30分で、外れが確定しちゃった上に、魔獣が出たので、...
だから、後は皆だらけてます
「そういえば、魔獣の肉は駄目なんですか?」
「…食べられない種類だった」
詳しいミスタバサが答えます
「あら、残念」
「熊肉取っておいて良かったな」
「はい」
「さて、オヤツも食ったし、植物採集付き合うよ」
「はい、じゃあ一緒に行きましょう」
才人さん達の護衛有りだから余裕です
私が二人に指示して、大量の野菜ゲットです
うん、何れも美味しそうだ
「さてと、食事の準備をしましょう」
私が腕捲りをすると、ミスタバサが水を出してくれました
メイジが居ると、水に困らないですね
「只今〜外れだったわぁ」
ミスツェルプストーを先頭に、ぞろぞろ戻って来ました
「そうなんですか?残念です」
「毎回上手くはいかないわよね」
ミスモンモランシがそう言って、あっさり失敗を認めます
そうしたら、上空から影が落ちて来て、それはシルフィードさ...
「きゅい」
「おっ、シルフィードでかした」
1メイルはある、大きい魚が手から離れて、複数ビチビチ跳ね...
「此なら全員分有りますね」
皆で協力して、今日も美味しい食事が取れました
夜になったらまた、才人さんの隣を争ってバトルです。今の内...
ひいお爺ちゃん
才人さんと一緒だと、貴族も平民も関係無いですね
学院居る時よりずっと充実してます
この時間が少しでも、長く続きますように
〇月×日
ふぅ、3日目です
昨日の夜のバトルは勝利です!!
見事に才人さんの添い寝ゲットでした。あれ、反則的に熟睡出...
ちなみに、後の勝者はミスツェルプストーとミスタバサです
ミスモンモランシが脱落してました
アレをミスヴァリエールは毎日ですか?羨ましいですよ、全く
ふぅ、今日のバトルも勝つぞ、おー
そして、今日はミスモンモランシに、興味を持たれてしまいま...
「あら、貴女日記付けてるのね」
「はい、でも見せませんよ」
「あら、そんな事しないわよ。まさか誰かにやられた?才人?」
「才人さんは、見て見ぬフリしてくれてますよ。興味が無いの...
「才人って、意外と本は読むのよね。勉強会で文字覚えた途端...
「へぇ、勉強家なんですねぇ」
「魔法技術とイーヴァルディにはまってたわ。後、ハルケギニ...
「平民なのに、何でですかね?」
「才人曰く、傾向と対策だって。才人の国との差異を埋める為...
「私達は産まれてからずっとハルケギニアだから、逆に解りま...
「全くよ。私達が才人の国に行ったら、そうやって勉強しない...
「才人さん位の知識持つ為に、どれだけ勉強しないといけない...
「確か、義務で9年、その後に魔法学院レベルで3年、アカデ...
「16年ですか?」
「才人は、その内12年で、後は仕事とネットだって言ってたっ...
「ネット?」
「超巨大な図書館みたいなものって言ってたわ。詳しいのは私...
「はぁ、才人さんの国って、良く解りませんね」
「教えて貰えば貰う程、才人の国のがよっぽど魔法よね。さっ...
「あはは、いつか行ってみたいですね」
「そうよね。…必ず行かなきゃ」
「必ず……ですか?」
「お義父様お義母様に、ご挨拶しなきゃならないじゃない」
澄ました顔のまま、さらりと凄い事言いましたよ
むぅ、ここは引けません
「そしたら、私もご挨拶に行かないと」
「あら、じゃあ一緒に行きましょうね。2号さん」
にっこりと、笑って言われてしまいました
ふっ、返さずにいられませんよ?
「その時は、宜しくお願い致しますね。3号さん」
あっ、ミスモンモランシ、笑いながら亀裂が入った
ふっふっふっ、今回は私の勝利〜!!
「よっし、習った植物採集してきたぞっと。…笑った顔のまんま...
才人さんがテントに入って来て、私達の硬直が解けます
「お帰りなさい、才人さん」
「お帰り、才人」
「あいよ、ただいま」
才人さんが、微笑み浮かべて挨拶してくれました
あっ、なんか家族っぽくて良いですね
ちょっと、機嫌が良くなりましたよ
「シエスタ、書き物終わったら、チェック入れてくれないか。...
