ゼロの使い魔保管庫
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361 名前:220 1/3[sage] 投稿日:2006/10/07(土) 10:05:44 I...
「もう…はっきりしなさいょ…」
最後の方は涙声で聞き取れなかった。あのルイズが、泣いてい...
さっきまではすごい剣幕だった。表情に怒りを漲らせてズイズ...
怒りの原因はいつもの「誤解」。サイトに全く下心が無かった訳...
追い詰められて必殺の一撃を喰らい体を痛める。そう覚悟して...
「うぅ…ぐすっ…」
両手で必死に涙を拭っていた。いつもなら絶対に涙を見せない...
「アンタが他の子のトコに行ってる間…私がどんな気持ちだった...
ルイズの声は悲鳴に近い。激しい感情がその声には籠もってい...
涙と怒り。それがサイトにどうしようもない罪悪感をもたらし...
「アンタは私の使い魔でしょ!?アンタが…いる所は…私のぉ…」
そのまま声は消えていき、ルイズは小さな泣き声を上げ始めた...
ごめん…ルイズ…
心の中ではそう言いたくても、今のサイトは優しい言葉すらか...
362 名前:220 2/3[sage] 投稿日:2006/10/07(土) 10:07:10 I...
傷付けてしまった。
ルイズの本心と自らの良心がサイトに痛い。後ろめたさを振り...
「ごめん…ルイズ…」と謝罪の言葉を言うことが出来た。しかし、...
「アンタ…いつもそう言ってばっかりで…私が目を離したらすぐに...
「…」
サイトには返す言葉が無い。
本気で
ずっと
一番好きなのは
お前
そう言いたいのに言えない。自分が原因なのに自分が慰めねば...
サイトの考えた限り、取れる行動は一つしか無かった。
後ろの壁に貼り付けていた腕をそっとルイズの後ろに回し、強...
温かなぬくもりを感じて、ルイズはサイトの顔を涙で腫らした...
その唇を、サイトは奪う。
「あ…」
ルイズは小さく呻いて、その腕の中で脱力していった。フレン...
サイトは出来る限り本能を抑えて、ゆっくりとルイズの口の中...
淫靡な水音が、数分間続いた。
気が付けばルイズの息が荒く、サイトの息も荒かった。この距...
363 名前:220 3/3[sage] 投稿日:2006/10/07(土) 10:08:11 I...
「ひ…卑怯よ…私がそうされると黙ると思って…」
「好きだ。ルイズ」
ルイズの言葉を遮ってサイトはそう言った。真剣な表情をして...
「ふん…だ…どうせそう言ってもまた…」
「お前が一番好きなんだ。ルイズ」
更に腕に力を込め、サイトは自分の胸元にルイズの頭を引き寄...
「…」
「…」
両方が沈黙してしまう。サイトは努めて男らしく、本心を言っ...
どうしよう…これで機嫌が直らなかったら…
命の危険を感じる。その時、ルイズがポツリと呟いた。
「ホント…?」
「え…」
「私が一番好きなの?」
「う、うん」
「ずっと?誰よりも?」
「うん…」
「怒り」から「いじけ」位にランクダウンしている。サイトは安堵...
ルイズの方も安心している。ついにサイトからその言葉を聞け...
「一番好きだ」、と。
その言葉を聞いて同時に不安になった。
ずっとそのままの気持ちでいられるのかしら…
サイトの気持ちが変わるのが怖い。ルイズはそれが怖い。
でも、今確かにサイトは自分の事を世界で一番好きな相手だと...
なら…私も…
意を決してルイズはサイトの顔を見た。
「も、もう一回だけ聞くわよ?私の事が世界で一番好きなのね?」
ルイズは平常心を保つ事を忘れ、震える声で聞いている。
「あ、ああ」
妙な迫力にサイトは圧され、戸惑った声で返した。
サイトにはルイズが何故動揺しているかがわからない。ただル...
「じゃ…じゃあサイト?」
「は、ハイ」
「一生私を愛し続けるって誓えるのよね?」
「ち、誓います。ハイ」
「じゃ、じゃあ私も…そう言う事されてもも…いいわ…」
「ハイ?」
「い、一番好きな人とする最後の事って…決まってるじゃない?」
「え…と…それって?」
「もう!気付きなさいよ!」
続
あまあま…なのか?待たせてスマナイ。寸止めでゴメンorz。続きは明...
444 名前:220 1/3[sage] 投稿日:2006/10/08(日) 10:17:23 I...
~>>363
半分呆れたような表情だが、その顔は真っ赤になっている。
薄々サイトも、何を言っているかわかって来た。
「そ、それはつまり…最後の一線を超えるという事でしょーか?」
「あ、アンタが一生私に尽くすなら…その…ちゃんとしてあげない...
何を「ちゃんと」するのだろう?いや、問題はそこではない筈だ。
サイトは急にかしこまってしまった。
「あ、あのご主人様?」
「…何よ?」
「この犬が最初の相手でよろしいのデスか?」
「…だってアンタが…」
「いや、ご主人様はどう思ってるのデスか?」
「い…いいって…いってるじゃない…」
語尾は小さく消えて、また沈黙が始まる。
サイトの頭の中では漸く整理が出来た。つまり、
ルイズと、一つになる。(お許し付き)
少々極端すぎる気がするが、サイトの頭には血が上り、興奮を...
「じゃ、じゃあ今すぐベッドに…」と、先走った事を言えばルイズ...
「ちょ!ちょっと順序があるでしょ!」とサイトを制した。
「じゅ、順序って?」
「そ、それは…お風呂とか…母上様にお伺いを立てるとか…」
ルイズは既にもごもごとしか喋れていない。勿論、そんな仕草...
445 名前:220 2/3[sage] 投稿日:2006/10/08(日) 10:18:21 I...
その愛らしさに抱き締めてしまいたい思いに負けそうになりな...
「そ、そっか。順序があるもんな…」
「そうよ…女の子には沢山準備があるものよ…」
「じゃあ、先に(風呂に)入って来いよ」
「アンタは?」
「俺は後で…」
「ダメ!」
ルイズは譲らない。少しでも綺麗な体で行為に及びたいからだ...
「じゃ、俺が先…」
「ダメ!」
サイトが先に入れば長風呂をしてしまい、待たせてしまう。ル...
「じゃあどうすりゃいいんだよ?」
「んむぅ…」
ルイズは黙りこんでしまった。右手など唇にあてていじいじし...
その姿を見ればサイトは何もかも許してしまいそうだった。
…!…
サイトに妙案(?)が浮かんだ。ただ、ルイズの了承が得られる...
「あの…さ…ルイズ?」
「ふぇ?」
「一緒に…入らないか…」
サイトは目をそらし、明後日の方向を向きながら言った。
「ななな、何考えてんのよ!」
「だって…俺だって入りたいし…」
「でも!私の裸見られちゃうじゃない!」
「ど、どうせ最後にはそうなるんだろ!?」
無神経過ぎる返し方だ。
446 名前:220 3/3[sage] 投稿日:2006/10/08(日) 10:22:20 I...
