ゼロの使い魔保管庫
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開始行:
シエスタの骨折は一応治った
だが、ずっと予断を許さない状態だ
水使い達が彼女の部屋に運搬した後、交代で治癒を掛け続けて...
才人の方が一段落したモンモランシーは、シエスタの部屋に居た
「…何で、こんな事になるの?」
疑問を投げ掛けた相手は、昏睡から目を覚ましそうにない
今、詠唱が切れたら、終わるだろう
魔法で、何とかギリギリ持たせている状態だ
そんな中、大人の女性が二人、入室して来たのである
エレオノールとヴァレリーだ
ヴァレリーはバッグを持っており、中に大量に秘薬を持って来...
「ミスタヒラガの処置をしたのは誰?」
「私です」
聞かれたので、モンモランシーが手を上げて返事をする
「見事な処置ね。あっちは大丈夫よ。ちょっと見せて貰うわ」
そう言って割り込み、手で触って確めるヴァレリー
「不味いわね。この娘、生きる気力無くしてるわ。これじゃ、...
その言葉に、モンモランシーはキッて睨んだ
「シエスタの事何にも知らない癖に、勝手な事言わないでよ!」
自分の力不足が悔しい、何でこんなに助けたいのに、実力が無...
ヴァレリーとはグラモンで全員顔見知りだ
水使い総動員時に音頭を取る、トリステイン最高の水スクウェ...
皆が彼女の様に力が有ればと、零れ落ちた命の前で泣いている
また零れ落ちる
そんなのは絶対に嫌だ
「生きる気力を無くしてる人を生かすのは拷問よ?知らない筈...
「シエスタはそんなに弱くない!私の友達を侮辱しないで!絶...
モンモランシーが力の限り叫び、ヴァレリーを睨み付ける
「私達はメイジ!奇跡の力を持つ魔法使い!だったら、今奇跡...
両の拳を握って首を振るモンモランシー
多かれ少なかれ、皆が同じ気持ちだ
「へぇ……言うじゃない。なら、貴女死になさい」
ヴァレリーの言葉に、モンモランシーが固まる
「私の命が……触媒になるの?」
「そうよ……っと、先ずは生命維持が必要ね。誰か、音楽室に行...
その言葉に、二人走り出した
暫くすると、肩で息をしてメトロノームを持って来る
「ご苦労様。エレオノール、アンタの無駄な魔力使うわよ。良...
「何をすれば良いの?」
すると、メトロノームを80の位置に合わせて、カチカチと作動...
「この拍子に合わせて、心臓を念力で揉みなさい。力を入れす...
「了解よ。どれ位?」
「鼓動が戻る迄、ずっと。一時間だろうが二時間だろうが徹夜...
エレオノールはその言葉に、不敵な笑みを浮かべる
「上等ね。それでこそアカデミーよ」
エレオノールはそう言って詠唱をすると、杖をメトロノームに...
タイミングを取る為にやる動作である
心臓マッサージが行われ、血色が戻る
エレオノールは一心不乱にメトロノームに合わせて、とりあえ...
「人工呼吸は?」
「風使いに弱く風魔法で」
「良し良し、中々出来る後輩達だ。卒業生としては非常に嬉し...
時間が出来たのでヴァレリーがモンモランシーに向き、バッグ...
「あ、そうそう。誰か惚れ薬持ってない?精霊の涙入りの奴」
「惚れ薬ですか?禁制品じゃないですか」
「そう、今のこの娘は生きる気力が無いから、惚れ薬で誰でも...
「私……持ってます」そう言って、モンモランシーが手を挙げる
「あら、助かるわぁ。じゃあ持って来て。アカデミーでも切ら...
モンモランシーは立ち上がって、言う通りにした
とにかく破天荒な治療方法だが、今はその治療方法にすがるし...
モンモランシーは解毒薬と惚れ薬、両方持って部屋にまた入る
「じゃあ、彼女は飲めないか」
すかさず、モンモランシーが口移しでシエスタに送り、嚥下を...
「あら、用意周到ね」
ヴァレリーが思わず感心している
「この娘の好きな人を思い出させて上げて」
すかさず、モンモランシーが語り始めた
「ねぇ、シエスタ。シエスタの好きな人って誰?もしかして、...
その後もつらつらと話し、出来る限りをやるモンモランシー
喋れる内容は全て話して、ヴァレリーに向く
「これ位で良いですか?」
「えぇ、充分よ。では本番ね」
モンモランシーに小瓶を渡すヴァレリー。更に周りには内服薬...
「此は?」
「感情狂化薬。メイジの感情を増幅して魔力と精神力を文字通...
ゴクリと唾を飲み込むモンモランシー
「何で?」
「レティシアを呼んでる暇は無い。誰かが私に合わせて同調詠...
「…だから、死になさいと」
「そうよ。このままじゃこの娘は死ぬ。助けたいなら誰かが命...
ヴァレリーの言葉に、周りで聞いた女生徒が難しい顔をする
「それでも、低い勝率を覆せる可能性は貴女しか居ない。何故...
モンモランシーが小瓶をじっと睨み、ヴァレリーに視線を移す
「出来るのは私だけ?」
「えぇ、助けたいんでしょう?」
モンモランシーは暫く考えて、周りに言った
「私が暴れたら、お願いします」
そう言って、小瓶の中の薬を飲んだ
「うっうっ………うああぁぁぁ!?」
頭をかきむしり、感情が増幅されて、髪の毛が逆立てって行く
「ふぅぅぅぅぅ、ふぅぅぅぅぅ」
狂化により目が血走るモンモランシー
そのまま杖を抜くと、詠唱を始めた
「ちょっと待ちなさい!力を合わせてオクタにしないと……」
モンモランシーはヴァレリーの言は無視して、詠唱を止めない
助けたいと言う感情が迸り、最早自分でも制御出来ないのだ
「ええい、上等よ。一定の詠唱保ってなさい。私が全部合わせ...
そう言ってヴァレリーは、杖を出して目を瞑って、モンモラン...