「あ、はい、解りました」
そう言って才人さんは、また外に出て行きました
才人さんは、フレイムさんやシルフィードさんと遊ぶのも良く...
今はミスタバサが一人で狩りに出てまして、ミスタグラモンと...
何かミスタバサ、狩りに覚えが有るから一人で良いと言って、...
う〜ん、大丈夫でしょうか?
ちなみに宝探しは、今日も外れでした
「…ねぇ、メイド」
「何でしょう、ミスモンモランシ」
「…才人がただいまって」
「えぇ、言ってましたね」
「…どうしよう、何か心が暖かくなっちゃった」
「私もです」
「…才人とずっと一緒って、…こういう事よね?」
「…そうですね」
「…何で平民なのよ?あんの馬鹿たれ」
あ〜ぁ、私と一緒でミスモンモランシも、才人さんから脱け出...
そこで、はたと気付きました
「こう考えてみたら、どうでしょうか?」
「何?」
「才人さんの国は、貴族が居ないんじゃなくて、全員貴族だと...
あれ?ミスモンモランシ、考え込んでしまいましたよ
「…そういえば、才人は自分は並だって、常に言ってたっけ。……...
「へ?」
「全員貴族だから、貴族が必要無いのよ。それって、凄い事じ...
「はぁ?どう言う事ですか?」
「解らなくても良いわ。でも、凄い発見よ?」
「…はぁ」
自分で提案したものの、さっぱり解らなくなっちゃいました
う〜ん、やっぱり考えるのは苦手です
私は、才人さんの生活全般をお世話以外は、出来そうに有りま...
ひいお爺ちゃん
貴族の皆様は高い教育を受けてるせいか、私よりずっと広い考...
貴族が魔法だけで偉ぶってるって訳じゃないのを、才人さんと...
そんな貴族が才人さんに夢中になるんですから、才人さんって...
才人さんのお嫁さんの道は、ガクジュツ的でもあるみたいです
私、難しい事はさっぱりなんです
こっちの方は、落第決定です
ぐすん
〇月×日
冒険4日目です
今日は大興奮の一日でした
ちなみに昨日は、添い寝独占バトルはしてません
だって、ミスタバサがサイコロ2個と小さい杯用意して、こう...
「才人が困ってるから、此で賭ける。三回振って、一番数字の...
「まぁ、それなら公平かな?」
ミスツェルプストーがそう発言して
「細工してない?」
ミスモンモランシがそう言うので、ミスタバサがサイコロをミ...
「土メイジなら解る」
「解ったよ。ディテクトマジックは反応無し。中味は………うん、...
ミスタグラモンが、お墨付きしました
「ちょっと、モンモランシー。失礼じゃない?」
「あら、賭事にイカサマは常識じゃない。此は、お互いの為に...
ミスタバサは、コクリと頷きました
「なる、私が甘かったのか。此はちょっと、気合い入れないと...
「それじゃ、参加者はどうしましょう?」
私がそう言って、参加人数を確認しようとしたら
「あ〜、ちょっと良いか?」
「何ですか?才人さん」
「俺、野宿で良いや」
「「「「却下」」」」
声を揃えて、私達は即答です
「…何で?」
「私達が熟睡するのに、ダーリンが必要なのよ。ダーリンに拒...
「以下同文」
ミスツェルプストーとミスタバサに言われて、才人さんは溜め...
そんな才人さんをミスタグラモンが、おかしそうに見てます
同性として、羨ましく感じないんですかね?
やっぱり、バイなのかなぁ?
ちなみに結果は、ミスタバサ28、私が25、ミスツェルプストー...
うん、今回は運が良かった
何時も祈ってない神様、有り難うございます
だって、才人さんの添い寝は、暖かくて凄く安心するんですよ...
あんなの味わったら、もう一人寝なんて味気ないです
おっと、そろそろ今日の出来事書かないと
今日は依頼代行の一つ、オーク退治でした
オークは大嫌いな上に、めちゃめちゃ怖いです
だって、男は餌確定だし、女は……日記でも書きたくない!!
捕まったら、そこで人生終了です。それからは……あぅ、気持ち...
止め止め
と、とにかく私の護衛でシルフィードさんとフレイムさんが付...