が、ルイズにも余裕はない。
「だって…だって…私の体って女の子っぽくないし…胸が…無いし…」
やはりルイズが気にしているのはそこだ。サイトが何度も触れ...
今更そんな事関係ないのに…
サイトはそう思うと、ルイズに諭すように言った。
「お、俺は胸が好きなんじゃなくて、ルイズが好きなんだ!」
実はフォローになってないが、「好き」と言う単語にルイズはや...
瞳を爛々と輝かせて、
「ホント?胸なんか気にしない?」と、幼子の様に尋ねた。実際...
「あ、ああ。胸なんか無くっても…その…肌とかすげぇ綺麗だし…」
「…」
一応慰めになったのか、ルイズは少し沈黙して、ポツリと呟い...
「…いい…わ」
「え?」
「今日は特別に…一緒に入ってあげる…」
そういうルイズの声は震えている。
「ほ、ホントに?」
「あ、アンタも入りたいだろうし…でもお風呂の中は…ダメなんだ...
一応欲望を抑えておくようサイトに釘を差し、ルイズはその旨...
モジモジとしているルイズを見て、サイトは一層愛情が募りル...
首に腕を回されルイズは戸惑う。
「ちょっ、ちょっと!」
サイトの胸板が顔に押しつけられている中、ルイズは手で押し...
「?」
一瞬嫌われたかと思い、サイトは焦ったが、
「お風呂あがりまでそれも待ちなさいよ…」
と言われ、感情を抑えられないでいる自分を恥じた。
「今は…おあづけよ…がっついちゃいけないの…ちゃんとアンタの...
自分にも言い聞かせてもいる。
サイトも、自分も制限しなければルイズも理性を保つ自信がな...
続
シチュや萌えが重視されるこの世界で…俺が純愛を叫ぶ意味がある...
ゴタクは止めて続きは明日あたりに頑張りますorz
553 名前:220[sage] 投稿日:2006/10/09(月) 11:15:53 ID:hb...
~>>446より
湯を沸かし、先に入っているのはサイトだった。着替えを見ら...
「…」
二人位なら充分入る事の出来る、大きな湯船のど真ん中でサイ...
通常ならたっぷりの湯に浸かり、疲れを癒やす。しかし今は状...
ど…どうしよう…
自ら提案したにも関わらずサイトは落ち着かなかった。
もうすぐルイズが来る。そう思うと脱衣所とこの場所を隔てて...
何度かその扉を見たとき、
「入るわよ…」
と、ルイズの声がした。サイトは緊張で気を失いそうになりな...
「…ああ」
と、軽い返事で返す。
扉が開いた。
桃色の髪はタオルで束ねられ、胸元から太ももの半分までをバ...
サイトは凝視してしまった。今まであまり見ていなかったが、...
そして、華奢だった。
腕も細いが、芸術の域に達する程、脚が美しい。
タオルの裾から覗く太ももなど、サイトの腕程も無いのではな...
「あ、余りジロジロ見ないで…」
554 名前:220 2/5[sage] 投稿日:2006/10/09(月) 11:16:47 ...
サイトの視線に気づき、ルイズは赤面して、少しだけタオルの...
「あ…ゴメン…」
「もう…」
そう言いながらも湯船に脚を差し、体を浸けていった。胸元の...
「…」
「…」
この場で会話など出来る筈が無かった。
サイトは腰に巻いた、ルイズは上半身に巻いたタオルを外せば...
埒が開かなくなり、ルイズが先に口を開いた。
「え…と…」
「何だ?」
「その…体洗うから…」
「あ、ああ…」
そそくさとルイズは立ち上がり、サイトから離れた。
ルイズが湯船から上がろうとした時、サイトは後ろから、タオ...
ルイズは座椅子を取り出し鏡の前に座った。洗面器を使い、派...
サイトがあらぬ方向を向いているのを横目で覗きながら、
な、慣れさせてあげた方がいいわよね…
と、思い、サイトに声を掛けた。
「ね、ねぇサイト?」
「な、何?」
「ここ、この後そーゆー事するんだから、み、見てもいいわよ?」
555 名前:220 3/5[sage] 投稿日:2006/10/09(月) 11:18:19 I...
「い、いいのデスか?」
「べ、ベッドの上で鼻血なんか出されたら困るもの…」
「で、では…」
サイトはルイズの方に向き直った。その横顔が見える。湯と照...
ルイズは言った後で後悔した。
ど、どうしよう…
体を洗っている為、タオルは外してしまった。湯気のもやに隠...
サイトが見てる。
サイトに見られちゃう。
ちいちゃい胸…見られちゃう。
全部…見られちゃう…
体を擦るスポンジの動きが鈍くなって来た。「前」だけはまだ見...
サイトに後ろ姿だけ見せる方法…使い魔…
軽く息を吸い、ルイズは賭けに出た。
「せっかく一緒に入ったんだから…」
「な、何でアリマスカ?」
「せ、背中位、流しなさいよ…」
ルイズの感情がサイトに向く前の仕事。使い魔らしい仕事。
でも今は…俺に惚れてるはず…
イコール、ラヴ。
「…」
「どうしたの?」
「…あ、ありがとうございます…」
「な、何なのよ?」
「いえ、喜んでさせて頂きますデス」
556 名前:220 4/5[sage] 投稿日:2006/10/09(月) 11:19:04 I...
要するに狂喜したのだが、錯乱状態だったので口調がおかしく...
しかし、一瞬でその高ぶった気持ちは消えた。
な、なんだよ…コレ…
サイトは顔面を蒼白にし、始めてルイズの背中を目の当たりに...
なのに、傷だらけだった。
大きな傷もあった。サイトは記憶を辿る。大きな傷には覚えが...
ワルド。
奴と戦った時だ。あのときルイズは「ウインド・ブレイク」で吹...
それだけではない、無数とまでは行かないが小さな傷は両手の...
切り傷、火傷、打撲。
自分自身にもそれ以上の傷があるのだが、サイトに自責の念が...
ルイズ…こんな…
女の子なのに。
ルイズを思えば、サイトは堪らなくなった。感情が爆発しそう...
俺は男なのに。
俺が…守らないといけなかったのに…!
激しい感情が渦を巻いて、サイトを責めていく。やがてそれが...
557 名前:220 5/5[sage] 投稿日:2006/10/09(月) 11:21:04 I...
厚い胸板が背に当たり、ルイズは肩越しに振り向いた。目の前...
その頬からは涙が伝っていた。
「ど…どうしたのよ!」
「ご、ごめんなルイズ…」
ルイズの肩に涙が落ちる。涙で震えた声でサイトは話し掛けた。
「こんなにちっちゃい背中なのに…こ、こんなにちっちゃい体な...
「…」
「お、俺もっと強くなるから…もう絶対、こんな傷付けさせない...
