- 追加された行はこの色です。
- 削除された行はこの色です。
- 31-439 へ行く。
きみのかおり〜ティファニアのばあい せんたいさん
#br
才人が野外演習から帰ってきた日。
ティファニアは王都へ赴いてた。
トリステイン女王であり、ティファニアの従姉妹であり、奨学金を出してくれるスポンサーでもあるアンリエッタに召還されたからである。
ティファニアのトリステイン魔法学院での様子を聞きたい、とのことであった。
「学院はどうですか?」
あくまでプライベート、ということで、人払いの済んだ執務室で、アンリエッタは緊張したまま椅子に掛けているティファニアに問う。
「…ほえ?」
執務机の前に置かれた椅子に掛けていたティファニアは、そう間の抜けた返事を返す。
緊張のあまり放心していた、のではない。
この7日間、野外演習のせいで逢えない、自分の飼い主に思いを馳せていたのである。
…サイト、今頃学院なんだろうなー。
学院に帰ったら思いっきり甘えよう、そして思いっきり可愛がってもらうんだ、などと妄想までしていた。
仮にも女王の前だというのにである。
大した色ボケぶりであった。
「学院はどうですか、と聞きました」
軽く無視された形になったアンリエッタは、そう繰り返す。
「あ、はいそのえと」
言葉を綴ろうとしたティファニアを、アンリエッタの言葉が止めた。
「…何か、悩み事でもあるのですか?」
ティファニアの先ほどの放心した顔を思い出しながら、女王は心配したような顔で立ち上がり、執務机を回り込み、ティファニアの前に立つ。
そして、その間に思い当たる。
さっきのティファニアの顔。
それは、恋する乙女の顔。
…そう、ついに我が従姉妹にも春が!
この世の春を謳歌している真っ最中の女王には、その相手がまさか同一人物とは知る由もない。
そして、この幸せをこの愛らしい従姉妹にも分けてあげましょう、といらん世話を焼く。
「…その悩み、殿方の事ですね?」
「え?え?なんで?」
なんでサイトの事考えてるって分かったんだろう、などと疑問に思いながら、ティファニアは思わずそう返す。
「…言わずとも分かります。私も女ですもの。
辛い、恋をしているのね?」
…どえらい勘違いである。
どっちかっていうと、甘えたりなくて欲求不満で辛いペット生活、といったところなのだが。
アンリエッタは勘違いしたまま、言葉を続ける。
「身分の差や生まれの違いなんて、気にすることはありません!
そう、惚れたら相手に尽くして尽くして尽くし尽くすのです!
己が身命を賭して、惚れた殿方に帰属する!好いた相手の物になる!それが女の幸せ、というものです!」
ティファニアの恋路(仮)を自分と才人の関係に当てはめ、そう力説する女王。
思わず隷属とか危ない言葉を口走ってしまいそうになったが。
ティファニアは従姉妹のそんな主張にうんうん、と頷いてしまう。
そうよね!やっぱり飼ってもらうのがいいよね!いっぱいたくさん甘えられるし!
最早完全に愛玩動物根性が骨身にしみているティファニアであった。
「『愛とは心を捉えられ、飼い慣らされること』と、偉大な詩人も言っています」
実はその詩人とは最近アンリエッタの愛読書となっている、『始祖のみぞ知る世界』(官能小説)の主人公である、ド鬼畜絶倫吟遊詩人が放った台詞なのだが。
ティファニアはその言葉にもその長い金髪を揺らしながらうんうんうんと頷く。
そうよね愛よね!飼ってもらうのは愛なんだよね!
どえらい愛もあったもんである。
「あなたがどんな相手を好きになったのかは問いません。
…でも、ティファニア。覚えておいて。
どんな障害があろうとも、お互いの愛があれば、容易く乗り越えられるのです」
そう言いながらティファニアの肩に両手を置く。
その心中は勿論こう続けている。
私とサイト様みたいに!やんやん!
もし口にしていれば、警護のため隣室に控えるアニエスから容赦のない突っ込みが入っていただろう。
実際、アンリエッタは才人に受勲した際に、何度か色ボケをかましてアニエスに突っ込みをもらっていた。
色ボケ女王ここに極まれりである。
「は、はい!」
従姉妹の言葉に感動し目を潤ませ、ティファニアは女王を見上げる。
そして決意した。
…よーし、帰ったら全力全開でサイトに甘えよう!
