ゼロの使い魔保管庫
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開始行:
出征
ゼロ機関の事務担当にカトレアが入り、世話役にダルシニとア...
ダルシニは美味しいと理由で、アミアスは更に一つの理由だ
何か有った場合に素早く帰る算段だけはカトレアと共に取り付...
オストラントなら水使いも居るし、問題発生時に素早く移動出...
ひとまず、ルイズの懸念した才人べったりではない為、ルイズ...
そして才人達がグラモンでの砲身の加工具合を指導し、あっと...
オストラントへの搭載は未だならずの状態で、才人はルイズと...
その間に、才人はスコープの組み、調整を済ませ、自身と本部...
「ちぃっと間に合わなかったな」
「アレだけやれば充分じゃない?」
零戦の機内で荷物のチェックをしてたルイズが才人に返し、才...
「まぁ、魔法がなきゃ絶対無理な仕事量だったのは疑い無いけ...
「さっさと行くわよ、犬」
「わん」
才人はそう返して、既に回してたエンジンの回転を上げブレー...
その様を見送ったエレオノールは、聖具の象に腕を切り、その...
横で、シエスタが両手を合わせて祈りを捧げ、コルベールはそ...
既に新年の降臨祭迄後一月、アルビオンとトリステインゲルマ...
アルビオンは防衛側になり、今回地の利が初めて活かせる状況...
対してトリステインゲルマニア同盟側は新兵器が対して間に合...
一日60万食、一週間で480万食、一月で1320万食である
アルビオンとしては、縦深陣を引いた上にのらりくらりと防衛...
これがアルビオンの強大さの理由だった
矢面に立つのは、トリステイン96門型戦列艦40隻に新型竜母二...
対するアルビオンはスタンダード30隻にロイヤルソブリン級3...
スタンダードの老朽艦が非常に多いが、竜騎士が補って余りあ...
艦は、航空兵力の前には無力をアルビオンは徹底的に理解して...
対するトリステインは、新型艦の運用に四苦八苦しており、と...
才人操る零戦はオストラントの同型艦を見てニヤリとすると、...
「久し振り!」
「おぅ!さっさと指令部に行ってくれ。武装は?」
「対空誘導弾を頼む」「了解した」
才人がそう言ってルイズと共に指令部に行くと、指令部では既...
「遅くなりました」
「お待ちしておりました、ゼロ機関所長。此方はゲルマニアの...
「ほぅ、貴方が噂の…」
「ふむ……平民か」
ボーウッド提督とは素直に握手を交わした才人だが、ハルデン...
「バイキング?」
「ちょっと才人。何でゲルマニア北部の古い部族の事知ってる...
「もしかして懐古趣味の人?」
ルイズにひそひそ話をすると、ルイズが頷いて、あからさまに...
「バイキングは我が先祖だ。侮辱は止めて貰おうか」
「おっと、コイツは失礼。何分異国人で此方の世俗には疎いも...
才人がそう言って、自身の頭頂部を指してくるくる回すと、更...
「…だから侮辱か?」
「いやいや、親切心なんですけど?俺の本業もハゲに苦しんで...
「なんと!?」
「あ、やっぱりか。ハゲは嫌だよね、ハゲは」
うんうん頷いてる才人に、ハルデンベルグ候は思わず苦笑して...
「まぁ、世間話はそこまでにして下さい。では今回の作戦を説...
そう言って、ウィンプフェンは説明し出した
今回攻めるポイントは二つ、軍港設備のあるロサイスか、民間...
民間港のダータルネスより、港湾の設備がロサイスの方が整っ...
その為には一日、ダータルネスに敵地上部隊を惹き付けなけれ...
何か知恵は無いかと才人は尋ねられ、才人は
「無いよ。空爆で地上部隊壊滅させる位だな。出来る分量持っ...
「ロサイスで迎撃したら港湾迄壊滅してしまう。此方は20万も...
