X5-837
Last-modified: 2012-05-02 (水) 22:19:58 (4376d)

「メイド、時間どれ位経った?」
シエスタがポケットから懐中時計を取り出して、パカッと蓋を開けて見る
グラモン伯にストップウォッチの開発を頼んだ際にサービスでくれた奴だ
「ん…一時間半位です」
「そろそろ行くわよ。あれは多人数の方が盛り上がるのよ」
「了解です」
シエスタがそう言って皆が立ち上がり部屋を出て、エレオノールの案内で寝室に歩き、扉を開いたら、才人が下で、カトレアが才人に跨がって腰を艶かしく動かしていた
「凄い……私凄い、また、またぁ!?」
見てる中でカトレアが絶頂の痙攣をしている
十中八九、才人も射精してるだろう
「カトレア、混ざるわよ」
返事も待たずにエレオノールはするすると服を脱いでいき、シエスタもするりと脱ぎ
アニエスは暫く反応が遅れたが、負けじと脱いだ
そして先程の薬を見付けると皆に渡してエレオノールはクイッと飲む
シエスタもあっさり飲み、アニエスはドキドキしながら飲んだ
「才人にずっと触れてるのがコツよ」
エレオノールがそう言ってベッドに乗り込み、快楽に目を瞑ってた才人に唇を合わせて、一気に堕ちた
「……!!」
エレオノールの身体が痙攣している
シエスタもいそいそと乗り、才人に胸を当てると同じく痙攣を始めた
「ひぁ!!ミスフォンティーヌすごっ」
アニエスは二人が一気に絶頂の痙攣にビクついているのに驚き、才人の胸に舌を這わせてみた
「ああぁ!?」
今まで感じた事無い、柔らかい中をひたすら蹂躙する感覚に痙攣を始める
そして、狂宴が始まった
そう、皆で才人に取り付いた
カトレアが退くとすかさずエレオノールが跨がり挿入すると、また違う感触に女達がビクビク震える
「いやぁ!?姉様のなか凄いぃ!」
もう、完全に無我夢中になったエレオノールが、才人がイクまで一気に腰を上下に動かす
バンパンパンパン
絶頂のタイミングにばっちり合わせて身体が沈み込み、全員で才人の射精に震える
「な、何だこれ?こんな……こんな凄い」
「ミスヴァリエール大好きぃ!」
そう言って才人に跨がってシエスタがエレオノールにキスを求めてエレオノールが存分に唇を合わせ
「ふぅ、ん」
二人してピチャピチャと唇を貪り、更にカトレアがエレオノールの後ろから抱き締める
「姉様の中、素敵」
才人が大きくなってから、エレオノールが名残惜しいが離れる
すると、すかさずシエスタが跨がった
「いきますよ、才人さん。私の中、皆様存分に味わって下さいね」
すとんと腰を下ろしたシエスタにまた痙攣を繰り返す三人
「貴女の中、柔らか過ぎね。最高よ」
「ん…」
シエスタにエレオノールがキスをねだり、また唇を重ね、才人の唇はアニエスが貪り、才人に跨がったカトレアが、陰核を擦り付けながらハッハッハと呼吸が荒い
そして苛烈な攻めに、才人がまた痙攣し、ビクビクと四人も痙攣する
シエスタは直ぐには離れず、才人が復活する迄、ずっと腰を動かして復活するのを待った
皆が、その感触にひいひい言っている
才人はずっと唇が塞がれている
才人の復活を全員身体で感じると、後は早かった
アニエスが唇を離すとカトレアがすかさず唇を貪り、シエスタが離れた途端にアニエスが一気に跨がる
「ん」
ズプッと入った瞬間に、四人が余りの締まりの強さに震えだした
「あっあっ、ちょっと待て、何これ?何これ?ひっ、だ、駄目になる」
アニエスがそう言って、身体が勝手に腰が動き、あっさり痙攣し、才人の絶頂で全員固まった
そしてくたりと全員倒れてしまう
「……ねぇ、メイド」
「……何でしょう?ミスヴァリエール」
ぜぇぜぇいってる呼吸のまま、喋っている
「…全員最高って、本当みたい」
「…そうですね」
「…私達喧嘩したら…」
「…才人の男で仲直りだな。こいつ、甲斐性ありまくり」
アニエスが口を挟んで、二人がハモった
「「えぇ」」
才人の唇は、カトレアが完全に塞いでいた

*  *  *
