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Last-modified: 2012-01-13 (金) 22:41:30 (4487d)

才人がツェルプストー伯に面会するには、ツェルプストー伯が多忙で本日中は無理と言われ、翌日に持ち越しになった
お互い予定の擦り合わせは、苦労の多い立場である
本日ではい即日と云う訳に行かないのは、代官含めて処理を重ねても、ツェルプストー伯の判断が必要な案件が多いせいだ
出来る貴族は代官任せにはしないし、結果として繁栄出来ている為に、有能な領主は皆歓迎する
つまり有能な程、宮廷政治に興味が無くなる
やる事多すぎて、たまにパーティーに出るだけで精一杯になる
ゲルマニアでの封建貴族の自主独立気風が高いのは、無能だと没落し、あっさり新興の新貴族に取って代わられる為である
その中で辺境伯として常に最前線に位置し、ゲルマニアの屋台骨を支えていたツェルプストー伯爵家は、強大なヴァリエール相手に一歩も退かない構えが敬意を集め、辺境伯で有りながら、ウィンドボナでも一目置かれる存在だ
その上に侯爵や公爵が居ながら、伯爵で侯爵や公爵と対等以上に渡り合うのが、ツェルプストー伯である
正に質実剛健、武門で有りながら女の扱いにも長け、人気が高い
ツェルプストーとの取引は経済の活性化に繋がる為、交易や後ろ楯の依頼も殺到
本当に多忙なのだ
そして、執事は才人達にこう伝えた
「申し訳有りませんが、主は多忙の為、食事も相席出来ぬと。明日の面会を楽しみにしているとの、言伝てにございます」
「あぁ、此方も予定が中々擦り合わせ出来なくて迷惑かけたね。ツェルプストー伯に、宜しく言ってくれないか?」
「かしこまりました」
本来ルイズが言うべきなのだが、執事は誰に話を通せば一発か一目で見抜いたのだろう
エレオノールやルイズを置いて、真っ直ぐに才人に言ったのだ
流石にエレオノールが皮肉を含ませた
「貴族を差し置いて、平民ねぇ」
「実質トップはこのお方ですね。私共は無駄な時間を使う程、暇では有りませぬ」
つまり、貴族相手の実入りの無い丁々発止なんぞやってる程、暇なんざしてないと言外にやり返している
そう言って、執事が退席し、エレオノールは苦虫を噛み潰した
「ちっ、此だからツェルプストーは……」
「嫌な感じ。姉さま見ました?彫刻も様式も統一しないで無茶苦茶なんですよ?何でこんなに雑然としてるんでしょう?」
「知らないわよ。さぁ夕食用意されてるらしいし、行くわよ」
*  *  *
才人はツェルプストーで、部屋を提供されなかった
何でかと言うと
「ここ、誰の部屋?」
「私の部屋よ」
しかも、何故かタバサも居る
「タバサはこの部屋で寝るのか?」
「そうよ〜。そしてダーリンもね。私、二人と一緒に寝たいなぁ。駄目?」
悪戯っぽくお願いされて、才人は
「……俺で良ければ」
「やった!だからダーリンって大好き!」
そう言って、キュルケが飛び付いた
「じゃあ、お風呂行こうよお風呂。ツェルプストーのお風呂は学院程じゃないけど、広くてゆったり出来るわ」
その言葉は、日本人の才人には、ファウストに囁くメフィストフェレスの堕落の勧誘と同一である
「そりゃ楽しみだ。行くか」
当然の如く、タバサも付いて来る
三人で、てくてく歩いて着いた浴場は広く、脱衣場も無駄に豪奢である
更にメイドが何人か控えている
「…メイドさん?」
「彼女達はマッサージもしてくれるのよ」
「マッサージ教わったのって、メイドさん達だったのか」
「ふっふっふっふ、そうなのよ〜。じゃあダーリン、ちゃっちゃと入ってマッサージしよう」
才人が村雨とデルフを立て掛け
「悪いけど刀に触らないでくれ。呪い付きだから、皆死ぬぞ?」
その瞬間、メイド達が一斉に引いた
顔が引きつっている
「お、お嬢様。流石に呪いの品と一緒は、私共でも辛うございます」
「触らなきゃ平気よ。グリップ握るのが発動条件だから、鞘は大丈夫」
その言葉に安堵したか、胸を押さえてほぅと溜め息を付くメイド達
「じゃあ、マッサージ室で待っててね。入って来るから」
そう言って、すぱぱっと脱いだキュルケが、デルフを片手に全裸になった才人と、杖を片手に持ったタバサと一緒に、浴室の扉を開いた
浴室は既に湯煙で白く靄がかかっており、湯船はちょっとした銭湯もかくやの広さで、正に才人には垂涎の広さである
更に竜の頭の彫刻から、お湯が流れ出ており、実にらしいと言えばらしい
「こいつぁ、豪勢だ」「…サイト?」「平民?」
「え?ヴァリエール姉妹居たの?」
「…ちっ」
湯船に入ってたエレオノールとルイズが思わずギョッとし、キュルケはびっくり、そして舌打ちしたのは誰だろう?
