ゼロの使い魔保管庫
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401 名前:ルイズとタバサ[sage ] 投稿日:2006/11/15(水) 16...
タバサを呼ぶときはいつも少し緊張する。
何故ならば、二人きりの時に本名の『シャルロット』で呼ばな...
もし『タバサ』で呼んでしまえばどうなるか。
へそを曲げたタバサのご機嫌を取るために、無体なお仕置きに...
そして今日も。
「なあタバサ…あっ」
周囲に人影があるかないかを確認し忘れると、こういうことに...
呼ばれたタバサは眉をへの字に曲げて、すたすたと才人に歩み...
でもって無言のまま両手を広げて、
「ん」
と一言。
もう恒例になった、『罰として抱っこで部屋まで運べ』である。
もう一度周囲に人影がないか確認する才人。
…なんていうか、こんな所見つかったらロリコン呼ばわりされる...
才人が抱き上げるのが遅いので、タバサはあからさまに不機嫌...
「誰もいない」
…しょうがねーなーもー。
才人は覚悟を決めると、ひょいとタバサを抱き上げた。
相変わらず軽い。本当に成長しているのかと疑いたくなる。
この間年を尋ねたら十五だと言っていたが、どう見ても十二、...
「っとに。軽すぎるぞシャルロット。もっと食べろよ」
軽すぎるタバサの身体を心配して言う才人。
実はタバサは一度に結構食べるのだが、しょっちゅう食事を抜...
「心配しなくても大丈夫」
言ってタバサはんー、と才人に密着する。
そして才人には見えない顔の横で、満面の笑みを浮かべて言っ...
「すぐサイト好みの大きさになるから」
「だー!そういう意味じゃないって!」
才人の突っ込みに、しかしタバサは反論もせず、もう一度んー...
その視界の隅に、桃色の何かが写った。
…ライバル発見…。
402 名前:ルイズとタバサ[sage ] 投稿日:2006/11/15(水) 16...
…なにあれ!なにあれ!
抱っこ!?タバサを抱っこしてたわあの犬!!
私は廊下の柱の影で怒りに震えながら、もう一度二人のいた廊...
あっ!
あのチビっこと目が合った。
タバサは一瞬驚いた顔をしたけど…。
…今、笑った?ねえ!今、笑ったわよあのチビっこ!普段仏頂面な...
まるで全てに勝ったような、勝利を確信した笑みだったわよアレ!
なによソレ!抱っこ程度で勝ったつもりなワケ!?
私なんかサイトとあんなことやそんなこともしてんだから!!
でも何!?この、心の奥底から噴出してくるドロドロしたものは...
ええい、どーでもいーわ!
現行犯逮捕よ!あのバカ犬今日こそ徹底的に調教しなおしてやる...
そう思って私が柱の影から飛び出すと…。
そこには誰もいなかった。
いつもこの状態でタバサの部屋に着くと、まずタバサが降りて...
しかし今日は違っていた。
「おかえりなさいー。お姉さまー」
人間の姿に化けたシルフィードが、扉を開けて二人を出迎えた...
…み、見られたっ!?
思わず硬直する才人。
「あー。お姉さま、抱っこされてるの。羨ましいのー」
しかしシルフィードは羨ましがるだけで、特に何の感慨も抱い...
…こいつにそういう概念はないよなあ。
才人がほっとしていると。
「こういうの、人間の言葉で『ろりこん』って言うのよね!シル...
才人の精神を見えないエア・ハンマーが直撃した。
それと同時に、タバサが抱っこされながら器用にシルフィード...
ごすんといい音をたてて、杖がシルフィードの頭にめり込む。
「痛いの、痛いの〜」
涙目でうずくまるシルフィードの前に、タバサはぴょこんと固...
表情が完全に固まって、赤黒いオーラがタバサを覆っている。
普段は幼い見た目の事をからかわれてもなんとも思わないタバ...
『つりあってない』と指摘されているようで、不機嫌になるの...