夕食の席は流石に全員きちんと着替えてきちんと席に着き、主人の席には才人が座らせられた
やっぱり未だに作法は何も知らない才人は、席次に迄意味が有る事迄は知らずに席に着く
どうにも、全員わざと教えていない様に見える
「この席、上座じゃ?」
才人がそう言って確認する
一応日本の習慣で聞いたのだが
「あ、良いんですよ。才人殿は絶対にその席です」
「…はぁ」
特に疑問を持たずに座り、アニエスがクックックックッと忍び笑いを漏らしている
「何か意味があんのか?」
「無いわよ。無い無い。平民の癖に一々気にしないの」
そう言って、エレオノールがばっさり切り捨てる
フォンティーヌでの席次が決まって、夫人の位置にはカトレアが収まり、実に朗らかに笑っている
シエスタは流石にメイドとして立っている
裸のお付き合いで全員急速に仲が良くなってるのだが、平民の立ち位置はきちんと守っている
才人も平民だが、この館の主人が厳然と首を振り続けた
ヴァリエールでの失態は、二度と繰り返さないとの堅い決意である
「ま、良いか。頂きます」
そう言って、大量の料理を一気に食い始める才人の合図で食事が始まり、次の爛れた交わりの為に、全員補給を開始したのである

*  *  *
風呂場では、才人がゆっくり入りたいとの要求で一緒ではあるが、求めはせず、才人が洗うのをカトレアはきゃっきゃ言いながらやるに任せて、エレオノールが自分もと態度で示し、アニエスは笑いながら自分で洗い、シエスタもそうした
最も、シエスタがアニエスの胸を後ろから揉んでいる
「ちょっとシエスタ。自分のを揉め」
「なぁに言ってるんですかシュヴァリエ。こんなにカタチの良い胸は、揉んで下さいと言ってる様なものですよ〜〜?」
すっかり女子校のノリだ
「才人殿、洗うの上手〜〜」
カトレアが背中を絶妙な感覚で洗ってくれる才人に、目を閉じてほぅと息を付いている
さっきも長い髪をほぐす様に細々と洗ってくれて、ちょっと優越気分だ
隣でエレオノールが、洗いもせずに時折湯を被って無言で待っている
全くヴァリエール姉妹の我が侭は、慣れて来ると非常に可愛い
ここに至る迄に、全員撃沈したのは事実ではある
「はい、終わり」
「あん」
カトレアの全身を洗って、すかさず才人はエレオノールを洗いだした
「何だ?無言で?」
わしわしと髪と頭のマッサージ兼用で、才人がエレオノールを洗っている
「別に」
「才人さん、ミスヴァリエールはぁ、焼きもち妬いてるだけですよ〜!何で長女なのに私が先じゃないのって」
「そんな事無いわよ」
エレオノールがそう言って否定すると、湯船に入ったカトレアも言い出した
「メイドさんの言う通りですよ。姉様って、心を許した相手には、すんごく我が侭なんですよ?」
「そんな訳無いでしょ!」
思わず振り返って言い返すエレオノールに、才人が抗議した
「動くな。洗えねえ」
「あ、ごめん」
そう言ってエレオノールが大人しくなると、才人が背中を洗い出し、終わった途端にエレオノールが才人に座り直した
「ん…」
前は乗っかった状態で洗えとの、お姫様の要求である
才人は無言で洗い、エレオノールは目を閉じてうっとりしている
「良いな……あれ」
アニエスが思わずそう言って、シエスタが頷いた
「本当に気持ち良いですよ?」
こうして、風呂の時間は才人は4人を全員洗うはめに陥ってしまった

*  *  *
そしてまた才人達は寝室のベッドに入り、嬌声を響かせた
才人を寝かせて息子に四方から舌が絡み付く
皆でタイミングを合わせて、ぬるりと舐め上げ舐め下ろす
「うわ、たまんね」
才人の快楽はまた全員が味わっている為に、誰も手を抜かない
才人がビクビクしだして、白い精が勢い良く飛び、全員に掛かった
皆が痙攣しながら、更に舐め上げる
「勿体無い事するな。お前の子種は有限なんだぞ?」
回復薬のお陰とはいえ、やっぱり出せる回数は有限だ
アニエスのお叱りに才人が抗議する
「イクまで止める積もりゼロの癖に……」