「ななななんで馬鹿犬が一緒なのよ〜〜〜!?」
ルイズが思いきり悲鳴があげるが
「別に良いじゃない。ヴァリエール、約束」
「…判ってるわ。ルイズ、マッサージ受けましょ。じゃ、お先」
「バイバ〜イ」
キュルケが手をひらひらさせて、エレオノールはざばぁと普通に上がり、才人の胸に拳をトンと当ててから出て、ルイズは蹴りを才人の股間に炸裂させた
ボグッ
「おごっ……」
「馬鹿犬なんて、ししし知らないんだからぁ!!」
胸と股間を隠しつつ、ルイズはペタペタと小走りに駆け去り、才人は股間を押さえてその場に崩れた
「ダ、ダーリン大丈夫?」
キュルケが慌ててしゃがんで才人を支えようとするが、才人は白目を剥き泡を吹いて痙攣している
カチ
「あ〜こりゃ駄目だね。悪いけど相棒が俺っち持って来たって事は、洗う積もりだったと思うんだよな。悪いけど洗ってくんねぇか?」
「デルフは後。タバサ、治癒しといて。私も脱衣場から杖持って来るわ」
こくんと頷いたタバサが、治癒を詠唱し始めた

*  *  *
按摩室にて、ルイズとエレオノールが全裸でマッサージを受けている
「ふぅ、良いわね、これ」
エレオノールはご満悦だが、ルイズはさっきの遭遇がまだ引いている
「ななななんでキュルケとタバサがサイトと一緒にお風呂に…」
「ツェルプストーの慣習でしょ?一族事に違う慣習有るじゃない。ツェルプストーに居るんだから、ツェルプストーに従いなさいな」
「でででも」
「裸の付き合いでサウナに男女で入るの、確かゲルマニアじゃ一般的みたいよ。あんまり目くじら立てない。恥ずかしいわよ」
「…はい」
エレオノールの言葉に、ルイズはイマイチながらも納得する事にした
「マッサージも良いわねぇ。この慣習だって、ヴァリエールには無いでしょ?」
「…そうですね」
ルイズもマッサージを受けて夢心地だ
最も、ルイズの懸念はまんまであり、エレオノールが誤魔化してる訳だが、エレオノールの誤魔化し自体が、実は日本の慣習でも有る事に、二人は知らなかった
日本には、混浴風呂が昔から存在するのである
「…あぁ、それとね、あんたに言っとくわ、ちびルイズ」
ちびルイズと言う時は、説教か怒りに満ちてる場合だ
流石にルイズも判ってるので、返事が億劫である
「…何でしょう?」
「二度と股間蹴らない様に。あんな事してるから、アンタは相手にされないのよ」
「…はぁい」
ぶすっと答えたルイズに、更にエレオノールは釘を刺す
「平民が子作り出来なくなったら、あんた責任取りなさいよ」
「…どういう風に?」
「ルイズの首」
簡潔に言った時はマジである
「…はい」
本気のエレオノールには逆らう程、ルイズは姉を甘く見てない
少なくとも、本気で怒って相手諸共地形を一部変えたのは、この目で見てるのだ
相手は何を隠そう、過去の婚約者である
何故かエレオノールは才人には手を出しても、ルイズには甘えている様にしか見えない
才人自身がそんな事を受け止めてくれるからだろう
実に似合いで、ルイズはとても面白くない
『あたしの使い魔なのにあたしの使い魔なのにあたしの使い魔なのに…』
最も、その使い魔の王政府の仕事を妨害した実績を叩き出した為、全く説得力が無い
ルイズは先ずは信用回復が第一と心に命じ、ひたすら我慢をする事にした
『16年の我慢に比べればずっとまし。耐えるのは慣れてるわ。一から頑張るのよ、ルイズ』
さて、彼女の頑張りは実を結ぶのだろうか?
