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Last-modified: 2011-02-07 (月) 14:07:01 (4826d)

トリステイン魔法学院に早馬で知らせが届いたのは、降伏した日の夕方であった
門衛が槍を交叉し、馬を止める
「推何!!」
「トリステイン王軍の伝令だ。学院長に取り次ぎ願う」
命令書を見せ、そのまま学院長室に案内され、ノックをする
「開いとるよ」
伝令が入室すると、学院長の他に、コルベールとシュヴルーズが鏡を見ている
その鏡は、丁度戦場を映していた
「トリステイン王軍です。アンリエッタ姫殿下の御威光により、アルビオン艦隊を撃退。タルブ降下戦は勝利しました」
「ご苦労。全て見させて頂いたよ。ほっほっほ」
「遠見の鏡ですか」
「うむ」
「では、詳細は不要ですな」
「一応、伺いたいのじゃが?」
「近衛副長、サイトーン=ヒリガルの活躍により、戦況が一変、全近衛の突撃により地上部隊を撃破後、アンリエッタ妃殿下の御威光『奇跡の光』により、アルビオン艦隊が不時着。降伏しました」
「成程のぅ。では、次の伝令は、ぴちぴちの姉ちゃんで頼むぞい」
「では、発砲許可を携えて、銃士を寄越しましょう。報告は三連射撃で宜しいか?」
「其は勘弁じゃな」
伝令と共にオスマンは笑い、伝令は退出する
「ふむ、どうやら才人君は上手くやったみたいですな」
コルベールが呟くと
「……いえ、死んでるかも知れません」
「ミセスシュヴルーズ?」
「あの零戦を見て下さい」
コクピットが血だらけの零戦が、衛士隊によりレビテーションで運搬され、網を用意した竜により、運ばされる様が映っていた
「あの出血量じゃ、水のスクウェアじゃないと」
「……何て事だ。才人君には沢山教わる事が有って、此れからが火の真骨頂を見せてくれると言うのに」
コルベールは頭を抱える
「此で、研究も打ち止めですわね。私も才人さんには期待してたのに、残念です」
二人は気落ちする
教師たるメイジですら悲鳴を上げる位厳しく、其でも出来た時の達成感を味わい、才人が絶賛する様を見て、二人共あの2週間が楽しかった事だけは確かだ
「まだ、死んだと決まった訳ではあるまいよ」
「学院長?」
「あの男なら、瀕死になっても、そう簡単には死なぬ。嫌、死なせて貰えぬじゃろう」
「…本当ですか?オスマン学院長」
コルベールが尋ねる
「まぁ、我ら以外にも、価値を考えてる者も居るじゃろうて。じゃなければ、近衛隊長が来る訳無かろう?」
「それもそうですわね」
「まぁ、治ったら、ひょっこりと帰って来るじゃろうて。其迄は、二人共授業に専念しなさい。では緊急の全校集会を開くとするかの。勝利を皆に伝えねばのぅ」
「「ウィ」」

*  *  *
ワルドが眼を覚ますと、ベッドの上だった
「確か、あの変な竜騎兵に撃墜されて……左腕が無いな。夢じゃない」
自身の左腕が無い事を確認し、現実に引き戻される
ガチャ
「お、やっと起きたかい」
フーケが義手を持って部屋に入って来る
「フーケが助けてくれたのか?」
「きちんとボーウッド提督の許可入りだ。此処はロサイスの士官室。あんたは3日寝てたのさ。その間中、水メイジが交代で治癒掛けっぱなしだったんだよ。身体はどうだい?」
「ん、あぁ、まだ痛むが何とか動けそうだ」
「じゃ、こいつを付けな。アタイが作った義手型のマジックアイテムだ。魔力で動く様にしてある。扱いに多少コツは要るが、アンタなら直ぐに馴れるだろうよ」
「随分親切だな」
「ふん。礼すら言えないのかい?墜落していったアンタを、風竜で救出した後、そのままアルビオンに来たってのに」
「済まん。礼が遅れた」
「ま、アンタはそういう奴だったね。どれ、付けてみな」
渡された義手の精巧さに驚き、そのまま左腕の残った上腕にはめると、魔力が浸透し、暫くすると指先が動くのが解るが、如何せんまだ馴れない
「ほう、確かに訓練は要るが大したモノだ。しかも右手とのバランスも良いし、格好も以前の左腕の様だ」
「アンタの右手を参考に作った。えらい苦労したよ」
「此は助かる。改めて礼を言おう」
「上手く動く様になったら、左手で杖持っても魔法使えるか、確認して貰えるかい?」
「承知した。しかし、この肉に近い感触はなんだ?」
「ゴムを利用して錬金した。関節は人間を参考に、全く同じ動きになる様に、リンクには気を使ったよ」