即興で、とんでもない事を始めたヴァレリー
だが、それはメトロノームのリズムが有ればこそだ
カチッカチッカチッカチッ
一定で拍子を刻むメトロノームにモンモランシーやヴァレリー...
一つの魔法が掛かる度に、顔色が良くなるシエスタ
何度も何度も治癒をかけて、ヴァレリーもモンモランシーも額...
そして、エレオノールが宣言したのだ
「鼓動、戻ったわ」
すかさず別の生徒が耳を胸に当て、呼吸と鼓動が戻った事を確...
「処置……終了!お疲れ、皆!」
わぁっと喚声が上がり、ドタリと音がする
無理矢理力を出させられた、モンモランシーが倒れたのだ
ヴァレリーがそんなモンモランシーに手を当てて看てとり、う...
「やるわねこの娘。発狂しないで達成しちゃったわ。私が試し...
既に汚れまくった大人の発言である
「さてと、ちょっとベッド貸して、私も無茶をしちゃったわ」
そう言って立ち上がって歩き出すヴァレリーは、そのままこて...
こちらも精神力切れである
ヴァレリーが倒れたのを契機に、次々にバタバタと倒れていき...
そんな彼女達を邪魔にならない様に遠巻きに眺めてた友人達が...
* * *
才人はルイズのベッドで寝かされていた
ルイズは、そんな才人の看病を頑張った
身体を拭き、下着を替え、洗濯もし、才人が来る前みたいにメ...
そして、倒れてから二日目で、才人は意識を取り戻したのだ
傍らでは、ルイズがベッドに一緒に入って寝息を立てている
憔悴した顔は、一向に目を覚まさない才人に、このまま逝って...
「生きてる……のか?」
「おぉ〜相棒〜。やっと目を覚ましたかぁ!」
デルフが大声を上げると、ガチャッと扉開いて人が入って来た
「モンモン?ヴァレリーさん?」
「動かないで、診察するわ」
ヴァレリーがそう言って、全裸になってる才人の毛布を捲って...
「医者みたいだな」
「あら、水使いは医師の資格持ち多いのよ。私もその一人」
「おっと、こいつは失言でした」
「解ったら、何されても黙ってなさい」
「はい」
「ミスモンモランシ。貴女の所見は?」
「神経毒と血液毒の複合型。血行障害と神経伝達を阻害して生...
「良し、中々に分析に優れてるわ。貴女、医者になりなさいな」
そう言って、ヴァレリーは後輩の出来の良さに喜んでいる
「有り難うございます。先輩」
「では、貴女ならどうやって確認する?」
「こうします」
そう言って、才人の手を持ったモンモランシーは、指を一本一...
「……まぁ、良いわ。まだ動かしちゃ駄目よ。感じるかどうか答...
「感じる、何で動かしちゃ駄目なんだ?」
才人の疑問にヴァレリーが答えた
「血行障害を起こす毒が一気に血管を詰まらせる時が有るの、...
「血栓治療か」
「良く知ってるのね。じゃあ大人しくしてなさい。多分もっと...
「羞恥プレイかよ」
そう言って、才人はモンモランシーのくすぐったいが真剣な治...
「ちょっと、何で?」
「そこも末端よ。寧ろ詰まって不能になりやすいし、下手すれ...
「……はい」
流石に不能は才人も嫌だ
その言葉に才人も黙る
そして、ルイズが目を覚まし、才人の診察を見て真っ赤になっ...
「な……何を」
「一応診察。エロいのは助手の趣味。邪魔するなら出ていきな...
「……邪魔しません」
そう言ってルイズはベッドの上で鎮座し、黙ってモンモランシ...
両手の指、両足の指と終わり、何度か詠唱が皆の耳に届いた
そこで一旦終了したモンモランシーが、さらさらとまたバイン...
「……参ったわね、これ、不能コースよ」
そう言ってヴァレリーの顔が歪み、ルイズと才人の顔がショッ...
確かに、先程からの股間の愛撫には、反応してないのだ
「あああ、な、治して!治して下さい!お願いします!お金は...
そこでヴァレリーとモンモランシーがニコリとし、ルイズに突...
「お金は、この男の口座から実費貰ってるから大丈夫よ。けど...
ヴァレリーとモンモランシーがニヤニヤしている
「な、何が必要なんですか?秘薬の材料?なら取りに行きます...
「何でもする?」
「はい!」
必死なルイズに、モンモランシーがこう言ったのだ
「私達が詠唱している間、才人のを口に喰わえて、勃起と射精...
「……へ?」
流石にルイズが固まる
いやまあ、寝てる最中なら出来たけど、起きてる才人にやるな...
「出来ない?なら良いわ、別の女呼ぶから。エレオノールも泊...
決然とルイズは言い放ち、才人を見据えた
今回エレオノールを完全に追い出している
最後に良いところ持って行くなんて、我が姉だからこそ許せない
「いいい犬、ちちち治療なんだから、仕方ないんだから、か、...
「イエス、マイロード」
才人はまだ動いて良いと言われて無い為、まな板の上の鯉である
そして、ルイズが才人の股間に移動しルイズの小さいお口が才...
ルイズの粘膜が才人のモノを包み込み、舌がぬるりと舐めあげる
「ふぁいと、ひもひいい?」
「あぁ」
だが、ぴくりともしない。才人もショックだ
「うっわ、マジで不能かよ。嫌すぎる」
才人が本気で衝撃を受けているのを見て、ルイズは彼女達がか...
『あたしが産むのはサイトの子だけ。絶対に、絶対に治すんだ』
時には出し入れし、先端を唾液まみれにしてペトペトと唇でキ...
『大丈夫。汚くないし、才人の匂いは好きな匂い。それになん...
そして30分経った辺りで、ピクンと反応し、ルイズが喚声をあ...
「反応した!」
「頑張って、結構こっちもキツイわ。男性器は繊細なのよ」
ヴァレリーがそう言って詠唱に戻る
ルイズはその言葉に頷いて、またパクりと喰わえ込んだ
一生懸命に自分に奉仕するルイズに、段々と才人の呼吸が粗く...