流石にこの問いに答えてくれるのは、虚無と言えども無理がある

*  *  *
浴場の方では、キュルケとタバサの治癒で何とか意識を取り戻した才人が、二人に礼をしていた
「二人共、助かった。今迄で、一二を争う攻撃だったわ」
そう言って才人が身震いしている
「ダーリン本当に大丈夫?」
キュルケが本気で心配している
風呂場であっはんを期待してたのだから当然だ
「まだ駄目だな。ズキズキしてるわ」
才人がそう言って、まだ股間を軽く揉んでいる
「ルイズの奴。私本気で頭来ちゃうわ」
「ルイズはああいう娘だからね。いちいち気にしちゃいられんよ」
才人は気にも止めてない
そしてデルフを拾って抜くと、鞘をタバサに渡し自身は刀身を洗い始めた
「タバサ、悪いけど前みたいに」
タバサがコクりと頷いて鞘を洗いだした
「あふん、そ、そこ、い、いぃ〜〜ん」
野太い声でデルフが喘ぎ、キュルケが思わず脚を滑らせて転びそうになる
「ふっふっふっふ、ええんか?ここがええのんか?」
才人が刀身をゴシゴシしながらやると、デルフも答える
「あ、駄目。そこ、いっちゃうぅぅぅ!!」
「…ダーリン止めてくんない?」
キュルケがじとーっと、才人を見て顔をしかめている
「デルフに言ってくれよ」
「ゲルマニアの姉ちゃんの真似だよ。似てるだろ?」
刀身がぷるぷると震えている
笑ってるのだろう
「……ちょっと、私の炎で火葬してあげるわ」
「あ、駄目。そこ良いの!ダーリン凄い凄い凄い!」
「…ぷふっ」
デルフの演技に思わずタバサが吹いた
「…燃え尽きなさい」
ボン!
一気に詠唱したキュルケが盛大な爆炎をデルフにお見舞いし、デルフは吸い込んで対応したが、才人が桶に入ってた水の爆発に巻き込まれて、湯船に吹っ飛んだ
「お〜びっくらこいたぁ……あり?相棒は?」
湯船の中に才人が沈んでいる
「あ、ちょっとダーリン大丈夫?」
キュルケが慌てて才人を引き上げると、才人が意識を失っていた
「水は飲んでないか…全く、デルフもあんまり下品な冗談止めてよね」
「良いじゃねぇかよぅ。俺っちは組んず解れつなんざ出来ないんだからよ。今度は触手が大量にある化け物と、にゅるにゅるって感じでサービスしながら戦おうぜ」
デルフの言い分にキュルケが真っ赤になる
「あんたね……そんなのやりたい訳無いでしょうが!!」
「でもよ、にゅるにゅるって感じで捕らえられてよ、相棒に服を溶かされてぬるぬるのネトネト状態を見せながら助けてって言えばもう、相棒股間も心の震えも大奮起で大活躍間違い無しだぁね。媚毒付きならもう最高。助けられたら、その後一気にうふんであはんよ」
「うふんであはんは、今でも充分出来るから良いの!」
キュルケが思わず叫ぶと
「…何処に居るの?」
「…何処に居たっけかなぁ?海には烏賊や蛸系の触手にゅるにゅるは居るからなぁ。後、湿った洞窟とか」
「ちょっとタバサ!」
「化け物に捕まる…才人にあられもない姿を見せる私…懇願する私を大活躍で助ける才人…助かってそのまま…」
涎がでれーっと垂れてるタバサ
流石、人一倍読書で妄想力を養って来ただけはある
「ちょっとタバサ、帰って来て、ダーリンの気付け。外傷は無いわ」
ハッと我に返ったタバサが、才人に気付けをし、才人も戻って来た
「…つつつ。なんて危険な風呂場なんだ」
頭を振って何とか正気を取り戻しつつ、才人がぼやく
「おぅ、相棒。触手にゅるにゅるの化け物と戦おうぜ。嬢ちゃん達がサービスするってよ」
「何?触手?」
首がぐりんと回り、ちょっと気持ち悪い
「居るのか?」
「ハルケギニアは化け物の巣窟だぜ。探せばいくらでも出てくるさ」
「触手……触手……」
才人もぶつぶつ言い出し、かなり危ない
「触手に破られる服…絡め取られるキュルケとタバサ…かなり際どいプレイをやられる所に俺が助ける為に……み・な・ぎ・っ・て・き・た・!」
どうも才人はイロイロとアレな様だ
拳をグッと握り締め、股間が本当にたぎっている
