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Last-modified: 2008-11-10 (月) 22:57:49 (5646d)

558 名前:裏?220[sage] 投稿日:2006/11/18(土) 10:22:50 ID:sz6F31Qn
「静粛に。静粛に」
トリステインは、負けた。ここはその先勝会。
ガリア、またそれに組みした貴族が多数参加し、戦争が直前にあったことなど忘れた様な豪勢な料理が並べられた、
正に戦争の裏の光の部分とも言える場所だった。ホール状の会場には述べ五十人はいるだろうか。
彼らは時に談笑し、時に皿を取り、食欲を満足させ、酒に酔っていた。
宴は2時間近く続いていた。真の宴はまだ始まっていない事をここにいる者達は理解している。
ホールの中心にある長く、広い階段は勿論、そのメインイベンターの為に用意された物だ。ここからは階下のホールが一望でき、同様にここに立つ者は皆の注目を集める。
そして、ガリア王はそこに立った。

「皆、よくやってくれた…と、今更言う必要はあるまい」
この空間にはよく声が響く。ガリア王は後ろ手を組んで言葉を続けた。
「知っての通り、国庫を空にするまで戦った亡国に、賠償金など払える筈も無い」
「で、あるなら、何で払うか。それに値する何かとは、世の中には少ないだろう」
「しかし、そのかけら程の価値なら、「彼女」にもある気がしないかね?」
鈍い音を立てて、後ろの扉が開いていく。
「国民への負担は少しでも軽減しなければならない。圧政は民を苦しませ、反乱を生む」
ギ…
「まずは、それを第一に考えた彼女に、拍手を送ろうではないか!」
二人の見るからに屈強な衛士が現れた。
扉の中にはもう一人が、その衛士に挟まれている様な場所で、歩を進めている。
階段までその者が到達し、観客の注目が集まった所で空気が変わった。
「本日の…ゲストだ。諸君」

今も金色に輝く冠。
純白の眩しいドレス。ただ、見せているのは白い「衣」だけでは無い。
隠す部分が取り除かれて、皆の視線を集める膨らみを見せた、白い「肌」の胸。
その先には、ガリア王だけ捉えられる距離にある突起が怯えた様に震えていた。

もう一つだ。
スカートが、無い。青白く、清純な感を持たせる下着は露出していた。女性らしい下腹部の丸みは、隠せないようにされていた。
ガーターベルトが申し訳なさそうにその姿をさらし、下着のついでにと言わんばかりに皆にその姿を見せている。

唇をきゅっと締め、肘まで掛かる手袋の手を股間の前でこすり合わせ、羞恥の肌の色を見せている者。それは…
「クイーン・アンリエッタ。亡国の女王だな」

宴が始まるのは、これからである。


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