暫くすると、シルフィードさんとフレイムさんが、小さく唸り...
「きゅい」
「きゅるるるる」
「あの、どうしたんですか?」
うっ、あの醜悪な臭いが、私にも解る感じで漂って来た
此は近いです、怖いです。だって私には、オークなんかに対抗...
身体がガタガタ震え出して止まりません
「怖い、怖いよう。才人さん、帰って来て…………あ、いけない、...
私の声で、フレイムさんとシルフィードさんが視線を合わせて...
「きゅい、きゅい」
「きゅるるるるる」
「きゅい!!」
「きゅる!!」
「…あの、何か決めたんですか?」
そうだ、私には才人さんが付けてくれた、頼もしい護衛が居る...
でも、怖いものは怖いんです
身体はさっきから、震えが止まりません
そして、臭いが強くなり、オークの姿が見えると私は硬直しち...
「ひぐっ」
もう涙目で、一杯一杯です
「って、えっ?あれ?シルフィードさんフレイムさん?何処に...
私が硬直してた時に、居なくなってました
「シルフィードさんフレイムさん、ひ、酷いです。後で才人さ...
私が大声を上げたら、オークが私に気付いて接近して来ました
もう、やだ、足が動かない
「怖いよう、オークなんかにオークなんかに」
ガタガタ震えて、何も出来ません
あぁ、私の人生は、ここで終わりか。才人さんごめんなさい
そう思いながら、もう、オークなら後数歩で届く所に来た途端...
「大地よ、我らに仇為す者に戒めを与えよ」
オークの足が突然止まり、動かなくなりました
「………何?」
私は、何が起きたか解りません
オーク達も走って来た形で固まって、ピギィピギィ騒いでます
そしたら、私とオーク2体の間に、空からシルフィードさんが...
口をガパッて開けて、二体で全開のブレスを、オークにぶつけ...
ブフォォォォォ!!
「……此が、シルフィードさんとフレイムさんの、……全力ブレス…...
私は、呆気に取られて見てるだけです
今迄の、ちょこっとお手伝いで使ってた、ブレスの比じゃ無い...
一分位吐いていて、吐き終ったら、炭になったオークが2体転...
「きゅいきゅい」
「きゅるる」
「…もしかして、ごめんなさいですか?」
「きゅい」
「きゅる」
二体が、頷いてくれます
シルフィードさんが才人さんの行った方を指して、何とかバツ...
「…もしかして、才人さん達の方に行かない様にする為に、私を...
二体が頷きます
「……あ、私が言ったからか……二人共、有り難う」
シルフィードさんとフレイムさんが、身体を擦り付けて来てく...
あぁ、使い魔持つのも良いなぁって、ちょっぴりメイジが羨ま...
「…所で、さっきの声って何だったんでしょう?突然オークも動...
そしたら、突然シルフィードさんが私の頭をがぷりとくわえて...
「きゃあ!?ちょっと!?シルフィードさん!?止めてぇぇぇぇ!?」
散々振られて目を回した後に、今度はやたらと舐められました
「はぇ、頭が回るぅぅぅ。一体、なんなんですかぁ?もぅ」
何か、どうでも良くなっちゃった
舐められた頭を拭ってシルフィードさんに抗議したら、更に舐...
駄目だ、何かお茶を濁された。後は同じ事の繰り返しだ
「何か解らないですけど、解らない物は解らないって事ですか...
「きゅい」
シルフィードさんが頷きました
…絶対、なんかやりましたね?
今度才人さんに聞いてみよう、うん
そんなこんなで待ってたら、一時間位ですかね?
皆が戻って来たので、手を振って歓迎しました
その後は合流して、話をしたら、才人さん達もギリギリで、ヤ...
其で、皆で宿に泊まるのを決めた後、飛び立つ前に私が此方の...
ミスタバサはシルフィードさんに、冷たく言い放ちました
…才人さんが来る前の、あの雪風の表情で
「…シルフィード」
「…きゅいぃぃぃ」
シルフィードさんは素直に頭を伏せてその頭を両手で押さえ、...
えっと、何でですか?
ガンゴンガン
「……タバサ、何があったか知らんけど、その程度にしてやって...
皆がぽかんと見守る中、才人さんが、頭を抱えてひたすら耐え...