「ちょっと、何でいきり勃ってるのよ?」
「何を言う?1000年以上前の世界最古の物語、源氏物語から始まる連綿と続く官能と人の物語が花開いたのが江戸時代の浮世絵。そう、日本人は300年位前から触手プレイに憧れてきた。俺は先逹の精神に則り、リアル触手プレイが出来るチャンスを逃す手は有るか?嫌、無い!そう、触手こそ日本人の憧れ、そして目標!このチャンスは逃す手は無い!俺は今、猛烈に熱血している!!」
仁王立ちで力説してる才人を、ポカンと見つめるキュルケ
「……何つうか、相棒変態だねぇ」
「変態は最高の誉め言葉だ。さぁデルフ、さっさと仕事終らせて触手プレイやるぞ……おわっ!?」
鞘を洗い終えたタバサが鞘を脱衣場に置いて来て、すかさず才人のモノにパクついた
そのままいきり勃ったモノを、小さい口に一杯にくわえ込み、唾液の音を立てつつ、ゆったりと刺激すると、才人の腰がガクガクし始めた
「や、止め…タバサの口……は、反則だから」
腰が抜けてがくりと崩れ、タバサの口からガチガチになったモノがちゅぽんと抜け、才人が思わず床に座る
すると、そのままタバサが跨がった
「…触手より私」
にゅぷぷ
才人を受け入れたタバサが、きつきつの中できゅうきゅうに締め付け、キュルケが背後から才人を抱き止め
「お、タ…バサ」
才人がタバサの腰を掴むと、タバサが腰を前後に艶かしくくねらせ、二人揃って硬直
ビクッビクッ
才人が痙攣するのに合わせて、タバサも痙攣している
快楽に目覚めたタバサは非常に感じ易くなってしまった
才人にタバサが寄り掛かり、才人が二人にサンドイッチされる
タバサの呼吸は荒い
「はっはっはっはっ」
「ダーリン、タバサの中気持ち良い?」
「あぁ」
「私より?」
「キュルケも最高。マジで名器ばっかり」
「担いでない?」
「ばっか、本気だ」
才人の言い分にキュルケは才人を振り向かせて唇を啄んだ
ちゅっちゅっ
「ダーリン、嬉しい。早く私にも」
「あぁ、うわっ!?」
才人に寄り掛かったまま、タバサがまたくねらせ始め、更にきゅっきゅっと才人のモノを吸い込む
タバサの眼は官能の靄に霞んでいる
「私……才人の……だから……沢山……する」
「ちょっとタバサ、交代交代」
タバサがふるふると首を振って拒否する
「止ま……らない」
さっきより激しく腰をくねらせ、才人を一気に追い詰める
「いったばっかなのに……」
「はっはっはっはっ、んくっ」
必死に腰を振ったタバサが才人に密着してまた痙攣する
ビクッビクッ
才人は前のタバサ、後ろのキュルケに挟まれ、柔らかい身体に包まれて、タバサを強く抱き寄せて硬直した
「あっ……」
声を出したのはどちらか
一気に飛ばしたタバサの身体が脱力するが、才人を受け入れてる膣と子宮は更に搾るべく蠕動し、射精後で抜けたモノが力を取り戻していく
「ダーリン、私、ね?」
後ろからキュルケが才人の耳を食み、才人が頷く
才人がタバサを抱えあげると、にゅぽっと抜けて才人の腹にピタンと逸物が跳ね返った
そのままタバサを腰掛けに座らせると、ぼうっとしている
キュルケがころんと脚を横にし、女を才人にクイッと向けて身体を柔らかくしならせる
実に美しくエロスに満ちた仕草だ
才人がそのまま身体を重ね、入口に合わせるとキュルケも腰を押し付け始め、にゅるって入っていく
「深…い」
才人が無言で腰を動かし始め、キュルケの胸を揉みつつ、更に唇を重ねる
キュルケはその愛撫を受け入れて唇を重ねた
ちゅっ、ちゅっ
舌と舌が絡まる音が浴場に木霊し、更に才人がキュルケの片足を動かして正常位になり、ゆっくりとキュルケの背中を床に横たえると、タバサもキュルケの胸に吸い付いた
キュルケに打ち付ける腰の動きが早くなり、更にタバサの刺激も加わって、キュルケが身体をくねらせてビクビクと反応するが、唇を才人に塞がれてる為、呼吸音しか漏れない
タバサの執拗な責めに耐えきれず、キュルケは涙を流して痙攣を始めた
