ゼロの使い魔保管庫
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開始行:
#br
ここチクトンネ街の表通りでは、今日はいつにも増して人が...
それもそのはず、今日は半年に一度の大安売りの日。各地の...
ているのだ。はるかアルビオンから来た者やゲルマニアから来...
そんな中、サイトとアンリエッタはおろおろと周りを見渡し...
「あら?ぼく、どうしたの?」
アンリエッタはしゃがんで少年に目線をあわせ、問いかける。
「パパとママが…」
「はぐれちゃったの?」
目尻に涙をためて頷く少年。
「サイトさん、どうしましょう…」
サイトは少年を背中側から抱き上げ、そのまま自分の肩に座...
「そこから父ちゃんと母ちゃん、見えるか?」
肩車をしてもらい目線の高くなった少年は辺りを見渡すが、...
「ちょっと歩いてみようか。噴水の辺りまで行けば見つかるか...
「そうですね」
同意したアンリエッタに左手を差し出す。
「……?」
「はぐれるといけないから、手を」
「は、はい」
赤くなりながらもその手をサイトに預けるアンリエッタ。そ...
「わー、お姉ちゃん、まっかっかだー」
ソレを聞いてますます赤くなるアンリエッタ。
「も、もう…ところで、僕のお名前は?」
「カイ」
『いい名前でしょー』と誇らしげに少年は答えると、サイト...
「こ、こら、暴れるんじゃない」
「ねーねーお兄ちゃん、あっち、あっち行って」
少年の指差す方向には、何軒もの露店が並んでいた。その中...
『しゃーねーなー』と呟きながらも3人が向かうと、そこで...
小さな人形たちがさまざまなダンスを披露していた。
「ほー、アルヴィーじゃねぇか」
「アルヴィー?」
デルフの声に、辺りを見渡しながら興味津々に聞き返すカイ。
「ここだよ、ぼうず」
「わっ!剣が喋った!」
「おりゃあ、インテリジェンスソードのデルフってんだ。よろ...
「うん、よろしくね、デルフのおじちゃん!」
その言葉に噴出す2人。
「おじちゃんだとよ、デルフ」
「…笑うない!どうせおりゃあ年寄りさぁね」
「そんなにいじけるなって、デルフ」
「ねぇねぇ、デルフのおじちゃん。そのアルなんとかって何ー...
「アルヴィーってのはな、簡単に言やー魔法が掛かってて自分...
「へーかっこいいね」
カイが目を輝かせて眼前のアルヴィーのダンスを見つめてい...
「相棒、そこの隣の露店で何か買いな」
その声はサイトにしか聞こえていないようで、カイは先ほど...
隣のアンリエッタも同様にダンスを見て微笑んでいた。
「…何かってなんだよ」
「何でもいいから、取り合えず適当に買ってみな」
的を得ぬ説明であったが、仕方無しに言われるがままに隣の...
地面に広げられた布の上に、以前ルイズに買ったペンダント...
買おうと手に取ったその時、店主が意外そうにサイトに声を掛...
「おや、兄さん使い手かい?」
(使い手?そういえば前にもそんな事言われたよな。あれは確...
――そうだ、デルフと初めて出会ったときだ
サイトが思い出したとき、背中からデルフが喋りだした。
「おう、久しいな」
「やっぱデルフだったか。久しぶりだな、おい」
剣と店主が顔を綻ばせて懐かしがっているのは、どう贔屓目...
些細な問題だった。それよりこの店主と自分の剣が知り合いだ...
「デルフ、知り合いか?」
「ああ。だがまあ話すと長くなるんでな、後で教えてやるよ。...
デルフの言葉に店主は『いいねー、退屈してたとこだったん...
「…は?」
「受け取んな、相棒」
訳が分からないまま、差し出されたナイフを受け取る。
と、突然目の前の店主が慌てふためいて涙目になる。
「ひっ、き、騎士さま、何を…」
彼からしてみれば、目が覚めたらいきなりナイフを突きつけ...
しかしサイトも事情はまだ知らされていないのだ。いきなり...
「店主、驚かせてすまねぇな。別にあんたをどうこうする気は...
ところで、このナイフに合う鞘は有るかい?」
サイトに代わって言葉を発するデルフ。
しかしそれらしき物は見つからず、結局手近にあった布で刃...
#br
暫く楽しそうにダンスを見ていたカイだったが、ふと鳴り響...
「お兄ちゃーん、お腹空いたー」
サン・レミの鐘は12時を示していた。
「そういえば、もうそんな時間なんですね」
アンリエッタの声に同意するかの様に、彼女の腹の虫が小さ...