「…」
「だから…ごめんな…ルイズ…」
首に回された腕が暖かかった。どこまでもサイトは優しかった。
こんなに自分の事を思ってくれていた。ずっと私を守る気で居...
その気持ちを嬉しく感じ、更にルイズはサイトを愛おしく思っ...
妙な安心を覚え、サイトの震えた唇をルイズは自らの唇で塞い...
「ありがと…」
と囁いた。サイトが泣き止むまでルイズはその微笑みを、少年...
「何よ…アンタだって傷だらけじゃない…」
「俺は男だからいいんだよ!」
「強がっちゃって…」
呆れた様にルイズは言う。サイトが背中を流した後、今度はル...
時折触れるルイズの柔らかな指が、傷だらけの背中に心地よい。
「案外似てるのかもな?」
「え?」
「俺とお前」
「…そうかもね」
「なぁ、この後は…」
「…うん…」
またもルイズは、サイトの背中を擦る手を鈍らせてしまった。
鼓動が早くなる。
ホントにしちゃう。
サイトとしちゃう。
私は貴族なの。ヴァリエール家の乙女なの。ホントは、ちゃん...
じゃあサイトが将来の旦那様?
「も、もうあがりましょ!」
「あ、ああ」
ルイズの迫力に圧され、サイトは風呂場を出た。ルイズがそれ...
私は貴族…私は貴族…私は…
湯のせいで回らなくなった頭で、今度は葛藤が始まる。
「どうしたんだ?」
「う…何でもないわよ…」
先にサイトをベッドに行かせ、ルイズは気持ちを整理する事に...
続
結局昼前、遅くなってしまった…orz
これからも純愛を叫んでもいいのだろうか?>>528、すまん。逆...
続きは…明日位に…
649 名前:220 1/3[sage] 投稿日:2006/10/11(水) 07:44:07 I...
~>>557
サイトが待ってる…
脱衣所でバスタオルを外し、全裸のままルイズは固まってしま...
湯を拭き取ったばかりの肌からはまだ湯気が出ている。急に気...
桃色の髪はいつもの様に淡い輝きを放ち、滑らかだ。それでも...
顔。間違いなく美人。ちいねぇさまに似ているから美人の筈。...
鏡にも写るその胸。抱えあげる事ができないので触れる様な形...
だ、大丈夫よね…サイトは胸なんか関係ないって言ってたし…
それを思い出しても不安なのか、少しだけその乳房を揉んでみ...
「はぁ…」
軽く溜め息をついたが、ここまでくれば覚悟はせねばならなか...
出来るだけ清潔な下着を着て、その上にいつもの寝間着を羽織...
父様…母様…すみません…私は結婚より先に乙女を捧げます…
手を組み、目をつむってそう唱える。頬には朱が差していた。
あと…ちいねぇさま…ごめんなさい…
大好きな姉に、順番が違った事を詫びてルイズは少しだけ罪悪...
650 名前:220 2/3[sage] 投稿日:2006/10/11(水) 07:49:23 I...
私どうなっちゃうのかな…
キスだけで全て許してしまいそうになるのに、それ以上の事を...
僅かながらルイズにもそういう知識はあった。それを想像して...
いつもより沢山キスして…可愛がって貰って…
裸で抱き合って…
お互いの大事なトコ…こすりつけあって…
最後に…
ダメ。私死んじゃう。サイトに殺されちゃう。
既に妄想の時点でルイズの頭は爆発寸前だった。誰もいない脱...
私が…サイトのモノになる…
それでもいい。
そんな結論も出される様になる程、ルイズはキテいた。この行...
ベッドルームに近づく頃には気持ちが緊張に戻っていたのは言...
サイトは落ち着かない様子でベッドの前をウロウロしていた。...
男である以上覚悟は出来ていた筈だが、やはりその状況が目前...
こ、こんなことしていいのかな…
651 名前:220 3/3[sage] 投稿日:2006/10/11(水) 07:50:45 I...
まだ早いかもしれない。
サイトは思った。しかし、後には引けない。かぶりをふって臆...
腹をくくり、ベッドの縁に腰掛けて待つ事にした。二つの月光...
トントン
「は、はいってこいよ…」
無言でその扉が開く。
何故かいつもより魅力的に見えた、その相手。
月光が未だに入っているからだろうか、体から淡い光が出てい...
「き、来たわよ…」
「あ、ああ…」
返事を受け取ると、窓際のサイトを尻目にベッドに向かってい...
「先に待ってるけど…」
「うん…」
「服は…もう脱いだ方がいい…?」
必殺の一撃。
大好きな女の子がベッドの上で、裸で待っている。
おそらく理性が保ちません。そう判断し、サイトは即座に拒否...
「じゃ…じゃあ…」
「はい?」
「あ、アンタが脱がせてね?」
続く
繋ぎなので短い…時間が無く、推敲不足なので今回がトコトン駄文だ...
それでも純愛を叫びたいのデスorz
続きは、明日位に。
919 名前:220 1/5[sage] 投稿日:2006/10/15(日) 00:01:37 I...
>>651より
すぐにサイトは、全力で首を横に振る。
「わ、私だって恥ずかしいのよ!」
「な、なんで俺が…?」
「こ、こういう時は…アンタがリードした方がいいと思って…」
当然、ルイズは自分主導で行為に及ぶ自信が無かった。
サイトにリードして欲しい。そのためのきっかけを作りたい。
「アンタがしないんなら…私が脱いで待つから…」
俺にはそんな事は出来ません…
結局サイトは首を横に振り続けた。
後ろを向きルイズの支度を待つ。自分で脱ぐからにはその姿を...
「いいわよ…」
か細い声を聞いて振り向く。
シーツが割と薄いせいか、ベッドはルイズの体に沿って膨らん...
やっぱり…緊張するよな…
少々震えている様にも見えた。サイトはサッと全ての衣服を脱...
まだ体温が通ってないのか、肌寒い程ベッドの中は冷たかった。
お互い相手の温もりが欲しいが、すぐに肌を触れあわせる勇気...
ルイズはサイトに背を向けていた。
早くしなさいよ…寒いじゃない…
背中側にいるサイトに、心の中でそう告げて暖かい腕を待つ。
920 名前:220 2/5[sage] 投稿日:2006/10/15(日) 00:02:21 ...
やっぱり待ってるのかな…
サイトは天井を向いたまま、横目でルイズを見た。シーツの端...
背中にそっと近付いて、ルイズの上半身を肩越しに、丸ごと包...
「…」
「…」
沈黙は続く。
サイトの体ってこんなに広かったんだ…
回された腕から与えられた温もりと、背中に当たる体温を感じ...
柔らかい…
ルイズの肌に触れ、思ったのはサイトだ。今までにこれだけし...
それが今、胸板が当たっている。
お互い肌が溶け合いそうな感覚を覚え、しばし二人は沈黙を続...
「なぁ…?」
「なに?」
「こっち…向かないか?」
腕の中にルイズを収めたまま、サイトは背中から声をかけた。...