才人の発言に肉食獣の笑みを閃かせ、アニエス達は散った精をお互いに舐め取り、また舐め出した
「はっ、ちっとは休ませ」
「こんなに気持ち良いの、無理です」
シエスタがそう言ってかぷりと袋を食わえて舐めつつ、三人が視線で牽制しつつ、カトレアが跨がった
「私、一番体力無いから、一番先に寝ちゃうと思うので」
そう言ってにゅるんと挿入し、全員が一気にに痛みを訴えた
「いだぁ!」「あがっ」「ぎっ」
シエスタが思わず噛んでしまったのだ
才人が本気で涙を流している
「ごごごごめんなさい。痛いの痛いの飛んでけ〜〜!」
そう言って必死に舐めて痛みを取るべく頑張るシエスタ
余りの痛烈な痛みに萎えてしまった才人
三人からの股間を思わず押さえたジトーッとした視線を受けて、てへって舌を出した
「痛み迄共有だなんて、聞いて無いわよ」
「玉への攻撃って、最悪だ」
「うぅ、ジンジンが止まらない」
シエスタ含めた全員が涙目になり、収まる迄蹲った
実に痛いのでシエスタがちゃっかり離れたら、アニエスに無理矢理押し付けられる
「やぁ、止めてぇ、いたたたたた」
「責任取って味わえ。本気で痛いぞ」
他の二人は痛みに耐えて、それでも離れなかった
「覚悟が……違うのよ、覚悟が」
脂汗を足らしながらエレオノールが耐え、カトレアは今離れるとしおしおになって復活に凄い時間がかかるので、涙を足らして耐えている
「絶対に……殿方の股間は……攻撃してはいけませんのね……」
「……次にルイズがやってるの見掛けたら、本気でぶん殴る」
「同感だ……コイツは……耐えられん」
余りにキツイので、結局その日は気分が乗らずに、そのまま寝る事にした5人である

*  *  *
才人達が爛れた休暇をやってる隣で、二人のメイドが空きっ腹を抱えていた
「お腹空いたよ〜アミアス〜」
「カリン来ないかな〜?」
二人してテーブルに突っ伏している
睡眠を取る必要の無い二人には、睡眠は只の趣味になる
余りに空腹で、寝て誤魔化す事も出来ないのだ
「隣で子作りしてる、カリンの子達から貰おっか〜?」
「そうだねぇ。カリンから、イーヴァルディが出たかもって聞いたから来たのに、只の種馬じゃんかぁ」
アミアスがぶっすうとしてぷりぷりしている
「こんな事なら、私もサンドリオンとくっつけば良かったぁ。ダルシニ、今から貰って良い?」
「駄目ぇ。カリンが怒り狂っちゃうよ」
「ふんだ、二人して子供沢山産んでさ。羨ましいったら、ありゃしない」
そう言って、ガタって立ち上がったアミアスが、部屋から出て行く
「何処行くの〜アミアス〜?」
ダルシニは空腹で動くのも億劫なのだ
「ご飯食べて来る。皆寝てるから大丈夫でしょ。カリンの子達なら、絶対に美味しいじゃん」
「成功したら、私も食べるから教えて〜」
「分かった」
そう言って、アミアスをダルシニは見送った
最も、二人の区別は本人達以外、全くつかないが
才人達が寝ている部屋の扉が音も無く開き、人影が入って来た
その人影がひたひたと歩み寄って、寝ているカトレアやエレオノールの寝顔を見て呟く
「可愛いなぁ。やっぱりカリンの娘だ」
そう呟いて、浮かんでた汗を指先でなぞりぺろりと舐め上げた
「ん、美味しい。やっぱりカリンの娘だ。では……」
そう言ってアミアスが牙を伸ばして、金髪の首筋に口を持って行こうとすると、大音量でデルフの大声が轟いた
「敵襲だ相棒!」
「ひょえ!?」
びっくりして固まるアミアス
インテリジェンスソードが居るとは気付かなかったのだ
才人がその声でぱちりと目を覚まして、左側に居た人影を起き様蹴り飛ばした
「きゃあ!?」
転んだ人影に更にベッドから跳び上がって、左側に置いてた村雨を取って、そのまま一気に身体の上に降りて、顔面の横に深々と突き刺す
「ひぃぃぃぃ!?」
アニエスも飛び起きており、右手にあったデルフを抜いてすかさず追随している
才人はアサシン戦のせいで、常に臨戦態勢を取る必要に迫られてしまい、熟睡が出来なくなっていた
アニエスが、一杯々々と嘆いた理由の一つだ
