X00-42-2
Last-modified: 2008-11-10 (月) 23:01:12 (5646d)
X00-42-1のつづきです
軍再編会議
会議は紛糾した。
理由は、
①王軍の潰走
②王軍の戦果ゼロ
③指揮官メイジ及び従軍メイジの無能ぶり
④銃士隊及び水精霊騎士隊＋魔法学院生の活躍
⑤才人の文字通り桁外れの大戦果
であった。
会議の議題は、
①常駐王軍の増員
②王軍の強化、熟練度向上
③銃士隊の増員
④水精霊騎士隊の増員及び強化
⑤才人の処遇
⑥魔法学院生の強化
であった。
会議の間も次々と報告が入って来た。
そして…
軍上層部は、更迭又は降格処分
（状況が絶望的なのは分かり切っているが対外的にも、国家の上層部は責任を取らさせる）
戦果を上げた者
対外のアピールも兼ねて
才人…非常勤大元帥（指揮権無しの名誉職。要するに神輿） 年金3,000エキュー
性格上指揮能力に疑問があるのと、いきなり大権を与えたくない為。
アニエス…近衛連隊長兼元帥 年金2,500エキュー
今までの功績（公式・非公式）に加え今回も戦果を上げた為。
ギューシュ…水精霊騎士隊隊長兼王軍大佐（戦時には、連隊長） 年金1,500エキュー
10頭のレッサードラゴンを倒した隊の隊長の為。
レイナール…非常勤副大元帥（指揮権有り、実質王軍のトップ）兼宰相補佐 年金3,000エキュー
2つの隊合わせて16頭のレッサードラゴンを倒す作戦を立案した為。
加えて家が名門なのと枢機卿の後押し。
マリコルヌ…水精霊騎士隊副隊長兼王軍少佐 年金500エキュー
ギムリ…水精霊騎士隊副隊長兼王軍少佐 同上
副隊長が2名なのは増員するため。
他の平隊員も含めすべてシュヴァリエ（役に就いた者にも年金加算）＋杖付剛毛精霊勲章
モンモランシー…シュヴァリエ＋杖付剛毛精霊勲章
他の魔法学院生…杖付白毛精霊勲章
女子援護団の正式認定と訓練、活動費補助
以上が決定事項であった。
提案事項として 王軍の強化のため
才人のゴールドドラゴンの鎧をヒントにレッサードラゴンの鱗をなめして作ったドラゴンアーマー部隊を作っては意見が出され、実際に作成出来るのか、作成可能の場合幾つ作成出来るのか、費用は、幾ら掛かるのかと言う議論が交わされ、王立アカデミーに作成依頼となった。
アンリエッタは、この人事（才人だけ）が不満だった。
（これではサイト殿は、神輿いえ看板に過ぎないわ）
しかしアンリエッタ自身も才人の性格上、大権付きの役は受けない事は分かり切っていたので、変更を求める事が出来なかった。
そこでアンリエッタは、以前からの考えを実現するため、才人の今迄の功績を全て公表した。そして…
「サイト殿を『大公』に叙します。領地は、アルビオン・サウスゴータ地方とします」
才人の功績を考えると反対出来るものは、一人も居なかった。
―――――――――――――――――――――――――――――
才人達が王宮に呼ばれた約1時間後ギーシュ達が王宮にやって来た。
「サイト、君は流石だね。ゴールドドラゴンを倒した上に、レッサードラゴンも倒しまくるとは。一体何頭倒したんだね」
「デルフが言うには103頭」
「相変わらずやる事が、桁外れだね。それにしてもそのマントはどうしたんだね」
才人は、またかと思いつつ説明した。
「それは凄い。是非鎧になるのを見せてくれたまえ」
「物好きだな」
「いいじゃないかね。それよりも早く見せてくれたまえ」
「わかったよ」
才人は鎧姿になって見せた。
「美しい！実に素晴らしい鎧じゃないかね」
「お前気は確かか?こんなど派手な鎧」
「美しい物を美しいと言って何がいけないいんだね」
「もういい」
「それにしてもギーシュ達も10頭も倒すなんて随分頑張ったじゃない」
「レイナールの作戦のお陰だよ。それからモンモランシーがスクウェアメイジになって重傷者を大勢治療したよ」
「スクウェアメイジ?!それほんと?」
「もちろんさ」
「凄いじゃない。モンモランシー」
「ええ、ありがとう。もう目の前で人の死ぬのは見たくないからね」
「それに、他の魔法学院生のみんなも頑張ったんだぜ」
「ああ、そうだな。偶然これだけのメイジが来ていなかったら大変な事になっていたな」
「確かにね」
「ところでルイズ、俺達いつまでここにいなきゃいけないんだ?姫様会議に行ってるし」
「分からないわ。とにかく姫様から何か連絡が無い限り帰れないわ」
「そっか、そうだよな」