そして、少しずつ、少しずつ才人の分身が硬く硬くなっていき...
堪らなくなった才人が報告した
「今……ガチガチ」
その答えにルイズは一心不乱に射精を促すためにしゃぶり続け...
暫くその姿勢で固まり、ルイズは、ぼーっとしながら姿勢を入...
最早本能の行動だ。そして下は穿いてない
才人と一緒に寝ると洗濯物が増えるだけなので、穿くのを止め...
誰よりも可愛いアソコから、蜜が大量に溢れて才人に垂れていく
その匂いと視覚に、才人のモノがまたビキビキといきり勃ち、...
暫くくちゅくちゅしたが、我慢出来なくなったルイズが、才人...
そのまま腰を落としたら、にゅるんと外れてそのままぺたんと...
「んん〜〜〜」
ビクッビクッと痙攣してるルイズのお尻の下で、才人もビクッ...
ルイズは絶頂に浸りながら涙を流す
『し、失敗、失敗、失敗ぃぃぃぃぃ』
「……ちょっとあれ、見た?私達居るの忘れてたわよ?」
「見ましたわ、奥様。そもそも治療行為なら手で充分だったの...
「本当、貴女の言う通り、面白い娘だわぁ」
正気に戻ったルイズが、サァッとなって二人を見ている
「あ、あの、その、まさか、騙して」
「いやぁね、人聞きの悪い。騙して無いわよ、ちょっと魔力ケ...
そう言って、ヴァレリーがニヤニヤ笑っている
そして、書いてたカルテの欄外をルイズに見せた
そこには、モンモランシーがこう書いていた
ちょっとルイズからかって良い?
「モ・ン・モ・ラ・ン・シ・ー」
すっくとルイズが立ち上がって、モンモランシーが逃げ出した
「きゃあ!ルイズが怒ったぁ〜〜!」
「待ちなさぁい!」
二人してドタドタ部屋外に飛び出して行ってしまい、才人とヴ...
「あんまりルイズからかわないで下さいよ」
「貴方は寝てたからそう言えるのよ。とてもじゃないけど見て...
「…そうなのか」
「あれもう本能的な行動よ。本当に何時死ぬか解らない事が堪...
「…」
返事が出来ずに沈黙で返す才人
才人はそこで、聞いてみた
「……で、俺はいつ動いて良いの?」
「ちょっと待ってて。後は頭部に対してやるだけよ」
その前にヴァレリーは、舌で才人の上に散った精液を舐め取っ...
「えっ、あっ、ちょっ、何を?」
「何って、異人種に対する医学的興味兼、エレオノールの男の...
「だぁ、止め、エレオノールの友達にそんな事……」
「何よ、失礼しちゃうわね、サービスよ」
精液を全部舐め取って、プンプンするヴァレリー
「お願いだから治療お願いします」
ヴァレリーが溜め息を一息ついてから、才人の上半身を起こし...
「何でこの姿勢?」
「うっさい。触診で水の流れを把握しないと駄目なのよ」
「……了解」
黙って目を閉じて、涼やかな詠唱を聴く才人
「…良い声だ」
ヴァレリーの身体がピクンとし、詠唱が突然止まって、また再...
「…終わりよ。動いて大丈夫、塊は全部砕いた」
「本当に助かったよ。有り難うヴァレリーさん」
そう言って、ヴァレリーに振り返ると、ヴァレリーからキスさ...
才人は舌の侵入もそのまま返し、熱いが短く離れる
「ん、やっぱり良い男だわ。これ位は、役得有っても良いでし...
「まぁ、これ位なら」
「これからも宜しく」
そう言ってヴァレリーが手を差し出し、才人も手を出して握手...
「服着て良いわ。食事にしましょ。外でメイドが、貴方に一刻...
才人が服を着ると、ヴァレリーが呼び鈴を鳴らし、ミミとロー...
「才人さん!良かった!シエスタの事嫌わないで!」
自分に毒を盛った相手の事を、無意識に考えるのを避けていた...
「才人さんがそうしたくなるのは解ります。とにかく、これ見...
才人は黙って受け取った
「シエスタの日記?」
「知ってるんですか?」
「あぁ、一緒に外に出た時にも書いてた。中身は知らないけど」
そう言って、指定されたページを見て固まる才人
「あの、才人さんが倒れた後、シエスタも自殺を試みて」
ローラがそう言って、才人の様子を伺う
段々、そう、見てる者達に伝わる位、ビリビリとした気配が伝...
「シエスタの容態は?」
「きちんと助けたわ。後は目覚めるの待つだけ」
「そうか、ゼロ機関がアカデミーに、器材を貸し出して貰いた...
「何かしら?」
「最高の水スクウェアを一台。残酷耐性が高くて口が堅いのが...
「随分な注文ねぇ。丁度一台、心当たり有るわよ?」
そう言って、ヴァレリーがにこやかに答える
「やっと決まったのね」
「あぁ、楽には死なせてやらん。って訳で飯だ。悪いけど消化...
「はい、ただいま」
二人してダッシュで走り去り、代わりにタバサが入って来た
「才人」
「お帰り。わざわざお見舞い有り難うな」
するとタバサは首を振る
「ん、違うのか?」
「任務で貴方を殺しに」
「…そうか」
才人は立ち上がり、タバサに向かって両手を開いた
「タバサじゃしょうがない。どうぞ」
ヴァレリーが思わず目を向く
「な、何を言ってるの貴方?さっき……」
そしてタバサはカランと杖を落として、才人の胸に飛び込んだ
ヴァレリーは思わず凝視する
「…調べて来た」
「そっか、大変だったな」
才人がタバサの頭を撫でつつ抱擁し、タバサがその腕の中で満...
「私、任務で戦わないといけない。私に一個傷を作って。負傷...
「俺にタバサを傷付けるだって?んな無茶な」
そう言って才人は唸り、結局抱擁を解いて、額にデコピン一発...
「痛い。私、戦って負けた。貴女証人」
そう言ってヴァレリーを指差す
そんなタバサを見て、ヴァレリーに笑いが込み上がって来た
「あっはっはっはっは!いや、面白い!面白い!貴方達最高!...