…これは本気で怒ってるな。
「あっ、お姉さま何するの!離して、離して!」
「…お仕置き」
ずるずるとシルフィードが扉の内側に引きずり込まれると、扉...
長く切ないシルフィードの悲鳴が部屋の中から響く。
ルイズに折檻されてる時の俺もこんな感じなのかなぁ、と思い...
403 名前:ルイズとタバサ[sage ] 投稿日:2006/11/15(水) 16...
俺が部屋の前でぼーっとしていると、背後から殺気を感じた。
こ、この感じ慣れたドス黒いオーラは!
俺は慌てて振り向くが…。
そこには誰もいなかった。
俺がほっとしていると。
「…ねえ」
…背後から、聞き慣れた声がする。
その声には。十分すぎる殺気が載っていた。
俺は振り返ることも出来ず、体中に吹き出る脂汗を感じながら...
「ふぁ、ふぁい」
唇が震え、うまく言葉にならない。
「…なにをやっていたのかしらこの節操なしのバカ犬は?」
ごくりと喉を鳴らす。カラカラに喉が渇いていたからだ。
そのドス黒い声は、嫌でも俺に回答を強制させる。
「…抱っこ、しておりました」
その答えだけでは背後の恐怖の大王は当然満足しない。
続けて質問を繰り出してくる。
「誰を?」
「…た、タバサをであります」
その回答に、殺気が三倍以上に膨れ上がる。
…ああ、俺もシルフィードと同じ道を辿るのか…。
そう、俺が覚悟を決めていると、背後から再び声が掛けられた。
「こっち向きなさい」
俺は黙ってその言葉に従う。
で、振り向くと。
…ルイズが両腕を広げている…???
何が起こったのか理解できない俺に、ルイズは赤くなりながら...
「…私も」
…え?えええええええええ!?
あのえとこれは、『私も抱っこして』って意味?
「あ、あのー?」
俺が混乱していると、ルイズはさらに赤くなって、語気を荒げ...
「私も!」
404 名前:ルイズとタバサ[sage ] 投稿日:2006/11/15(水) 16...
…あ、ダメ、なんかコレ癖になりそ…。
私はサイトに『抱っこ』されていた。
誰かに抱っこされるなんて、八歳の時以来だけど、なんてゆー...
安心できるっていうか、あったかいっていうか。
なんか、問答無用でしあわせー、な気分になってくる。
そんな風に私がほわほわしていると。
「あ、あの、ルイズ?」
顔の横で、サイトがものすごく信じられないものを見るような...
…そ、そんな目で見ないでよ!恥ずかしいじゃないの!
「いーから黙って抱っこしてなさい!いいって言うまで下ろし...
言って私は真っ赤になった顔を隠すために、サイトの首を絞め...
「わ、わかったよ」
言ってサイトは、私の背中をそっと抱きしめてくれた。
あーダメ、これすっごいイイ…。
あのチビっこがしたがるのもムリないかなー。
私はさっきまで怒ってたことも忘れ、サイトの首筋に頭を預け...
「ルイズも、抱っこ好きなのか…?」
…なななな、何よその呆れた声!
しょうがないじゃない!ここんとこ誰かに抱かれることはあっ...
「黙って抱っこしてなさいって言ったでしょ!余計なこと気に...
言ってさらにサイトの首をきつく絞める。
「ぐえ」
あ、いい感じに入っちゃった。
「ご、ごめんサイト」
私は腕の力を弱める。
でも、サイトの身体の緊張は解けない。
?どーしたのかな?
隣のサイトの顔を覗くと、何かに怯えた顔をしている。
サイトの視線の先を見ると、そこにはあのチビっこがいた。
405 名前:ルイズとタバサ[sage ] 投稿日:2006/11/15(水) 16...
…よくも、よくもよくもよくも!
そこは!
お兄ちゃんの腕の上は!
「私の特等席…!」
言って私は、サイトを巻きこむのが嫌なので、杖を放り出して...
サイトはびっくりしてバランスを崩し、ルイズと私は床に放り...