「成程、堅い芯が有るゴムと言う訳か」
ワルドはフーケの技師としての腕前に感心する
「盗賊以外でも、食えるではないか」
「そうだよ。だからアンタが雇わなきゃ、アタイはまともな仕事やってたんだ」
「悪かったな」
ワルドは苦笑する
ガチャ
「此は此は、ワルド子爵。具合はどうかね?」
「クロムウェル陛下」
「伝令から報告は受けてはいるが、やはり実際に戦った者の意見を聞きたくてね」
「はっ。私が指揮していた竜騎士隊は、ほぼ単騎の見慣れぬ竜騎兵にやられました。レキシントンを中破させ、戦局を一変させたのもその竜騎兵です」
「その後の光は?」
「光ですと?」
「成程、ワルド子爵はその時には気絶していたのですな」
「副官として、アタイが報告するよ。ワルドが撃墜された後、戦場全体が光に包まれ、光が消え去った後、空艦全部が風石をやられて着陸。降伏したのさ」
「…そんな事があったのか」
「あぁ、アンタを救出する際の、隠れ箕にもなった」
「何があったか解りますか?陛下」
「魔法ではないのかね?」
「残念ながら、その様な魔法は、私も知りません。陛下が虚無を使える様に、トリステインにも虚無が居るのでは?」
「……その可能性も有るかも知れませんね。只、前線に落ち度は有りません。その竜騎兵もトリステイン国内ですら、存在自体が知られてないのでしょう?」
「えぇ、その通りです」
「では仕方ないですね。ご苦労様でした。二人には傷病休暇を命じます。2週間程休みなさい」
「直ぐに、次の対策に赴くのでしょう?でしたら、私が」
「なら、今直ぐ立ち上がりなさい、ワルド子爵」
「はっ」
立ち上がった所で、クロムウェルがワルドの胸をとんと押し、ワルドはそのままベッドに座ってしまう
「解りましたか?今の子爵に必要なのは休息です。貴殿は自身の価値をご存知無いと見える。スクウェアメイジは、使い捨て出来るモノでは無い」
「……寛大な処置、有り難き幸せ」
「では、私のお友達に出て貰いますので、安心して下さい。ミスサウスゴータ、すいませんが席を外して頂けますか?」
「あぁ、了解だ」
フーケが退出すると、クロムウェルが声を潜め話しかける
「ワルド子爵」
「はっ、ですが宜しいのですか?私は最前線での生き残りの最高責任者です。私が責任取らないで、誰が取るのでしょうか?」
「今回のは、予想出来なかった我々作戦司令部の責任と言う事で、会議で決定した。あれは、誰が指揮しても予期出来まい」
「…確かに」
「だが其でも責任を取りたいのであれば、慰安所に最低3日程詰めて貰おうか。少し溜ったモノを抜いて、すっきりしてから復帰して頂きたい」
「…ですが、私は」
「此は命令だよ、子爵」
「拝命致しました」
「あぁ、それと」
「はっ」
「慰安所管理の水メイジに検査させるので、行っただけは通じぬよ」
「…御意」

*  *  *
クロムウェルはワルドの報告を受け、ロサイスでの執務室に戻る
執務室に入るとシェフィールドが待機しており、其を確認し、直ぐに執務机の椅子に座る
すると大きい机の下から、目と耳を魔法の当て具で塞がれたクロムウェルの女の一人が全裸の状態で這い出し、クロムウェルの股間に埋まり、直ぐにクロムウェルのイチモツを口に含み勃起させると、身体を入れ替え、尻を向け、クロムウェルをあてがい、一気に挿入する
そのまま、クロムウェルの股間に尻を振りながら押し付ける
執務中は、一切喋る事を禁じられており、ひたすら呼吸音と潜もったあえぎ声が響き、クロムウェルはそのまま書類に目を通し、サインをし始める
「シェフィールド嬢」
「はい、閣下」
「この度の敗戦、どう思う?」
「予期出来なかったと思われます」
「余もそう思う」
そう言いながらも書類に目を通し、サインをし、射精する
射精すると、女が絶頂し、痙攣をするが、クロムウェルが少し動かすと、また腰と膣をうねらせ、更なる射精を促す
「だから会議では、前線指揮官に非は非ずで一致した」
「妥当と思われます」
「うむ、戦を決着した光。虚無だと思うかね?」
「可能性は有るかと思われます」
「にしても忌々しい。レキシントンは、我らレコンキスタの始まりの艦だぞ」
怒りが勃起を強くし、女がその刺激にまた絶頂し、痙攣すると、その刺激でクロムウェルは射精する
決して抜こうとはしないクロムウェル
絶倫をアンドリバリの指輪で自身に仕込んでしまったが為、女抜きでの行動が極端に辛くなって来ている
