ゼロの使い魔保管庫
http://zerokan.g.ribbon.to/wiki/index.php?X00-42-4
[
トップ
] [
編集
|
差分
|
バックアップ
|
添付
|
リロード
] [
新規
|
一覧
|
単語検索
|
最終更新
|
ヘルプ
]
X00-42-3のつづきです。 「姫様、お待たせいたしました」 「姫様、本当に申し訳ありません。ホントにサイトときたら」 「いいのですよ。それより本題に入らさせていただきます。アルビオンが現在、トリステインとゲルマニアの領土、及び3国の共同統治になっているのはみなさん御存じですね」 「はい」 「そして、折を見て王権を復活させることになっているのですが、王族の生き残りはティファニアさん唯1人なのです。ですから私は、出来るだけ元の形に戻してお返ししたいのです」 「返す?」 「ええ、その為にサイト殿の領地をアルビオンのトリステイン領にしたのです。他の貴族では、返還に応じないでしょう。現在多くの貴族達が、欲しているのです。ですからサイト殿に『預かって』欲しいのです」 「そう言う事でしたら、お預かりいたします。ですが、俺領地経営なんて出来ませんよ」 「それでしたら心配要りません。信の置ける方を太守に任じてありますから」 「良かった!俺のせいで、他の人が不幸になるのは嫌ですからね」 「サイト殿が領主になって不幸になる人が出るとは思えませんが…では早速ですが、明日就任挨拶に行って下さいまし。太守の方はサウスゴータ城に居られます。今日中に太守宛の手紙をしたためておきますから、今日はこちらでお泊まり下さいまし」 「アルビオンというと先ずラ・ロシェールまで馬で…」 「シルフィードでいく」 「え?いいのか、タバサ」 「いい」 「ありがとう」 ―――――――――――――――――――― その日王宮で才人達の為にこじんまりとした晩餐会が開かれた。 しかし才人は、緊張でガチガチだった。無理もない、才人のテーブルマナーはお世辞にも及第点とは言えなかった。そして自分以外は全員王族(面識の無いのはマリアンヌ皇太后だけだが)その上給仕が二人づつ付いていては、元(?)高校生の才人には非常に辛かった。 「サイト、何固くなっているのよ、見っとも無いでしょ」 「お前達と一緒にするな。俺はこういうの初めてなんだからよ」 「サイト殿、そんなに緊張なさらないでください。本日の主役なのですから」 「え?」 「そうですわよ、サイト殿。今日の御活躍、私も拝見致しました。正しく『英雄』ですわね」 「ええ、本当にサイト殿には何度国を救って頂いたか知れません。本当に有難う御座います」 「すいません。俺そんな事言われると余計緊張してしまいます」 「まあ!それは失礼しました(成程、報告通りの男性ね。娘が心を奪われるのも無理からぬ事ですわね。尤もここにいる女性全員そのようですが。これはやはり例の計画を推し進めて頂きましょう)」 「でもサイト、あんたこういうの慣れないとこれから大変よ」 「なんで」 「あんた、大公になったのよ!これから宮中晩餐会やら舞踏会やら、色々出席しなきゃならないのが増えるんだかんね」 「ゲッ!それはやだなー」 「仕方ないでしょ。高い地位にはそれなりの責任やら柵が増えるんだから」 「サイト殿、今更辞退は出来ませんよ」 「姫様、先に言わないでください」 「だってあんなに大きく顔に書いてあるんですもの。私でもはっきり分かりますわ」 「うーん」 「毎日有る訳ではありませんし、少しづつ慣れて行けば宜しいと思いますわよ」 「姫様、そんな呑気なことをおしゃっては駄目です。サイトにはテーブルマナーをこれから毎日教育致します」 「毎日は止めてくれー!」 「あんたがさっさと人並みになればいいのよ」 「簡単に言うなよ」 こうして恙無く(?)晩餐会は終了した。 ―――――――――――――――――――――― 魔法学院 「才人達、遅いな」 「多分、夕食は王宮だと思うな」 「王宮?」 「あれだけの大手柄だ。晩餐会が開かれたとしても不思議じゃないよ」 「羨ましいねぇ」 「いやサイトは緊張しまくっていると思う。