「任務達成」
タバサがそう言って胸を張り、才人は頭をガリガリする
「負ける任務?」
「そう、出来るだけ消耗無しで」
「……あぁ、成る程ね。ガリアもえげつない真似を。こりゃ、ガ...
才人には、どういう事かそれだけで解った
「リストにアストン伯は居たか?」
タバサはコクリと頷き
「更に外に傭兵隊。フル武装が50人。暗黙の戦場で待機してる...
タバサに渡された内容は
サイトーネ=ヒリーガを本日夕刻迄に差し出せ。さもなくば、...
「……俺の機嫌が悪い時に、馬鹿かコイツら?デルフ、戦の狼煙...
ガチッ
「おうよ、相棒。この騒ぎにケリつけんぜ」デルフは相棒と、...
* * *
ザッザッザッザッ
森の中をライディングジャケットにジーンズ、ブーツを履き、...
そして向かう先には完全武装の傭兵達が現れ、その様をニヤニ...
馬鹿かこいつと顔が物語っている
そんな才人が一味の頭が座る所に赴いた
「来たぜ」
「お前がサイトーン?」
「平賀才人だ」
「馬鹿かこいつ。何で一人で来てんだ?こっちは50だぜ?魔法...
「「「「ゲラゲラゲラゲラ」」」」
周りの傭兵達が思いっきり笑っている
「誰に依頼された?」
「言える訳ねぇだろ?一応傭兵は信用第一だ。負け戦は逃げっ...
「「「「ぶわっはははは」」」」
「話したくならねぇか?」
「馬鹿じゃねぇ?だったら、50相手に勝ってみろ」
「…そうか」
「大方ここの血の痕も……」
ダガン!
才人がデルフを居相抜きし、話してた頭の身体が袈裟懸けに真...
デルフは勢い余って土にめり込んだ
「依頼主が言えねえなら要らねぇよ。来い」
才人が肩にデルフを掛けて右手で持ち、左手の人差し指をくい...
「……」
ガチャガチャ
あちこちで武装を帯びる音が鳴り響き、更に詠唱が重なって来る
「ハッハッハ!祭だ祭だぁ!俺っちは相棒の左腕、デルフリン...
そう、左手のルーンは何時も以上に輝いていたのである
才人が駆け寄った速度に度肝を抜かれ、才人は一刀で七人を横...
「デルフお前、七つ胴かよ。最高クラスじゃねぇか」
「んだそりゃ?魔法来るぞ。後方だ」
言った瞬間にそのままデルフを背後に差し、そのまま村雨を抜...
才人に向かった魔法は全てデルフが吸い込み、メイジ達が愕然...
ガスガスガスガス
メイジ達に深く突き刺さって、虎の子のメイジ隊があっさり壊...
「ク、クロスボウ。第一射、放て!」
味方が居るにも関わらず、クロスボウ隊が射撃し、気付いた才...
「馬鹿な!?」
「ガッ」「グアッ」「アギッ」
味方を殺してしまったが、目標はピンピンしている
「わりぃなぁ。風魔法付きなんだよ。良く狙わないと当たらん...
デルフの言葉に才人はクロスボウ隊に駆け出した
向かってた相手は、クロスボウが一掃してしまったのだ
「怯むな、第二射、放て!」
クロスボウが矢を発射し、才人は村雨の一振りで斬り捨て、そ...
既に30人以上が倒れた
まだ5分も経ってない、傭兵達に動揺が広がっていく
そして、逃げようにも、奴の方が遥かに速い
向かって活路を開くか、散り散りに逃げるかしか
そう思案した傭兵達が頷きあってたのだが
「外はメイジで包囲してんぞ?矢文なんか入れたから、学院長...
「う……うわぁぁぁぁ!?」
残った兵達が恐慌を起こし、遮二無二才人に挑みかかり、全て...
立ってる人間が5人になった所に、上方から銃声が轟いた
ダダダダーン
木の上から才人を狙ったのだが、ジャケットの魔法で命中弾は...
才人は二振りを突き刺し、また投げナイフを懐から抜いて、ブ...
一撃で仕留めて、バタバタと人間が落下し、とうとう恥も外聞...
才人はガチッとシングルアクションライフルを取り出し、左腰...
撃鉄を引いてトリガーを引く
ダァン!
一番遠くに逃げ出した兵の頭が撃ち抜かれ
驚いた兵の頭に、また穴が出来る
ダァン!
「う、嘘だ。銃がこんなに素早く撃てる訳が……」
ダァン!
また一人倒れ
ダァン!
更に一人倒れる
「や、止めてくれ!降伏する!降伏するから!撃たないでくれ...
逃げるのも諦めて頭を抱えて震える傭兵
ザッザッザッザッ
才人は歩いて傭兵の所に辿り着き、銃口を頭に当てる
「あぁ、もうどうでも良いよ。来た奴全部殺すから」
「や、止めて、お願い。俺には帰りを待ってる家族が」
「…だから?」
才人は無感情に引金を引いた
ダァン!
「……そんなのは俺も同じだ」
* * *
才人が森から出ると、エレオノール達が待っていた
包囲はデルフのハッタリであり、逃がさない様にする言い分だ
「終わったの?」
「あぁ、ナイフが10本中半分未回収。また頼むわ」
「了解よ。ちょっと、服の魔法効果切れそうじゃない?何を避...
「クロスボウと銃弾」
「クロスボウじゃ仕方ないか。寧ろ、良く避けたわね」
「あぁ、相棒の体捌きとの合わせ技だぁね。どっちかじゃ無理」
デルフが会話に乱入して、エレオノールが錬金し、それをタバ...
魔法にはデルフがある。才人に取って一番ヤバいのが銃弾だと...
元々隠密をメインにはしてない為、問題は無い
「何時も通り、アニエスさんに言うかは任せる」
「何人殺したの?」
「さぁ?一々数えるのなんか、止めちまったよ」
「自力は45人、同士討ちが8人だ」
デルフがそう言って、才人は学院に戻って行き、入口で待って...