勿論、後ろから羽交い締めしてますよ
確かに、才人さんの立場だと、ミスヴァリエールに折檻される...
「ふー、ふー」
「タバサ落ち着け、な?」
「駄目。お仕置しなきゃ、駄目」
「タバサ、シルフィードが何か言いつけ破ったってのは解った...
「其でも、駄目」
「つまり、タバサはシエスタが拐われても良かったんだな?」
才人さんに言われて、ミスタバサが硬直しちゃいました
「タバサ。確かにシルフィードは大事な言いつけを破ったかも...
「…足らない」
「じゃ、俺が払う」
「…キスして」
「解った」
才人さんがミスタバサを振り向かせて、おでこにキスしました
「…何で、おでこ?」
そのまま、ミスタバサの両肩に手を置いて、才人さんは視線を...
「今のタバサは駄目だ。内情知らないけど、とにかく駄目。良...
ミスタバサは少し涙を溜めて、ふるふる首を振りました
「其が解ってるなら大丈夫。偶々感情的になったんだよな?そ...
暫くジッとして、ミスタバサは頷きました
「やり過ぎな部分は謝ろうな。使い魔だって、感情は有るんだ...
暫く立ち止まったミスタバサが、そのままの姿勢で、シルフィ...
「…シルフィード」
「…きゅい」
「少しやり過ぎた。ごめん」
「きゅい」
立ち上がった才人さんが、ミスタバサの頭に、ぽんと手を乗っ...
「此で終わり。じゃ、宿を捜そうぜ」
コクリと、ミスタバサが頷きます
息を詰めてた皆が、ホッとした雰囲気を出しました
はぁ、才人さんに掛かると、上手く治まるなぁ
ひいお爺ちゃん
才人さんは、多分教師にもなれちゃいます
ミスタバサの扱いなんて、まるで娘か妹ですよ
はぁ、私もあんなお兄ちゃん居たらなぁ
は、いけないいけない
私が欲しいのは、ああいう旦那様だった
さて、お風呂入ったら、ミスツェルプストーがお酒を宿の主人...
此でペンを置きますね
〇月×日
はい、5日目です
昨夜は雑魚寝になってしまった為に、賭けは行われてません
でも、大変びっくりな事件が起きました
な、なんと、ミスタグラモンが女性だったんです!!
しかも、自ら才人さんの愛人だって
うわきゃあ〜〜〜〜〜〜!?
いきなり、思い切り飛び越された気分ですよ
えぐえぐ
愛人って、その、勿論、そういう関係ですよね?って聞いたら...
「そうだよ」
ですって
私が散々色仕掛けしても落ちなかった才人さんを、どうやって...
勿論聞きました
「簡単だよ。僕の命を賭けた」
「は?」
「だから、僕の命を賭けた。本気だから、才人に女として見ら...
「実行したなら、何で生きてるんですか?」
「ん、才人がきちんと杖を取り上げてくれたよ。才人の真剣な...
「…才人さんを騙してません?」
「…僕の気持ちを侮辱するなら、其なりの覚悟が有るんだろうね...
「すいません、失言でした」
「解れば良いよ」
あっさりと許してくれました
「あの、要するに才人さんとそういう仲になるには?」
「命賭ければ、才人は観念するよ。才人はなんだかんだ言って...
「でも、紙一重ですね?」
「じゃあ聞くけどね、才人の居るハルケギニアと才人の居ない...
「勿論居る方です」
「ほら、答えなんか簡単に出る。後は実行に移すだけだ」
「…シンプルですね」
「そんなもんだよ、実際。今迄悩んでたのが、才人に抱かれて...
「あの、愛人って、はっきり言ってましたけど?」
「正妻は他の女らしい人に譲るよ。僕は才人と一緒に居られて...
「じゃあ、私が正妻になっても、構わないんですか?」
「その時は宜しくお願い致します。お姐様」
そう言って、ウィンクしてくれました
「ミスグラモンの秘密は、絶対に守ります」
才人さんを挟んだ状態で、意気投合しちゃいました
「お互いの未来に」
「「乾杯」」
才人さんは、そんな私達の会話を聞いてた筈なのに、何も言わ...