彼はああゆうのは苦手だからな」 「奴にしてみれば拷問に近いか」 「多分ね」 「仕方がない。我々だけで始めようじゃないかね」 「そうだな、始めよう」 「我々水精霊騎士隊と魔法学院の栄誉を称え『乾杯!』」 「しかしギーシュ、王政府は随分と大盤振る舞いしたと思わないかい?」 「確かにね。サイトはともかく僕達のは通常あり得ないね」 「だよな、隊員全員シュヴァリエか。確かにあり得ないね。そういえば1,2年生からも今後隊員を募ると聞いたんだけど」 「ああ、僕達の戦果を受けて、継続的に水精霊騎士隊の増員、強化を図るそうだ。その為の副隊長2名だそうだ」 「強化って言ってもどうするんだ?」 「とりあえずアニエス殿が、叙勲式まで強化訓練を行いに来るとか言ってたような」 「ちょっと待て、いつ来るんだ?」 「忘れた」 「無責任だな、あのサイトが恐れる人物だぞ。俺達殺されるかもしれないんだぞ!」 「うーん、サイトから聞いた訓練、いやしごきだな。あれをやられたらそうなりかねん」 「ミスタ・グラモン」 シエスタであった。 「なにかね」 「サイトさん達の姿が見えないんですが?」 「多分、王宮で晩餐会に出席しているんだと思うよ」 「えー、晩餐会なんですかー」 「ああ、今日サイトは大活躍なんだぜ。100メイル以上もあるゴールドドラゴン他103頭ものレッサードラゴンを倒したんだぜ。でその結果、大公の爵位と大元帥に叙されたんだ。正式には来週の叙勲式が終わってからだけどね」 「うわー凄い、流石サイトさんです。で御領地は何処なんですか?」 「アルビオンのサウスゴータ地方だよ」 「えー、そんな遠くなんですかー」 「確かにね。でも大公の領地を出せる所なんてもうトリステイン本土には無いからね」 「そうですか。そうするとサイトさんは、アルビオンでお暮しになるんですか?」 「違うと思うよ。非常勤とはいえ大元帥だ。ルイズが卒業したら王宮勤務になるはずさ」 「それなら良いんですけど、どんどんサイトさん遠い存在になって行きますね」 「サイトはどんなに肩書きが変わっても、中身は絶対変わらないよ」 「ええ、そうですね。サイトさんは絶対変わりませんよね」 X00-42-5へつづく
タイムスタンプを変更しない
X00-42-3のつづきです。 「姫様、お待たせいたしました」 「姫様、本当に申し訳ありません。ホントにサイトときたら」 「いいのですよ。それより本題に入らさせていただきます。アルビオンが現在、トリステインとゲルマニアの領土、及び3国の共同統治になっているのはみなさん御存じですね」 「はい」 「そして、折を見て王権を復活させることになっているのですが、王族の生き残りはティファニアさん唯1人なのです。ですから私は、出来るだけ元の形に戻してお返ししたいのです」 「返す?」 「ええ、その為にサイト殿の領地をアルビオンのトリステイン領にしたのです。他の貴族では、返還に応じないでしょう。現在多くの貴族達が、欲しているのです。ですからサイト殿に『預かって』欲しいのです」 「そう言う事でしたら、お預かりいたします。ですが、俺領地経営なんて出来ませんよ」 「それでしたら心配要りません。信の置ける方を太守に任じてありますから」 「良かった!俺のせいで、他の人が不幸になるのは嫌ですからね」 「サイト殿が領主になって不幸になる人が出るとは思えませんが…では早速ですが、明日就任挨拶に行って下さいまし。太守の方はサウスゴータ城に居られます。今日中に太守宛の手紙をしたためておきますから、今日はこちらでお泊まり下さいまし」 「アルビオンというと先ずラ・ロシェールまで馬で…」 「シルフィードでいく」 「え?いいのか、タバサ」 「いい」 「ありがとう」 ―――――――――――――――――――― その日王宮で才人達の為にこじんまりとした晩餐会が開かれた。 しかし才人は、緊張でガチガチだった。無理もない、才人のテーブルマナーはお世辞にも及第点とは言えなかった。そして自分以外は全員王族(面識の無いのはマリアンヌ皇太后だけだが)その上給仕が二人づつ付いていては、元(?)高校生の才人には非常に辛かった。 