ルイズは体をくるりと回し、サイトの方へ向き直って頭を胸の...
「ルイズ…」
「ん…」
サイトが何を求めたかわかったらしい。
ルイズは顔をサイトに向け、唇を待った。サイトはすぐに自分...
921 名前:220 3/5 [sage] 投稿日:2006/10/15(日) 00:03:13 ...
今からする事を象徴する様に何度も、激しくサイトはルイズを...
ルイズも徐々に止まらなくなってきたか、細い脚をサイトの脚...
「ぷ…は…」
息苦しくなり、唇を離す。月明かりが微かにお互いの顔を照ら...
自らの唾液でルイズの唇が濡れているのを見てサイトは興奮し...
止まらねぇ…
もっと…ゆっくり…
サイトは自らの下半身が反応するのを感じながら、片手をルイ...
「あ…」
今までの様に手で払われたりはしない。それどころか、その手...
柔らかな手と、胸にサイトの片手が挟まれる。手のひらに突起...
ルイズも興奮してるみたいだ…
やだ…私ったら…
膨らんでこそいないが柔らかな胸を楽しんだ後、やっとサイト...
横に寝ているルイズを見た。瞳を潤ませ、続きを望んでいた。...
残るシーツを全て剥がし、ベッドの上にルイズの全身を出す。
丸みのある下腹部と割れ目を隠す桃色の茂み。ルイズは脚を閉...
好きにしなさいよ…
そう、目が言っていた。
922 名前:220 4/5[sage] 投稿日:2006/10/15(日) 00:06:39 ...
サイトはルイズの脚を開かせ、そこに腰を入れる。
肌の色が白いせいか、綺麗な「女性」をしているな。とサイトは...
誰にも見せていないタテスジを、指で割る。水音をたててその...
これが…女の子…
「あんまり見ないで…恥ずかしいんだから…」
ルイズの声を聞き、サイトはそこに口づけた。
「あっ!」
思わず大きな声を上げてしまう。両手を使いサイトをソコから...
一番恥ずかしいトコなのに…
サイトがソコに口付けている。そう思うだけでルイズには耐え...
「…いいん…だよな?」
「…サイト?」
「何だ?」
「約束して?」
「何を?」
「アンタがこの世界に居る間は、ずっと私の側にいるって…」
「…うん。帰るまではお前と一緒に居る」
「ありがと…」
自らのモノを構え、サイトはそう言った。その先にはルイズの「...
サイトは顔をルイズの顔に近づけた。ルイズはその首に腕を回...
「ご主人様を泣かせたら許さないわよ?」
「…努力する…」
ルイズを見下ろしたままサイトは、自らをルイズの中に入れて...
923 名前:220 5/6[sage] 投稿日:2006/10/15(日) 00:10:34 I...
「ひゃうん…」
「や、やっぱり痛いのか?」
「ば、バカね。痛い訳…」
そういうルイズの目尻には涙が浮かんでいた。
「痛かったらやめる…」
「ダメよ!やっと一つになれたんだから…」
ルイズの意地を感じ、サイトは奥まで突き入れた。お互いの息...
「…入ってる…」
「ルイズの中に…」
「私の中…気持ちいいの?」
「…最高だよ。ご主人様…」
率直な感想を告げ、サイトは腰を動かしていく。
「サイト!私死んじゃう…」
「ごめん…止まらない…」
ルイズの喘ぎ声を聞きながら、サイトは何度も出し入れを繰り...
やがて限界を感じる。
「お願い…サイト……」
「ああ…一緒に…」
お互いの顔が見えると安心した。
それから程なくして、二人の意識は消えた。
「好きよ…サイト…」
横にいる相手に囁いてみる。
「サイト…?」
「…くー」
なんてヤツだ。
先に眠りについていた。
「もう…」
それでも指はしっかりと絡められ、回された腕はそのままだ。
「ご主人様が好きっ、て言ってる時に限って…これなんだから…」
股間に違和感を感じると、流れている乳白色の液を確認した。
心なしか嬉しそうな表情をし、そのまま瞳を閉じた。
夜の寝室にやっと静寂が戻った。
924 名前:220 6/6[sage] 投稿日:2006/10/15(日) 00:12:11 ...
翌朝
「うーん…」
先に目を覚ましたのはサイトだった。ベッドから上体を起こす。
「う…ん」
横を見ればまだ目覚めていない様な愛しい人。
サイトが起きたせいで剥がれたシーツを被り直している。
「寒い…」
寝言がどうかはわからないが、そう言ってサイトに頭を寄せて...
ちょっと可哀想かな…
体温を求めているルイズを見て、サイトは再び布団に潜り込ん...
もう少し…このままでいいよな…
その後、二人の体液で汚れたシーツによって、一悶着起きるの...
ー完ー
354 名前:220 ルイズ×サイト[sage] 投稿日:2006/10/22(日)...
ルイズ分を補充したいので一度投下…覚えている方は以前、自分...
「ふぁ…」
いつもの様に上体を起こし、伸びをする。外からは小鳥の囀り...
正に理想的な起床の筈…だが…
「ぐー…」
「…せっかくの寝起きが台無しじゃない…」
少し残念そうに呟いて、隣で眠っているサイトを見た。
「たまには私より早く起きなさいよね…」
大抵、交わった日はこうである。相手より早く目覚めてしまう。
朝起きた時、
まぶたを開けた時に髪など撫でていてくれたら愛の言葉を囁け...
とは言え、ルイズに非がない訳では無かった。自分もシーツの...
その自分の姿を見て、夕べを思い出してしまうのだ。
回想
「はあっ…あはっ…」
「ルイズ…俺…」
「わ…私より早かったら…許さないんだから…」
「そんな…お前の中良すぎるのに…」
サイト限界
「あっ……」
「ごめん…」
「…許してあげるから…」
「?」
「もう一回…ね?」
「…わかったよ…」
「好き…好きぃ…」
何度も鳴り続ける水音。
「私以外の子はみちゃダメよ…ちゃんとご褒美あげてるんだから…」
「ん…わかってる」
「…もっと沢山あげるわ…だからサイトも頂戴…」
「俺も沢山…あげる…」
夕べ自分が何をして、何を喋っていたか。
それを考えると、ルイズは赤面せずにはいられなかった。
「ま、まあしょうがないわよね…アンタだけのせいじゃないし…」
クルリと寝返りを打ち、サイトがこちらを向いた。
一瞬サイトが起きたかと思い、ドキリとしたが、寝息が規則正...
その寝顔にルイズは何故か魅力と、愛しさを感じてしまった。
「私も欲張り…ね…」
髪をかき上げて、顔を近づける。
目を閉じて何度も唇を当てた。唇の先にサイトの体温を感じて。
その後は遠慮なく、サイトの胸の中に体をねじ入れ、その広い...
小さな胸がサイトの胸板を押し、サイトの「男性」が股間に当た...
「もう…起きたらまた…止まらなくなっちゃう…」
二人がお互いの大事な場所を一つにしてしまうのは間もなくで...