女と交わってる状態が普通になりだしたのを、クロムウェル自身も自覚しながら、既にどうにもならない
ならばと、執務にも移動にも連れ回し、執務をしながらもまぐわう態勢を選択した
まぐわいが何故か執務の効率を上げた為、眉を潜めつつ、会議のメンバーも何も言わない
トップは激務で、必ず何処かに歪みが出ると云うのを、全員が承知してるからだ
ただ、機密を聞かれたり見られたりすると殺すしかない為、女達も納得し、目隠しと耳栓により、機密情報を一切目に入らないようにしている
ひたすらクロムウェルを慰め、自身に仕込まれた快楽に身を委ね、耳と目を塞がれた為に余計快楽に集中し、ベッドの上より乱れる
執務中はずっと挿入してくれるので、たっぷり味わえるのだ
奥に当たる様に腰を突き上げ、射精を促す為にひたすら締め付ける
クロムウェルは一切遠慮なく無造作に射精する
「あっ、ひぅ」
アエギ声を両手で口を塞いで押し殺し、腰を持ち上げ、クロムウェルの股間にぴたりと収める
有るのは、ひたすら肉の悦楽のみ
それ以外の事を考えるのは、3日目で放棄した
ただひたすらに他の女と寵を競い、何回出されたかで序列が決まる
そして、互いを傷付けるのだけは許されない
其をした最年長の女が、兵が連れて来たオークがその場で犯し、そのまま運ばれて行くのを、皆で見送ったからである
クロムウェルの薄い笑いの酷薄さを見てとり、そんな男の寵を競わないと、生きて行けなくなった自分達の運命に泣き腫らし、何時しか乾いた笑いしか出なくなった
今は、肉の悦楽に溺れるのが、全てを忘れさせてくれる
もう、身も心も奴隷であった
「どうなさるおつもりで?」
「何、余のお友達を使おうと思う。あの今回即位した女王なら、何か知ってるだろう」
「それが、よろしゅうございますかと」
「彼方は何か言っておるかね?」
「特に何も。何時も通り、貿易の扱いでやるそうです」
「うむ、了解した」
今サインしてるのは、艦艇再整備計画書
レキシントンには載せられたが、通常型戦列艦では長すぎる為、新型砲を切り詰めた射程1.25倍の長口径砲だ
此で従来型の戦列艦でも、アウトレンジ攻撃が出来、防衛並びに侵攻に威力を発揮するだろう
次の書類は竜騎士補充並びに部隊再編報告
失った竜騎士隊の代わりに、育成中の竜騎士の早期登用で補充する
各部隊に分散配備させ、実地で鍛えて貰う事にすると報告は結ばれていた
此にもサインし、次は貿易報告
空港の港町であるハルケギニアの各港と、アルビオン大陸を結ぶ貿易統計の過不足を確認
一番大きく、山地に展開するラ=ロシェールからの貿易が一番多いが、他港からの貿易も勿論ある
以前より風石や硫黄,硝石の状態が改善した事が解る
シェフィールドの後ろの人間の根回しだ
アルビオンでも風石は採掘出来るが、鉱脈成長との兼ね合いと、大陸の浮遊高度の維持に割かざるを得ない為、大量発掘が出来ず、輸入に頼ってるのが実情である
国内3割、国外7割である
硫黄はガリアにある火竜山脈からの輸入だ
一番質が良く、安価で大量に購入出来るのが利点である
硝石は、ハルケギニア各地で現地生産が行われている
各地で家畜小屋の土壌から抽出したり、糞尿と生物の遺体を利用して発酵させたりする(人間含む)
戦乱が続くと硝石の生産の為、遺体は身元確認後、墓地に向かうのは貴族や名だたる将帥等極一部で、後は適当に埋められ、次の戦乱の肥やしとして再利用される
その後、戦場跡での採掘が、2年後を目処に行われる
だが、火竜山脈南方のガリア南部では硝石鉱床があり、此処からの大量輸入が一番手っ取り早い
小競り合いはともかく、全面戦争になると、やはり国内生産では限りがある為、輸入に頼ってしまう
こうして見ると、貿易統計的にも赤字であり、トリステイン侵略は、アルビオンに取っても必要な現実的な政策だ
聖地奪還という、理想を掲げてるだけでは無いのである
ラ=ロシェールを押さえるだけで、アルビオンの各国に対する赤字削減に、大いに貢献する
つまり、レコンキスタとは、王室の怠慢による、ハルケギニアに対する慢性赤字体質を嫌った貴族達と、理想を掲げたクロムウェルが旗頭になった、貴族連合なのだ
シェフィールドの後ろの人間は更に貿易に纏わり、重要な物資も回してくれる
金(Au)である
アルビオンでの貨幣鋳造に金(Au)は欠かせない
此が有るから、アルビオンは資金に事欠かないのである