「じゃ、お手上げ。魔法に任せる」
才人はあっさり匙を投げた
自分自身の限界をはっきり自覚しているが為に、その点に付い...
その為、他から見たら非常にムカついて見える訳だ
嫌われる原因だし、更に余計な言葉を放った
「ゲルマニアが艦隊出せば事は済んでない?何で封鎖作戦時の...
「…政治的判断と言う奴だ。我々軍人は、与えられた兵力で何と...
苦々しくハルデンベルグ候が吐き捨て、才人もピンと来た
「ゲルマニアも随分やり手の様で。全く上手いねぇ」
「…では、ミスゼロ。貴女の虚無の魔法で何とかなりませんか?」
「何とか使える魔法を探してみます」
ウィンプフェンの問いにルイズが答え、ウィンプフェンが頷いた
「頼みますぞ。出撃は明日の早朝です」
* * *
アルビオンではトリステイン出征の報を受け、にわかに沸き立...
盲目のメンヌヴィルには、ホレイショが口頭で伝えている
「…どういう事だ司令」
「ふざけるな貴様。派手な正面決戦で我々を外すだと?今まで...
「しょうがないでしょう?僕だって卿らに外れて貰いたくない...
艦隊司令のホレイショに詰め寄る二人に対し、ホレイショもほ...
正面決戦時こそ必要なのに、このタイミングで引き抜かれると...
「ホレイショ殿は反対なのだな?」
「当然です。正面戦力に貴方達が居ないとなると、戦力が大幅...
「ならば、我々がクロムウェル殿に取り成そう」
ワルドの言に、ホレイショは頷いた
「当てにしないで待ってます。風竜で行って来ればすぐでしょ...
「行くぞワルド。今回ばかりは従えん。納得出来なきゃ燃やし...
「…あぁ」
激昂したメンヌヴィルは先に飛び出し、ワルドは続いて足早に...
* * *
首都ロンディニウムのクロムウェルの居城に二人は入城すると...
但し、扉をメンヌヴィルのブレイドで焼き尽くしながら鉄棍で...
「此方も忙しい。何だ?」
「何だではない。呼び出したのはそちらだろうが!」
メンヌヴィルが今にも躍り掛かろうとした為に、ワルドが割っ...
「落ち着けメンヌヴィル。お前の気持ちも解るが、命令の中身...
「…良いだろう」
メンヌヴィルが引いた為に、ワルドが切り出した
互いに何度も同じ死線を潜り抜けた為に、戦友としての連帯が...
「総司令。今回の引き抜きに付いて、どんな理由かを説明願い...
「……あぁ、その事か。正面決戦時の戦火を隠れ蓑にして、トリ...
あっさり言ったクロムウェルに、二人が愕然として言葉に詰ま...
「馬鹿な。そんな事が出来るなら、今まで何の苦労をして来た...
「同感」
メンヌヴィルが短く同意を示し、クロムウェルはニタリと爬虫...
「そう、それだ。貴卿らの奮迅の活躍を以てしても抜けなかっ...
「どういう事だ?」
メンヌヴィルが聞くと、クロムウェルは話し出す
「何、トリステインの哨戒網を知るワルド子爵に水先案内して...
ワルドとメンヌヴィルは二の句が告げずに黙っている
まさか、自分達がずっと陽動を知らずに仕掛けていたと知らさ...
「封鎖突破失敗すら、算段の内……だと言うのか?」
メンヌヴィルの問いに、クロムウェルは首を振って答えた
「いや?突破出来た方が万々歳だった。お陰で金も鉄も火薬も...
「…そうか」
メンヌヴィルはそう言うので精一杯だ
「で、暴れるだけで良いのか?」
ワルドが聞くと、クロムウェルは頷いた
「あぁ、効果的なタイミングで最前線にばらせば士気を挫ける...
クロムウェルの言葉に二人は大きく頷いた
「質問は以上か?」
二人は踵を揃えて敬礼し、無言で対応した
「ホレイショとホーキンスだけには報せておけ。奴らも納得出...