未だ逢えぬ飼い主の笑顔を想像して、身体を火照らせるティファニアだった。
…トリステイン王家の命運が尽きる日も、近いかもしれない。
その日はもう遅い、というので、ティファニアはアンリエッタの用意した部屋で一夜を過ごした。
そして次の日。
昼を待たずに、ティファニアは馬を駆り、王都を後にする。
「お世話になりましたっ!それじゃっ!」
昼食前でだらけていた厩舎番の兵士にそう礼を言って、ティファニアは颯爽と馬を駆って王都を発った。
もちろん最速で学院に帰って、才人に甘えるためである。
鳥すらも追い抜く勢いで走ったお陰で、昼過ぎには学院に到着していた。
もちろん馬は完全にバテている。
馬を厩舎番にまかせると、ティファニアは土埃すら巻き上げる勢いで女子寮へ向かう。
愛しい愛しい飼い主の、才人に逢うためだ。
そして目標である、才人の住まうルイズの部屋に着く。
すうはあと数回深呼吸して。
こんこん。
軽くノックをする。
いつもなら、ここで黒髪のメイドか黒髪のガンダールヴが応対に出てくるのだが。
しーん。
今日に限っては何の反応もない。
「いないのかな?」
言いながらドアノブを回してみる。
がちゃがちゃと音を立て、しかしそのドアは開かない。
中で何かが動く気配もない。
どうやら完全に留守のようだ。
仕方なしに、ティファニアは才人を捜すため、学院の捜索を開始したのだが。
「…どこ行ったんだろ…」
中庭、食堂、教室、ゼロ戦の格納庫。
才人の行きそうな場所をおおかた当たってみたものの、どこにもその姿は見当たらない。
仕方がないので、人海戦術を選択することに。
「ねえタニア〜」
「今取り込み中だ帰れ」
メイド長屋に赴き、タニアに助力を頼もうとしたが。
ドアをほんの少し開けた瞬間に、勢いよくドアを閉められてしまった。
「ほへ?」
思わずドアの前で目を点にするティファニア。
その薄いドアの向こうからは、話し声が聞こえる。
『ご、ごめんね、空気読めないお姉ちゃんで』
『いいの?一応挨拶とかしといた方が』
『いいのいいの、あんなちちおばけ目に毒だから』
片方はタニアの声。片方は、少年らしき声。
どうやら、ボーイフレンドを部屋に連れ込んでいるらしい。
保護者として一言言っておいたほうがいいのかな、などと一瞬思ったティファニアだったが。
すぐにこんな事している場合じゃない事を思い出す。
サイト捜さなきゃ。
そうしてティファニアは再び学院を彷徨う。
しかし。
結局才人は見つからない。
ティファニアは溜息をつき、戻ってきた女子寮の裏の縁石に腰掛ける。
「どこ行ったのかなぁ、サイト…」
主人であるルイズも一緒に姿が見えないのだから、ナニをしているかはだいたい想像がつくというものだったが。
はぁ、と溜息をついて上を向くと、その顔の上にばふ、と何か布のようなものが被さる。
「ぷわ!」
慌ててその布を剥ぎ取り、その正体を確かめる。
トリステインではあまり見慣れない、四角い縫製されたカラフルな布。
化学繊維で出来たそれは。
才人の履いているトランクスだった。
窓際に置いてあったそれが、女子寮裏で空を見上げたティファニアの上に落ちてきた、というわけである。
なんという運命の悪戯。
ぴろん、とそれを広げたティファニアは、見覚えのあるそのカタチにどきん、とする。
さ、ささささサイトの、ぱんつ!
サイトの履いてるぱんつだ!
真っ赤になって思わずそれに魅入るティファニア。
少しずつ、その赤い顔が薄い布切れに近づいていく。
ティファニアは才人のトランクスの匂いを嗅ぐつもりだった。
普段主人のナニを覆っているその布キレからは、どんな匂いがするのだろう。
背徳的な興奮に心臓をバクバク言わせながら、どんどんティファニアの顔がトランクスへ寄って行く。
そして、いよいよその美しい鼻筋を布切れに埋めようとした瞬間。
「あら?ここに干しておいたサイトさんのパンツはどこへ…」
上から声がした。
そこはルイズの部屋。
脱ぎ散らかされていたルイズと才人のぱんつを、ぐちゃぐちゃだったルイズのソレは洗濯籠へ、全く汚れていなかった才人のソレは窓際に干していたシエスタが、行方不明になった才人のトランクスを、窓から身を乗り出して探していた。
シエスタはおそらくトランクスが落ちて行ったであろう下の方を見る。
そこには何もなかった。
「あっれー?おかしいなあ」
頭をぽりぽりと掻きながら、シエスタは顔を引っ込める。
そして、女子寮入り口。
才人のトランクスを抱き締め、ティファニアははぁはぁと荒い息をついていた。
シエスタの声がした瞬間、思わずここに逃げ込んでいたのである。
…ど、どーしよ。これ持ってきちゃった…。
思わず目の前で布を広げる。
ほわん、と己の体温で温まったその布から、主人の匂いがした。気がした。
ティファニアの瞳がとろん、と獣欲にとろけ、長い耳がへにゃん、としおれる。
ハァハァと荒い息をつきながら、今度は舌まで出してその布に顔を
「あら?お姉さま、どうなさったのですか?」
びっくぅ!