「お、アンの腹も鳴いてるね」
「も、もう…サイトさんの意地悪」
赤くなってそっぽを向く彼女の目に、カイを探す一組の男女...
「あれ、カイ君のご両親じゃない?」
言われた方向を見ると、確かに彼の名前を呼びながら慌てた...
「パパーママー」
「カイ!」
サイトは彼を下ろすと、少年は母親に抱きついた。
「カイ…カイ…心配したのよ、もう…」
「あのね、このお兄ちゃんとお姉ちゃんが連れて来てくれたの」
少年の言葉に彼の両親は頭を下げようとし、サイトの羽織っ...
「こ、これは騎士さま。息子のご無礼、ど、どうぞお許し下さ...
慌てふためく2人。
「あ、いや…別に大した事してませんから」
頭を掻きながら照れくさそうに言った後、少年の髪をクシャ...
「よかったな、父ちゃんと母ちゃん見つかって」
「うん!サイトお兄ちゃん、ありがとー」
「貴方さまが…あの、シュヴァリエ・サイトさま?」
「ええ、まあ」
「お噂は聞いております。この度は息子が大変お世話になりま...
シュヴァリエ・サイトの噂は平民達の間でも広まっているら...
その噂とは――
東の地“ロバ・アル・カリイエ”の更に東方、人類の未踏の地...
法研究所―通称:アカデミー―の新兵器開発部門“ゼロ機関”に研...
こちらで生活をするうちに出来た仲間を助ける為、また護る為...
際には、竜の羽衣を纏い、自身がアカデミーで開発した新兵器“...
遠征の際、敵軍の卑怯な手段により窮地に陥ったトリスタニア...
軍に乗り込み、数万とも数百万ともいえる敵兵を滅した後、捕...
う為に先住魔法を操るエルフに対し、単身で挑み勝利を収め無...
――という内容らしい。
かなり曲解されて伝わっているようだが、噂とは得てしてそ...
「奥様にも、大変ご迷惑をお掛けしました」
(お、奥様だなんて…)
「大丈夫ですよ。そんな事気にするような人じゃありませんか...
奥様と言われた事に気を良くしたのか、アンリエッタはサイ...
その言葉に益々頭を垂れる2人を見て何を思い付いたのか、...
三言交わし戻ってくる。そしてサイトの手を取ると『こっちで...
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RIGHT:ツンデレ王子
終了行:
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ここチクトンネ街の表通りでは、今日はいつにも増して人が...
それもそのはず、今日は半年に一度の大安売りの日。各地の...
ているのだ。はるかアルビオンから来た者やゲルマニアから来...
そんな中、サイトとアンリエッタはおろおろと周りを見渡し...
「あら?ぼく、どうしたの?」
アンリエッタはしゃがんで少年に目線をあわせ、問いかける。
「パパとママが…」
「はぐれちゃったの?」
目尻に涙をためて頷く少年。
「サイトさん、どうしましょう…」
サイトは少年を背中側から抱き上げ、そのまま自分の肩に座...
「そこから父ちゃんと母ちゃん、見えるか?」
肩車をしてもらい目線の高くなった少年は辺りを見渡すが、...
「ちょっと歩いてみようか。噴水の辺りまで行けば見つかるか...
「そうですね」
同意したアンリエッタに左手を差し出す。
「……?」
「はぐれるといけないから、手を」
「は、はい」
赤くなりながらもその手をサイトに預けるアンリエッタ。そ...
「わー、お姉ちゃん、まっかっかだー」
ソレを聞いてますます赤くなるアンリエッタ。
「も、もう…ところで、僕のお名前は?」
「カイ」
『いい名前でしょー』と誇らしげに少年は答えると、サイト...
「こ、こら、暴れるんじゃない」
「ねーねーお兄ちゃん、あっち、あっち行って」
少年の指差す方向には、何軒もの露店が並んでいた。その中...
『しゃーねーなー』と呟きながらも3人が向かうと、そこで...
小さな人形たちがさまざまなダンスを披露していた。
「ほー、アルヴィーじゃねぇか」
「アルヴィー?」
デルフの声に、辺りを見渡しながら興味津々に聞き返すカイ。
「ここだよ、ぼうず」
「わっ!剣が喋った!」
「おりゃあ、インテリジェンスソードのデルフってんだ。よろ...
「うん、よろしくね、デルフのおじちゃん!」
その言葉に噴出す2人。
「おじちゃんだとよ、デルフ」
「…笑うない!どうせおりゃあ年寄りさぁね」
「そんなにいじけるなって、デルフ」
「ねぇねぇ、デルフのおじちゃん。そのアルなんとかって何ー...
