その日、サイト達は騎士隊の拠点の小屋で飲んでいた。
オンディーヌ騎士隊設立一周年を祝って、ギーシュと
サイトが中心となって打ち上げをする事になったのだ。
その間、ルイズ達女子生徒も 食堂でお茶会をしていた。
サイトとギーシユ による乾杯の合図で始まり、暫くは
みんな大人しく飲んでいたのだが、そのうち飲みすぎで
ぐだぐだ文句を言う奴がでてきたのは当たり前だか問題は
そいつだったのである.....。
サイトはギーシュと二人で飲んでいた。
「はあ、サイト。最近、ルイズとやっているのかい?」
「ああ、こないだトリスタニアの『魅惑の妖精亭』に二人で
手伝いに行ったとき、調子に乗ってやりすぎて疲れたから最近はしてないぜ....
それよりお前はモンモンとしているのか?」と聞き返した。
「まあ、最近ちょくちょくしているよ」 
まあ、フラフラしている割りには本命には首ったけな二人である。
そんなことを話している二人の側にそいつがやって来た。
「やあ、サイトとギーシュ。僕にも教えてよ・・・」
それは騎士隊一モテない男マリコルヌである。
「よう、お前が聞いて参考になるかい?」
するとマリコルヌはいい加減酔っているのか二人に絡みはじめた。
「はん、サイト。僕には分からないな、あんな色気ゼロで
嫉妬深いルイズとやろうという君の気持ちが・・・。
君はモテモテ何だから他に相手がたくさんいるだろう、
例えばあのメイドとか」
するとサイトとギーシュは大げさにため息をついた。
「これだから未経験な奴は困るんだよな、ギーシュ?」 
「ああ、サイト。全くだ」
「どういう意味だ?それっ!」
「一番気持ちよく出来るのはな、初めてした相手なんだよっ」
「全く、サイトのいう通りなんだよ。マリコルヌ」
「あのな、ルイズは普段ああだけどな、たまに二人だけで寝るときは
俺のテクにメロメロなんだからそれが可愛くてさ、他の奴とはしたいと
思わないったらありゃしない」とサイトは自慢げに言った。
ギーシュも続けて「僕も他の子は 口説くけどね、本気で意ってしまうのは
モンモランシーだけだよ」と言った。
するとマリコルヌが悪態をつきはじめた。 
「ルイズとモンモランシーなんて色気がそんな無くて、嫉妬深い
バカ女じゃないか!でもタバサはもっとごめんだな。全く色気も
可愛さもないんだから!ケティもごめんだ、振られても君達と
仲良くしてるんだから、馬鹿もいいところだよ!!キュルケはキュルケで
あの色気ならどんな奴でも落とせるのにコルベール先生なんかに
恋してるんだから変わりもんだろっ!ベアトリスは姫殿下だからって
威張ってたくせにテファと仲良くなってんだからあれは馬鹿だし、
やッばり僕が初めての相手はテファでしたいなあ・・・」と
悪口いいまくった挙げ句の果ての妄想である。
その時、マリコルヌ以外は背中に強烈な殺意を帯びた視線を感じた。
振り返るとルイズを始めとする女子生徒が睨み付けていたからだ。
「サイト、ギーシュ、私達の事、バカ女だと本気で思っているのかしら?」
「いや、ルイズ。思ってない、思ってない。素晴らしいご主人様だよ」
「モンモランシー、全く、君に勝る子は他にいないよ」
するとキュルケが冷やかな口調で聞いた。
「じゃあ、さっき私達の事、馬鹿にしてたの、誰かしら?」
ギムリとレイナールが震えながら答えた。
「マ、マリコルヌだよ。自分がモテない腹いせにあんなバカ女
どもなんかより、もっといい女がいるって言ってたんだよ。
酔っぱらった勢いで」
「よく白状してくれました」とキュルケ達は言って真っ青で 
震え上がっているマリコルヌを引きずっていった。
サイト達はほっと息をついた。「アブねえ、危うく殺される所だったぜ」
「全くだ、もう解散して部屋に戻ろうか」「そうだ、そうしよう!」
その後、マリコルヌの悲鳴がしばらく聞こえていた。
マリコルヌがさらに女子生徒から相手にされなくなったのは
これが原因だったのは言うまでもない・・・。


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