「サー・イエス・サー」
ワルドはアルビオン式で応答し、少なくとも、自身の選択が正...
「次も契約の更新は願えるか?アンタなら、面白く焼ける事態...
「此方こそ願えるかな?メンヌヴィル殿」
「当然」
二人は踵を返し、意気揚々と歩いて去って行った
* * *
ルイズは貴賓室で一人唸りながら、祈祷書を捲りながら溜め息...
才人は風呂に入っている
「う〜ん、あぁは言ったけど、どんな魔法が有るか、あたしも...
ルイズは既に風呂上がりで、食事も済ませているが、悩みの声...
ガチャ
才人がタオルで頭を拭きながら入って来た
「何か浮かんだか?」
「あぁもう、ちっとも分かんない!サイトならどう誘う?」
才人に振り返って聞くルイズに才人も首を捻って答えた
「俺、軍人じゃねぇからなぁ。まぁ、あれだ。本土防衛の為に...
才人の言葉にうんうん頷いて真剣に聴くルイズ
大抵の事には常に答える、使い魔の思考の端には常にヒントが...
才人はルイズに近寄ってルイズをひょいっと抱えると、自身は...
そのまま、ルイズの髪を弄くりながら才人は更に思考の糸を紡ぐ
声は思考の呟きの為に小さく、ルイズが聴きやすい様に抱えた...
「まぁ、此方の手勢も正面戦力は限定されてんだから、集中し...
ローブ一つのルイズは、才人の呟きにつれて耳に掛かる息に反...
「ま、陽動すんなら囮を用意するな。囮は張りぼてで構わない...
「囮……かぁ」
「全く、攻める方は守る方より戦力が必要ってのは本当だな」
才人が締めるとルイズはとんと降りて、ルビーを填めてパラパ...
「初歩の初歩、イリュージョン(幻影)」
ルイズは机の上に置いていた杖を握ってルーンを軽く唱えてす...
「サイト、囮、出来た!出来たよサイト!」
「…いや、びっくりだ。スゲーなルイズ」
ルイズがぴょんぴょん跳ねてはしゃぐ姿に、才人は本当に驚い...
そう、幻影の才人がルイズをキスをしながら脱がし、幻影のル...
ルイズはきょとんとしながら真っ赤になり、慌ててページを読...
「心に強く思い描いたものを投影す。想いが強ければ、詠唱者...
「……へぇ」
才人の言葉にルイズは真っ赤になり、慌てて言い繕った
「ち、違うの!違うの!ねぇ、違うったら違うの!サイトちょ...
杖を離せば良いのをすっかり失念しているルイズ。才人はニヤ...
「成る程成る程。娘っ子の想いは随分強いんだぁね」
デルフが出て来てカタカタ笑い出した
なんせ、股を開いて才人に両手を広げて受け入れ、才人が応じ...
「だ〜か〜ら〜違うのったら違う〜〜!」
顔を真っ赤にして怒鳴るルイズに才人が近寄って、ルイズが握...
「…あっ」
「虚無は魔力と精神力を大量に消耗すんだろ?休むぞ」
「うん」
それから何を思ったか、ルイズは荷物の方に歩み寄り、ごそご...
「あげる」
「コイツは……セーター?」
「うん」
ルイズは才人が寒さに耐えられる様に、初夏からやって来たセ...
モンモランシーの指導により、何とか着れる様になっている
「ルイズの手編み?」
「うん」
「有り難う。実は、零戦の中はかなり寒かった。本当に助かる...
才人の言葉にニコッてするルイズ
「ルイズは寒く無いのか?」
「あたしを暖めるのはあんたの仕事よ、犬」
「イエス、マイロード」
才人はその言葉にルイズを抱き抱えると、同じベッドで小さな...
* * *
ロサイス近郊に陣を張られた亜人達の陣地
そこに近付く物好きは居ない
すえた悪臭と獣臭が漂うが、アルビオンの大地に流れる風が常...