貨幣其のものには大して価値は無い。流通をきちんと促す事が良い事であり、その点からすると、変動に対する多少の蓄財は必要だが、過剰な蓄財は、景気を悪化させる権化である
少なくとも、政権を運営する立場の人間なら、少なからず承知していなければならない事実である
日本の江戸時代の格言にある『金は天下の回り者』なのだ
生きて行く為の小麦と水、それに羊には困っていない
貿易では質の良さで小麦は輸出品の一つとなっている
大量に産出される小麦を利用して、麦酒の生産も盛んである
こちらも各種の蒸留酒と合わせて輸出品目の一つだ
後、有名なのが馬である
地上3000メイルの薄い空気で育成された馬は、非常にスタミナが高く、運動性に優れている
その為、各国から引く手あまたの輸出品目の一つだ
その馬が地上で繁殖しても、地上の空気ではその様には育たないので、完全に一代限りであり、安定して輸出される売れ筋商品である
そして、最重要輸出品目は風竜並びに火竜と、羊毛生地である

高度の関係で他国で居る様な空陸型の小型幻獣が居ない反面、竜だけは大量に繁殖している
其を人間に操れる様に飼い馴らし、各国に輸出する
各国で現地育成生産も行われているが、やはり質量共にアルビオンでの生産がトップであり、竜籠等の民生から軍事用途迄、幅広く扱われている
アルビオンの竜騎兵が充実してるのは、その安定した生産態勢が、確立しているからである
餌は大量に飼育されてる羊がある為、一切困らないのだ
更に羊毛生地。各地での羊毛生地の生産を壊滅に追い込むレベルで、独占していると言っても過言ではない
地上3000メイルで育成された羊から取れた羊毛は質が高く、竜の餌や人間の食事にすらごく普通に出される量が確保されて居る
その大量の羊毛から生地を生産している為、大衆向けの生地から封建貴族の纏う高級生地迄、全てを揃えられると言っても過言ではない
細々と対抗してるのはロマリアのみであり、其も市場シェアにすると、10%以下に過ぎない
他国では、質の高い国内産と質の低いアルビオン産で、アルビオン産の質に敵わない為、羊毛産業に対抗する意識は完全に無い
細々と国内の需要を満たす程度で、貿易の主要産品にはならない
その代わり、綿花や麻生産が出来ない為、こちらは輸入に頼っている
其でもやはり、戦時のせいも有り、統計的には赤字が上回る
「…やはり、ラ=ロシェールを押さえないと厳しいな」
全ての書類に目を通し、サインをする
シェフィールドはその書類を関係各所に伝達する為、退出した
仕事が終わったクロムウェルは女の腰に両手を回し、腰を振り始める
女は遠慮なく声を上げる
両手を使う事が執務終了の合図なのだ
「あっあっひっ、またイク、イってしまいますぅ、あ゛〜〜〜〜〜〜!?」
ビクビクと痙攣した女を繋りながら引っ張り出し、机に寄りかからせ、更に突き上げ射精する
花弁からは、収まりきれないクロムウェルの精が垂れてくる
女の向きを変え座位にすると、女がクロムウェルに抱きつく
イカされっぱなしで、四肢に力が入らない
そんな女の耳栓と目隠しを取り、クロムウェルは囁いた
「移動だ」
「はい、いっいっあっあぁぁぁぁぁぁ!?」

他の女達は、エルフの女により待機させられている
先に馬車で待ち、中で淫らな格好で待ってるだろう
更なる狂宴に期待と絶望を浮かべ、女は必死にクロムウェルに腰を振った

*  *  *
慰安所、レコンキスタの兵達に開放されてる無料の売春宿である
反乱開始の2年前より、王党派の貴族や平民の子女を捕まえ次第放り込み、総人数は1000を越えるのが、主要各所に点在している
避妊は一切していない
赤ん坊は人食いの亜人の餌になる
ワルドはその慰安所の一つ、ロサイスの慰安所を訪れて居た
きちんと書類での通達であり、命令違反は軍属のワルドには許されない
「失礼する。この命令書を見せろと言われたのだが」
「はい、ワルド子爵ですね。用意は出来ております。此方に」
ワルドが案内に連れられ廊下を歩くと、扉が開け放たれた状態で、非番の兵士達が大量にうろうろしており、中では女一人に対し、複数の男達が相対し、下卑た笑い声を上げている
「おら、後つかえてんだからさっさとやれよ」
「ちょっと待て、もう少し、うっ出る」
兵士の力で押さえられており、口と尻、更に膣と3つ同時に犯される
