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Last-modified: 2008-11-10 (月) 22:58:24 (5645d)
633 名前:サイトと魔法の布[sage] 投稿日:2006/12/07(木) 00:31:41 ID:cJWqcrEQ
「こぉんのバカ犬ー!!」
「ちょっと待てルイズ!オレが何を…」
「うるさい!」
もはや学院の日常となってしまった、サイトとルイズの追いかけっこ。
必死になってサイトが逃げていると、そこにギーシュが現れた。
「どうしたんだい親友!?」
「いつもの通りだ親友!鬼がくる!助けてくれ!」
後ろから爆音が迫ってくる。
「今度は何を言ったんだね、君は」
「いや、「ルイズって小さいころから服買わなくてよさそうだな」って言ったら急に怒り出して…ルイズの家って金ないのか?」
「親友、その言い方はマズすぎる…」
おそらくルイズの脳内翻訳機では【胸が大きくならないから新しい服を買う必要がない】と訳してしまったんだろう。
「とりあえず僕の部屋に入っていたまえ!ルイズは僕がなんとかしよう。」
正直、全くアテにはしていないが時間稼ぎくらいにはなると思い、サイトはそこをギーシュに任せて走り去った。
「さぁ、来るならこい!」
と身構えていると予想通り鬼がきた。
「ギーシュぅぅぅ…サイトがどこに行ったか教えなさぁい。」
く、黒い…なんか黒いのが出てる…
「こ、こっちには来てないと思うような気がするなぁ、まったく。」
「そう…」
良かった。行ってくれるか…
「昨日、誰かさんが一年生と校庭の森でイチャイチャしてたのを見たんだけど…モンモラシーに言っても良いわよね?」
「僕の部屋にいる。後は好きにしてくれたまえ。」
許せ友よ…
「そう…部屋が散らかるかもしれないから覚悟しといてね。」
「ひゃ、ひゃい!」
さよなら、僕の部屋…
サイトは必死に隠れる場所を探していた。
ギーシュは役に立たない。すぐに場所をゲロってしまうだろう。
かと言って今出ていけば鬼に殺される。
何か何かないか!?
そうやってギーシュの部屋を荒らしていると、おかしな現象を見つけた。
机が半分消えているではないか。
「これきゃねぇ!!!」
ルイズはギーシュの部屋の扉をエクスプロージョンでこわし、中へ入って行った。
「出てらっしゃいバカ犬ぅ。今ならまだ手加減出来るかもしれないからねぇ。」
ヤダ。絶対イカナイ。
オレ死ニタクナイ。
「ネタは上がってんのよ、サイトぉ。早くしないとこの部屋ごとぶっ飛ばすわよ?」
部屋はいい…ギーシュだし。
だけどエクスプロージョンを使われたら、この布ごとぶっ飛ぶ。
どうする!?どうするよオレ!?
634 名前:サイトと魔法の布[sage] 投稿日:2006/12/07(木) 00:33:47 ID:cJWqcrEQ
サイトはある布の中に隠れていた。
そう、ギーシュがサイトの像を建てるときに使っていたあの布だ。
彼は焦っていた。
そりゃもう、デルフの声が恐ろしい御主人様の声に聞こえるくらいに焦っていた。
とりあえずここから逃げ出さないことにはお話しにならない。
さもなければ虚無でぶっ飛ぶ…
となるとルイズを足止めする必要がある。
オレの巧みな話術で…
無理…オレ見た瞬間虚無くる。
オレ見た瞬間虚無くる…
そうか!オレ以外のヤツに足止めしてもらえば良いんだよ!
オレ頭イイー!!
小さな声で背中の剣に声をかける。
「デルフ…」
「なんだね、相棒?」
「お前のことは忘れないからな。」
「ちょいと待て、相棒。まさかオレを…」
「ありがとう。そしてサヨナラだ…」
そう言ってサイトはデルフリンガーを布の中から放り投げた。
デルフリンガーが上を見上げると、そこには氷点下の笑顔のルイズがいた。
「あら、伝説の剣。ごきげんよう。」
「あ、あぁ…今日はいい天気だねぇ。」
裏切られても相棒である。
(少しばかり時間を稼いでやるかね。)
「ねぇ、伝説の剣。アナタを使っていた犬畜生はどこ?早く教えてくれないと私、機嫌悪いからそこら辺にある剣とか溶かしちゃうかもしれない。」
デルフリンガーの必死の説得が始まった。サイトは当然その場をとんずらしていた。
「すまん、デルフ…溶けたら包丁にして使ってやるからな…」
そんなことを言いながら廊下を走っていると、あることに気がついた。
(オレ、今消えてんだよな?)
サイトの前に果てしなく続くワンダーロードが現れた。
119 名前:サイトと魔法の布[sage] 投稿日:2006/12/10(日) 21:30:19 ID:KCCsbQHH
持ち前のノートパソコンを使い、数々のエロサイトを転々とし、さらには出会い系にまで登録して「エロサイト」の称号を得た彼にとっては、この状況は虎に霜降り松坂牛を差し出すようなものであった。
「しゃー!!これでパンツ見放題、盗み放題だぜぇ!!!!」
恐らく…いや、間違いなく彼はこの世界に来なければ下着ドロと化していただろう…
彼は階段の前でミミズのように這いつくばって女の子が通る度に、まるで鷹が獲物を狩るかのような目でスカートの中身を凝視した。
しかし毎夜、半裸の女の子の隣で寝ている彼の息子は、もうパンツ程度には反応しなくなっていた。
さらにパンツというのは女の子が隠そうとしているのにも関わらず見えてしまうことに意味があるので、こんな真正面から見てもつまらないのである。
「くそっ!オレにはレベルが低すぎる…」
みんな白しかはかねぇし!大体、なにパンツはいてんだよ!ノーパンで十分だろノーパンで!!
などと考えていると…
いや待て…居るではないか!!ノーパン娘が!!一等賞の彼女が!!
そうと決まれば善は急げ早速厨房へ向かうサイトだった。
「シエシエ!!待ってろよぉ!!!!!」
すまん、あんまり書けんかった…次で終わらせる