* * *
終了行:
シエスタの骨折は一応治った
だが、ずっと予断を許さない状態だ
水使い達が彼女の部屋に運搬した後、交代で治癒を掛け続けて...
才人の方が一段落したモンモランシーは、シエスタの部屋に居た
「…何で、こんな事になるの?」
疑問を投げ掛けた相手は、昏睡から目を覚ましそうにない
今、詠唱が切れたら、終わるだろう
魔法で、何とかギリギリ持たせている状態だ
そんな中、大人の女性が二人、入室して来たのである
エレオノールとヴァレリーだ
ヴァレリーはバッグを持っており、中に大量に秘薬を持って来...
「ミスタヒラガの処置をしたのは誰?」
「私です」
聞かれたので、モンモランシーが手を上げて返事をする
「見事な処置ね。あっちは大丈夫よ。ちょっと見せて貰うわ」
そう言って割り込み、手で触って確めるヴァレリー
「不味いわね。この娘、生きる気力無くしてるわ。これじゃ、...
その言葉に、モンモランシーはキッて睨んだ
「シエスタの事何にも知らない癖に、勝手な事言わないでよ!」
自分の力不足が悔しい、何でこんなに助けたいのに、実力が無...
ヴァレリーとはグラモンで全員顔見知りだ
水使い総動員時に音頭を取る、トリステイン最高の水スクウェ...
皆が彼女の様に力が有ればと、零れ落ちた命の前で泣いている
また零れ落ちる
そんなのは絶対に嫌だ
「生きる気力を無くしてる人を生かすのは拷問よ?知らない筈...
「シエスタはそんなに弱くない!私の友達を侮辱しないで!絶...
モンモランシーが力の限り叫び、ヴァレリーを睨み付ける
「私達はメイジ!奇跡の力を持つ魔法使い!だったら、今奇跡...
両の拳を握って首を振るモンモランシー
多かれ少なかれ、皆が同じ気持ちだ
「へぇ……言うじゃない。なら、貴女死になさい」
ヴァレリーの言葉に、モンモランシーが固まる
「私の命が……触媒になるの?」
「そうよ……っと、先ずは生命維持が必要ね。誰か、音楽室に行...
その言葉に、二人走り出した
暫くすると、肩で息をしてメトロノームを持って来る
「ご苦労様。エレオノール、アンタの無駄な魔力使うわよ。良...
「何をすれば良いの?」
すると、メトロノームを80の位置に合わせて、カチカチと作動...
「この拍子に合わせて、心臓を念力で揉みなさい。力を入れす...
「了解よ。どれ位?」
「鼓動が戻る迄、ずっと。一時間だろうが二時間だろうが徹夜...
エレオノールはその言葉に、不敵な笑みを浮かべる
「上等ね。それでこそアカデミーよ」
エレオノールはそう言って詠唱をすると、杖をメトロノームに...
タイミングを取る為にやる動作である
心臓マッサージが行われ、血色が戻る
エレオノールは一心不乱にメトロノームに合わせて、とりあえ...
「人工呼吸は?」
「風使いに弱く風魔法で」
「良し良し、中々出来る後輩達だ。卒業生としては非常に嬉し...
時間が出来たのでヴァレリーがモンモランシーに向き、バッグ...
「あ、そうそう。誰か惚れ薬持ってない?精霊の涙入りの奴」
「惚れ薬ですか?禁制品じゃないですか」
「そう、今のこの娘は生きる気力が無いから、惚れ薬で誰でも...
「私……持ってます」そう言って、モンモランシーが手を挙げる
「あら、助かるわぁ。じゃあ持って来て。アカデミーでも切ら...
モンモランシーは立ち上がって、言う通りにした
とにかく破天荒な治療方法だが、今はその治療方法にすがるし...
モンモランシーは解毒薬と惚れ薬、両方持って部屋にまた入る
「じゃあ、彼女は飲めないか」
すかさず、モンモランシーが口移しでシエスタに送り、嚥下を...
「あら、用意周到ね」
ヴァレリーが思わず感心している
「この娘の好きな人を思い出させて上げて」
すかさず、モンモランシーが語り始めた
「ねぇ、シエスタ。シエスタの好きな人って誰?もしかして、...
その後もつらつらと話し、出来る限りをやるモンモランシー
喋れる内容は全て話して、ヴァレリーに向く
「これ位で良いですか?」
「えぇ、充分よ。では本番ね」
モンモランシーに小瓶を渡すヴァレリー。更に周りには内服薬...
「此は?」
「感情狂化薬。メイジの感情を増幅して魔力と精神力を文字通...
ゴクリと唾を飲み込むモンモランシー
「何で?」
「レティシアを呼んでる暇は無い。誰かが私に合わせて同調詠...
「…だから、死になさいと」
「そうよ。このままじゃこの娘は死ぬ。助けたいなら誰かが命...
ヴァレリーの言葉に、周りで聞いた女生徒が難しい顔をする
「それでも、低い勝率を覆せる可能性は貴女しか居ない。何故...
モンモランシーが小瓶をじっと睨み、ヴァレリーに視線を移す
「出来るのは私だけ?」
「えぇ、助けたいんでしょう?」
モンモランシーは暫く考えて、周りに言った
「私が暴れたら、お願いします」
そう言って、小瓶の中の薬を飲んだ
「うっうっ………うああぁぁぁ!?」
頭をかきむしり、感情が増幅されて、髪の毛が逆立てって行く
「ふぅぅぅぅぅ、ふぅぅぅぅぅ」
狂化により目が血走るモンモランシー
そのまま杖を抜くと、詠唱を始めた
「ちょっと待ちなさい!力を合わせてオクタにしないと……」
モンモランシーはヴァレリーの言は無視して、詠唱を止めない
助けたいと言う感情が迸り、最早自分でも制御出来ないのだ
「ええい、上等よ。一定の詠唱保ってなさい。私が全部合わせ...
そう言ってヴァレリーは、杖を出して目を瞑って、モンモラン...