才人は口を左手で塞ぎつつ、右手で村雨を持つ手を緩めない
「良いか、急激な動きはするな。ゆっくり動け、そうすれば殺さない」
言われた通り、ゆっくり頷いたアミアス
「誰に雇われた?依頼主を言って、二度と襲わないと確約するなら解放してやる」
そう言って、左手を離すと、アミアスが泣き出した
「ごめんなさいごめんなさい!お腹が空いたからご飯食べに来ただけです!カリン!サンドリオン!イーヴァルディ!助けてぇ〜〜〜!」
「ご飯?」
思わず才人がきょとんとする
アミアスの声に、もう一人のメイドが部屋に飛び込んで来た
「アミアス!お願い!アミアス殺さないで!吸血鬼だからといって、理由なく殺さないでよ〜〜〜!カリンもサンドリオンもイーヴァルディも優しかったのに、何でカリンの子供達は冷たいのぉ!?」
「吸血鬼?」
才人は生物図鑑で見落としがあったらしい
と言うか、図鑑自体余り充実していなかったせいだ
事実、エルフや翼人の生態は殆ど知られていない
「知らんのか?最悪の妖魔と言われてる連中だ。見付け次第狩るのが貴族の勤めだ」
アニエスの冷たい声に、才人が首を傾げる
「なぁ、カリンの子達って、誰だ?」
ダルシニがグスグスしながら寝ている二人を指す
「あぁ、あのおっかない母さんの知り合いか。俺を殺す様に依頼されたのか?」
ヴァリエールが直接手を下し始めたのかと、才人が聞いている
返答次第では、今度は才人は手加減せずに戦争を仕掛けるだろう
アニエスには、才人の背中が娘達すら道具にするなら滅ぼすと語っているのを、完全に把握する
「違うよ。カリンはそんな事言ってないよ。カリンは自分の子供の別荘滞在中に、それとなく守って欲しいって、お願いしただけだよ」
「嘘じゃないな?」
「本当だよ」
才人は乗っかったアミアスにも視線を移し、アミアスも頷いた
「才人、騙されるな。吸血鬼は狡猾だ。嘘なんか日常茶飯事な連中だぞ?」
アニエスの言にデルフも同意する
「相棒、剣士の姉ちゃんの言う通りだぜ。こいつら先住使いだぜ?」
才人は全員の発言を吟味し、聞き出した
「……食事って言ってたな。どれ位必要だ?人間殺さないと駄目なレベルか?」
才人が聞き、ダルシニが正直に答えた
「私達少食だから、コップ半分も要らない、お腹一杯になる」
「そうか……コップ二つとナイフは……俺の有るから良いや。持って来て」
ダルシニが思わずびっくりして、頷いた
「はい!」そう言って台所に走って行く
「才人!またお前は何で女と見ると甘いんだ!コイツらは嘘つきなんだぞ!」
「先住使いなのに使って無い。あれだけの時間が有れば、俺達は拘束滅殺されている。現時点じゃ、まだグレーだ」
アニエスは思わず黙る
「ったく。本音は美人に手をかけたくないだけだろうが」
「その通りだよ」
そう言って、アミアスから退き、今まで全裸で動いてたので、下着を身に付け始めた
アニエスも全裸から下着を身に付ける
そうしてる内に、ダルシニがコップ二つを持って来た
才人がジャケットからナイフを抜いて、薬瓶も用意する
「んじゃ、半分もありゃ良いんだな?」
二人は頷いた
才人がダンと自身の腕の静脈に突き刺し、ブシュッと引き抜いてコップに注いでいく
ガンダールヴなら痛みを無視出来るので、平然としている
その姿に、二人が驚いた
二つのコップに血液が注がれ、才人が薬を塗って止血する
「はい、どうぞ」
二人に血の注がれたコップを手渡し、二人がおずおずと飲んだ
二人して涙を流し始める
「この味……懐かしいなぁ」
「うん……イーヴァルディの味だ」
才人はおろか、アニエス迄きょとんとする
「血の味って、違うのか?」
「うん、女のコの方が美味しいんだけど、イーヴァルディだけは、男でも美味しかった」
懐かしい味を思い出した二人が、涙を流している
「お腹一杯になったか?」
「うん」
そう言って、二人は頷いた
「そっか、また腹が減ったら言ってくれ。じゃあ寝るわ」
そう言って、才人があくびをして寝ようとするのを、二人が慌てて腕を取った