そんな彼らが人間に手を貸すには、それなりの理由がある
その理由が陣の中では繰り広げられていた
中ではオークが人間の女相手に腰を振っており、女の乳房には...
「ピギッピギッ」「きゃははははは」
気の触れた笑い声が陣に木霊していて、笑い声を発しているの...
手足が欠けている者も多く、身体はすっかり汚れ糞尿に濡れて...
臭いに麻痺したのも理由だが、全裸の為に防寒目的で自ら塗り...
乾けば、糞尿の臭いはそうは酷くならない
湿気が雑菌を増やし、悪臭の元になる
彼女達は、生きる為にオークに犯されなければならなかった
寒い身体を暖めてくれるのはオークだけだ
オークが興味を失せた女は凍死するだけであり、転がってた死...
明日は我が身、彼女達はオーク達に必死に媚びた
一体でも多くの興味を引かなければ死ぬだけだ。そう、彼女達...
人間として生きていた頃の栄誉、教養、清潔、恋、家族、全て...
オーク達も少しは寒いのか、人間用の天幕を幾つか仕入れて雑...
オークは分厚い脂肪に鎧われ、人間より強力な筋肉が熱を維持...
脂肪を蓄えているのは伊達ではないのだ
「オーク様、オークさまぁ、あは、あったかぁい」
前後からオークの欲望に貫かれた女がオークの肉に挟まれて暖...
そんなオークの陣に人間が入って来た
「戦える連中は全員仕事だ。来い。新しい雌が手に入るぞ」
「ピギッピギッ」
女達を犯してた成体がぞろぞろと動き、まだ若くて戦うには成...
大量に居た成体が一気に居なくなった為に、がらんどうになっ...
すると、女達は若い雄に擦り寄った
「ほぅら、大人が仕事で出て行ったよ。今の内に楽しもうねぇ」
そう言った女が若雄の股間に蹲り、そのまま舐め出した
皮を唇で剥いて露出させると、そのまま尻を向けて勃起したモ...
「ピィッ!!」
まだまだ若い個体が挿入して直ぐに射精し、女に被さって震え...
「あはは、良い子だねオーク様。流石私の子だ。そうだよ、私...
そう言った女をオークがひっくり返して正面を向けると、女は...
まだまだ若いオークには効果覿面の抱き着きで、オークはその...
彼らが満足する前に離れるのは、気分を害する危険な行動だか...
一体でも多く自分を気に入って貰えた場合、オーク同士の喧嘩...
自分が産んだ子が一番調教しやすいのだ
そして子供とは言え、人間より遥かに力は強い
そんなオークが繋がったまま立ち上がり、糧食用に搬入されて...
メェメェ鳴いていた羊達が何とか逃げようとしていたが無視し...
「あら、肝くれるのかい?優しいねぇ」
そう言った女はそのまま肝臓をかじり、食べ始めた
肝臓はビタミン類が豊富な栄養食であり、絞めた直後なら人間...
肉食獣やオーク達も経験則で知っており、先ず内蔵から喰う
肝臓をあげるのは、オーク流のプレゼントだろう
そのまま、女を組み敷いたまま腰を振りつつ羊を解体しながら...
彼女達に人間の暮らしは過去の話だ
* * *
サー=ヘンリー=ボーウッドは自身の旗艦に戻ると、先程会っ...
曰く、あのゼッザールに勝てる逸材
曰く、女王アンリエッタのお気に入り
曰く、マザリーニも認める内政手腕を持つ
曰く、異国の新兵器や新技術の専門家であり、ゼロ級の設計製...
曰く、実際に相対したあの魔法兵器の使い手
「あれで平民か……貴族の大部分より優れているな。目立ち過ぎ...
ある意味、外様の自分とは似た境遇では有るが、同時に自分と...
「平民でなければ、話はもう少し楽だろうに……。ま、今は目の...
明朝以降に予定される衝突に備え、ボーウッドは魔法ランプの...