「ちょっと、何すんのよ!」
「…そこは私の特等席」
別にいくらルイズがサイトとえっちしようと構わない。
でも、そこは、そこだけは。
サイトの腕の上だけは譲らないんだからーーーー!!
「ちょ、ちょっと位いいじゃないのよ!
…っていうかサイトは私のモノなのよ分かってんの!?」
「…サイトの抱っこは私のもの」
言って私は、上半身を起こしたサイトに抱きつき、彼の腰の上...
うん、ちょうどいいサイズだと思う。
ルイズを見ると、怒りにふるふる震えている。
「何よ!私のモノだって言ってんでしょ!どきなさいってば!」
言って逆サイドに抱きつき、私を押し出そうとしてくる。
…負けない。
私も負けじと押し返し…私とルイズは、お互いに手を組み合う格...
そんな私たちに、サイトが声をかけてきた。
「あ、あのー。いい加減どいてくんないかなあ…?」
「犬は黙ってなさい!」
「サイトは黙ってて」
私たちの剣幕に、サイトは「ふぁい」と気の抜けた返事をして...
そして私たちは、サイトの上で喧々囂々、口げんかを始めた。
「…痛いの」
ようやくお仕置きから開放されたシルフィードは、開けっ放し...
そして、開けた扉の向こうで展開する光景に、あきれ返った。
「どきなさいよこのチビっこ!」
「…どかない」
「むきー!強情なんだから!親の顔が見たいわっ!」
「こっちの台詞」
「なによなによなによ!このムッツリメガネ!」
「サド貴族」
才人の上で、自分の主人とサイトの主人が、はしたなく髪を振...
…まるっきり子供のケンカなのねー…。
呆れたシルフィードが扉を閉めようとすると、才人の助けを求...
にっこり笑って、シルフィードはその視線に応える。
「『自業自得』なのねー。あ、あと『ろりこんはしね』なのね...
そして、笑顔のままで、シルフィードは扉を閉じた。
絶望に塗りつぶされた才人の顔だけが、やけに印象に残った。...
終了行:
401 名前:ルイズとタバサ[sage ] 投稿日:2006/11/15(水) 16...
タバサを呼ぶときはいつも少し緊張する。
何故ならば、二人きりの時に本名の『シャルロット』で呼ばな...
もし『タバサ』で呼んでしまえばどうなるか。
へそを曲げたタバサのご機嫌を取るために、無体なお仕置きに...
そして今日も。
「なあタバサ…あっ」
周囲に人影があるかないかを確認し忘れると、こういうことに...
呼ばれたタバサは眉をへの字に曲げて、すたすたと才人に歩み...
でもって無言のまま両手を広げて、
「ん」
と一言。
もう恒例になった、『罰として抱っこで部屋まで運べ』である。
もう一度周囲に人影がないか確認する才人。
…なんていうか、こんな所見つかったらロリコン呼ばわりされる...
才人が抱き上げるのが遅いので、タバサはあからさまに不機嫌...
「誰もいない」
…しょうがねーなーもー。
才人は覚悟を決めると、ひょいとタバサを抱き上げた。
相変わらず軽い。本当に成長しているのかと疑いたくなる。
この間年を尋ねたら十五だと言っていたが、どう見ても十二、...
「っとに。軽すぎるぞシャルロット。もっと食べろよ」
軽すぎるタバサの身体を心配して言う才人。
実はタバサは一度に結構食べるのだが、しょっちゅう食事を抜...
「心配しなくても大丈夫」
言ってタバサはんー、と才人に密着する。
そして才人には見えない顔の横で、満面の笑みを浮かべて言っ...
「すぐサイト好みの大きさになるから」
「だー!そういう意味じゃないって!」
才人の突っ込みに、しかしタバサは反論もせず、もう一度んー...
その視界の隅に、桃色の何かが写った。
…ライバル発見…。
402 名前:ルイズとタバサ[sage ] 投稿日:2006/11/15(水) 16...
…なにあれ!なにあれ!
抱っこ!?タバサを抱っこしてたわあの犬!!