只、ミスタバサを撫でるのは、ずっとやってましたね
ミスタバサは、才人さんに座りっぱなしで、ちっとも動かず、...
ミスタバサの仕草、可愛い過ぎです
其所から先は、ちょっと覚えてません
酔うと酒乱になるから、飲むの控えてたのに、やってしまいま...
あはははは、はぁ
起きた後に、皆に聞いてみました
「私、途中から覚えてないんですけど、何かしませんでした?」
「えぇっと、私もモンモランシーも結構早く潰れたから、解ら...
ミスモンモランシもポーカーフェイスじゃなく、二日酔いの頭...
ちょっと、詠唱するのも辛いみたい
「ミスグラモンはご存知ですか?」
「ん〜どうだったかなぁ?タバサは覚えてる?」
「…才人に襲いかかろうとしたから、後頭部殴って眠らせた」
…そういえば、なんか後頭部がズキズキします
「この痛みが、ミスタバサの仕業ですね?」
「…才人が困ってたから、仕方ない」
「そう言えば才人さん、何で無言なんですか?」
「…俺が言うと、多分こじれると思ったもんで」
ちょっと、考えてみましょう…………うん、確かにこじれる
昨日の、魔法制裁レベル迄こじれたら大変だ
「あの、ミスタバサ。酒乱状態の私を制してくれて、有り難う...
「…ああいう止め方は好き。任せて」
「出来れば、もう少し穏便にお願いします」
「魔力切れで、杖で殴るしか無かった」
「それじゃ、仕方ないですね」
メイジが、常に魔法を使える訳じゃ無いって事を今更ながら痛...
さて、今日は洞窟探検の日です
私達が雑談しながら向かう途中で土がボコって盛り上がると、...
えっと、どうやって探し当てたんでしょう?
そしたら、ロビンさん迄ピョンって飛び出て来て、びっくりです
才人さんが聞いたら、行動予定聞いて先回りですって
はは、使い魔さんのが、私より頭良いみたいです
がくり
もう、人間の威信もへったくれも有りません
才人さんが、知恵持つ獣達の使い魔達を、人と同じ様に接して...
さて、更に私の護衛としてヴェルダンデさんが追加されました
才人さん曰く、洞窟内だし、シエスタの安全に気を使うのは、...
貴族の皆様も賛成してました
どうやら、昨日みたいになるのは、とにかく回避出来るならや...
「何か申し訳無いです」
そしたら、ミスグラモンが言ってくれました
「人には向き不向きが有る。出来ない事を嘆くより、出来る部...
「君が居なかったら、肉を取りすぎても保存も出来ず、料理も...
そう言った後、あの薔薇の杖をくわえて、ポージングしちゃい...
「ミスグラモン」
「何だい?」
「せっかく良い事言ってたのに、そのポーズで全部台無しです」
見てた皆が、爆笑しちゃいました
「決まったと思ったんだけどなぁ」
頭をカリカリ掻いてます
…絶対笑わせる為にやってませんか?
まあ、そんなこんなで皆が洞窟に向かうとフレイムさんとヴェ...
あぁ、上空警戒と緊急離陸兼ねてるんですね
やっぱり、私なんかより頭良いです
その後シルフィードさん達が私を抑え込みます
「あの、そんなに抑えられたら動けませんよ?」
「きゅい」
「動くなって事ですか?」
「きゅい」
コクコク頷いてくれました
そういえば、ヴェルダンデさんが見えてないですね
何処に行ったんでしょう?
暫くしたら、ヴェルダンデさんが地中から出て来て、地上を私...
なんのジェスチャーでしょう?
そしたら、フレイムさんが其に合わせて、尻尾で私達の周りに...
「此所から先には、出るなって事ですか?」
「きゅい」
シルフィードさんが頷いてくれました
ヴェルダンデさんは高速で穴堀りが得意でしたね
あ、まさか
「一周全部落とし穴ですか?」
「きゅい」
参った、此は動けない
「おトイレどうしよう?」
「きゅいきゅい」
「気にしちゃ負けですか。そうですね、安全には変えられない...
声に応えて鼻を持ち上げてふんふんした後、地中に潜って行き...
シルフィードさんに吊り下げられた荷物から、燻製を引っ張り...