* * *
終了行:
出征
ゼロ機関の事務担当にカトレアが入り、世話役にダルシニとア...
ダルシニは美味しいと理由で、アミアスは更に一つの理由だ
何か有った場合に素早く帰る算段だけはカトレアと共に取り付...
オストラントなら水使いも居るし、問題発生時に素早く移動出...
ひとまず、ルイズの懸念した才人べったりではない為、ルイズ...
そして才人達がグラモンでの砲身の加工具合を指導し、あっと...
オストラントへの搭載は未だならずの状態で、才人はルイズと...
その間に、才人はスコープの組み、調整を済ませ、自身と本部...
「ちぃっと間に合わなかったな」
「アレだけやれば充分じゃない?」
零戦の機内で荷物のチェックをしてたルイズが才人に返し、才...
「まぁ、魔法がなきゃ絶対無理な仕事量だったのは疑い無いけ...
「さっさと行くわよ、犬」
「わん」
才人はそう返して、既に回してたエンジンの回転を上げブレー...
その様を見送ったエレオノールは、聖具の象に腕を切り、その...
横で、シエスタが両手を合わせて祈りを捧げ、コルベールはそ...
既に新年の降臨祭迄後一月、アルビオンとトリステインゲルマ...
アルビオンは防衛側になり、今回地の利が初めて活かせる状況...
対してトリステインゲルマニア同盟側は新兵器が対して間に合...
一日60万食、一週間で480万食、一月で1320万食である
アルビオンとしては、縦深陣を引いた上にのらりくらりと防衛...
これがアルビオンの強大さの理由だった
矢面に立つのは、トリステイン96門型戦列艦40隻に新型竜母二...
対するアルビオンはスタンダード30隻にロイヤルソブリン級3...
スタンダードの老朽艦が非常に多いが、竜騎士が補って余りあ...
艦は、航空兵力の前には無力をアルビオンは徹底的に理解して...
対するトリステインは、新型艦の運用に四苦八苦しており、と...
才人操る零戦はオストラントの同型艦を見てニヤリとすると、...
「久し振り!」
「おぅ!さっさと指令部に行ってくれ。武装は?」
「対空誘導弾を頼む」「了解した」
才人がそう言ってルイズと共に指令部に行くと、指令部では既...
「遅くなりました」
「お待ちしておりました、ゼロ機関所長。此方はゲルマニアの...
「ほぅ、貴方が噂の…」
「ふむ……平民か」
ボーウッド提督とは素直に握手を交わした才人だが、ハルデン...
「バイキング?」
「ちょっと才人。何でゲルマニア北部の古い部族の事知ってる...
「もしかして懐古趣味の人?」
ルイズにひそひそ話をすると、ルイズが頷いて、あからさまに...
「バイキングは我が先祖だ。侮辱は止めて貰おうか」
「おっと、コイツは失礼。何分異国人で此方の世俗には疎いも...
才人がそう言って、自身の頭頂部を指してくるくる回すと、更...
「…だから侮辱か?」
「いやいや、親切心なんですけど?俺の本業もハゲに苦しんで...
「なんと!?」
「あ、やっぱりか。ハゲは嫌だよね、ハゲは」
うんうん頷いてる才人に、ハルデンベルグ候は思わず苦笑して...
「まぁ、世間話はそこまでにして下さい。では今回の作戦を説...
そう言って、ウィンプフェンは説明し出した
今回攻めるポイントは二つ、軍港設備のあるロサイスか、民間...
民間港のダータルネスより、港湾の設備がロサイスの方が整っ...
その為には一日、ダータルネスに敵地上部隊を惹き付けなけれ...
何か知恵は無いかと才人は尋ねられ、才人は
「無いよ。空爆で地上部隊壊滅させる位だな。出来る分量持っ...
「ロサイスで迎撃したら港湾迄壊滅してしまう。此方は20万も...