床から軽く浮き上がるほど驚いて、ティファニアは慌てて布切れを背後に隠し、声を掛けてきた人物を振り返る。
そこにいたのは、ベアトリス。
ティファニアを『お姉さま』と呼び慕う、大貴族の娘。
ベアトリスはこくん、と小首をかしげ、その長いツインテールを揺らめかせ、ティファニアに尋ねる。
「どうなされたのですか?お顔が真っ赤ですけど」
ティファニアは真っ赤な顔のまま、右手をぶんぶんぶん!と振る。もちろん才人のトランクスを握り締める左手は背後に回したまま。
「うううううううううううん!なんでもないの!なんでも!それじゃっ!」
そう言って疾風の如く女子寮の中に駆け込んでいってしまう。
「あ、あの、お姉さま?」
置いていかれたベアトリスはぽかん、とティファニアの去っていったほうを眺める。
…最近、お姉さまもタニアも構ってくれなくて寂しい…。
…私も男作ろうかなあ…。
はぁ、と溜息をつき、自室に戻るベアトリスだった。
部屋に戻るともう自制は利かなかった。
ティファニアはショーツだけを脱ぎ去り、ベッドに上がると、枕に才人のトランクスを被せて、顔を埋めてしまう。
枕の前で膝を曲げて座っている形から倒れこんだので、自然と膝立ちになり、短いスカートから形のいいヒップが放り出され、三角形に開いた腿の間で女陰がはくはくと呼吸に合わせて蠢くのがはっきりと見て取れた。
すはすはと今までガマンしていたその匂いを掻きこむ。
「サイトの匂い♪サイトの匂い♪サイトの匂いだぁ♪」
ふんかふんかと鼻を鳴らしながら、鼻腔いっぱいに入り込んだ雄の残り香を楽しむ。
左手でトランクスを顔に押し当て、そして余った右手で劣情のあふれ出した自分自身を犯す。
「はぅ…んッ」
この指はサイトのゆび。
そう思いながら、主人の匂いを掻き込みながら、ティファニアは自慰に没頭する。
しかしその行為は長く続かない。
7日にも及ぶ別離と、匂いと言う物理的な刺激が、ティファニアの絶頂を早めていた。
自慰を始めて三分もしないうちに、ティファニアの膝が張り詰めて、腰を高く高く持ち上げる。
「ひぁ─────────────────!」
ぷしゃっ………。
高く上げられた女陰から潮を吹き、カクカクと腰が痙攣する。
下半身の緊張が止むと、くなん、と腰がベッドの布の上に軟着陸する。
しかし。
くちゃ、くちゃ、くちゃ…。
指は止まらなかった。
「や、らめ、サイト、今イったばっからからぁ!
そ、な、コスっ、ちゃ、やらぁ!」
想像の中で、絶頂に達したティファニアを、才人は指で犯し続けた。
ティファニアの指がまるで別人のソレのように動き、己を犯す。
「くぁ、ひぁ!あっ、あ───────────────!」
ぷしっ…。
そして、へたり込んだ足の間でティファニアは再び小さな潮を吹く。
「はぁぁぁぁぁ……」
達した体をベッドの上に放り出し、とろんととろけた瞳で、ティファニアは枕の上で涎でべとべとになった才人のトランクスを見つめる。
…キモチ、よかったぁ…。
しかし、ティファニアの、才人のペットの欲求が、こんなもので満たされるはずもなく。
「よし。今度こそ本人捕まえてこよう」
絶頂の余韻が抜けてから、ティファニアはショーツもはかずに部屋を出たのである。
すぐに才人は見つかった。
女子寮一階の廊下で、ばったり出会ったのである。
「あ、サイト!」
「おー、テファひさしぶり」
7日ぶりに見る本物の才人は。
なんだか逞しくなって、ワイルドで、ちょっと男臭くて、やっぱりティファニアの飼い主であった。
思わず抱きつきそうになったティファニアだったが、ここでは人目もある。
そのへんはきっちり自制して、ティファニアはかがみこみながら胸の谷間を見せ付けつつ、才人に上目遣いに尋ねる。
『夜伽の達人 〜ひと目でわかる殿方の悦ばせ方講習〜』にあった、『胸の好きな殿方を喜ばせるポーズ・その123』であった。
「なにしてるの?」
才人はそんなティファニアの扇情的なポーズに、いかんいかんさんざんルイズとヤったばっかなのにナニ考えてんだ俺、と必死に己を押さえつけつつ応えた。
「ああ。部屋に干しといた下着がどっかいっちゃってさ。
裏庭に落ちたかも、ってシエスタが言うから探しに行こうかと思って」
下着。それは先ほどティファニアがオナニーに使用し、涎でべとべとにしてしまった才人のトランクスの事である。
…こ れ は チ ャ ン ス。
ティファニアの中の演算装置が、高速で処理を始める。
『拾った』と言って部屋に連れ込めば。
ず っ と 私 の タ ー ン!