即興で、とんでもない事を始めたヴァレリー
だが、それはメトロノームのリズムが有ればこそだ
カチッカチッカチッカチッ
一定で拍子を刻むメトロノームにモンモランシーやヴァレリー...
一つの魔法が掛かる度に、顔色が良くなるシエスタ
何度も何度も治癒をかけて、ヴァレリーもモンモランシーも額...
そして、エレオノールが宣言したのだ
「鼓動、戻ったわ」
すかさず別の生徒が耳を胸に当て、呼吸と鼓動が戻った事を確...
「処置……終了!お疲れ、皆!」
わぁっと喚声が上がり、ドタリと音がする
無理矢理力を出させられた、モンモランシーが倒れたのだ
ヴァレリーがそんなモンモランシーに手を当てて看てとり、う...
「やるわねこの娘。発狂しないで達成しちゃったわ。私が試し...
既に汚れまくった大人の発言である
「さてと、ちょっとベッド貸して、私も無茶をしちゃったわ」
そう言って立ち上がって歩き出すヴァレリーは、そのままこて...
こちらも精神力切れである
ヴァレリーが倒れたのを契機に、次々にバタバタと倒れていき...
そんな彼女達を邪魔にならない様に遠巻きに眺めてた友人達が...
* * *
才人はルイズのベッドで寝かされていた
ルイズは、そんな才人の看病を頑張った
身体を拭き、下着を替え、洗濯もし、才人が来る前みたいにメ...
そして、倒れてから二日目で、才人は意識を取り戻したのだ
傍らでは、ルイズがベッドに一緒に入って寝息を立てている
憔悴した顔は、一向に目を覚まさない才人に、このまま逝って...
「生きてる……のか?」
「おぉ〜相棒〜。やっと目を覚ましたかぁ!」
デルフが大声を上げると、ガチャッと扉開いて人が入って来た
「モンモン?ヴァレリーさん?」
「動かないで、診察するわ」
ヴァレリーがそう言って、全裸になってる才人の毛布を捲って...
「医者みたいだな」
「あら、水使いは医師の資格持ち多いのよ。私もその一人」
「おっと、こいつは失言でした」
「解ったら、何されても黙ってなさい」
「はい」
「ミスモンモランシ。貴女の所見は?」
「神経毒と血液毒の複合型。血行障害と神経伝達を阻害して生...
「良し、中々に分析に優れてるわ。貴女、医者になりなさいな」
そう言って、ヴァレリーは後輩の出来の良さに喜んでいる
「有り難うございます。先輩」
「では、貴女ならどうやって確認する?」
「こうします」
そう言って、才人の手を持ったモンモランシーは、指を一本一...
「……まぁ、良いわ。まだ動かしちゃ駄目よ。感じるかどうか答...
「感じる、何で動かしちゃ駄目なんだ?」
才人の疑問にヴァレリーが答えた
「血行障害を起こす毒が一気に血管を詰まらせる時が有るの、...
「血栓治療か」
「良く知ってるのね。じゃあ大人しくしてなさい。多分もっと...
「羞恥プレイかよ」
そう言って、才人はモンモランシーのくすぐったいが真剣な治...
「ちょっと、何で?」
「そこも末端よ。寧ろ詰まって不能になりやすいし、下手すれ...
「……はい」
流石に不能は才人も嫌だ
その言葉に才人も黙る
そして、ルイズが目を覚まし、才人の診察を見て真っ赤になっ...
「な……何を」
「一応診察。エロいのは助手の趣味。邪魔するなら出ていきな...
「……邪魔しません」
そう言ってルイズはベッドの上で鎮座し、黙ってモンモランシ...
両手の指、両足の指と終わり、何度か詠唱が皆の耳に届いた
そこで一旦終了したモンモランシーが、さらさらとまたバイン...
「……参ったわね、これ、不能コースよ」
そう言ってヴァレリーの顔が歪み、ルイズと才人の顔がショッ...
確かに、先程からの股間の愛撫には、反応してないのだ
「あああ、な、治して!治して下さい!お願いします!お金は...
そこでヴァレリーとモンモランシーがニコリとし、ルイズに突...
「お金は、この男の口座から実費貰ってるから大丈夫よ。けど...
ヴァレリーとモンモランシーがニヤニヤしている
「な、何が必要なんですか?秘薬の材料?なら取りに行きます...
「何でもする?」
「はい!」
必死なルイズに、モンモランシーがこう言ったのだ
「私達が詠唱している間、才人のを口に喰わえて、勃起と射精...
「……へ?」
流石にルイズが固まる
いやまあ、寝てる最中なら出来たけど、起きてる才人にやるな...
「出来ない?なら良いわ、別の女呼ぶから。エレオノールも泊...
決然とルイズは言い放ち、才人を見据えた
今回エレオノールを完全に追い出している
最後に良いところ持って行くなんて、我が姉だからこそ許せない
「いいい犬、ちちち治療なんだから、仕方ないんだから、か、...
「イエス、マイロード」
才人はまだ動いて良いと言われて無い為、まな板の上の鯉である
そして、ルイズが才人の股間に移動しルイズの小さいお口が才...
ルイズの粘膜が才人のモノを包み込み、舌がぬるりと舐めあげる
「ふぁいと、ひもひいい?」
「あぁ」
だが、ぴくりともしない。才人もショックだ
「うっわ、マジで不能かよ。嫌すぎる」
才人が本気で衝撃を受けているのを見て、ルイズは彼女達がか...
『あたしが産むのはサイトの子だけ。絶対に、絶対に治すんだ』
時には出し入れし、先端を唾液まみれにしてペトペトと唇でキ...
『大丈夫。汚くないし、才人の匂いは好きな匂い。それになん...
そして30分経った辺りで、ピクンと反応し、ルイズが喚声をあ...
「反応した!」
「頑張って、結構こっちもキツイわ。男性器は繊細なのよ」
ヴァレリーがそう言って詠唱に戻る
ルイズはその言葉に頷いて、またパクりと喰わえ込んだ
一生懸命に自分に奉仕するルイズに、段々と才人の呼吸が粗く...
そして、少しずつ、少しずつ才人の分身が硬く硬くなっていき...