ビクッビクッ
だが才人はそのまま腰を動かし、一際強く叩き込む
パンパン、パン
「う゛〜〜」
キュルケの口から声が漏れ、才人も痙攣を始める
トクン、トクン
キュルケは自身に注がれるモノを、二人からの刺激でたっぷりと味わい、脱力する
才人が長い射精を終え、上体を起こすと、キュルケが放心しながら時折ビクッビクッと痙攣を繰り返している
タバサがキュルケの胸を執拗に愛撫し、才人が身体を起こすと、タバサはすかさず陰核に吸い付いた
「ひい゛っ」
眼を剥いてキュルケがビクッとし、才人をきゅうきゅうに締め上げる
「うぉ……すげ。タバサ、どいて。体位変える」
タバサが退くと、才人がキュルケの身体を繋がりながら起こし、才人が下になる
「あ゛ぁ〜奥に当たるの!硬いの!」
キュルケが涎を垂らしながら腰を動かし始め、タバサが才人の顔に跨がり、身長差で顔に届かないのでキュルケの胸を吸い舐め回す
才人はがしりとキュルケの腰を掴んで離さず、更にタバサの陰核を中心に責め立てた
「ダメ、ダメ!ダーリンまたイク、イッちゃう!!あ゛ぁ〜〜〜〜〜」
ビクッビクッビクッ
キュルケの身体が痙攣しても、二人共に責めの手は止めない
キュルケは滅茶苦茶にされるのが好きなのが、タバサの実家で三人でいちゃついた時に判明している
タバサは親友の為に、決して手を抜かない
結果として、キュルケは降りるに降りられない高みに、ずっと居っぱなしだ
「…お願い、休ませて……お願い……いぃ!?」
タバサと才人も震えて絶頂し、それでもキュルケへの愛撫を止めないタバサ
キュルケもまた痙攣を始め、暫く三人で硬直する
三人が、のそのそと身体を洗い出したのは暫く後になってからだ

キュルケとタバサが才人を挟んで浴槽に身体を沈めている
思い切り汗をかいた後にタバサとキュルケが才人を洗い、才人が二人を洗った
二人共にご満悦である
「ダーリン、ツェルプストー良いでしょ?」才人に寄り掛かって軽い愛撫を止めないキュルケ
「風呂は良いな」
「私は?」
「最高」
その言葉に、タバサが才人の頬をつねり
「タバサもだって」
「…ん」
タバサが機嫌を直して才人に寄り掛かかる
「ねぇ、ダーリン」
「……何?」
「ずっと、こうしたいな」
「…」
才人は返事を返さない
「返事するとは思ってないけどさ、でも、お父様に通じるかしら?」
「……ツェルプストーも厄介だな」
「うっふっふっふ。明日は気をつけなさいな。私はお父様支持だからね、ダーリン覚悟でしょ?」
そう言って、キュルケはふふんと笑っている
「はぁ……ヴァリエール公みたいな命懸けはやりたくねぇなぁ」
「流石に私にも解らないわよ。お父様も、妾の相手に忙しいからねぇ」
「…まだ子作りしてんのか」
「そうよ。お母様死んでるし、直系をもう一人欲しいみたい」
そこで、前々から気になってた才人が、質問する事にした
「ツェルプストーの直系って何だ?」
「私達の肌と髪の色が揃って産まれて来る事よ。二つ揃う事で、ツェルプストーの赤き血と称するの。そうすると、非常に強い炎の使い手になれるの。直系で、トライアングルにすらなれないツェルプストーは居ないわね。家系にスクウェアがゴロゴロしてるわ。直系は伯爵後継候補として、小さい時から厳しい教育が施されるのよね」
キュルケの学生とは思えない見識の高さは、全てがツェルプストーの教育の成果だった訳だ
才人がルイズの友達の中で、キュルケを一番高く評価してたのは、厳しい教育で培われたお陰らしい
才人が思ってた以上に、遊ぶ時間は無かったのかもしれない
ジグソーパズルが趣味なのは、ちょこっと空いた時間にやるのに最適だからなのだろう
「ほぅ、肌と髪にそんな意味があったのか」才人が感心している
「そうよ。更に女の直系は、次の直系を高い確率で産む事が出来るんだけど、その分血が濃くなり過ぎた証明でも有るのよね。また、直系が産まれなかったり、戦死や夭折したりして断絶した時期も勿論あって、そういう時は傍系同士が婚姻して、直系の血を復活させる様にするのよ」