「ああ、ちょっと待って下さい!」
そう言って二人が先住の詠唱を開始して、生塞ぎだった傷を綺麗に治した
「イーヴァルディも、無造作にやりました。貴方、痛く無いんですか?」
「痛いに決まってる」
「なら何で?」
「一月100cc程度なら惜しくないよ。人間の増血作用は結構有るんでね。ま、献血程度の量だから助かった。これが人体の血液1/3とか要求されたら、現時点じゃ殺すしかない」
そう言って、ひらひら手を振って才人はベッドに歩いて行く
「あの……あの……」
「何?」
才人が振り向くと、双子の片方が何故か赤くなっている
「イーヴァルディ……ですか?」
才人はちょっと考えて、こう答えた
「ん〜〜、そう呼ばれたり、名乗る必要がある時もあっかな、うん」
「あの、あの、有り難うございます……イーヴァルディ」
「はいはい、アニエスさんデルフ、内緒な。寝直そうぜ」
「全く、お前はどうしてこう」
そう言って、アニエスが振り向いてデルフを向ける
「まだ完全に信じた訳じゃ無い。このインテリジェンスソードは魔法を吸うし、貴様らの行動なんざこうやって完全に警戒してる。騙したと知れたら覚悟しておけ」
「騙してません」
「そう願うよ。私達には敵が多すぎるんでな」
そう言って、アニエスもまた下着を脱いで、ベッドに収まった
「才人。下着脱がないと変に思われる」
「おっと忘れてた」
下着を脱いだ才人がポイッと投げた
双子はその様を見てから静かに退室し、部屋に戻って話し始めた
「ねぇ、あの人、本物?」
「だと良いなぁ。やっとだよ?私、30年位待ったよ?カリンの夢は、子供達が継いだんだね〜」
「アミアスもやっとかな?あの子達が仲良くしてくれると良いけど」
そしてシエスタは、彼女達の正体と才人の行動双方に度胆を抜かれ、ベッドの中で必死に声を立てない様に、口を塞いでたのである
後の二人は幸せの夢の中だった

*  *  *
次の日の朝から、メイド達が特に才人に親切になり始めたのを、ヴァリエール姉妹があからさまにいやぁな顔をした
「あんた、また旗を立てたなぁ!」
「知らんっての!俺が何をしたぁ!?」
そう言ってエレオノールが才人を追いかけて押し倒してポカポカ殴っているが、力はない
完全に焼き餅妬きであり、ちょっと所か、かなり可愛い
カトレアも胸がすっとするので、助けない様だ
今は、全員が我が侭言い放題である
「あんまり手を広げるなぁ!取り分減っちゃうじゃないかぁ!」
ど真ん中ストレート発言
普段は絶対に言わない発言だ
「分かった。分かったから落ち着け。な?」
「落ち着いていられるかぁ!!やっぱり胸か?胸か?胸なのね?」
才人の上で涙目になるエレオノール
今回の中で一番のちっぱいで、巨乳の快感を知ってしまったからだ
「だから落ち着け!確かに俺は巨乳は好きだが「やっぱり胸なんだぁ!うわぁぁぁぁ!!」
「あぁもう、良いから聞いてくれ」
スンスンし始めてこくりと頷く
「確かに大きい胸には幸せが詰まっている。けどな……」
「けど?」
「小さい胸には感度と夢が詰まっている!つまりおっぱいは全部素晴らしあだだだだだ!」
巨乳代表のカトレアが、倒れた才人に寄ってしゃがみ、両頬をつねって笑っている
「あらあらまぁまぁ。大きい胸は鈍感と聴こえましたけど、空耳よねぇ?」
「いっふぇませんいっふぇません」
つねってた手が離れて、才人が二人に何とか機嫌を直して貰おうと頑張る
「二人共に背中からお尻、太もものラインが最高なんだって。胸は大きくても小さくても好きなんだよ!それから、俺はメイドさんには何もしてない」
「じゃあ何で突然扱いが変わるのよ?そうだ、その黒髪ね?同色だから惹かれたのね?私も黒髪にしてやる〜〜!」
「そうね、私も染めようかしら」
「ちっが〜〜〜う!止めい、二人共に綺麗な髪なのに、染めるな勿体無い」
「本当?」
エレオノールの問いに、才人がひたすら頷く
「本当本当、マジで綺麗。俺の国じゃ居ない色合い。やっぱり地毛が美しいのが一番だ」