「アルヴィーってのはな、簡単に言やー魔法が掛かってて自分...
「へーかっこいいね」
カイが目を輝かせて眼前のアルヴィーのダンスを見つめてい...
「相棒、そこの隣の露店で何か買いな」
その声はサイトにしか聞こえていないようで、カイは先ほど...
隣のアンリエッタも同様にダンスを見て微笑んでいた。
「…何かってなんだよ」
「何でもいいから、取り合えず適当に買ってみな」
的を得ぬ説明であったが、仕方無しに言われるがままに隣の...
地面に広げられた布の上に、以前ルイズに買ったペンダント...
買おうと手に取ったその時、店主が意外そうにサイトに声を掛...
「おや、兄さん使い手かい?」
(使い手?そういえば前にもそんな事言われたよな。あれは確...
――そうだ、デルフと初めて出会ったときだ
サイトが思い出したとき、背中からデルフが喋りだした。
「おう、久しいな」
「やっぱデルフだったか。久しぶりだな、おい」
剣と店主が顔を綻ばせて懐かしがっているのは、どう贔屓目...
些細な問題だった。それよりこの店主と自分の剣が知り合いだ...
「デルフ、知り合いか?」
「ああ。だがまあ話すと長くなるんでな、後で教えてやるよ。...
デルフの言葉に店主は『いいねー、退屈してたとこだったん...
「…は?」
「受け取んな、相棒」
訳が分からないまま、差し出されたナイフを受け取る。
と、突然目の前の店主が慌てふためいて涙目になる。
「ひっ、き、騎士さま、何を…」
彼からしてみれば、目が覚めたらいきなりナイフを突きつけ...
しかしサイトも事情はまだ知らされていないのだ。いきなり...
「店主、驚かせてすまねぇな。別にあんたをどうこうする気は...
ところで、このナイフに合う鞘は有るかい?」
サイトに代わって言葉を発するデルフ。
しかしそれらしき物は見つからず、結局手近にあった布で刃...
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暫く楽しそうにダンスを見ていたカイだったが、ふと鳴り響...
「お兄ちゃーん、お腹空いたー」
サン・レミの鐘は12時を示していた。
「そういえば、もうそんな時間なんですね」
アンリエッタの声に同意するかの様に、彼女の腹の虫が小さ...
「お、アンの腹も鳴いてるね」
「も、もう…サイトさんの意地悪」
赤くなってそっぽを向く彼女の目に、カイを探す一組の男女...
「あれ、カイ君のご両親じゃない?」
言われた方向を見ると、確かに彼の名前を呼びながら慌てた...
「パパーママー」
「カイ!」
サイトは彼を下ろすと、少年は母親に抱きついた。
「カイ…カイ…心配したのよ、もう…」
「あのね、このお兄ちゃんとお姉ちゃんが連れて来てくれたの」
少年の言葉に彼の両親は頭を下げようとし、サイトの羽織っ...
「こ、これは騎士さま。息子のご無礼、ど、どうぞお許し下さ...
慌てふためく2人。
「あ、いや…別に大した事してませんから」
頭を掻きながら照れくさそうに言った後、少年の髪をクシャ...
「よかったな、父ちゃんと母ちゃん見つかって」
「うん!サイトお兄ちゃん、ありがとー」
「貴方さまが…あの、シュヴァリエ・サイトさま?」
「ええ、まあ」
「お噂は聞いております。この度は息子が大変お世話になりま...
シュヴァリエ・サイトの噂は平民達の間でも広まっているら...
その噂とは――
東の地“ロバ・アル・カリイエ”の更に東方、人類の未踏の地...
法研究所―通称:アカデミー―の新兵器開発部門“ゼロ機関”に研...
こちらで生活をするうちに出来た仲間を助ける為、また護る為...
際には、竜の羽衣を纏い、自身がアカデミーで開発した新兵器“...
遠征の際、敵軍の卑怯な手段により窮地に陥ったトリスタニア...
軍に乗り込み、数万とも数百万ともいえる敵兵を滅した後、捕...
う為に先住魔法を操るエルフに対し、単身で挑み勝利を収め無...
――という内容らしい。
かなり曲解されて伝わっているようだが、噂とは得てしてそ...
「奥様にも、大変ご迷惑をお掛けしました」
(お、奥様だなんて…)
「大丈夫ですよ。そんな事気にするような人じゃありませんか...
奥様と言われた事に気を良くしたのか、アンリエッタはサイ...
その言葉に益々頭を垂れる2人を見て何を思い付いたのか、...
三言交わし戻ってくる。そしてサイトの手を取ると『こっちで...
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RIGHT:ツンデレ王子
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