「サイト、何固くなっているのよ、見っとも無いでしょ」 「お前達と一緒にするな。俺はこういうの初めてなんだからよ」 「サイト殿、そんなに緊張なさらないでください。本日の主役なのですから」 「え?」 「そうですわよ、サイト殿。今日の御活躍、私も拝見致しました。正しく『英雄』ですわね」 「ええ、本当にサイト殿には何度国を救って頂いたか知れません。本当に有難う御座います」 「すいません。俺そんな事言われると余計緊張してしまいます」 「まあ!それは失礼しました(成程、報告通りの男性ね。娘が心を奪われるのも無理からぬ事ですわね。尤もここにいる女性全員そのようですが。これはやはり例の計画を推し進めて頂きましょう)」 「でもサイト、あんたこういうの慣れないとこれから大変よ」 「なんで」 「あんた、大公になったのよ!これから宮中晩餐会やら舞踏会やら、色々出席しなきゃならないのが増えるんだかんね」 「ゲッ!それはやだなー」 「仕方ないでしょ。高い地位にはそれなりの責任やら柵が増えるんだから」 「サイト殿、今更辞退は出来ませんよ」 「姫様、先に言わないでください」 「だってあんなに大きく顔に書いてあるんですもの。私でもはっきり分かりますわ」 「うーん」 「毎日有る訳ではありませんし、少しづつ慣れて行けば宜しいと思いますわよ」 「姫様、そんな呑気なことをおしゃっては駄目です。サイトにはテーブルマナーをこれから毎日教育致します」 「毎日は止めてくれー!」 「あんたがさっさと人並みになればいいのよ」 「簡単に言うなよ」 こうして恙無く(?)晩餐会は終了した。 ―――――――――――――――――――――― 魔法学院 「才人達、遅いな」 「多分、夕食は王宮だと思うな」 「王宮?」 「あれだけの大手柄だ。晩餐会が開かれたとしても不思議じゃないよ」 「羨ましいねぇ」 「いやサイトは緊張しまくっていると思う。彼はああゆうのは苦手だからな」 「奴にしてみれば拷問に近いか」 「多分ね」 「仕方がない。我々だけで始めようじゃないかね」 「そうだな、始めよう」 「我々水精霊騎士隊と魔法学院の栄誉を称え『乾杯!』」 「しかしギーシュ、王政府は随分と大盤振る舞いしたと思わないかい?」 「確かにね。サイトはともかく僕達のは通常あり得ないね」 「だよな、隊員全員シュヴァリエか。確かにあり得ないね。そういえば1,2年生からも今後隊員を募ると聞いたんだけど」 「ああ、僕達の戦果を受けて、継続的に水精霊騎士隊の増員、強化を図るそうだ。その為の副隊長2名だそうだ」 「強化って言ってもどうするんだ?」 「とりあえずアニエス殿が、叙勲式まで強化訓練を行いに来るとか言ってたような」 「ちょっと待て、いつ来るんだ?」 「忘れた」 「無責任だな、あのサイトが恐れる人物だぞ。俺達殺されるかもしれないんだぞ!」 「うーん、サイトから聞いた訓練、いやしごきだな。あれをやられたらそうなりかねん」 「ミスタ・グラモン」 シエスタであった。 「なにかね」 「サイトさん達の姿が見えないんですが?」 「多分、王宮で晩餐会に出席しているんだと思うよ」 「えー、晩餐会なんですかー」 「ああ、今日サイトは大活躍なんだぜ。100メイル以上もあるゴールドドラゴン他103頭ものレッサードラゴンを倒したんだぜ。でその結果、大公の爵位と大元帥に叙されたんだ。正式には来週の叙勲式が終わってからだけどね」 「うわー凄い、流石サイトさんです。で御領地は何処なんですか?」 「アルビオンのサウスゴータ地方だよ」 「えー、そんな遠くなんですかー」 「確かにね。でも大公の領地を出せる所なんてもうトリステイン本土には無いからね」 「そうですか。そうするとサイトさんは、アルビオンでお暮しになるんですか?」 「違うと思うよ。非常勤とはいえ大元帥だ。ルイズが卒業したら王宮勤務になるはずさ」 「それなら良いんですけど、どんどんサイトさん遠い存在になって行きますね」 「サイトはどんなに肩書きが変わっても、中身は絶対変わらないよ」 「ええ、そうですね。サイトさんは絶対変わりませんよね」 X00-42-5へつづく
テキスト整形のルールを表示する