ティファニアは、全力全開で顔を作り、才人に答えを返す。
「えっと、下着ってサイトのはいてた変な四角い布?」
「あ、たぶんそれだよ」
「それなら、拾って私の部屋にあるから…取りにきて」
才人の中の何かがキュぴィーン!と稲光を出しながら反応する。
臭う!臭うぜェ!罠の匂いがプンプンとなァ!
しかし、才人の中の軍師が格好付けながらそう宣言したのも束の間。
むぎゅう。
ティファニアは神速で己の谷間に才人を埋めてしまう。
「それじゃ、イこ♪」
ついでに、にっこり笑顔で才人を見上げる。
…まあ、なんとか断れば大丈夫だろ…。
その一見純粋に見える笑顔に、そう思ってしまった才人だった。
ティファニアの部屋に二人が入った瞬間。
後ろ手にティファニアはドアの鍵をかけてしまう。
そして。
「サイトぉーーーーーーっ♪」
全力全開で才人に抱きついた。
ももりんごの容赦ない爆撃に、才人は思わずバランスを崩し、床に押し倒されてしまう。
ペットの絡みつく上半身を引き起こしながら、才人は言う。
「ちょ、いきなり何すんだよテファ!」
「サイトだっ♪本物のサイトだっ♪」
才人の抗議もしかし、完全にペットモードに入った淫乱エロエルフの耳には届いていない。
ごろにゃんと言わんばかりに抱きつき、首筋に顔を埋め、ふんかふんかと匂いを嗅ぐ。
「は、放せって!俺今日はもうムリなんだって!」
淫魔モードのご主人様に、薬まで使って抜きまくられたのである。
精も根も尽き果てる、とはこのことか。
しかし。
「嘘!だってカチコチだもん、サイトってば」
確かにティファニアの言うとおり。
彼女の下腹部に、ズボンの布越しに、硬い何かが当たる感触がした。
薬の影響と、男の悲しいサガであった。
「こ、これは護身用の短剣で」
その場しのぎの嘘をつく。
しかしその嘘はすぐに見破られる。
「ふーん。じゃあこうしても大丈夫なんだ」
言って、ティファニアは柔らかい下腹部で、才人の『護身用の短剣』をぐにぐにとマッサージする。
「くぁ!」
もちろん『護身用の短剣』は盛大に反応し、才人は背筋を仰け反らせる羽目になる。
「ね、ね、サイト、一回だけだから!一回だけでいいから!」
『護身用の短剣』が嘘だと証明されるや、ティファニアは尻尾が付いていたなら振り出しそうな勢いで、才人にわがままを言う。
ここが正念場。ここで引いたらまたお預け生活に逆戻り。
ティファニアも必死である。
「し、しょーがねえなあ…一回だけだぞ、テファ」
「はぁーい♪」
飼い主の許可が下りると。
ティファニアは、いそいそと才人のズボンをずり下ろす。
トランクスを履いていない才人のモノは、ずり下ろすとぼろん、と零れ出た。
ソレと同時に、むぁ、とむせ返るような雄の香りがする。
きゅぅぅんっ…!