「じゃ、お手上げ。魔法に任せる」
才人はあっさり匙を投げた
自分自身の限界をはっきり自覚しているが為に、その点に付い...
その為、他から見たら非常にムカついて見える訳だ
嫌われる原因だし、更に余計な言葉を放った
「ゲルマニアが艦隊出せば事は済んでない?何で封鎖作戦時の...
「…政治的判断と言う奴だ。我々軍人は、与えられた兵力で何と...
苦々しくハルデンベルグ候が吐き捨て、才人もピンと来た
「ゲルマニアも随分やり手の様で。全く上手いねぇ」
「…では、ミスゼロ。貴女の虚無の魔法で何とかなりませんか?」
「何とか使える魔法を探してみます」
ウィンプフェンの問いにルイズが答え、ウィンプフェンが頷いた
「頼みますぞ。出撃は明日の早朝です」
* * *
アルビオンではトリステイン出征の報を受け、にわかに沸き立...
盲目のメンヌヴィルには、ホレイショが口頭で伝えている
「…どういう事だ司令」
「ふざけるな貴様。派手な正面決戦で我々を外すだと?今まで...
「しょうがないでしょう?僕だって卿らに外れて貰いたくない...
艦隊司令のホレイショに詰め寄る二人に対し、ホレイショもほ...
正面決戦時こそ必要なのに、このタイミングで引き抜かれると...
「ホレイショ殿は反対なのだな?」
「当然です。正面戦力に貴方達が居ないとなると、戦力が大幅...
「ならば、我々がクロムウェル殿に取り成そう」
ワルドの言に、ホレイショは頷いた
「当てにしないで待ってます。風竜で行って来ればすぐでしょ...
「行くぞワルド。今回ばかりは従えん。納得出来なきゃ燃やし...
「…あぁ」
激昂したメンヌヴィルは先に飛び出し、ワルドは続いて足早に...
* * *
首都ロンディニウムのクロムウェルの居城に二人は入城すると...
但し、扉をメンヌヴィルのブレイドで焼き尽くしながら鉄棍で...
「此方も忙しい。何だ?」
「何だではない。呼び出したのはそちらだろうが!」
メンヌヴィルが今にも躍り掛かろうとした為に、ワルドが割っ...
「落ち着けメンヌヴィル。お前の気持ちも解るが、命令の中身...
「…良いだろう」
メンヌヴィルが引いた為に、ワルドが切り出した
互いに何度も同じ死線を潜り抜けた為に、戦友としての連帯が...
「総司令。今回の引き抜きに付いて、どんな理由かを説明願い...
「……あぁ、その事か。正面決戦時の戦火を隠れ蓑にして、トリ...
あっさり言ったクロムウェルに、二人が愕然として言葉に詰ま...
「馬鹿な。そんな事が出来るなら、今まで何の苦労をして来た...
「同感」
メンヌヴィルが短く同意を示し、クロムウェルはニタリと爬虫...
「そう、それだ。貴卿らの奮迅の活躍を以てしても抜けなかっ...
「どういう事だ?」
メンヌヴィルが聞くと、クロムウェルは話し出す
「何、トリステインの哨戒網を知るワルド子爵に水先案内して...
ワルドとメンヌヴィルは二の句が告げずに黙っている
まさか、自分達がずっと陽動を知らずに仕掛けていたと知らさ...
「封鎖突破失敗すら、算段の内……だと言うのか?」
メンヌヴィルの問いに、クロムウェルは首を振って答えた
「いや?突破出来た方が万々歳だった。お陰で金も鉄も火薬も...
「…そうか」
メンヌヴィルはそう言うので精一杯だ
「で、暴れるだけで良いのか?」
ワルドが聞くと、クロムウェルは頷いた
「あぁ、効果的なタイミングで最前線にばらせば士気を挫ける...
クロムウェルの言葉に二人は大きく頷いた
「質問は以上か?」
二人は踵を揃えて敬礼し、無言で対応した
「ホレイショとホーキンスだけには報せておけ。奴らも納得出...