女達が休めるのは、士官以上の役職の相手の場合のみであり、一対一での応対が、士官の希望により許される
中には腹を膨らませた妊婦も見え、妊婦も容赦なく犯されている
「腹ボテも良いなぁ、おい」
「出すぞ出すぞ〜おら!?」
ワルドは眉をひそめるが、特には何も言わない
通されたのは五階の個室だ
此処は5階建てであり、階級により使える部屋が決まっている
壊滅したとは言え、トリステイン侵攻軍竜騎士隊隊長である
高級士官の扱いは当然だ
扉が開くと、3人の女が立っていた
「では、この中から、二人お選び下さい」
女達は微笑み、際どい衣装を翻しアピールする
慣れた手付きの女は長いのであろう
不慣れな手付きの者も居る
恐らくワルドが壊滅させた時に入って来た女だろう
「で、命令ではどうなっている?」
「はい、ワルド子爵は杖を預かり、3日間滞在頂き、存分に満足させる事となっております。また、毎日検査を行い、精をきちんと女に出したか確認致します。気に入った場合、子爵に囲わせて構わないと」
「……どういう事だ?」
「此処に居るのは全員メイジです。スクウェアメイジの子爵の子は、アルビオンに利益を生むと、クロムウェル陛下の御意向です」
「……そうか、つまり種馬か」
「はい、全員ライン以上で、容姿に優れた者を用意しました」
「全員でも構わぬのか?」
「子爵が望むなら構いません」
「聞いてみただけだ。流石に陛下の真似は出来ん。命令は二人以上だな?」
「はい」
「…では二人だな。お前とお前だ」
ワルドが指名した相手は、一人はスタイル抜群な金髪の女であり、一人は同じく金髪の年若い少女である
指名された女達は感激し、外れた女は落胆する
高級士官のお気に入りなら出ていける
千載一遇のチャンスを逃したのだ
高級士官は数える程であり、そもそも兵士と違い、殆ど利用しない
つまりまた、輪姦の只中に放り込まれると言う事である
特に貴族の女達は人気であり、まず意識を失っても、誰も休ませて貰えないのである
後は駄目元で泣き付くしかない
「お願い致します、子爵様。私にもどうか御慈悲を下さいまし」
「…どういう事だ?」
「子爵に選ばれ無かった女を、遊ばせる訳にはいきません。下の階に戻して相手をさせます。器量良しなので、下士官クラスの相手ですが、其でも一日20人以上の相手はさせられますな。一番下の階なら50人以上ですか」
ワルドは溜め息を付く
「解った。全員だ」
全員の顔が華やぐ
「かしこまりました。では堪能して下さい。食事は時間になったら運ばせます。其では杖を預かります」
ワルドがレイピアを鞘事抜き、管理人に渡すと、管理人が恭しく受け取り、更にディテクトマジックをかけ、ワルドの左手を感知し確認する
「あの、その左手は?」
「侵攻の時に失ってね、副官が作ってくれた義手だ。魔力で動く。まだ慣れて無いが、中々の仕上がりだろう?」
「では、少し確認させて頂きます。ふむ、確かに只の義手ですね。後、股間の確認も……大丈夫ですね。ですが、お身体の方がまだ全快では無いですね」
そう言うと治癒を何度か詠唱し、ワルドの身体を癒す
「楽になった。礼を言う」
「私は此所の管理人ですので、当然の行為です。レディス、ワルド子爵のお気に入りになる様に、祈ってますよ」
そう言ってから礼をした後、パタンと扉を閉め、ロックがかかる
此でワルドも女達も、出て行けなくなった
そしてその瞬間、女達は脱ぎ始める
「あの管理人、祈るとはどういう事だ?」
「子爵様。管理人は私達に同情して下さってますの」
「…そうか」
「まだ片手が上手く使え無いでいらっしゃいますね?」
「あぁ」
「では私達が脱がさせて頂きますわ。私達の身体で、存分に練習して下さいまし」
ワルドは表情を消し、女達のやるに任せる
ワルドの身体は、衛士隊時代から鍛えに鍛えた偉丈夫だ。しかも顔も良い
その均整の取れた肉体に、女達はほぅっと溜め息を付く
「素敵な身体ですわ。子爵様」
そのままキスを交わし、他の女がワルドのイチモツを含み、更に乳首を丹念に舐め、睾丸を含む
3人の愛撫により、あっさりワルドは勃起し、そんなワルドを女達がベッドに押し倒し、指名された女が一番先に跨り、一気に挿入する
「子爵様。先ずは全員に、お情けを下さいまし。私はローザと申します」
「…解った」
ワルドは下から突き上げ、女が腰を振りつつあえぐ
「やぁ、素敵ぃ」
女の腰振りは兵達によって鍛えられている
普段余り興味の無いワルドは利用しなかった為、その刺激にあっさり射精した