自分の髪をくるっと見てふふんとする二人
そのまま、エレオノールがもじもじし始めた
「ね、ね、ね、ね……ね?」
才人の上で腰を小刻みに動かして語尾を上げて、おねだりするエレオノール
そしてカトレアも覆い被さってキスをした
唇が離れると才人がむくりと起き上がって、エレオノールを立たせてカトレアと一緒に両肩に抱く
「だぁもう朝っぱらから。とことん付き合ってやる」
「…うん」「はい」
応接室でじゃれてた三人が寝室に移動してパタンと扉が閉じた
アニエスがその様を見て
「なぁ、シエスタ」
「はい」
「上のヴァリエールって、あんなだったか?」
「…私もちょっと、イメージが瓦解しちゃいました」
「……あれ、何で普段から見せないんだろうな」
「さぁ?」
そこで、シエスタから紅茶を貰って飲みつつ、アニエスから切り出した
「…起きてたか?」
「はい」
「二人には言うな。ヴァリエールが吸血鬼と友人と知れたら、洒落にならん醜聞だ。冗談抜きで親子で殺し合いしかねん」
「はい。でも才人さんは、そんなの知りませんよ?」
「アイツは知らずに何時もの如くさ。ま、何とかするだろう。血が提供出来るレベルで増えるとか、変な事ばっかり知ってるからな」
「そうですねぇ」
「さてと、用が有るなら聞くぞ二人共」
そう言うと、外で控えてた二人が入室してきた
アニエスは座ったまま、二人に向けて話しだす
「アイツに用かも知れんが、私達は休暇でじゃれつく楽しみを邪魔されたくない。それだけは理解してくれ」
「はい」
二人がそう返事して、アニエスが繋げる
「で、本当にフォンティーヌ嬢の影の護衛が仕事か?」
「はい」
事実なら、味方に近い立場という事だ
「じゃあ、特に何も言わん。陛下にも話さないでおく。血が欲しくなったら、私かアイツに言え。こっちのメイドは駄目」
「いえ、私も提供「駄目だ。分かったな?」
「分かりました」
「次は何時だ?」
「一週間位です」
アニエスはそこで驚いた
「本当に少食なんだな」
「そうなんですか?シュヴァリエ」
「あぁ、普通は食事を始めた吸血鬼が居ると、一日一人全ての血を抜かれて食われる。違うか?」
「その通りです。その代わり、食事から食事の期間は長いと一ヶ月位は開くのが、私達では普通です。実は、汗でも多少は代用出来ます。あくまで多少程度ですが」
アニエスは考えを廻らせ、更に言った
「最終日帰る前にまた才人か私の血をやる。渇いたら汗でも舐めに来い」
「有り難うございます」
二人が退室しパタンと閉じて、シエスタが抗議する
「何故ですかシュヴァリエ。私だって役に立ちますよ」
シエスタの言い分に
「あぁ、そう言う問題じゃない。油断させて、がぶりとやられない為だ。私や才人なら動けるが、シエスタじゃ無理だからな」
「あ……そうですね」
ポンと叩いて納得するシエスタ
やっぱり餅は餅屋だ
「何気にアイツ、きちんとやられない方法を選択したからな」
「へ?そうなんですか?」
アニエスの言い分に、シエスタが驚いて聞く
「あぁ、本来首に牙を突き立てるが、突き立てられてからだと一気に吸われかねん。ああやってコップに注げば、要求量のみだ」
「なぁるほど〜」
「だから内緒にしてやれ。吸血鬼には吸血鬼の苦労が有るんだろ。人間の友達の頼みに動く吸血鬼なんざ、初めて聞いたぞ」
「私も初めてです」
そこでアニエスは伸びをする
「さてと、私もおねだりしに行こう」
「私も行きます」
微妙な配置に奇妙な巡り合わせが起きても、やっぱり主題は愛する男といちゃつく事だ
アニエスは足取り軽く、シエスタは鼻唄混じりで、応接室の扉を開いた

*  *  *


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Last-modified: 2012-05-02 (水) 22:19:58 (4376d)

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