「サー・イエス・サー」
ワルドはアルビオン式で応答し、少なくとも、自身の選択が正...
「次も契約の更新は願えるか?アンタなら、面白く焼ける事態...
「此方こそ願えるかな?メンヌヴィル殿」
「当然」
二人は踵を返し、意気揚々と歩いて去って行った
* * *
ルイズは貴賓室で一人唸りながら、祈祷書を捲りながら溜め息...
才人は風呂に入っている
「う〜ん、あぁは言ったけど、どんな魔法が有るか、あたしも...
ルイズは既に風呂上がりで、食事も済ませているが、悩みの声...
ガチャ
才人がタオルで頭を拭きながら入って来た
「何か浮かんだか?」
「あぁもう、ちっとも分かんない!サイトならどう誘う?」
才人に振り返って聞くルイズに才人も首を捻って答えた
「俺、軍人じゃねぇからなぁ。まぁ、あれだ。本土防衛の為に...
才人の言葉にうんうん頷いて真剣に聴くルイズ
大抵の事には常に答える、使い魔の思考の端には常にヒントが...
才人はルイズに近寄ってルイズをひょいっと抱えると、自身は...
そのまま、ルイズの髪を弄くりながら才人は更に思考の糸を紡ぐ
声は思考の呟きの為に小さく、ルイズが聴きやすい様に抱えた...
「まぁ、此方の手勢も正面戦力は限定されてんだから、集中し...
ローブ一つのルイズは、才人の呟きにつれて耳に掛かる息に反...
「ま、陽動すんなら囮を用意するな。囮は張りぼてで構わない...
「囮……かぁ」
「全く、攻める方は守る方より戦力が必要ってのは本当だな」
才人が締めるとルイズはとんと降りて、ルビーを填めてパラパ...
「初歩の初歩、イリュージョン(幻影)」
ルイズは机の上に置いていた杖を握ってルーンを軽く唱えてす...
「サイト、囮、出来た!出来たよサイト!」
「…いや、びっくりだ。スゲーなルイズ」
ルイズがぴょんぴょん跳ねてはしゃぐ姿に、才人は本当に驚い...
そう、幻影の才人がルイズをキスをしながら脱がし、幻影のル...
ルイズはきょとんとしながら真っ赤になり、慌ててページを読...
「心に強く思い描いたものを投影す。想いが強ければ、詠唱者...
「……へぇ」
才人の言葉にルイズは真っ赤になり、慌てて言い繕った
「ち、違うの!違うの!ねぇ、違うったら違うの!サイトちょ...
杖を離せば良いのをすっかり失念しているルイズ。才人はニヤ...
「成る程成る程。娘っ子の想いは随分強いんだぁね」
デルフが出て来てカタカタ笑い出した
なんせ、股を開いて才人に両手を広げて受け入れ、才人が応じ...
「だ〜か〜ら〜違うのったら違う〜〜!」
顔を真っ赤にして怒鳴るルイズに才人が近寄って、ルイズが握...
「…あっ」
「虚無は魔力と精神力を大量に消耗すんだろ?休むぞ」
「うん」
それから何を思ったか、ルイズは荷物の方に歩み寄り、ごそご...
「あげる」
「コイツは……セーター?」
「うん」
ルイズは才人が寒さに耐えられる様に、初夏からやって来たセ...
モンモランシーの指導により、何とか着れる様になっている
「ルイズの手編み?」
「うん」
「有り難う。実は、零戦の中はかなり寒かった。本当に助かる...
才人の言葉にニコッてするルイズ
「ルイズは寒く無いのか?」
「あたしを暖めるのはあんたの仕事よ、犬」
「イエス、マイロード」
才人はその言葉にルイズを抱き抱えると、同じベッドで小さな...
* * *
ロサイス近郊に陣を張られた亜人達の陣地
そこに近付く物好きは居ない
すえた悪臭と獣臭が漂うが、アルビオンの大地に流れる風が常...