「うくっ、出る」
ワルドが言うと、しっかりと奥に入れた状態で腰を押し付けつつ、ゆっくり動かす
「ちょっと早いですけど、素敵ですわ。子爵様」
「…悪かったな」
「いえ、気に入って下さって、嬉しいですわ」
そのまま、ワルドが硬さを失わない様に、腰と膣を蠕動させる
ワルドのイチモツが再び硬さを取り戻すと、女がどき、指名した少女が跨り挿入する
今度はキツイ
「うっ、キツイ」
「ふっふっ、存分に、味わって、下さいまし」
「…歳は?」
「13です」
「若いな」
ワルドが聞くと起き上がり、少女を抱き抱え、更に奥に行く様に腰を振る
「私で何人目だ?」
「子爵様が、初めてでございます」
「…何?」
「私、子爵様のお顔を、ウェールズ王子と一緒に見させて頂いております」
「あの時の捕虜か」
「はい。管理人様が私には早すぎると、小間使いを命じて下さってたのです」
「痛く無いか?」
「痛くは有りませぬ。水魔法で準備をきっちり行ってから、相手をする様にしてますので」
「そうか、何故私に?」
「…子爵様のお気に入りになれば、他の男の相手をしないで済むと」
「…そうか」
管理人の根回しにワルドは苦笑する
自身の権限で、出来る事をやろうとしている管理人に、ワルドは感心してしまった
「お前は、囲う事にする」
「有り難うございます、子爵様」
「名は?」
「レイチェルです。子爵様」
そう言い、両手両足をしっかりとワルドに絡め、座位から正常位に移行し、突き上げる
「あっあっあっ、子爵様子爵様」
「ワルドで良い」
「ワルドさま、ワルドさま」
「出すぞ」
「はい」
ドクン
しっかりと腰を打ち据えたワルドから、子宮に向かってたっぷりと射精する
『愛等無い。有るのは憐憫と性欲、利害の一致だ。其でも構わぬ、愛を忘れてしまったからな』
ワルドはそう考えつつ、締まりの非常に強い少女の膣を楽しむ
そのままゆっくりと動き、次に向けてイチモツを準備する
少女の膣なら締まりが良く、あっさり力を取り戻した
「良し、次だ。全員に出さないと、検査に引っ掛かるのだろう?」
女は頷き、尻を向け、ワルドは少女から抜いたイチモツを直ぐに次の女に挿入し、腰を振り始めた
「うっく、中々だ」
「ソフィーですわ、ワルド様」
パンパンパン
ソフィーを一突きする事に、ワルドは一気に高まっていく
右手でソフィーの腰を掴み尻に打ち付け、10度目で射精してしまう
「うっく、出る」
「あはぁ。ビクビクしてる」
ソフィーは少々早いが、大きさで満足出来る為、ワルドの股間に尻を押し付ける
女達を一巡し、ワルドはベッドで仰向けになり、女達の好きにさせている
女達は射精の度に交代し、ワルドに囲って貰う為、必死に腰を振る
ワルドがまだ完治しておらず、激しい動きが出来ない為、必然的にこうなった
少女は囲って貰える安堵からか、参加は他の女達に譲ろうとしたが、ワルドが締まりの良さから望む為、たっぷり精を放って貰いながら、休憩時に左腕の義手を抱き、自身の身体を使ってリハビリをさせようと頑張っている
「ワルドさま、指先を動かして下さいまし」
「ふうふう。こうか」
「はい、少し動きました。私のアソコをくちゅりって。感覚はございませんの?」
「さて、感覚迄繋るとは流石に思えぬ」
「本物そっくりですのに」
「望み過ぎは、野望だけで充分だ」
「一生、お慕い申し上げます。野望が有るなら、其に付いて行きますわ」
「此処から、脱け出したいだけだろう?うくっ、出る」
ワルドが射精すると跨ったソフィーが奥に当たる様に調節し、自身の身体でワルドにアピールする
正直休みなく射精させられ、ワルドは女達に骨抜きにされそうな感覚に陥っている
射精が終わるとまた動き出し、完全に勃起するまでゆっくり動かす
レイチェルは逞しいワルドの胸を擦りながら話す
「正直に言います。兄を殺したワルドさまは、殺したい程憎いです」
「…」
「ですがこうも思います。私は、まだまだレディとしては未熟ですが、ワルドさまより素晴らしい方が、そう居ないと言うのは、理解出来ますわ。売春宿に連れて来られたお陰で、解りますの」
「…」
「兄はワルドさまに殺され、両親も死に、親族は全てレコンキスタとの戦で亡くなり、家名も無くなりました。今の私には、ワルドさま以外、頼る方もおりませぬ。どうか、末永くお側に」
「…そうか」
ワルドはそう言い、何とか左手を動かし、レイチェルの膣をかきまわす