完
終了行:
361 名前:220 1/3[sage] 投稿日:2006/10/07(土) 10:05:44 I...
「もう…はっきりしなさいょ…」
最後の方は涙声で聞き取れなかった。あのルイズが、泣いてい...
さっきまではすごい剣幕だった。表情に怒りを漲らせてズイズ...
怒りの原因はいつもの「誤解」。サイトに全く下心が無かった訳...
追い詰められて必殺の一撃を喰らい体を痛める。そう覚悟して...
「うぅ…ぐすっ…」
両手で必死に涙を拭っていた。いつもなら絶対に涙を見せない...
「アンタが他の子のトコに行ってる間…私がどんな気持ちだった...
ルイズの声は悲鳴に近い。激しい感情がその声には籠もってい...
涙と怒り。それがサイトにどうしようもない罪悪感をもたらし...
「アンタは私の使い魔でしょ!?アンタが…いる所は…私のぉ…」
そのまま声は消えていき、ルイズは小さな泣き声を上げ始めた...
ごめん…ルイズ…
心の中ではそう言いたくても、今のサイトは優しい言葉すらか...
362 名前:220 2/3[sage] 投稿日:2006/10/07(土) 10:07:10 I...
傷付けてしまった。
ルイズの本心と自らの良心がサイトに痛い。後ろめたさを振り...
「ごめん…ルイズ…」と謝罪の言葉を言うことが出来た。しかし、...
「アンタ…いつもそう言ってばっかりで…私が目を離したらすぐに...
「…」
サイトには返す言葉が無い。
本気で
ずっと
一番好きなのは
お前
そう言いたいのに言えない。自分が原因なのに自分が慰めねば...
サイトの考えた限り、取れる行動は一つしか無かった。
後ろの壁に貼り付けていた腕をそっとルイズの後ろに回し、強...
温かなぬくもりを感じて、ルイズはサイトの顔を涙で腫らした...
その唇を、サイトは奪う。
「あ…」
ルイズは小さく呻いて、その腕の中で脱力していった。フレン...
サイトは出来る限り本能を抑えて、ゆっくりとルイズの口の中...
淫靡な水音が、数分間続いた。
気が付けばルイズの息が荒く、サイトの息も荒かった。この距...
363 名前:220 3/3[sage] 投稿日:2006/10/07(土) 10:08:11 I...
「ひ…卑怯よ…私がそうされると黙ると思って…」
「好きだ。ルイズ」
ルイズの言葉を遮ってサイトはそう言った。真剣な表情をして...
「ふん…だ…どうせそう言ってもまた…」
「お前が一番好きなんだ。ルイズ」
更に腕に力を込め、サイトは自分の胸元にルイズの頭を引き寄...
「…」
「…」
両方が沈黙してしまう。サイトは努めて男らしく、本心を言っ...
どうしよう…これで機嫌が直らなかったら…
命の危険を感じる。その時、ルイズがポツリと呟いた。
「ホント…?」
「え…」
「私が一番好きなの?」
「う、うん」
「ずっと?誰よりも?」
「うん…」
「怒り」から「いじけ」位にランクダウンしている。サイトは安堵...
ルイズの方も安心している。ついにサイトからその言葉を聞け...
「一番好きだ」、と。
その言葉を聞いて同時に不安になった。
ずっとそのままの気持ちでいられるのかしら…
サイトの気持ちが変わるのが怖い。ルイズはそれが怖い。
でも、今確かにサイトは自分の事を世界で一番好きな相手だと...
なら…私も…
意を決してルイズはサイトの顔を見た。
「も、もう一回だけ聞くわよ?私の事が世界で一番好きなのね?」
ルイズは平常心を保つ事を忘れ、震える声で聞いている。
「あ、ああ」
妙な迫力にサイトは圧され、戸惑った声で返した。
サイトにはルイズが何故動揺しているかがわからない。ただル...
「じゃ…じゃあサイト?」
「は、ハイ」
「一生私を愛し続けるって誓えるのよね?」
「ち、誓います。ハイ」
「じゃ、じゃあ私も…そう言う事されてもも…いいわ…」
「ハイ?」
「い、一番好きな人とする最後の事って…決まってるじゃない?」
「え…と…それって?」
「もう!気付きなさいよ!」
続
あまあま…なのか?待たせてスマナイ。寸止めでゴメンorz。続きは明...
444 名前:220 1/3[sage] 投稿日:2006/10/08(日) 10:17:23 I...
~>>363
半分呆れたような表情だが、その顔は真っ赤になっている。
薄々サイトも、何を言っているかわかって来た。
「そ、それはつまり…最後の一線を超えるという事でしょーか?」
「あ、アンタが一生私に尽くすなら…その…ちゃんとしてあげない...
何を「ちゃんと」するのだろう?いや、問題はそこではない筈だ。
サイトは急にかしこまってしまった。
「あ、あのご主人様?」
「…何よ?」
「この犬が最初の相手でよろしいのデスか?」
「…だってアンタが…」
「いや、ご主人様はどう思ってるのデスか?」
「い…いいって…いってるじゃない…」
語尾は小さく消えて、また沈黙が始まる。
サイトの頭の中では漸く整理が出来た。つまり、
ルイズと、一つになる。(お許し付き)
少々極端すぎる気がするが、サイトの頭には血が上り、興奮を...
「じゃ、じゃあ今すぐベッドに…」と、先走った事を言えばルイズ...
「ちょ!ちょっと順序があるでしょ!」とサイトを制した。
「じゅ、順序って?」
「そ、それは…お風呂とか…母上様にお伺いを立てるとか…」
ルイズは既にもごもごとしか喋れていない。勿論、そんな仕草...
445 名前:220 2/3[sage] 投稿日:2006/10/08(日) 10:18:21 I...
その愛らしさに抱き締めてしまいたい思いに負けそうになりな...
「そ、そっか。順序があるもんな…」
「そうよ…女の子には沢山準備があるものよ…」
「じゃあ、先に(風呂に)入って来いよ」
「アンタは?」
「俺は後で…」
「ダメ!」
ルイズは譲らない。少しでも綺麗な体で行為に及びたいからだ...
「じゃ、俺が先…」
「ダメ!」
サイトが先に入れば長風呂をしてしまい、待たせてしまう。ル...
「じゃあどうすりゃいいんだよ?」
「んむぅ…」
ルイズは黙りこんでしまった。右手など唇にあてていじいじし...
その姿を見ればサイトは何もかも許してしまいそうだった。
…!…
サイトに妙案(?)が浮かんだ。ただ、ルイズの了承が得られる...
「あの…さ…ルイズ?」
「ふぇ?」
「一緒に…入らないか…」
サイトは目をそらし、明後日の方向を向きながら言った。
「ななな、何考えてんのよ!」
「だって…俺だって入りたいし…」
「でも!私の裸見られちゃうじゃない!」
「ど、どうせ最後にはそうなるんだろ!?」
無神経過ぎる返し方だ。
446 名前:220 3/3[sage] 投稿日:2006/10/08(日) 10:22:20 I...