堪らなくなった才人が報告した
「今……ガチガチ」
その答えにルイズは一心不乱に射精を促すためにしゃぶり続け...
暫くその姿勢で固まり、ルイズは、ぼーっとしながら姿勢を入...
最早本能の行動だ。そして下は穿いてない
才人と一緒に寝ると洗濯物が増えるだけなので、穿くのを止め...
誰よりも可愛いアソコから、蜜が大量に溢れて才人に垂れていく
その匂いと視覚に、才人のモノがまたビキビキといきり勃ち、...
暫くくちゅくちゅしたが、我慢出来なくなったルイズが、才人...
そのまま腰を落としたら、にゅるんと外れてそのままぺたんと...
「んん〜〜〜」
ビクッビクッと痙攣してるルイズのお尻の下で、才人もビクッ...
ルイズは絶頂に浸りながら涙を流す
『し、失敗、失敗、失敗ぃぃぃぃぃ』
「……ちょっとあれ、見た?私達居るの忘れてたわよ?」
「見ましたわ、奥様。そもそも治療行為なら手で充分だったの...
「本当、貴女の言う通り、面白い娘だわぁ」
正気に戻ったルイズが、サァッとなって二人を見ている
「あ、あの、その、まさか、騙して」
「いやぁね、人聞きの悪い。騙して無いわよ、ちょっと魔力ケ...
そう言って、ヴァレリーがニヤニヤ笑っている
そして、書いてたカルテの欄外をルイズに見せた
そこには、モンモランシーがこう書いていた
ちょっとルイズからかって良い?
「モ・ン・モ・ラ・ン・シ・ー」
すっくとルイズが立ち上がって、モンモランシーが逃げ出した
「きゃあ!ルイズが怒ったぁ〜〜!」
「待ちなさぁい!」
二人してドタドタ部屋外に飛び出して行ってしまい、才人とヴ...
「あんまりルイズからかわないで下さいよ」
「貴方は寝てたからそう言えるのよ。とてもじゃないけど見て...
「…そうなのか」
「あれもう本能的な行動よ。本当に何時死ぬか解らない事が堪...
「…」
返事が出来ずに沈黙で返す才人
才人はそこで、聞いてみた
「……で、俺はいつ動いて良いの?」
「ちょっと待ってて。後は頭部に対してやるだけよ」
その前にヴァレリーは、舌で才人の上に散った精液を舐め取っ...
「えっ、あっ、ちょっ、何を?」
「何って、異人種に対する医学的興味兼、エレオノールの男の...
「だぁ、止め、エレオノールの友達にそんな事……」
「何よ、失礼しちゃうわね、サービスよ」
精液を全部舐め取って、プンプンするヴァレリー
「お願いだから治療お願いします」
ヴァレリーが溜め息を一息ついてから、才人の上半身を起こし...
「何でこの姿勢?」
「うっさい。触診で水の流れを把握しないと駄目なのよ」
「……了解」
黙って目を閉じて、涼やかな詠唱を聴く才人
「…良い声だ」
ヴァレリーの身体がピクンとし、詠唱が突然止まって、また再...
「…終わりよ。動いて大丈夫、塊は全部砕いた」
「本当に助かったよ。有り難うヴァレリーさん」
そう言って、ヴァレリーに振り返ると、ヴァレリーからキスさ...
才人は舌の侵入もそのまま返し、熱いが短く離れる
「ん、やっぱり良い男だわ。これ位は、役得有っても良いでし...
「まぁ、これ位なら」
「これからも宜しく」
そう言ってヴァレリーが手を差し出し、才人も手を出して握手...
「服着て良いわ。食事にしましょ。外でメイドが、貴方に一刻...
才人が服を着ると、ヴァレリーが呼び鈴を鳴らし、ミミとロー...
「才人さん!良かった!シエスタの事嫌わないで!」
自分に毒を盛った相手の事を、無意識に考えるのを避けていた...
「才人さんがそうしたくなるのは解ります。とにかく、これ見...
才人は黙って受け取った
「シエスタの日記?」
「知ってるんですか?」
「あぁ、一緒に外に出た時にも書いてた。中身は知らないけど」
そう言って、指定されたページを見て固まる才人
「あの、才人さんが倒れた後、シエスタも自殺を試みて」
ローラがそう言って、才人の様子を伺う
段々、そう、見てる者達に伝わる位、ビリビリとした気配が伝...
「シエスタの容態は?」
「きちんと助けたわ。後は目覚めるの待つだけ」
「そうか、ゼロ機関がアカデミーに、器材を貸し出して貰いた...
「何かしら?」
「最高の水スクウェアを一台。残酷耐性が高くて口が堅いのが...
「随分な注文ねぇ。丁度一台、心当たり有るわよ?」
そう言って、ヴァレリーがにこやかに答える
「やっと決まったのね」
「あぁ、楽には死なせてやらん。って訳で飯だ。悪いけど消化...
「はい、ただいま」
二人してダッシュで走り去り、代わりにタバサが入って来た
「才人」
「お帰り。わざわざお見舞い有り難うな」
するとタバサは首を振る
「ん、違うのか?」
「任務で貴方を殺しに」
「…そうか」
才人は立ち上がり、タバサに向かって両手を開いた
「タバサじゃしょうがない。どうぞ」
ヴァレリーが思わず目を向く
「な、何を言ってるの貴方?さっき……」
そしてタバサはカランと杖を落として、才人の胸に飛び込んだ
ヴァレリーは思わず凝視する
「…調べて来た」
「そっか、大変だったな」
才人がタバサの頭を撫でつつ抱擁し、タバサがその腕の中で満...
「私、任務で戦わないといけない。私に一個傷を作って。負傷...
「俺にタバサを傷付けるだって?んな無茶な」
そう言って才人は唸り、結局抱擁を解いて、額にデコピン一発...
「痛い。私、戦って負けた。貴女証人」
そう言ってヴァレリーを指差す
そんなタバサを見て、ヴァレリーに笑いが込み上がって来た
「あっはっはっはっは!いや、面白い!面白い!貴方達最高!...