そんな彼らが人間に手を貸すには、それなりの理由がある
その理由が陣の中では繰り広げられていた
中ではオークが人間の女相手に腰を振っており、女の乳房には...
「ピギッピギッ」「きゃははははは」
気の触れた笑い声が陣に木霊していて、笑い声を発しているの...
手足が欠けている者も多く、身体はすっかり汚れ糞尿に濡れて...
臭いに麻痺したのも理由だが、全裸の為に防寒目的で自ら塗り...
乾けば、糞尿の臭いはそうは酷くならない
湿気が雑菌を増やし、悪臭の元になる
彼女達は、生きる為にオークに犯されなければならなかった
寒い身体を暖めてくれるのはオークだけだ
オークが興味を失せた女は凍死するだけであり、転がってた死...
明日は我が身、彼女達はオーク達に必死に媚びた
一体でも多くの興味を引かなければ死ぬだけだ。そう、彼女達...
人間として生きていた頃の栄誉、教養、清潔、恋、家族、全て...
オーク達も少しは寒いのか、人間用の天幕を幾つか仕入れて雑...
オークは分厚い脂肪に鎧われ、人間より強力な筋肉が熱を維持...
脂肪を蓄えているのは伊達ではないのだ
「オーク様、オークさまぁ、あは、あったかぁい」
前後からオークの欲望に貫かれた女がオークの肉に挟まれて暖...
そんなオークの陣に人間が入って来た
「戦える連中は全員仕事だ。来い。新しい雌が手に入るぞ」
「ピギッピギッ」
女達を犯してた成体がぞろぞろと動き、まだ若くて戦うには成...
大量に居た成体が一気に居なくなった為に、がらんどうになっ...
すると、女達は若い雄に擦り寄った
「ほぅら、大人が仕事で出て行ったよ。今の内に楽しもうねぇ」
そう言った女が若雄の股間に蹲り、そのまま舐め出した
皮を唇で剥いて露出させると、そのまま尻を向けて勃起したモ...
「ピィッ!!」
まだまだ若い個体が挿入して直ぐに射精し、女に被さって震え...
「あはは、良い子だねオーク様。流石私の子だ。そうだよ、私...
そう言った女をオークがひっくり返して正面を向けると、女は...
まだまだ若いオークには効果覿面の抱き着きで、オークはその...
彼らが満足する前に離れるのは、気分を害する危険な行動だか...
一体でも多く自分を気に入って貰えた場合、オーク同士の喧嘩...
自分が産んだ子が一番調教しやすいのだ
そして子供とは言え、人間より遥かに力は強い
そんなオークが繋がったまま立ち上がり、糧食用に搬入されて...
メェメェ鳴いていた羊達が何とか逃げようとしていたが無視し...
「あら、肝くれるのかい?優しいねぇ」
そう言った女はそのまま肝臓をかじり、食べ始めた
肝臓はビタミン類が豊富な栄養食であり、絞めた直後なら人間...
肉食獣やオーク達も経験則で知っており、先ず内蔵から喰う
肝臓をあげるのは、オーク流のプレゼントだろう
そのまま、女を組み敷いたまま腰を振りつつ羊を解体しながら...
彼女達に人間の暮らしは過去の話だ
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サー=ヘンリー=ボーウッドは自身の旗艦に戻ると、先程会っ...
曰く、あのゼッザールに勝てる逸材
曰く、女王アンリエッタのお気に入り
曰く、マザリーニも認める内政手腕を持つ
曰く、異国の新兵器や新技術の専門家であり、ゼロ級の設計製...
曰く、実際に相対したあの魔法兵器の使い手
「あれで平民か……貴族の大部分より優れているな。目立ち過ぎ...
ある意味、外様の自分とは似た境遇では有るが、同時に自分と...
「平民でなければ、話はもう少し楽だろうに……。ま、今は目の...
明朝以降に予定される衝突に備え、ボーウッドは魔法ランプの...
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