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Last-modified: 2009-05-14 (木) 17:19:17 (5461d)

サイト「俺の家だ・・久々だなぁ〜・・・」

ルイズ「へぇ、中々立派じゃない。『ニホン』っていうのは変わった家があるのね」

サイト「日本の家はどこもこうだよ」

少し大きな和風の家の前に着いた2人。

もちろんサイトの家である。

サイト「久々だからな・・・緊張するなぁ・・・」

ルイズ「・・・・・・・・・」

ルイズはサイトの今まで見たこと無いような笑顔を見て自分を呪った。

無理やり故郷から引き剥がした自分を。

ピンポーン・・・。

サイト「・・・・・・」

ルイズ「・・・反応・・無いわね・・・」

静粛な場を沈黙が包む・・。

サイト「ルイズ・・・ロック解除してくれ」

少し遠慮がちだがルイズに頼むサイト。

ルイズ「・・・・別にいいけど・・いいの?」

サイト「あぁ、俺ん家だし、いいよ」

カチャ・・・。

ルイズ「はい、開けたわよ」

サイト「おっ、さすがー!」

その時、2人に影が近づいた・・・。

???「・・・・サイト?」

サイト・ルイズ「わぁっ!!」

サイト「・・って、親父!!??」

ルイズ「えぇっ!!??」

親父「・・・・・・サイトなのか!!??」

家内。

『サイトのお父さん』はとても優しそうで、まっすぐな感じがした。

例えるなら、・・・そう!料理できないけど『クッ○ングパパ』みたいな。

名前は平賀康弘(ひらが やすひろ)。

康弘「そんで、こっちの可愛いお嬢さんは・・・まさか、東洋系の・・・」

「コレか?」とか言いながら小指を上に突き出す。

サイト「何でそうなるんだよ!!///」

ルイズ「あ、あの・・・・」

康弘「?」

サイト「あのな親父・・・帰ってこれなかった理由なんだけど・・・」

信じられないような理由だが、2人は説明した。すると・・・

康弘「そうか・・・なかなかデンジャラスな体験だな。サイト(苦笑」

サイト・ルイズ「・・・・へ?」

あっさり信じてもらえた。

サイト「な、なぁ・・・少しは怪しめよ・・・」

康弘「う〜ん・・怪しめって言われても・・さっき見たしな・・・ルイズちゃんの魔法・・」

ルイズ「・・え?」

康弘「あのカギ外すやつ。いや〜最初はビックリしたけど本当に魔法使いなんだな〜」

サイト「見てたのかよっ!!!」

ガララ・・・

康弘「おっ、美佐子が帰ってきたぞ!」

サイト「お袋・・・じゃねぇや、母さんが!?」

ルイズ「???」

美佐子「ただいまぁーって・・・サイト!?サイトなの!?」

入ってきたのは綺麗な女性だった。
ルイズがカトレアを思い出すような。

2人は・・っていうか美佐子は涙ぐみながら抱きついた。
その時、ルイズは気づいた。

・・・胸デカイ!!!

そう。結構あるのだ。シエスタぐらいあるだろう。
まぁどうでいいのだが。

美佐子「すごい体験ね。私も行ってみたいわ〜」

驚くことに美佐子まで信じきっていた。
何、この感じ。
しかし、ルイズは抜けない顔で両親を見て・・・

ルイズ「申し訳ありませんでした!私の身勝手で彼を引き剥がしてしまって・・・」

あのルイズが。

あのプライドの高いルイズが。

というかただの意地っ張りだったルイズが。

・・・土下座をしていた・・。

美佐子「ちょ、いいのよルイズちゃん!怒ってもないし、感謝してるくらいだわ!」

ルイズ「で、でも・・・・」

康弘「こうして無事だったわけだし、サイトもこんな可愛い相手を持って幸せだろう」

サイト「さ、さりげなく何言ってんだ!!///」

美佐子「じゃあ、ただの主人と使い魔なの?」

サイト「うっ・・・・」

康弘「ハハハハハハ!!!!」

こうして平賀家は笑いに包まれていった。

美佐子「じゃあ、遠い国から来たルイズちゃんの為にも、張り切って作るわよー!」

美佐子は料理中。

康弘は御用達の銭湯とやらが半額ということで駆け出して行った。

サイトとルイズは・・・。

ルイズ「そうよねぇ・・・」

サイト「あぁ、こっち来るなら日本語は覚えなきゃな・・・」

ルイズ「でも、あんたはハルケギニアの言葉覚えてないし、別にいいんじゃ・・・」

サイト「・・だけど、こっちで暮らすとなると結構大変だぜ?日本語は覚えておいた方が・・」

ルイズ「うう〜ん、じゃあ明日の朝辺りに教えてくれない?」

サイト「あぁ、任せとけ!」

美佐子「さっ、出来たわよー!」

康弘「ただいまー、おっ、グッドタイミング!」

こうして平賀さん家の晩御飯が始まった。

しかしルイズはしらないものばかりで混乱している。

サイト「これが『肉じゃが』っていう煮物で、これは『味噌汁』っていう・・・スープだ」

『味噌汁』は『スープ』ではないが、めんどうなので『スープ』ということで。

サイト「そんでもってこの魚が『サバの味噌煮』で、この黄色いのが『茶碗蒸』だ」

ルイズ「こ、この白いのは・・・?」

サイト「それは・・・日本が誇る『米』!『ごはん』だ!!」

康弘「・・・・(半端じゃないな・・サイトも成長したのか・・・)」

美佐子「・・・(やっぱりルイズちゃんのこと好きなのね・・・)」

夫婦はこんな事を考えていた。

ルイズ「・・じゃあ、この棒2つは?・・」

サイト「そういえばこれも久々に見るな・・『箸』っていって、こうやって持つんだ」

ルイズ「こ、こう?」

サイト「そうそう!それで食べ物を挟んで食べるんだよ。棒って言っても清潔だから安心な」

ルイズ「・・・・」

そしてルイズは恐る恐るご飯を口に運んだ・・・すると・・。

ルイズ「おいしい・・・・」

柔らかな食感。小さな甘味。温かい味・・。

サイト「だろ!?『和食』は日本の文化だぜ!」

ルイズ「『和食』?」

サイト「あぁ!この国の料理のことさ!」

ルイズ「『和食』があるっていうことは、他にもあるの?」

サイト「あぁ!ハルケギニアの料理に似てる『洋食』とか他にも『中華』とか!」

ルイズ「へぇ・・・」

次に肉じゃがを口にほおばるルイズ。

ルイズ「これもおいしい・・・・」

ルイズは笑顔のままサイトに言う。

サイト「当たり前だ!他のも食べてみな!メチャメチャ美味しいから!」

こうして平賀家に歓迎されたルイズ・・・まだまだ知らない日本で何がおきるのか!?

『歓迎編』   完


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