「任務達成」
タバサがそう言って胸を張り、才人は頭をガリガリする
「負ける任務?」
「そう、出来るだけ消耗無しで」
「……あぁ、成る程ね。ガリアもえげつない真似を。こりゃ、ガ...
才人には、どういう事かそれだけで解った
「リストにアストン伯は居たか?」
タバサはコクリと頷き
「更に外に傭兵隊。フル武装が50人。暗黙の戦場で待機してる...
タバサに渡された内容は
サイトーネ=ヒリーガを本日夕刻迄に差し出せ。さもなくば、...
「……俺の機嫌が悪い時に、馬鹿かコイツら?デルフ、戦の狼煙...
ガチッ
「おうよ、相棒。この騒ぎにケリつけんぜ」デルフは相棒と、...
* * *
ザッザッザッザッ
森の中をライディングジャケットにジーンズ、ブーツを履き、...
そして向かう先には完全武装の傭兵達が現れ、その様をニヤニ...
馬鹿かこいつと顔が物語っている
そんな才人が一味の頭が座る所に赴いた
「来たぜ」
「お前がサイトーン?」
「平賀才人だ」
「馬鹿かこいつ。何で一人で来てんだ?こっちは50だぜ?魔法...
「「「「ゲラゲラゲラゲラ」」」」
周りの傭兵達が思いっきり笑っている
「誰に依頼された?」
「言える訳ねぇだろ?一応傭兵は信用第一だ。負け戦は逃げっ...
「「「「ぶわっはははは」」」」
「話したくならねぇか?」
「馬鹿じゃねぇ?だったら、50相手に勝ってみろ」
「…そうか」
「大方ここの血の痕も……」
ダガン!
才人がデルフを居相抜きし、話してた頭の身体が袈裟懸けに真...
デルフは勢い余って土にめり込んだ
「依頼主が言えねえなら要らねぇよ。来い」
才人が肩にデルフを掛けて右手で持ち、左手の人差し指をくい...
「……」
ガチャガチャ
あちこちで武装を帯びる音が鳴り響き、更に詠唱が重なって来る
「ハッハッハ!祭だ祭だぁ!俺っちは相棒の左腕、デルフリン...
そう、左手のルーンは何時も以上に輝いていたのである
才人が駆け寄った速度に度肝を抜かれ、才人は一刀で七人を横...
「デルフお前、七つ胴かよ。最高クラスじゃねぇか」
「んだそりゃ?魔法来るぞ。後方だ」
言った瞬間にそのままデルフを背後に差し、そのまま村雨を抜...
才人に向かった魔法は全てデルフが吸い込み、メイジ達が愕然...
ガスガスガスガス
メイジ達に深く突き刺さって、虎の子のメイジ隊があっさり壊...
「ク、クロスボウ。第一射、放て!」
味方が居るにも関わらず、クロスボウ隊が射撃し、気付いた才...
「馬鹿な!?」
「ガッ」「グアッ」「アギッ」
味方を殺してしまったが、目標はピンピンしている
「わりぃなぁ。風魔法付きなんだよ。良く狙わないと当たらん...
デルフの言葉に才人はクロスボウ隊に駆け出した
向かってた相手は、クロスボウが一掃してしまったのだ
「怯むな、第二射、放て!」
クロスボウが矢を発射し、才人は村雨の一振りで斬り捨て、そ...
既に30人以上が倒れた
まだ5分も経ってない、傭兵達に動揺が広がっていく
そして、逃げようにも、奴の方が遥かに速い
向かって活路を開くか、散り散りに逃げるかしか
そう思案した傭兵達が頷きあってたのだが
「外はメイジで包囲してんぞ?矢文なんか入れたから、学院長...
「う……うわぁぁぁぁ!?」
残った兵達が恐慌を起こし、遮二無二才人に挑みかかり、全て...
立ってる人間が5人になった所に、上方から銃声が轟いた
ダダダダーン
木の上から才人を狙ったのだが、ジャケットの魔法で命中弾は...
才人は二振りを突き刺し、また投げナイフを懐から抜いて、ブ...
一撃で仕留めて、バタバタと人間が落下し、とうとう恥も外聞...
才人はガチッとシングルアクションライフルを取り出し、左腰...
撃鉄を引いてトリガーを引く
ダァン!
一番遠くに逃げ出した兵の頭が撃ち抜かれ
驚いた兵の頭に、また穴が出来る
ダァン!
「う、嘘だ。銃がこんなに素早く撃てる訳が……」
ダァン!
また一人倒れ
ダァン!
更に一人倒れる
「や、止めてくれ!降伏する!降伏するから!撃たないでくれ...
逃げるのも諦めて頭を抱えて震える傭兵
ザッザッザッザッ
才人は歩いて傭兵の所に辿り着き、銃口を頭に当てる
「あぁ、もうどうでも良いよ。来た奴全部殺すから」
「や、止めて、お願い。俺には帰りを待ってる家族が」
「…だから?」
才人は無感情に引金を引いた
ダァン!
「……そんなのは俺も同じだ」
* * *
才人が森から出ると、エレオノール達が待っていた
包囲はデルフのハッタリであり、逃がさない様にする言い分だ
「終わったの?」
「あぁ、ナイフが10本中半分未回収。また頼むわ」
「了解よ。ちょっと、服の魔法効果切れそうじゃない?何を避...
「クロスボウと銃弾」
「クロスボウじゃ仕方ないか。寧ろ、良く避けたわね」
「あぁ、相棒の体捌きとの合わせ技だぁね。どっちかじゃ無理」
デルフが会話に乱入して、エレオノールが錬金し、それをタバ...
魔法にはデルフがある。才人に取って一番ヤバいのが銃弾だと...
元々隠密をメインにはしてない為、問題は無い
「何時も通り、アニエスさんに言うかは任せる」
「何人殺したの?」
「さぁ?一々数えるのなんか、止めちまったよ」
「自力は45人、同士討ちが8人だ」
デルフがそう言って、才人は学院に戻って行き、入口で待って...
* * *
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