「はいどうぞ、腹が減っては戦は出来ぬです」
二体はパクリと食べてくれて、私も座ってはむはむ食べて、後...
のんびりぽかぽか良い陽気
ついウトウトして、シルフィードさんに寄りかかって、居眠り...
あぁ、そよ風が気持ち良いなぁ
「きゅい」
シルフィードさんの警戒鳴きで、思わずびくりと跳ね起きちゃ...
距離が有るためか、私達には目もくれず一目散にコボルト達が...
「彼処、コボルトの住処だったんだ。才人さん達なら大丈夫か...
才人さんが本気なら、多分大丈夫でしょう
才人さんは私達が目を見張る位、急速に成長してましたし
あれも、使い魔のお陰だって、言ってましたっけ
シュヴァリエも、呆れてましたからねぇ
「それじゃ、シルフィードさんの布団で、もう一眠りです」
こんなぽかぽか陽気じゃ、気持ち良くて気持ち良くて
「ふあぁぁ」
いつの間にか、寝ちゃってました
待ってる間は、私に取っては休憩時間ですからね
どれ位寝てたか解りませんが、シルフィードさんの声で目が覚...
「きゅい」
「ふあぁぁっ。シルフィードさん有り難うございます。才人さ...
「きゅい」
「あ、本当だ」
私は立ち上がって埃を払い、才人さん達を手を振って迎えました
「皆さん、お帰りなさ〜い」
そしたら才人さん、私の警告聞く前に歩いて来てズドンと落と...
あ〜あ
まぁ、才人さんなら平気かな?
其で私はシルフィードさんに落とし穴を飛んで貰って跨いだ後...
「あの、さっきはああ言いましたけど、大丈夫ですか?」
「デルフ居るから平気だよ。さてと、ビバーク地点探さないと」
「ギーシュの言う通りよ。設営はモンモランシーとシエスタに...
「僕、魔力切れなんだけど?」
「ワルキューレ7体使役で魔力切れか。ま、しょうがないわね...
そう言って、ミスツェルプストーはミスタバサと共に、狩りに...
何だかんだ言って、一番親身になってくれるんですよね
プロポーションしか見ない殿方が多すぎですよ
才人さんはそういう方々とは違うから、一緒に居て楽なんでし...
うん、美女も大変だ
「ミスモンモランシー、お水お願いしますね」
「はいはい」
う〜ん、水使いは本当に生活に欠かせませんね
そういえば私達、全員着たきり雀でした
流石に下着は変えて、洗濯して干してますよ
身体も例の魔法石鹸使って拭いてるから、ピカピカです
全員必死ですよ、もう。全部才人さんのせいだ〜!!
そんなこんなで洗濯して干してたら、才人さんが戻って来ました
「お帰りなさい。才人さん」
「ただいま。置いてけぼり、酷くね?」
「あぁ、キュルケが言ってたよ。ああしないと、才人が狩りに...
ミスグラモン、ミスツェルプストーはそんな事言ってたんです...
「…随分遠回しな、休め指示だな」
「ま、分担だよ、分担。だから休んでなよ」
才人さん、溜め息付いて腰を下しちゃいました
「ギーシュの言う通りね。あんた、気付いて無いけど、疲れと...
「ミスモンモランシ、本当ですか?」
「えぇ、だから私がキュルケに話したのよ」
「余計疲れさせたじゃねぇか」
「あんたの場合、あの程度は大した疲れじゃないでしょ?」
はわぁ、そんな裏事情があったんですか
本当に、ミスツェルプストーは誤解されがちな人ですよね
才人さんと、どっちが優しいんでしょう?
才人さん両手を上げて、降参しちゃいました
「降参、お言葉に甘えて少し寝てくる」
才人さんはテントに入って、横になってしまいました
今、私は才人さんの寝顔を見ながら、これを書いてます
居るだけで安心出来るって、凄いですよね?
多分、皆同じ気持ちなんだろうなぁ
さてと、植物採集と料理の準備に出ましょうか
「フレイムさん、護衛お願いします」
「きゅるるるる」
応えてくれたので、もう出ますね
今日は筆を置きましょう
ひいお爺ちゃん
才人さんの居ない生活なんて嫌だなって、つくづく思い知らさ...
もっと頑張って、素敵な女性にならないと
頑張るぞ、おー
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