私は廊下の柱の影で怒りに震えながら、もう一度二人のいた廊...
あっ!
あのチビっこと目が合った。
タバサは一瞬驚いた顔をしたけど…。
…今、笑った?ねえ!今、笑ったわよあのチビっこ!普段仏頂面な...
まるで全てに勝ったような、勝利を確信した笑みだったわよアレ!
なによソレ!抱っこ程度で勝ったつもりなワケ!?
私なんかサイトとあんなことやそんなこともしてんだから!!
でも何!?この、心の奥底から噴出してくるドロドロしたものは...
ええい、どーでもいーわ!
現行犯逮捕よ!あのバカ犬今日こそ徹底的に調教しなおしてやる...
そう思って私が柱の影から飛び出すと…。
そこには誰もいなかった。
いつもこの状態でタバサの部屋に着くと、まずタバサが降りて...
しかし今日は違っていた。
「おかえりなさいー。お姉さまー」
人間の姿に化けたシルフィードが、扉を開けて二人を出迎えた...
…み、見られたっ!?
思わず硬直する才人。
「あー。お姉さま、抱っこされてるの。羨ましいのー」
しかしシルフィードは羨ましがるだけで、特に何の感慨も抱い...
…こいつにそういう概念はないよなあ。
才人がほっとしていると。
「こういうの、人間の言葉で『ろりこん』って言うのよね!シル...
才人の精神を見えないエア・ハンマーが直撃した。
それと同時に、タバサが抱っこされながら器用にシルフィード...
ごすんといい音をたてて、杖がシルフィードの頭にめり込む。
「痛いの、痛いの〜」
涙目でうずくまるシルフィードの前に、タバサはぴょこんと固...
表情が完全に固まって、赤黒いオーラがタバサを覆っている。
普段は幼い見た目の事をからかわれてもなんとも思わないタバ...
『つりあってない』と指摘されているようで、不機嫌になるの...
…これは本気で怒ってるな。
「あっ、お姉さま何するの!離して、離して!」
「…お仕置き」
ずるずるとシルフィードが扉の内側に引きずり込まれると、扉...
長く切ないシルフィードの悲鳴が部屋の中から響く。
ルイズに折檻されてる時の俺もこんな感じなのかなぁ、と思い...
403 名前:ルイズとタバサ[sage ] 投稿日:2006/11/15(水) 16...
俺が部屋の前でぼーっとしていると、背後から殺気を感じた。
こ、この感じ慣れたドス黒いオーラは!
俺は慌てて振り向くが…。
そこには誰もいなかった。
俺がほっとしていると。
「…ねえ」
…背後から、聞き慣れた声がする。
その声には。十分すぎる殺気が載っていた。
俺は振り返ることも出来ず、体中に吹き出る脂汗を感じながら...
「ふぁ、ふぁい」
唇が震え、うまく言葉にならない。
「…なにをやっていたのかしらこの節操なしのバカ犬は?」
ごくりと喉を鳴らす。カラカラに喉が渇いていたからだ。
そのドス黒い声は、嫌でも俺に回答を強制させる。
「…抱っこ、しておりました」
その答えだけでは背後の恐怖の大王は当然満足しない。
続けて質問を繰り出してくる。
「誰を?」
「…た、タバサをであります」
その回答に、殺気が三倍以上に膨れ上がる。
…ああ、俺もシルフィードと同じ道を辿るのか…。
そう、俺が覚悟を決めていると、背後から再び声が掛けられた。
「こっち向きなさい」
俺は黙ってその言葉に従う。
で、振り向くと。
…ルイズが両腕を広げている…???
何が起こったのか理解できない俺に、ルイズは赤くなりながら...
「…私も」
…え?えええええええええ!?
あのえとこれは、『私も抱っこして』って意味?
「あ、あのー?」
俺が混乱していると、ルイズはさらに赤くなって、語気を荒げ...
「私も!」
404 名前:ルイズとタバサ[sage ] 投稿日:2006/11/15(水) 16...