が、ルイズにも余裕はない。
「だって…だって…私の体って女の子っぽくないし…胸が…無いし…」
やはりルイズが気にしているのはそこだ。サイトが何度も触れ...
今更そんな事関係ないのに…
サイトはそう思うと、ルイズに諭すように言った。
「お、俺は胸が好きなんじゃなくて、ルイズが好きなんだ!」
実はフォローになってないが、「好き」と言う単語にルイズはや...
瞳を爛々と輝かせて、
「ホント?胸なんか気にしない?」と、幼子の様に尋ねた。実際...
「あ、ああ。胸なんか無くっても…その…肌とかすげぇ綺麗だし…」
「…」
一応慰めになったのか、ルイズは少し沈黙して、ポツリと呟い...
「…いい…わ」
「え?」
「今日は特別に…一緒に入ってあげる…」
そういうルイズの声は震えている。
「ほ、ホントに?」
「あ、アンタも入りたいだろうし…でもお風呂の中は…ダメなんだ...
一応欲望を抑えておくようサイトに釘を差し、ルイズはその旨...
モジモジとしているルイズを見て、サイトは一層愛情が募りル...
首に腕を回されルイズは戸惑う。
「ちょっ、ちょっと!」
サイトの胸板が顔に押しつけられている中、ルイズは手で押し...
「?」
一瞬嫌われたかと思い、サイトは焦ったが、
「お風呂あがりまでそれも待ちなさいよ…」
と言われ、感情を抑えられないでいる自分を恥じた。
「今は…おあづけよ…がっついちゃいけないの…ちゃんとアンタの...
自分にも言い聞かせてもいる。
サイトも、自分も制限しなければルイズも理性を保つ自信がな...
続
シチュや萌えが重視されるこの世界で…俺が純愛を叫ぶ意味がある...
ゴタクは止めて続きは明日あたりに頑張りますorz
553 名前:220[sage] 投稿日:2006/10/09(月) 11:15:53 ID:hb...
~>>446より
湯を沸かし、先に入っているのはサイトだった。着替えを見ら...
「…」
二人位なら充分入る事の出来る、大きな湯船のど真ん中でサイ...
通常ならたっぷりの湯に浸かり、疲れを癒やす。しかし今は状...
ど…どうしよう…
自ら提案したにも関わらずサイトは落ち着かなかった。
もうすぐルイズが来る。そう思うと脱衣所とこの場所を隔てて...
何度かその扉を見たとき、
「入るわよ…」
と、ルイズの声がした。サイトは緊張で気を失いそうになりな...
「…ああ」
と、軽い返事で返す。
扉が開いた。
桃色の髪はタオルで束ねられ、胸元から太ももの半分までをバ...
サイトは凝視してしまった。今まであまり見ていなかったが、...
そして、華奢だった。
腕も細いが、芸術の域に達する程、脚が美しい。
タオルの裾から覗く太ももなど、サイトの腕程も無いのではな...
「あ、余りジロジロ見ないで…」
554 名前:220 2/5[sage] 投稿日:2006/10/09(月) 11:16:47 ...
サイトの視線に気づき、ルイズは赤面して、少しだけタオルの...
「あ…ゴメン…」
「もう…」
そう言いながらも湯船に脚を差し、体を浸けていった。胸元の...
「…」
「…」
この場で会話など出来る筈が無かった。
サイトは腰に巻いた、ルイズは上半身に巻いたタオルを外せば...
埒が開かなくなり、ルイズが先に口を開いた。
「え…と…」
「何だ?」
「その…体洗うから…」
「あ、ああ…」
そそくさとルイズは立ち上がり、サイトから離れた。
ルイズが湯船から上がろうとした時、サイトは後ろから、タオ...
ルイズは座椅子を取り出し鏡の前に座った。洗面器を使い、派...
サイトがあらぬ方向を向いているのを横目で覗きながら、
な、慣れさせてあげた方がいいわよね…
と、思い、サイトに声を掛けた。
「ね、ねぇサイト?」
「な、何?」
「ここ、この後そーゆー事するんだから、み、見てもいいわよ?」
555 名前:220 3/5[sage] 投稿日:2006/10/09(月) 11:18:19 I...
「い、いいのデスか?」
「べ、ベッドの上で鼻血なんか出されたら困るもの…」
「で、では…」
サイトはルイズの方に向き直った。その横顔が見える。湯と照...
ルイズは言った後で後悔した。
ど、どうしよう…
体を洗っている為、タオルは外してしまった。湯気のもやに隠...
サイトが見てる。
サイトに見られちゃう。
ちいちゃい胸…見られちゃう。
全部…見られちゃう…
体を擦るスポンジの動きが鈍くなって来た。「前」だけはまだ見...
サイトに後ろ姿だけ見せる方法…使い魔…
軽く息を吸い、ルイズは賭けに出た。
「せっかく一緒に入ったんだから…」
「な、何でアリマスカ?」
「せ、背中位、流しなさいよ…」
ルイズの感情がサイトに向く前の仕事。使い魔らしい仕事。
でも今は…俺に惚れてるはず…
イコール、ラヴ。
「…」
「どうしたの?」
「…あ、ありがとうございます…」
「な、何なのよ?」
「いえ、喜んでさせて頂きますデス」
556 名前:220 4/5[sage] 投稿日:2006/10/09(月) 11:19:04 I...
要するに狂喜したのだが、錯乱状態だったので口調がおかしく...
しかし、一瞬でその高ぶった気持ちは消えた。
な、なんだよ…コレ…
サイトは顔面を蒼白にし、始めてルイズの背中を目の当たりに...
なのに、傷だらけだった。
大きな傷もあった。サイトは記憶を辿る。大きな傷には覚えが...
ワルド。
奴と戦った時だ。あのときルイズは「ウインド・ブレイク」で吹...
それだけではない、無数とまでは行かないが小さな傷は両手の...
切り傷、火傷、打撲。
自分自身にもそれ以上の傷があるのだが、サイトに自責の念が...
ルイズ…こんな…
女の子なのに。
ルイズを思えば、サイトは堪らなくなった。感情が爆発しそう...
俺は男なのに。
俺が…守らないといけなかったのに…!
激しい感情が渦を巻いて、サイトを責めていく。やがてそれが...
557 名前:220 5/5[sage] 投稿日:2006/10/09(月) 11:21:04 I...
厚い胸板が背に当たり、ルイズは肩越しに振り向いた。目の前...
その頬からは涙が伝っていた。
「ど…どうしたのよ!」
「ご、ごめんなルイズ…」
ルイズの肩に涙が落ちる。涙で震えた声でサイトは話し掛けた。
「こんなにちっちゃい背中なのに…こ、こんなにちっちゃい体な...
「…」
「お、俺もっと強くなるから…もう絶対、こんな傷付けさせない...