「あっ、ひっ。ワルドさま、左手が動く様に」
「まだ上手くは動かせぬ。済まないが、リハビリを手伝ってくれぬか?」
「はい、喜んで」

昼食をワゴンで運んで来たメイドと共に、管理人が部屋に入ると、中ではワルドがベッドに大の字で転がっており、女達がずっと全身を愛撫し、時折ワルドがビクビクと痙攣している
「ふむ、上手く行きましたかな?皆様、食事ですぞ」
女達がワルドを起こす
「どうですかな?ワルド子爵」
「……此を、3日間か?」
「どうやら、満足頂けた様ですな」
「幾ら何でも身体が持たぬ」
「ですがやって頂けないと、彼女達に塁が及びましょう。最悪の罰は、トロルかオークですな」
「…解った。努力しよう」
「ワルド子爵用に、スタミナ食を用意して有ります。存分に補給して下さい。蛎が良いとか」
メインディッシュは蛎と羊肉であり、ボリュームもある
「頂こう。レイチェル、済まぬが頼む」
「はい、ワルドさま」
既に囲いが決定されてる為、レイチェルが進んで左腕の動かないワルドの補助をする
「どうやら、レイチェルは決定したようですな。他の娘達も負けぬ様に頑張りなさい」
「「はい」」
食事と一緒にトリステイン人であるワルド向けにワインも用意し、管理人はメイドと共に退出する
次に来るのは夕食で、ワゴンはその時に入れ替える
「ふう、流石に汗だくだ。風呂に入らないか?」
「はい、ワルドさま」
ワルドは3日3晩、寝てる時にすら相手をさせられ、根負けした後、全員を囲う事を約束させられ、ワルドの官舎に三人が居ついた
更に休暇中は慰安所と似た感じで相手をさせられ、リハビリと訓練の合間は、ずっとベッドであり、家名を失った女達が自主的に働いた
休暇中は、ワルドはフーケを全く見なかったが、そんな余裕は寵を競う女達により、ワルドには与えられなかった
「ワルドさま、お稽古は済みまして?」
「あぁ」
「では、ローザとソフィーも待っております」
「…少しは休ませてくれ」
「まかりません」
そう言って、にっこり微笑んだレイチェルは、ワルドにレビテーションをかけ、無理矢理運搬する
囲って貰った時点で、三人は杖を返して貰っている
「そう言えば、ローザとソフィーは、私の前に懐妊していなかったのか?」
「おりませぬ。管理人が、見逃す筈が無いでしょう」
「…其もそうだな」
「ですから三人共、身篭ればワルドさまの子に、間違い有りませぬ。自衛の為にも、杖を返して貰ったのですよ?」
「出て行っても構わぬぞ?」
「酷いひと。私達の様に、兵に顔を知られ、世間を知らぬ元貴族が逃走すれば、直ぐに足が付く事位、おわかりでしょうに」
「…悪かった」
部屋に付くと扉が開き、パタンと閉め、ロックとサイレンスをかける
ワルドの杖は取り上げられ、箱の中に放り込まれ、ロックされた
「ではワルドさま。密月の続きですわ」
三人はにっこり微笑み、ワルドは諦めて三人をベッドに押し倒した

*  *  *
クロムウェルは報告書を見て、満足そうに頷いた
「此でワルド子爵はアルビオンはともかく、囲った女に義理は果たすでしょうな」
「いざとなったら捨てるのでは?」
シェフィールドがそう聞くので答える
「えぇ、ワルド子爵の場合、捨てるでしょうね。ですが、子供を得られるだけでも収穫です」
「確かに、スクウェアの子は、将来有望ですね」
「メイジの強さは、血が強く影響しますからな」
「ですが、杖迄返して良かったのでしょうか?」
「残念ながら女側が兵に顔が知られております。売春宿に居たのが知れた場合、強姦されてもおかしくないですな。ワルド子爵以外の子を宿す真似は、極力避けたい所です」
「考えておられるのですね」
「えぇまぁ。其に兵に顔が知られてるが故に、出歩く気が無いみたいですね。報告には、そう書いてあります。所で休暇中のミスサウスゴータの行方は?」
「尾行した者達、全員初日で撒かれました。流石は元盗賊です」
「何か知ってるかと思ったのですがね。何せ、モード大公の元臣下の娘でしたし」
「自白剤で尋問致しますか?」
「嫌、止めましょう。傭兵とは言え、何の落ち度も無い配下に、そんな事出来ません」
「かしこまりました」
*  *  *
此所は、シティ・オブ・サウスゴータの外れにある、ウェストウッド村
「ただいま、テファ」
「お帰り。マチルダ姉さん」
マチルダの抱擁をテファは受ける
「テファ、また大きくなってないかい?」