その匂いだけで、ティファニアの牝は反応し、涎をこぼし始める。
そして、淫らに乱れた彼女の思考は、あることを思いつく。
「ねえ、サイト」
「ん?何?」
「なめっこ、しようよ…」
言ってティファニアは。
既に準備万端な自分の下半身を、才人の鼻先に押し当てる。
むぁ、とむせ返るような牝の淫臭が、才人の煩悩を刺激する。
「しょ、しょうがねえなあ…」
言いながらもまんざらではない様子で、才人はティファニアの股間に顔を埋める。
そして彼女のリクエストどおり、そのびしょ濡れの股間を、容赦なく嘗め回す。
「あっ…♪サイトの舌だぁっ…」
股間を嘗め回される感覚に、悦びの声を上げるティファニア。
そして、目の前でそそりたつ、臭い立つほどの雄。
「サイトの、おちんちんだぁ…♪」
はく。
そう言って口に含んでねっとりと舌を絡ませ、久方ぶりの才人の味を味わう。
ぬるりと不快な味のする粘液。少し塩辛い皮脂の味。どれもこれも、たまらない。
先端に口付け、返しを口に含み、竿を舐めあげる。
そして、腰を振ってぐちゃぐちゃに融けた女陰を才人の鼻先に押し付けることも忘れない。
そうしてお互いを高めあっていると、先に才人の方に限界が来る。
「く、テファ、出るっ…」
その声を聞くと、ティファニアは喉の奥まで一気に才人をくわえ込む。
絡みつく舌と口内の筋肉の感覚が、才人の堰を破る。
どくどくどくっ!
ティファニアの口の中で、あまりにも生臭い、美味には程遠い粘液が、暴れまわる。
ティファニアはそれを飲み干しながら。
「んふ、ふぅぅーーーーーーーっ!」
同時に、才人の顔に潮を吹きかけ、絶頂していた。
才人は、絶頂してひくひくと痙攣し、口の端から精液を零すティファニアを、正面から抱き上げた。
「ふぇ…」
才人にもたれかかるように抱きつきながら、ティファニアはされるがままになる。
とさ、とベッドの上に横たえられると、ティファニアの規格外の胸がばよよん、と揺れる。
「ふぁ、さいと…?」
気の抜けた顔で、才人を見上げる。
才人はティファニアの呼びかけにも応えず、ベッドに上がる。
下半身裸で、その股間では限界まで彼の肉棒がそそり立っていた。
目が完全にイっている。
やた♪計画通り♪
心の中で喝采するティファニアだったが、もちろんその思考はおくびにも出さない。
怯えた演技で、才人に尋ねる。
「あ、あの、サイト?一回だけって話じゃなかった…?」
「ここまでされて我慢きくわきゃねーだろー!
日本男児ナメんな。エロエルフ!」
「やんっ、サイト乱暴だよぅ♪」
覆いかぶさってくる才人に、ティファニアは笑顔でされるがままになったのである。
結局。
薬の影響もあったとはいえ、才人は欲望に抗えず、ティファニアを三回、汚した。
「…も、もう煙も出ねえぞ…」
全裸でベッドの縁に腰掛け、うなだれる才人。
そんな才人に、同じく全裸のティファニアが、ベッドの上を四つん這いで近寄ってくる。
その右手には、才人のトランクス。先ほど自慰に使用したそのままのため、ティファニアの涎でベトベトだ。
「あの、サイト、これ…」
言ってティファニアは、自分の涎でべちょべちょのそれを、両手でつまんでべろん、と広げてみせる。
「…あのーティファニアさん?謎の液体でべとべとなのはどーしてですか?」
当然の疑問であった。
そして、ティファニアの回答は、そんな才人の予想をはるか斜めに上回っていた。
「あ、あのね?そのね?
わ、私、サイトのぱんつでオナニーしちゃったの。だから…」
そして、才人のトランクスを脇に置くと、いつの間にか履いていた、薄い緑の小さな布切れを、よっこらしょ、と才人の目の前で脱いでみせる。
両手でぴろん、と広げられたティファニアの小さなショーツには。
溢れ出したティファニアの愛液で、いくつも染みがついていた。
「せ、洗濯して返すから。
それまで、代わりに私の履いてたぱんつ。
『使って』いいよ…」
どこをどうしたらそんなトンデモな理屈が沸いてくるのか。
恥ずかしそうに、それでも笑顔でそう囁くティファニア。
『夜伽の達人 〜ひと目でわかる殿方の悦ばせ方講習〜』にあった奥義の三十二、『へんたいな恋人を悦ばせるプレゼントその27・脱ぎたてのおぱんつ』である。
才人の目が点になり。
そして。
「日本男児ナメんなー!どスケベ淫乱長耳娘ーっ!」
「やん、もう全然意味不明だよサイトっ♪」
結局五回を果たして、才人は完全に沈黙したという。〜fin