「…」
「だから…ごめんな…ルイズ…」
首に回された腕が暖かかった。どこまでもサイトは優しかった。
こんなに自分の事を思ってくれていた。ずっと私を守る気で居...
その気持ちを嬉しく感じ、更にルイズはサイトを愛おしく思っ...
妙な安心を覚え、サイトの震えた唇をルイズは自らの唇で塞い...
「ありがと…」
と囁いた。サイトが泣き止むまでルイズはその微笑みを、少年...
「何よ…アンタだって傷だらけじゃない…」
「俺は男だからいいんだよ!」
「強がっちゃって…」
呆れた様にルイズは言う。サイトが背中を流した後、今度はル...
時折触れるルイズの柔らかな指が、傷だらけの背中に心地よい。
「案外似てるのかもな?」
「え?」
「俺とお前」
「…そうかもね」
「なぁ、この後は…」
「…うん…」
またもルイズは、サイトの背中を擦る手を鈍らせてしまった。
鼓動が早くなる。
ホントにしちゃう。
サイトとしちゃう。
私は貴族なの。ヴァリエール家の乙女なの。ホントは、ちゃん...
じゃあサイトが将来の旦那様?
「も、もうあがりましょ!」
「あ、ああ」
ルイズの迫力に圧され、サイトは風呂場を出た。ルイズがそれ...
私は貴族…私は貴族…私は…
湯のせいで回らなくなった頭で、今度は葛藤が始まる。
「どうしたんだ?」
「う…何でもないわよ…」
先にサイトをベッドに行かせ、ルイズは気持ちを整理する事に...
続
結局昼前、遅くなってしまった…orz
これからも純愛を叫んでもいいのだろうか?>>528、すまん。逆...
続きは…明日位に…
649 名前:220 1/3[sage] 投稿日:2006/10/11(水) 07:44:07 I...
~>>557
サイトが待ってる…
脱衣所でバスタオルを外し、全裸のままルイズは固まってしま...
湯を拭き取ったばかりの肌からはまだ湯気が出ている。急に気...
桃色の髪はいつもの様に淡い輝きを放ち、滑らかだ。それでも...
顔。間違いなく美人。ちいねぇさまに似ているから美人の筈。...
鏡にも写るその胸。抱えあげる事ができないので触れる様な形...
だ、大丈夫よね…サイトは胸なんか関係ないって言ってたし…
それを思い出しても不安なのか、少しだけその乳房を揉んでみ...
「はぁ…」
軽く溜め息をついたが、ここまでくれば覚悟はせねばならなか...
出来るだけ清潔な下着を着て、その上にいつもの寝間着を羽織...
父様…母様…すみません…私は結婚より先に乙女を捧げます…
手を組み、目をつむってそう唱える。頬には朱が差していた。
あと…ちいねぇさま…ごめんなさい…
大好きな姉に、順番が違った事を詫びてルイズは少しだけ罪悪...
650 名前:220 2/3[sage] 投稿日:2006/10/11(水) 07:49:23 I...
私どうなっちゃうのかな…
キスだけで全て許してしまいそうになるのに、それ以上の事を...
僅かながらルイズにもそういう知識はあった。それを想像して...
いつもより沢山キスして…可愛がって貰って…
裸で抱き合って…
お互いの大事なトコ…こすりつけあって…
最後に…
ダメ。私死んじゃう。サイトに殺されちゃう。
既に妄想の時点でルイズの頭は爆発寸前だった。誰もいない脱...
私が…サイトのモノになる…
それでもいい。
そんな結論も出される様になる程、ルイズはキテいた。この行...
ベッドルームに近づく頃には気持ちが緊張に戻っていたのは言...
サイトは落ち着かない様子でベッドの前をウロウロしていた。...
男である以上覚悟は出来ていた筈だが、やはりその状況が目前...
こ、こんなことしていいのかな…
651 名前:220 3/3[sage] 投稿日:2006/10/11(水) 07:50:45 I...
まだ早いかもしれない。
サイトは思った。しかし、後には引けない。かぶりをふって臆...
腹をくくり、ベッドの縁に腰掛けて待つ事にした。二つの月光...
トントン
「は、はいってこいよ…」
無言でその扉が開く。
何故かいつもより魅力的に見えた、その相手。
月光が未だに入っているからだろうか、体から淡い光が出てい...
「き、来たわよ…」
「あ、ああ…」
返事を受け取ると、窓際のサイトを尻目にベッドに向かってい...
「先に待ってるけど…」
「うん…」
「服は…もう脱いだ方がいい…?」
必殺の一撃。
大好きな女の子がベッドの上で、裸で待っている。
おそらく理性が保ちません。そう判断し、サイトは即座に拒否...
「じゃ…じゃあ…」
「はい?」
「あ、アンタが脱がせてね?」
続く
繋ぎなので短い…時間が無く、推敲不足なので今回がトコトン駄文だ...
それでも純愛を叫びたいのデスorz
続きは、明日位に。
919 名前:220 1/5[sage] 投稿日:2006/10/15(日) 00:01:37 I...
>>651より
すぐにサイトは、全力で首を横に振る。
「わ、私だって恥ずかしいのよ!」
「な、なんで俺が…?」
「こ、こういう時は…アンタがリードした方がいいと思って…」
当然、ルイズは自分主導で行為に及ぶ自信が無かった。
サイトにリードして欲しい。そのためのきっかけを作りたい。
「アンタがしないんなら…私が脱いで待つから…」
俺にはそんな事は出来ません…
結局サイトは首を横に振り続けた。
後ろを向きルイズの支度を待つ。自分で脱ぐからにはその姿を...
「いいわよ…」
か細い声を聞いて振り向く。
シーツが割と薄いせいか、ベッドはルイズの体に沿って膨らん...
やっぱり…緊張するよな…
少々震えている様にも見えた。サイトはサッと全ての衣服を脱...
まだ体温が通ってないのか、肌寒い程ベッドの中は冷たかった。
お互い相手の温もりが欲しいが、すぐに肌を触れあわせる勇気...
ルイズはサイトに背を向けていた。
早くしなさいよ…寒いじゃない…
背中側にいるサイトに、心の中でそう告げて暖かい腕を待つ。
920 名前:220 2/5[sage] 投稿日:2006/10/15(日) 00:02:21 ...
やっぱり待ってるのかな…
サイトは天井を向いたまま、横目でルイズを見た。シーツの端...
背中にそっと近付いて、ルイズの上半身を肩越しに、丸ごと包...
「…」
「…」
沈黙は続く。
サイトの体ってこんなに広かったんだ…
回された腕から与えられた温もりと、背中に当たる体温を感じ...
柔らかい…
ルイズの肌に触れ、思ったのはサイトだ。今までにこれだけし...
それが今、胸板が当たっている。
お互い肌が溶け合いそうな感覚を覚え、しばし二人は沈黙を続...
「なぁ…?」
「なに?」
「こっち…向かないか?」
腕の中にルイズを収めたまま、サイトは背中から声をかけた。...
ルイズは体をくるりと回し、サイトの方へ向き直って頭を胸の...