「へぇ、傍系同士っていわゆる兄妹婚?」
「異父兄妹、又は異母兄妹が、一番簡単に直系現出が出来るわ。つまりね」
才人のイチモツを掴み、キュルケが囁く
「私達ツェルプストーに取って、能力の有る平民を婿にする、最適な時期なの」
「……あはははは」
才人が乾いた笑いで誤魔化す
「ツェルプストー直系の女は、その特性上必ず世継ぎを産まないと駄目だから、恋愛は平民相手含めて奨励されてるの。でもね、良い相手が見付からない場合も考えて、一番係累の遠い貴族の男性の婚約者が、用意されてるの。私の場合、老貴族だったって訳」
「……成る程ね」
キュルケの内情が分かり、納得の頷きをする才人
「でも、タバサはともかく、俺に喋って良かったのか?」
「あら、構わないわよ。ヴァリエールのモノを奪った時は、確実に直系が産まれてるのよね。つまりダーリンは、ツェルプストーの寝取りの伝統に対する最高の対象なのよ。勿論私の恋の対象でも有るから、全部一致しちゃってるの。諦めてね」
「ははははは」
才人は笑って誤魔化すしか無かった
『なんつう仕組まれ具合。偶然とは言うものの、泣きてぇわ、マジで』
才人は、搦め手に知らずに突っ込まれていたらしい
自身の境遇を喜ぶべきか嘆くべきか
流石に才人にも判断がつかない

*  *  *
キュルケとタバサを按摩室に送り出して、才人はまだ湯船で脚を伸ばしていた
「風呂は良いねぇ」
「おい、何時まで俺っちを風呂場に置いとく積もりだよ?流石に錆びても知らねぇぞ?」
「いや、やっとお前と二人きりになれたわ」
デルフに背を向けて浴槽でだらけており、デルフを見ていない
「何か内緒話か?」
「余計な詮索は、俺とお前だけで良い」
「そうかい。で、話ってのは?」
才人一息入れてから喋り出した
「喋らないインテリジェンスソードって、有るのか?」
「……有る。先住なら良く使われてんぜ」
「そうか……もう一つ。使い手を支配するインテリジェンスソードは有るか?」
「…有るぜ。何回か対戦した。あいつら厄介だぜ?本人より使い手の能力出しやがる」
「……そうか」
才人は暫く黙ってたが、更に問い質した
「…何時から村雨がインテリジェンスソードだと知っていた?」
「んなもん、最初からに決まってるだろうが。同族なんざ直ぐに解らぁな」
つまり、同族のよしみで村雨を救い出したとデルフは明かしている
武器は、使い手に使われるのが一番の幸福なんだろう

「……ちっ、俺は村雨から日本式剣術の情報をルーン経由で仕入れたんだぞ?つまりアレは間違いなく日本製だ。ハルケギニアに来てから魔法付与されたのか?」
「可能性としては有るね」
才人は暫く考えて否定した
「……嫌、無理だな」
「どういう事でぇ?」
「刀身は絶えず結露し、一振りすれば霧を巻き起こす…ハルケギニアに伝わってない南総里見八犬伝の村雨丸そのものを、ハルケギニアのメイジが付与出来るとは思えない。やるなら炎にすんだろ?全てを焼いた方が破壊的には楽だ」
「…言われて見ればそうやね。でも支配は水の領域だぜ?」
才人が暫く黙り、また喋り出した
「デルフ。魔法そのものを、斬り裂く事が出来るか?」
「…無理だな。吸い込みには時間がかかる。つまり魔法効果そのものを斬り裂くなんざ、俺っちには出来ねぇ」
「村雨は過去に二回やっている」
「……近衛のおっさんと、死んでたエルフの姉ちゃん時か」
「あぁ。あん時は驚いたが、あの魔法障壁を斬り裂くレベルの力を、ガンダールヴとはいえ出せるとは思えない。デルフはどう思う?」
「…確かにそうだぁね」
「つまり、デルフは吸魔の剣で、村雨は破魔の刀って訳だ。水の力で破魔なんぞ出来るのか?」
「出来ねぇよ。更に大きな力を行使出来る先住でも無理があらぁ。魔法には魔法をぶつけて相殺すんだよ。なんせ、先住で動いてる俺っちが言ってんだから間違いねぇ」