…あ、ダメ、なんかコレ癖になりそ…。
私はサイトに『抱っこ』されていた。
誰かに抱っこされるなんて、八歳の時以来だけど、なんてゆー...
安心できるっていうか、あったかいっていうか。
なんか、問答無用でしあわせー、な気分になってくる。
そんな風に私がほわほわしていると。
「あ、あの、ルイズ?」
顔の横で、サイトがものすごく信じられないものを見るような...
…そ、そんな目で見ないでよ!恥ずかしいじゃないの!
「いーから黙って抱っこしてなさい!いいって言うまで下ろし...
言って私は真っ赤になった顔を隠すために、サイトの首を絞め...
「わ、わかったよ」
言ってサイトは、私の背中をそっと抱きしめてくれた。
あーダメ、これすっごいイイ…。
あのチビっこがしたがるのもムリないかなー。
私はさっきまで怒ってたことも忘れ、サイトの首筋に頭を預け...
「ルイズも、抱っこ好きなのか…?」
…なななな、何よその呆れた声!
しょうがないじゃない!ここんとこ誰かに抱かれることはあっ...
「黙って抱っこしてなさいって言ったでしょ!余計なこと気に...
言ってさらにサイトの首をきつく絞める。
「ぐえ」
あ、いい感じに入っちゃった。
「ご、ごめんサイト」
私は腕の力を弱める。
でも、サイトの身体の緊張は解けない。
?どーしたのかな?
隣のサイトの顔を覗くと、何かに怯えた顔をしている。
サイトの視線の先を見ると、そこにはあのチビっこがいた。
405 名前:ルイズとタバサ[sage ] 投稿日:2006/11/15(水) 16...
…よくも、よくもよくもよくも!
そこは!
お兄ちゃんの腕の上は!
「私の特等席…!」
言って私は、サイトを巻きこむのが嫌なので、杖を放り出して...
サイトはびっくりしてバランスを崩し、ルイズと私は床に放り...
「ちょっと、何すんのよ!」
「…そこは私の特等席」
別にいくらルイズがサイトとえっちしようと構わない。
でも、そこは、そこだけは。
サイトの腕の上だけは譲らないんだからーーーー!!
「ちょ、ちょっと位いいじゃないのよ!
…っていうかサイトは私のモノなのよ分かってんの!?」
「…サイトの抱っこは私のもの」
言って私は、上半身を起こしたサイトに抱きつき、彼の腰の上...
うん、ちょうどいいサイズだと思う。
ルイズを見ると、怒りにふるふる震えている。
「何よ!私のモノだって言ってんでしょ!どきなさいってば!」
言って逆サイドに抱きつき、私を押し出そうとしてくる。
…負けない。
私も負けじと押し返し…私とルイズは、お互いに手を組み合う格...
そんな私たちに、サイトが声をかけてきた。
「あ、あのー。いい加減どいてくんないかなあ…?」
「犬は黙ってなさい!」
「サイトは黙ってて」
私たちの剣幕に、サイトは「ふぁい」と気の抜けた返事をして...
そして私たちは、サイトの上で喧々囂々、口げんかを始めた。
「…痛いの」
ようやくお仕置きから開放されたシルフィードは、開けっ放し...
そして、開けた扉の向こうで展開する光景に、あきれ返った。
「どきなさいよこのチビっこ!」
「…どかない」
「むきー!強情なんだから!親の顔が見たいわっ!」
「こっちの台詞」
「なによなによなによ!このムッツリメガネ!」
「サド貴族」
才人の上で、自分の主人とサイトの主人が、はしたなく髪を振...
…まるっきり子供のケンカなのねー…。
呆れたシルフィードが扉を閉めようとすると、才人の助けを求...
にっこり笑って、シルフィードはその視線に応える。
「『自業自得』なのねー。あ、あと『ろりこんはしね』なのね...
そして、笑顔のままで、シルフィードは扉を閉じた。
絶望に塗りつぶされた才人の顔だけが、やけに印象に残った。...
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