「ルイズ…」
「ん…」
サイトが何を求めたかわかったらしい。
ルイズは顔をサイトに向け、唇を待った。サイトはすぐに自分...
921 名前:220 3/5 [sage] 投稿日:2006/10/15(日) 00:03:13 ...
今からする事を象徴する様に何度も、激しくサイトはルイズを...
ルイズも徐々に止まらなくなってきたか、細い脚をサイトの脚...
「ぷ…は…」
息苦しくなり、唇を離す。月明かりが微かにお互いの顔を照ら...
自らの唾液でルイズの唇が濡れているのを見てサイトは興奮し...
止まらねぇ…
もっと…ゆっくり…
サイトは自らの下半身が反応するのを感じながら、片手をルイ...
「あ…」
今までの様に手で払われたりはしない。それどころか、その手...
柔らかな手と、胸にサイトの片手が挟まれる。手のひらに突起...
ルイズも興奮してるみたいだ…
やだ…私ったら…
膨らんでこそいないが柔らかな胸を楽しんだ後、やっとサイト...
横に寝ているルイズを見た。瞳を潤ませ、続きを望んでいた。...
残るシーツを全て剥がし、ベッドの上にルイズの全身を出す。
丸みのある下腹部と割れ目を隠す桃色の茂み。ルイズは脚を閉...
好きにしなさいよ…
そう、目が言っていた。
922 名前:220 4/5[sage] 投稿日:2006/10/15(日) 00:06:39 ...
サイトはルイズの脚を開かせ、そこに腰を入れる。
肌の色が白いせいか、綺麗な「女性」をしているな。とサイトは...
誰にも見せていないタテスジを、指で割る。水音をたててその...
これが…女の子…
「あんまり見ないで…恥ずかしいんだから…」
ルイズの声を聞き、サイトはそこに口づけた。
「あっ!」
思わず大きな声を上げてしまう。両手を使いサイトをソコから...
一番恥ずかしいトコなのに…
サイトがソコに口付けている。そう思うだけでルイズには耐え...
「…いいん…だよな?」
「…サイト?」
「何だ?」
「約束して?」
「何を?」
「アンタがこの世界に居る間は、ずっと私の側にいるって…」
「…うん。帰るまではお前と一緒に居る」
「ありがと…」
自らのモノを構え、サイトはそう言った。その先にはルイズの「...
サイトは顔をルイズの顔に近づけた。ルイズはその首に腕を回...
「ご主人様を泣かせたら許さないわよ?」
「…努力する…」
ルイズを見下ろしたままサイトは、自らをルイズの中に入れて...
923 名前:220 5/6[sage] 投稿日:2006/10/15(日) 00:10:34 I...
「ひゃうん…」
「や、やっぱり痛いのか?」
「ば、バカね。痛い訳…」
そういうルイズの目尻には涙が浮かんでいた。
「痛かったらやめる…」
「ダメよ!やっと一つになれたんだから…」
ルイズの意地を感じ、サイトは奥まで突き入れた。お互いの息...
「…入ってる…」
「ルイズの中に…」
「私の中…気持ちいいの?」
「…最高だよ。ご主人様…」
率直な感想を告げ、サイトは腰を動かしていく。
「サイト!私死んじゃう…」
「ごめん…止まらない…」
ルイズの喘ぎ声を聞きながら、サイトは何度も出し入れを繰り...
やがて限界を感じる。
「お願い…サイト……」
「ああ…一緒に…」
お互いの顔が見えると安心した。
それから程なくして、二人の意識は消えた。
「好きよ…サイト…」
横にいる相手に囁いてみる。
「サイト…?」
「…くー」
なんてヤツだ。
先に眠りについていた。
「もう…」
それでも指はしっかりと絡められ、回された腕はそのままだ。
「ご主人様が好きっ、て言ってる時に限って…これなんだから…」
股間に違和感を感じると、流れている乳白色の液を確認した。
心なしか嬉しそうな表情をし、そのまま瞳を閉じた。
夜の寝室にやっと静寂が戻った。
924 名前:220 6/6[sage] 投稿日:2006/10/15(日) 00:12:11 ...
翌朝
「うーん…」
先に目を覚ましたのはサイトだった。ベッドから上体を起こす。
「う…ん」
横を見ればまだ目覚めていない様な愛しい人。
サイトが起きたせいで剥がれたシーツを被り直している。
「寒い…」
寝言がどうかはわからないが、そう言ってサイトに頭を寄せて...
ちょっと可哀想かな…
体温を求めているルイズを見て、サイトは再び布団に潜り込ん...
もう少し…このままでいいよな…
その後、二人の体液で汚れたシーツによって、一悶着起きるの...
ー完ー
354 名前:220 ルイズ×サイト[sage] 投稿日:2006/10/22(日)...
ルイズ分を補充したいので一度投下…覚えている方は以前、自分...
「ふぁ…」
いつもの様に上体を起こし、伸びをする。外からは小鳥の囀り...
正に理想的な起床の筈…だが…
「ぐー…」
「…せっかくの寝起きが台無しじゃない…」
少し残念そうに呟いて、隣で眠っているサイトを見た。
「たまには私より早く起きなさいよね…」
大抵、交わった日はこうである。相手より早く目覚めてしまう。
朝起きた時、
まぶたを開けた時に髪など撫でていてくれたら愛の言葉を囁け...
とは言え、ルイズに非がない訳では無かった。自分もシーツの...
その自分の姿を見て、夕べを思い出してしまうのだ。
回想
「はあっ…あはっ…」
「ルイズ…俺…」
「わ…私より早かったら…許さないんだから…」
「そんな…お前の中良すぎるのに…」
サイト限界
「あっ……」
「ごめん…」
「…許してあげるから…」
「?」
「もう一回…ね?」
「…わかったよ…」
「好き…好きぃ…」
何度も鳴り続ける水音。
「私以外の子はみちゃダメよ…ちゃんとご褒美あげてるんだから…」
「ん…わかってる」
「…もっと沢山あげるわ…だからサイトも頂戴…」
「俺も沢山…あげる…」
夕べ自分が何をして、何を喋っていたか。
それを考えると、ルイズは赤面せずにはいられなかった。
「ま、まあしょうがないわよね…アンタだけのせいじゃないし…」
クルリと寝返りを打ち、サイトがこちらを向いた。
一瞬サイトが起きたかと思い、ドキリとしたが、寝息が規則正...
その寝顔にルイズは何故か魅力と、愛しさを感じてしまった。
「私も欲張り…ね…」
髪をかき上げて、顔を近づける。
目を閉じて何度も唇を当てた。唇の先にサイトの体温を感じて。
その後は遠慮なく、サイトの胸の中に体をねじ入れ、その広い...
小さな胸がサイトの胸板を押し、サイトの「男性」が股間に当た...
「もう…起きたらまた…止まらなくなっちゃう…」
二人がお互いの大事な場所を一つにしてしまうのは間もなくで...
完
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