デルフの答えに暫く黙る才人
「水の強力な使い手たるヴァリエール公が言ってた。水に見えるが水じゃないとよ」
「…そうかい。破魔なら、出来る魔法が有るには有るぜ」
才人はそこで考え込み、答えを出す
「…虚無のディスペルマジック」
「おぅ、そいつだ」
「まさか…何で虚無が掛かってんだよ?」
「相棒の考えから叩き出した推論だからね。俺っちは知らん」
才人は考えを纏める為にわさわさと頭を掻き、トプンと腕を沈める
「つまり霧は電子や陽子、中性子のピコ単位の素粒子が視覚レベルに顕現したもので、刀身は中性子でコーティングされたピコブレイドって事か?炭素単分子コーティングの比じゃねぇ。そりゃ、分子レベルで稼動する魔法なんざ通さないし、斬り裂く事も出来るな。中性子星より高密度の物質はブラックホールだけだ。理論上、惑星上の物質は全て両断出来るな」
デルフは黙って聞いている
「しかも、大量に発生してる素粒子が潤滑油の役目を果たしてるから刀身が摩耗しない……良く出来てる」
「…呪いは思考回路の神経繊維に電子飛ばせば簡単に実装が可能。そして虚無なら全ての魔法の根源として、増幅器として杖の性能を相性無視で実装出来るし、魔法効果も掛かってる魔法のお陰で素粒子の組み合わせを変化させて放出が出来ると推測……堪らねぇな、おい」
更に一呼吸置いて、決定的な推論を吐いた
「そして、過去の虚無の担い手には、少なくとも日本と行き来して、八犬伝にハマった使い手が居たって事だ。つまり、帰る手段は虚無が持っている」
才人にとっては面白くない推論で、更に髪を撫で付けた
「嫌な推論だぜ。俺にルイズを育てろって事かよ?更に泥沼じゃねぇか」
そう言って、才人は頭迄浴槽に沈めた

*  *  *
風呂に入った後、豪勢な食事を才人含めて提供された後、ヴァリエール姉妹は客室に、シエスタはキュルケに指示され、すぐに消えた

才人はキュルケをエスコートしながらタバサも一緒にキュルケの部屋に戻って行き、扉を開くと香がたっぷりと焚かれていた
甘い甘い官能の匂い
キュルケやタバサが何時も以上に魅力的に見え、才人達の呼吸が荒くなっていく
「シエスタ、良くやった。良い匂いよ」
「はい」
中にはシエスタが控えていた。ツェルプストー伯の物を、分けて貰って来たらしい
「シエスタ?」
シエスタがすたすたと才人に寄り、小瓶を渡した
「はい、ツェルプストー製の秘薬だそうです、飲んで下さい。才人さんはツェルプストーに居る間、朝と夜は飲む必要が有るそうです」
「あぁ」
才人が飲むと、身体にスッと染み渡っていく
「効果は?」
「疲労回復と低減、精力増強だそうです。仕事がぎゅうぎゅうに詰まってるツェルプストー伯の愛用品だそうで、才人さんにも同じく使えと執事様に指示されました。つまり、才人さんを思い切り働かせる積もりですね。香は男女の性欲上昇、特に女性の感度が上がるそうです」
「…こういう香は何処にでも有るんだな」
才人は呆れている
「ん〜、後継ぎが必要な貴族の皆様は、大抵常備してるのでは?」
シエスタがそう言って、才人に寄り掛かった
「…今、私凄いですよ?早く回って下さいね」
メイド服ごしにシエスタの乳首がピンと立ってるのが伝わる
「シエスタも?」
「そうよ。シエスタ、ヴァリエールじゃ出来なかったらしいじゃない。今夜はサービスよ」
流石に三人相手は辛い
と思ったら、才人の愚息は完全に裏切っている
「…こいつだけは元気だな」
才人はそう言ってシエスタを抱え上げると、シエスタが喚声を上げて抱き付いた

*  *  *


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Last-modified: 2012-01-13 (金) 22:41:30 (4487d)

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