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Last-modified: 2008-11-10 (月) 22:58:52 (5645d)

508 名前:220 [sage] 投稿日:2006/12/23(土) 23:23:21 ID:0Xr9aIM9
「明日…帰るの?」
「ああ…」
夜中。窓から差し込むのは二つの月の光だけ。
これだけ静かな夜ならば、いつもの様に同じベッドでご主人様と使い魔は眠りに落ち、明日に向けて夢を見る。
しかし、今日は「夢」を見ようと思わなかった。見たいのは、お互いの心の中。
ルイズとサイトは、外から聞こえる虫の音を聞きながら、お互いを見つめ合っていた。
暗闇に目が慣れただけで見える相手の姿は、月の光に照らされお互いが幻想的に見えた。
お互いの胸の内などはっきりしていた。サイトの方は何度も、
「お前が好きだ」
とルイズに告げている。ルイズも、それを受け入れる言葉を幾度と無く返した筈。
しかし、そのたびに事件が起きたり、サイトが他の異性といたりして、繋がる筈の思いはからまってしまった。

ここまで追い込まれて、サイトとルイズの別れがはっきりして、始めて思いは繋がった。
「ルイズ?」
「なに?」
「俺、何回も言ったと思うけど…」
サイトが何か大切な事を言うとき、決まってサイトは口ごもる。
今日も、今回もそれだけは変わらない。
ルイズは、何を言いたいのかわかっていて、言葉を返す。
「…今日は、ちゃんと聞いてあげる。返事もはっきりしてあげるわ」

509 名前:220[sage] 投稿日:2006/12/23(土) 23:24:27 ID:0Xr9aIM9
ルイズは余裕の微笑みを浮かべて見せた。ルイズの返事など、とうの昔に決まっている。
サイトは少し間を置き、
「やっぱり好きだ。ご主人様」
と、告げた。今までにないほど冷静に、はっきりと。
ルイズも、
「私も、サイトが好き」
と返事をする。今日は、いつもの様に頭が混乱する事も無かった。

今日は、そういう夜だった。サイトもルイズも、お互いを感じようとした、夜。

気がつけば、夢中になって唇を貪っていた。両方の舌が絡み、口の中の液体を相手に送り込み、逆に送り込まれた液体を拒む事なく飲み込んで。
「今日だけは…好きにさせてあげる…」
目を閉じ、きつく抱き締めたサイトの腕の中で、ルイズは唇を捧げた。
サイトの方も夢中になって、少しでももどかしい思いを抑えようと、ルイズの唇に助けを求める。
「んっ…くぅ」
男としての性なのか、自然にサイトの手がルイズの柔らかな、薄い膨らみへと伸びた。
しかし今回はいつもの様に、はねのけられない。それどころかサイトの手にルイズの手が重ねられ、ルイズの方がサイトを自分の胸へ導いていく。
「私のおっぱい…やっぱりちいちゃい?」
「そんなこと無い…とっても可愛くって…」
「やっぱりちいちゃいんじゃない…」
「俺は…好きだ」
薄い寝間着越しに触れ合う肌が、相手と自分を重ね合わせたいと感じさせた。
もう片方の手は絡められ、ルイズの細長く美しい指と、サイトの傷だらけの指が、アンバランスに組み合わさっていた。サイトの手の甲には、繋がりの始まりとなった鮮やかなルーンが刻まれていた。

「最後なんだから…許すわよ…アレ…」
「最後になっちまうから、俺には出来ないんだよ」
「…サイト…」
「…」
「じゃあ、ご主人様の、最後の命令よ?」
「…?」
「私の使い魔として、私を惚れさせた責任をとりなさい」
「…うっ」
「…私と一つになりなさいって事よ?」
「…多分、痛いんだぞ…?お嫁に行けなくなるかも知れないんだぞ?」
「いいわよ。もうアンタと結婚式もしたじゃない?」
「あれは…」
「真似事じゃないわ…私はアンタと一生いる気だったもの」
「…ゴメン」
「それはもういいのよ。でも…」
「…?」
「私の体に…その…少しでもアンタの痕が残るなら…」
「…」
「アンタにあげちゃうから…だからお願い、サイト。

私を…アンタのモノにして…」

レスくれたスレ住人に感謝して…続きは近日投下できる様に頑張る。では(ry


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