「そうかな?」
自身の胸を見て、首を傾げるテファ
「はい、今回の仕送分ね」
ドンと、テーブルに金貨がたっぷり入った袋が載せられる
「重いから、小切手で構わないのに」
「なるべくテファの容姿がバレない様にしないとね。後々面倒だろ?」
「ありがとう、マチルダ姉さん。でも良いの?こんなに沢山」
「あぁ、良い仕事にありつけたからね。其にね、良い男も見つけたのさ。アタイは運が良い」
「マチルダ姉さんもやっとなのね」
「そういうテファはどうなんだい?」
「ウェストウッド村の中に引っ込んでるんだから、男の子なんか、知り合いになんかならないもの」
「ゴメン、其もそうだね」
「良いの。マチルダ姉さんの知り合った良い男って、どんな人?」
テファが紅茶を出し、マチルダは其をくゆらせ、一口飲んでから語り始めた
「そうだねぇ。まず黒髪」
「嘘っ、黒髪?そんな人見た事無い」
黒髪はハルケギニアでは滅多に見ない。シエスタの血縁者の黒髪の方が、遥かに珍しいのである。その為、ブルネット(黒髪)は、男女問わず人気だ。黒髪だけで、魅力3割増と言われている
更に輝く黒髪だと、言わずもがなである
「其に異国の装束」
「異人さん?」
テファは異人の証である自身の両耳を、思わずつまむ
其はエルフの特徴である尖った耳だ
「肌の色が黄色っぽくて、凄く滑らか」
「想像つかないな」
腕を胸の下で組み、規格外のたわわな胸が溢れつつ、首を傾ける
「顔立ちは鼻が低いけど、見れる顔」
「良く判らないわ」
鼻筋が通ってる男女しか見た事無い為、テファには想像が出来ない
「其でもって、軍のスクウェアメイジより強い剣士」
「えぇ〜〜〜!?」
ガタっとテーブルが音を立て、テファが思わず腰を浮かせる
「……あの時に居てくれたらって、思ったよ」
「……姉さん」
二人共しゅんとする
思い出すのは、2年前の脱出行
モード大公がエルフを囲った事により粛正され、母はテファに何とか手紙を託した後、司教のクロムウェルに異端審問にかけられた後、行方不明
恐らく刑死してるだろう
そして、其が貴族の不満に火を付け、クロムウェルが旗頭となり、レコンキスタの反乱が始まった
「実はね、そいつとは仕事の関係で敵対してるんだけど、何度もアタイを助けてくれたんだ」
「……敵なのに?」
「味方にバレない様にやってくれてさ、その仕送りだって、そいつのお陰なんだよ?感謝しなさいよ、テファ」
「うん。名前は?」
「内緒。仕事終わったら、逢おうって約束してるんだ。此所にも連れて来るよ。きっと、テファも気に入ると思うよ」
「解ったわ。楽しみにしてるね、マチルダ姉さん。今日はどうするの?」
「実は2週間程休暇貰ったのよ。のんびりさせてくれない?」
「解ったわ。私もマチルダ姉さんが帰って来てくれて嬉しいし、ずっと泊まっていってね」
『此で良し。全く、随分尾行付けてくれちゃって。モードの関係者、探してるんじゃないでしょうね?村の中に居れば平気ね。ロサイスで撒いたし』
フーケは、自身の予想が当たっている事を知らない

テファは孤児の子供達をマチルダと共に寝かしつけ、マチルダが寝た後、自分の部屋で母が残した手紙を引き出し、ランプの明かりで見る
「わたしにはやっぱり読めないな。エルフ語なのかなぁ?」
封も切らず、そのままである手紙はこう書いてあった
『親愛なる我が娘と、この手紙を読める方へ』

テファは、いつか聞いた、オルゴールの歌を歌い出す
「神の左手ガンダールヴ。勇猛果敢な神の盾。左に握った大太刀と、右に掴んだ長槍で、導きし我を守りきる」
「神の右手がヴィンダールヴ。心優しき神の笛。自ら獣を操りて、導きし我を運ぶは地海空」
「神の頭脳はミョズニトニルン。知恵のかたまり神の本。知識を操り道具を用い、導きし我に助言を呈す」
「そして最後にもう一人……。記す事さえはばかれる……。四人の僕を従えて、我はこの地にやってきた…」
「……そして……神の力を継ぎし者、導きし我の代弁者。導きし我に逆らいて、神に刃を突き立てん……」

*  *  *


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Last-modified: 2011-02-07 (月) 14:07:01 (4826d)

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